この大木がある場所がこの国で聖地として認識されてはや数百年。あの晴明と言った男の死後もこの場所はこの国で聖地として崇め称えられるようになっていました。あの男は自分が言った事をしっかりとこなしたようです。
さて晴明が死んでからいろいろと有りました。晴明が使用していた呪具の材料となったこの大木の枝を手に入れようと不法侵入してきた呪術師や陰陽師などがいましたがその全員がこの大木にたどり着く事なくこの大木の周囲にかけられた人払いと認識変換の魔法によって死ぬまで永遠と森の中をさ迷っていました。中には周囲の木々をなぎ払って逃げ出そうとした者もいましたがそんな事を私が許すはずも無く術を使用とした瞬間、兵士級突撃級戦車級を周囲に実体化させて殲滅しました。そんな事を繰り返しているうちにこの場所に侵入してくる者はいなくなりました。(侵入者の事を晴明の後釜の人間に忠告したせいもあるかもしれませんが……)
そんな中で変わった事が一つ。この大木から少し離れた場所に集落が出来ました。ただし住んでいるのは人間ではなく“妖怪”ですが。
この妖怪達、どうやら縄張り争いで敗れたり強者から逃げてきたりと、いろいろと訳ありの妖怪で住む場所をなくし迷い迷ってこの場所にたどり着いたようでした。本来ならばこの場所に住まわす事など許す事はせずたたき出す所なのですがここで問題が一つ。この逃げてきた妖怪達の原因を作ったのが私だという事です。
以前私は情報収集のため各兵種の姿形と大きさを変えて国中に広めたのですがそれが原因でした。種族によっては人を遥かに超えた力を持つ妖怪とは言え異常なまでの質と魔力量を持つこの大木から生み出された私達とでは勝ち目が無く縄張り争いで負けたりそもそも争う力が無い妖怪達は逃げるしか方法が無く各地を転々として最終的にたどり着いたのがこの場所だったのです。この逃げてきた妖怪達が集落を作るに当たって最初は呪術師や陰陽師たちが騒いでいましたがここにくる殆どの妖怪達が争う力の無い者や傷を負い力を落とした者ばかりだった事とこの妖怪の管理を私がするという事でしぶしぶながら引き下がってもらいました。
まあ妥協案として10人前後の呪術師や陰陽師を派遣と言う形で集落にて共存させる事にしましたが。この妥協案のせいで妖怪と人間のハーフが沢山生まれる事になるとは思いもよりませんでしたが。
さてそんな風に私の周りが少しずつ変わっていった頃、遂に現れたのです。私達の守るこの大木を狙う者達が。
事の始まりは私の元に陰陽師の一員が来た事でした。何でも魔法使いを名乗る一団が私と面会を希望している、と。無論断りました。この国で大木を守る役目を持つ陰陽師や私が原因で集まった妖怪達とならいざ知らず知りもしない人間と会う理由など無いのです。
その後も何度か陰陽師の元に魔法使い達は来て私と面会を求めていたのですが全て断らせました。なぜならこの魔法使い達の目的が“私達魔法使いが旧世界での足がかりとしてこの国に私達が過ごせる場所を作りたい”という事だったからです。これだけならば別にいいのです。私達とかかわりの無い場所にでも作れば私達は関与などしませんから。
それなのに魔法使い達はこの国で表からも裏からも聖地として関係者以外立ち入る事が許されない聖地であるこの大木がある場所にも関わらず自分達の足ががりとなる場所を作ろうとしているのです。それに先ほど言った魔法使い達の目的もかなりオブラートに包んで言った事で実際はかなり上から目線で交渉と言うよりも命令に近いような言い方をしていました。
しかも断るたびにやれ「正義たる私達の言う事を断るのか!?」やら「極東の田舎者風情が我ら連合に逆らうのか」とか「貴様らは黙って我らのいう事を聞いていればいいのだ」とか言ってきたのです。
あきらかに交渉する気が無いと分かる事でした。これは交渉に来た魔法使い達が悪いのかそれとも魔法使いと言う人種自体がこうなのかそれともこの魔法使い達を送り込んできた上層部が無能なのかは分かりませんがともかく私は陰陽師に言って魔法使い達の交渉?に対してはすべて断らせるように言いつけました。そうして魔法使い達との交渉を断り続けて一月。遂に魔法使い達は実力行使に出たのです。
日付が変わろうかと言う時間、魔法使い達は突如として侵攻してきたのです。300人近い魔法使い達は警備をしていた者を倒し大木を占拠し大木を盾に私達を脅そうとしたのです……が。
たかだか300人程度で私達(今現在10の24乗分の兵力が有ります)が守るこの大木に近づけるわけも無く進入後即座に制圧、捕獲しました。(ちなみに今回の侵攻に対して事前に大木を守護している陰陽師達に連絡してワザと警備に隙間を作らせそこに魔法使い達を通らせました)
こうしてまんまと罠にかかった魔法使い達。全身を拘束されこの大木の枝で作った特性の魔力封じの枷を取り付け完全に無力化したのですがここまでされているのにこの魔法使い達は未だに喚き散らかしています。誰も彼もが「正義の~」やら「立派な~」やら「連合に~」と叫んでいます。何を如何教育されたらこういう風になるのでしょうか?不思議でなりません。
とにもかくにも彼らは私達が守る聖地に侵攻して来たのは事実でありこれは私達の使命である「いかなる手段を講じてもこの木を守る」に反する行為です。よって彼らにはしかるべき処分をくだそうと思います。その結果、後に連合からはこの国は「化け物の国」「世界樹を悪用する悪の国」「旧世界最大の障害」「ちょ、物量が違うんですが」と言われるようになりました。
麻帆良学園(建設)終了のお知らせ(笑)
主人公が登場しない……