「ソロモ……じゃなかった地球よ!俺は帰ってきたーーーーー!!!」
のっけからハイテンションで失礼します。どうも鈴木アキラです。先ほどのセリフの通り俺は帰ってきました。冥王星から。
俺はISコアを送った後、ネットでとある記事の一文を見た。“~以上のことから冥王星を惑星から外す事を~”……冥王星?
そう冥王星。このグレートゼオライマーの本来の持ち主も言っていた“冥王”を名に持つ星のことである。そこで俺は思いついた。
「今の俺なら直で見に行けるんじゃないか?」
GZの機能をフルで使えば地球から冥王星まで行く事は不可能じゃない。流石に年単位で時間は掛かるが行けない事は無い……そう“行けない事はない”のだ。
前世でも現世でもまずありえないであろう個人での宇宙旅行。それを俺は可能にするだけの物がある……これは行くしかないだろ!
そうと決めた俺は早速GZを使って準備を始めた。と言っても殆どGZにまかせっきりだったが。廃スペックなGZはたった2日で必要な物全てを集めだした。(実際は物資等は数時間で集めたのだがなにやら細かい準備に時間が掛かったとか)
そして俺は深夜人のいない場所でGZを展開して見つからないようにステルス等を使用して冥王星に旅立った。
録に考えもせずに思いつきで行動に移したこの行動が、地球を離れるというこの行動が後の未来を大きく変える事になるとは、そしてその結果に俺が頭を抱える事になるとはこの時の俺は思いもしなかった。
さて、思いつきで始めたこの宇宙旅行だが往復に掛かった時間はGZを持ってしても行きに2年、帰りは3分と言う時間が掛かった……行きと帰りで時間が違いすぎる?行きはともかく帰りは次元連結システムを使ったワープで帰ってきたからこれだけ早いんだよ。流石のGZでも地球~冥王星までの距離と位置の計算に2分50秒ほどは掛かるらしい。残りの10秒はカウントダウンに使いましたが何か?ワープ時のエネルギーのチャージはどうしただって?……チャージなどさせるものか!!(実際1秒と掛からなかった)
行きの2年間だが思いではあまり無い。よくて最初の数週間と他の惑星付近に近寄った時ぐらいの記憶しかない。それ以外の時、俺は殆ど寝ていたからな。寝ていたとは言っても普通に寝るのでは無い。
コールドスリープと言う言葉を聞いたことはあるだろうか?人の体を低温状態にして一種の冬眠状態にして長い時間を過ごす、と言うものなのだが俺はこの機能を使って2年と言う時間を過ごした。とは言っても実際には俺に使用されたのはコールドスリープではなくいうなればタイムスリープ?と言った所だろうか。要は体を“低温にする”のではなく俺の体の“時間を止めて”長時間を過ごすという物だ。
……うん、そうなんだ。GZって時間を止められるんだ。流石に何週間も止める事はできないようだが数日程度なら余裕で止められるらしい。さらに空間を限定した状態なら半永久的に止めてられるらしい……パネェ、GZマジパネェ。
さてそんなこんなで冥王星に着いたのだが、さてどうしよう。冥王星に行く事だけ考えていたので着いたら何をしようか考えていなかった……
冥王星を眺めながら考えていて思いついたのが「秘密基地」の製作だった。
誰に対して秘密なのかは疑問だがとにかく秘密基地を作る事に。流石のGZとは言え一機しかないので半年以上は物資集めに費やした。冥王星付近の小惑星を集めて調べて加工して、また集めて調べて加工して、を只管繰り返した。せっかくだからドデカイのを作ろうとしたのが間違いだった。そのせいで必要な物資の量が半端なく結果半年以上も時間が掛かってしまった……集め終わってから近くの衛星を加工した方が早かったのではと思いつき絶望したのはいい思いでだ。
絶望から立ち直った後、本格的な基地作りを開始した。まずは基本となる司令室を製作し其処を中心として様々な設備を作った。秘密基地らしく兵器開発室(GZ以上の兵器は要らない)人体改造施設(GZがいれば事足りる)拷問室(そもそもする相手がいない)等を作ってみた……いらん施設ばっかだ。
設備を作っている時に流石に一人ではキツイと思い作業ロボットを作ってみた。名前を「キューブ君」と言う。ネーミングセンスは気にしない。
これは1メートル四方の白い箱型のロボットで中には様々な製作ツールとそれを使用するマジックハンドが内蔵されておりこれをまず一機作りその一機に同じキューブ君を作らせ新しくできたものにも同じ作業を作らせて、を繰り返させたら気がついたら数百どころか数万単位になっていた。
作る数を決めてなくてほっといた結果がこれだよ。まあできてしまったものは仕方が無いという事で溢れたこのキューブ君を使って秘密基地以外にも食糧生産を目的としたコロニーや工業設備の生産を目的とした物、更には人工の海があるリゾート施設やアトラクション等を完備した物まで作り上げてしまった。
これらを作るために8年近くの時間をかけてしまった。使用者は一人しかいないのに食糧は数億人が余裕で暮らせるだけを生産し、まるでアニメの中に出てくるような宇宙戦艦を作り出せる設備。直径で100キロ以上の大きさがある人工の海があるリゾート設備。
やりすぎた、メッチャやりすぎた。どうしようこれ?
作ってしまった物はしょうがないのでとりあえず冥王星付近にまとめさせておくことに。誰もいないこのコロニー群。いるのは白い箱型の機械だけ。なんと言う無駄。だがそれがイイ。
あらかた作り上げて満足した俺は地球に帰る事にした。帰りは次元連結システムのおかげですぐに帰れる。で久しぶりに地球を見た俺が最初に言った言葉が冒頭の言葉である。
が、この冥王星からの転移が切欠で、俺は様々な異世界を旅する事になるとは思いもしなかった……
次話より異世界でのお話が始ります。