作者の後付設定を書き出すので原作とは異なった解釈をしております。
そしてグロ注意。
完全なる世界さんの憂鬱
魔法世界で起きた大戦の切欠を作り出した元凶である組織である。この組織の構成員は対立していた二大大国の中枢に数多く進入しておりこの大戦を裏から操り長期化させようとしていた。
なぜこの組織がこのように戦争を長期化させようとしたのか?それには魔法世界の成り立ちから説明しなくてはならない。
魔法世界とはそもそも現実世界の火星を媒介にした幻想の世界である。幻想ゆえにそれを維持するには膨大な魔力を必要とし、その魔力を現実世界の火星自体が持つ魔力を利用して維持していたのだが、長い間使われたため火星の魔力が現象し幻想の世界を維持する事が難しくなってきた。
ゆえに完全なる世界はこの幻想の世界を維持するためにある計画を実行に移した。それは幻想世界で生まれた幻想(獣人やドラゴンなどの幻想種)等を一度純粋な魔力に還元しその魔力を持って魔法世界を一度“完全に作り変え”そして魔法世界に住む現実世界に住む人間たちの様々な思いや思念を元に作り出した理想の楽園「完全なる世界」に作り変える事だった。
これにより火星の魔力の消費量を減らし、かつこれ以降火星自体が持つ魔力の自然回復量を超さないように維持する事によりこの魔法世界を維持していこうという物だった。
そのためにこの組織はまず二大大国に構成員を送り込み戦争の火種を作り出し、戦争を起こしさらにその戦争を長期化させ、お互いの総数を減らし一定量までに減った時点で「広域魔法消失現象」を起こし一気に魔法世界を作り変えるはずだった。のだが……。
「……どうしてこうなった」
誰がどう見ても黄昏ているのは完全なる世界の親玉である造物主その人だあった。
「あ、主気をお確かに」
そう言って慰めているのは完全なる世界の幹部の一人であるデュミナスであった。
「フ、フフフ……長きに渡って念入りに準備をしてきたのにたった3日で全てが無駄になってしまった。両国に潜入させていた構成員は全てが捕まり、計画の要である「黄昏の姫御子」も帝国の手に渡り奪還は不可能……もう何かどうでもよくなってきたな」
小声でそう呟く造物主の瞳は腐った魚の瞳より濁っていた。
「あ、主いいぃぃぃーーーー!!」
余談では有るが自棄になった造物主が配下の使徒の一人にこの戦争を終らせた組織のトップに魔法世界の実情を教えに行かせたら思いもよらない解決策を提示、実行され組織の本拠地の自室に引き篭もってしまっても彼は悪くない。
限りなく近くそして限りなく遠い別の並行世界では魔法世界の戦争を終結させた英雄達のメンバーが名乗っていたチームの名前である。
だが、この世界では彼らの名前を聞く事は無い。と言うよりも今回起こった魔法世界での大戦で名を上げた者は現実世界の「陰陽院」という組織のみでそれ以外の組織、もしくは個人の名前で有名になった者はいない。
なぜならば有名になる前に戦争が終ってしまったからだ。それも未来永劫語り継がれるような規格外の活躍によって。
紅き翼の主要メンバーはリーダー格であるナギ・スプリングフィールド、メンバーの頭脳役であるアルビレオ・イマ。ナギの師匠であるフィリウス・ゼクト。そして戦争が始る少し前にメンバー入りした
この世界での紅き翼も戦争が始った直後は戦争で活躍して名を上げようと考えていた。もっとも名を上げる、と言うよりもナギは自分は強いと証明するため、アルはそんなナギを見て面白そうだから、ゼクトは仮にも弟子であるナギをほっとけないから。そして光神は……。
(クフ、クフフフフ!!キタキタキタアアァァァーーー!!やっと戦争が始ったぜ!!)
