俺とGZの異世界旅行記   作:マーシィー

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やりたい放題。


フェイト/プルート 3

 雁夜さんに話に聞いた『聖杯戦争』での協力を求められて引き受けたアキラです。

 

 引き受けたからには手抜きをしないでしっかりと手伝わないとね。GZのでの世界移動計算もまだ掛かりそうだし。

 とりあえずは体が半分ぐらい壊死している雁夜さんと雁夜さん曰く、蟲に体を犯されたという桜ちゃんの体を何とかしないと。

 

「と、言うわけで雁夜さん。どういった治療法がいいですか?」

 

「何がどういうわけなんだ?」

 

「何って治療法ですよ、治療法。雁夜さんと桜ちゃんの」

 

「治療法……?種類が有るのか」

 

「有りますよ。まず一つ目はいたってシンプル。ナノマシンによる体の再構築です。これはGZが作った特性ナノマシンを二人に注入する事によりナノマシンが二人の体を再構築し蟲に犯される以前の状態まで治してくれるというものです。注意点としてはナノマシンによる再構築のあいだはほぼ体が動かせないので再構築中は一切行動が出来ない事ですね」

 

「ナノマシンってSFとかによく出てくるアレの事か」

 

「SFとかによく出てくるアレです」

 

 引き攣った顔で質問してくる雁夜さん。なんでだろ。

 

「二つめが、タンパク質等で構成されている今の体を捨てて魔力で作られて肉体に精神を移す方法ですね。これは以前とある伝で教えてもらった使い魔を作る方法で二人の体を魔力で構成しその構成した体に今の精神だけを移す方法です。体の維持に必要魔力はさっき言った外部魔力収集増幅型魔力炉「八卦炉」をコアとすることにより魔力が少量でも周囲に存在していれば半永久的に魔力を作ってくれるので普通に生活している分にはなんら問題は無いですね。注意点としてはぶっちゃけこの方法は人間をやめるので人間でいたいというならお勧めは出来ませんね」

 

「……」

 

「人間をやめてもいいって言うのなら「八卦炉」が壊されない限りは不死ですし、魔力によって体を構成している以上老いもない不老であり、えっと魔術?でしたっけ、あれも「八卦炉」に負担が掛からない範囲でなら使いたい放題ですね。適性が無い魔術でも普通に使えますし」

 

(眩暈がしてきた)

 

 雁夜さんがなんか額と目に手を当てて上を向いている。なんで?

 

「三つめが、二つめの方法と似ているんですけどこちらは体を魔力ではなく二人のDNAを使用した完全なクローンを作りそれに精神を移す方法です。この方法では二人のDNAを使用したクローンに精神を移すので負担等は無いに等しいですね。クローンの体も普通の人間と同じように成長し、老いて行きますので例えるなら二人が魔術に関わる前の体に戻るみたいに考えてもらえば差異はありませんね」

 

(体の中にいた蟲はもう居ないのに胃が、胃が痛くなってきた)

 

 今度はお腹を押さえてげんなりとした表情を浮べる。お腹が空いたのかな?

 

「とりあえずはこんな所ですかね?さて雁夜さんどれがいいですか」

 

「……」

 

「雁夜さん?」

 

 とりあえず三つぐらい方法を提示してみたのだが雁夜さんは浮かばない表情だった。気に入らなかったのかな。

 

「雁夜さん、気に入りませんでしたか?そうなるともう時間を巻き戻すか、別世界にあった願いを叶える宝石を使って治す位しか思いつかないんですけど……」

 

 そこまで言ったら雁夜さんはベットに上に倒れた。

 

「ちょっと、雁夜さん!?またですか!!」

 

 

 気絶した雁夜さんを起こしたらいろいろ怒鳴られた。解せぬ。

 

「お前がいろいろと規格外と言うかぶっ飛んでるのは分かった。分かったからこれ以上俺の常識を壊さないでくれ。おねがいします」

 

 治療法をいくつか提示したら何故か涙目で止めてくれと懇願された。な~ぜ~。

 

「と、とりあえず治療法は俺と桜ちゃんの二人で話して決めるからそれまでは何もするなよ、頼むから……ってそういえばお前の名前を聞いてなかったな」

 

「そういえばそうですね。では改めで自己紹介しますね。俺の名前は鈴木アキラ。この世界とは別の日本で生まれて、ちょっとした好奇心で冥王星近くまで行っていろいろ作ってから地球に戻ろうと転移したら並行世界の地球に転移してしまってそれから元居た地球に戻ろうと並行世界をさ迷っているただの日本人です」

 

「は?転移?並行世界?」

 

「ちょっと冥王星から地球まで転移、簡単に言うなら瞬間移動ですね。それをしただけなのに何でか並行世界の地球に転移してるんですから笑っちゃいますよね。ハッハッハ」

 