表面上では冷めた顔つきをしながらも脳内ではハイテンションだった。
(神だの上位存在だのほざくよく分からん奴に暇つぶしで殺されたときは怒り狂ったけど特典つきで転生させたことだけは褒めてやるぜ)
そう三千龍光神は、いわゆる転生者と言う存在である。彼は前世ではいわゆるオタクであった。あったのだか自分からは何もせず努力もしないくせに他人に嫉妬するというどうしようも無い人間だった。
そんな彼はある日、あっけなく死んだ。通り魔に心臓を一突きにされて。その後は彼が語ったように神とも上位存在とも言われる存在になにやら特典を貰いこの世界に転生したのだった。
(金髪に深紅の瞳、長身で引き締まった体。原作の近衛木乃香の10倍の魔力にそれと同じだけの気。そしてFateに出てくるギルガメッシュの持つ全ての宝具。これだけ有れば造物主だってイチコロよ。そしてこの戦争で英雄になって地位と人脈を作れば原作開始の時には簡単に麻帆良に入り込める。そうすれば原作ヒロイン達と……グフ、グフフフッ)
ナギがアルにからかわれているのを後ろから無表情で眺めながら彼は気持ちの悪い事を考えていた。
(まあ、あの自称神が言うには原作の世界ではなく原作に限りなく近い世界に送るとか言っていたが、まあ関係ないな。)
その言葉が後々のフラグになるとはこの時の彼は思いもしなかった……。
戦争が始り彼ら紅き翼も連合兵士の一員として戦場に出撃しナギと光神の圧倒的な攻撃力で帝国兵士を倒していった。そして戦争が始ってしばらくがたった頃。
「ったく、毎日毎日おんなじ様な戦いでつまんねーよな」
「いやいやナギ、貴方がおかしいだけですからね」
「そうじゃぞ。この馬鹿弟子は」
ナギの呟きに突っ込みを入れるアルとゼクト。
「そんな事言ったってしょうがねーだろ。本当の事なんだし、なあ光神?」
「まあ、そうだな」
ナギの言葉に興味が無いように返す光神。
「あ~あ~もっと戦い甲斐のある奴が出てこないかな」
「ナギ、それは旧世界の言葉でフラグ、と言うんですよ」
「旗?何のことだよ?」
そんな風に最前線の場所にも拘らずそんな風に喋っていると急に周りが騒がしくなった。
「なんだ?帝国の奴らが来たのか」
そう言って彼らが帝国軍がいる方角を向くとそこには
「な、なんだ?ありゃ?悪魔、にしちゃ変な奴だな」
「数が多いですね」
「帝国の連中は一体何をしたんじゃ?」
「……」
ナギやアル、ゼクトが向かってくる化け物の姿を見て戦意を高めているのに対し光神は信じられない物を見たといった表情になっていた。
(B、BETAだと!?なんでこの世界にBETAがいるんだ!!なんでだよ、おかしいだろふざけんな!!お前らはこの世界にいていい奴らじゃないだろ!!)
光神は動揺を隠せずにいたが近づいてくるBETAに何とか気を取り直し戦闘に入る。が、
「ハァ、ハァ、ハァ、まだ、来るのかよ!?」
「これは、マズイですね」
「どうしたもんじゃか」
戦闘が始ってから1時間とたたずに連合軍は壊滅一歩前にまで追い詰められていた。今はナギと光神の二人が何とか広域殲滅魔法で何とか抑えているものの何度魔法を放ち敵を倒してもそれを越す敵が向かってくる。
何時まで続くか分からない敵の猛攻に紅き翼のメンバーは追い込まれていった。
「光神、お前の宝具で何とかならねーか?」
「……んで……俺は…選らばれた」
「光神?」
ナギが光神の方を向くと彼は俯きながらブツブツと呟いていた。
「お、おい光神、大丈夫か?」
「あああぁぁぁーーーーー!!ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなああぁぁぁ!!」
「こ、光神!?」
普段は物静かで冷静な彼が大声をだし、顔を醜く歪め敵を睨みつけていた。
「俺は!!選ばれたんだ、くだらないあの世界から選ばれたんだ!!なのに、なのに、俺の邪魔をするんじゃねええぇぇぇーーー!!」
周りの視線も気にせずに彼は怒鳴り散らしながら背後に手をかざしそこから一つの剣を取り出した。それは剣と言うには余りにも異質だった。三つの円柱が重なりあった歪な刀身は見る者の目を引き、そしてそれを見た者はその内包されている圧倒的な力としか言いようの無い力に息を呑んだ。
「これで、これで、全て消し去ってやる!!消えうせろBETAがあぁぁ!!」
「おい光神!!」
「
ナギの声も無視して光神が放った攻撃は閃光となりあたり一体を照らし出した。
「ハ、ハハハ、アッハハハハハ!!そうだ、そうだよ!!俺が負けるわけ無いんだ!!俺は選ばれた人間なんだからなぁ!!」
あたりが砂煙で見えない状態の中光神は何所か狂ったように笑い出す。それを光神が放った攻撃で吹き飛ばされたナギが光神の姿を見た時ナギは叫んだ。
「光神、後ろだ!!」
「あ?」
光神が振り向いた時、そこには兵士級が口を大きく開けて‐‐
ナギのその後
ナギは戦争で最後の最後まで最前線で戦うも圧倒的と言う言葉すら生ぬるい物量に勝つことが出来ず意識が朦朧としボロボロの所をアルとゼクトに抱えられ転移でメガロに撤退した。その後魔力枯渇と疲労と怪我により3日ほど眠っている間に戦争が終了。
起きてからアルに聞かされた話を聞いて呆然とし一人で帝国にカチコミに行こうとした所をアルとゼクトに止められ悔し涙を流す。しばらくの間は落ち込んでいたものの持ち前の明るさで何とか持ち直し今度は帝国に手を貸した組織「陰陽院」の本部である日本にカチコミに向かう。アルとゼクトの必死の説得も虚しく一人日本に向かい「陰陽院」に特攻。
結果、突撃→BETA10の7乗の分の戦力を一人で相手に→ナギは逃げ出した→残念BETAからは逃げられない→ボロ負け→強制回復→BETA10の7乗の分の戦力を一人で相手に、以下ループ。
追いかけてきたアルとゼクトが「陰陽院」に着いた時見たのはさわやかな笑顔を浮かべ陰陽師や神明流剣士と一緒にきびきびと働く姿が。ただし目は濁っていたが。
アルとゼクトを見たナギの一言
「アル君とゼクト師匠じゃないですか。一緒に此処で働きませんか?」
アルとゼクトは無言でナギを精神病院に連れ込んだ。