「……」

 

「ああ、それとちょくちょく話しに出てきたGZって言うのは正式名称「グレートゼオライマー」っていいまして「次元連結システム」っていう特殊なシステムを搭載した人型の機械で、話してもらったサーヴァントの宝具扱いの物ですね。宝具として言うならば「人型万能機械神(グレートゼオライマー)」って感じですかね。並行世界への転移はもちろんの事時間停止に時間軸転移に完全復元能力に太陽の中心部に入ってもなんら問題の無いバリヤーを張れたり、オーストラリア大陸程度なら木っ端微塵に出来る破壊力を持った複数の攻撃方法に極めつけはちょっとだけ溜めが必要ですけど地球クラスの恒星を破壊できる一撃を放てる最強最悪の攻撃力が売りですね」

 

 ぺらぺらと俺が持つGZのスペックを簡単に説明してみた。こうして言葉にしてみるとGZって結構性能がぶっ飛んでるな。

 

「マジ?」

 

「マジです」

 

 引き攣った顔が引き攣りすぎて痙攣しかけてる雁夜さん。

 

「お、お前の宝具が規格外すぎるのはよ~く分かった。分かったからむやみやたらに使うなよ、いいな絶対に使うなよ!!」

 

「振りですね、分かります」

 

「振りじゃねーーよ!!使うなって言ってるだろうが!!」

 

 この時雁夜はそれまでにアキラから話されていたぶっ飛んだ話のせいで興奮しており(怒る意味で)感情がかなり高ぶっていた。

 そんな状態で『令呪』が刻まれた方の手で、自身のサーヴァントに『命令』をしてしまった。

 

 結果

 

「あ、雁夜さん。手の令呪、消えてますよ」

 

「え?」

 

 アキラの指摘に令呪が刻まれた手を見てみると、令呪の一画が消えていた。

 

「な、な、なぁ!!」

 

「それと雁夜さん。すみません、どうやら令呪での命令をGZが精神攻撃と見なしたようでキャンセルしたみたいです」

 

「キャン、セルだと……」

 

「つまり無駄に令呪を使用してしまったみたいですね」

 

「ハ、ハハ、ハハハハハハッ!!」

 

「笑うしかないですよね、ホント。ハッハッハ」

 

 2人して笑う。

 

「笑い話で、す・む・か・あぁぁぁぁぁーーーー!!」

 

「ちょっと、あぶな!!おち、落ち付いて!!」

 

「誰のせいだ、ゴラアアァァァァーーーー!!」

 

 怒りが限界突破した雁夜さんは体が半分壊死しているとは思えないほどの暴れっぷりを見せてくれた。それこそ簡易ベットを持ち上げて投げつけてくるぐらいに。無論避けたけど。

 

「ハァ、ハァ、ハァ」

 

「病み上がりなんだから無茶しないでくださいよ」

 

「誰の、せいだと、思ってっ!?」

 

「おじさんどうしたの?」

 

 流石にアレだけ暴れていたら外にも音が響いたようで桜ちゃんが様子を見に来た。

 

「大丈夫だよ桜ちゃん。雁夜さんがちょっと年甲斐も無くはしゃいじゃっただけだから」

 

「な!?アキラお前!?」

 

「おじさん、大丈夫?」

 

 無表情でありながらも桜ちゃんから出される雰囲気はちょっと痛い大人を見る子供の物だった。

 

「ガフッ、さ、桜ちゃん……」

 

 時として子供の放つ言葉は大人を酷く傷つける物である。

 

 

 

 桜ちゃんが来たので三人で話し合った結果、三番目の方法で体を直す事に決まった。理由としてはボロボロにされてしまった体を治すよりかはいっその事クローンとはいえ新しい肉体に乗り換えた方がいいという事だった。

 それに雁夜さんはともかく女の子である桜ちゃんの体が蟲によって犯されたまま成長していく、と言うのは俺も雁夜さんも納得できなかったからだ。無論この事は桜ちゃんに分かるように説明してちゃんと考えてもらってから許可を得た。

 

「では行きましょうか」

 

「行くってどこにだ?」

 

「決まっているじゃないですか。2人の体を治す医療施設にですよ」

 

「医療施設ってそんなの何所にあるって言うんだよ」

 

「月の裏ですけど」

 

「は?」

 

「ほら、さっき話しましたけど俺が冥王星付近で作ったって言った物の中に研究や実験、医療関係を集めたコロニーを作ったんですよ。それが俺がこの世界に召還された時ちょうど月の裏側に転移したらしくてこれからそのコロニー内の医療施設に転移して早速治療しましょう」

 

「「……」」

 

 雁夜さんも桜ちゃんもポカーンとしていた。

 

「じゃあ、逝きますよ」

 

「まて、心の準備がって字が違うぞ!!」

 

「空間!!転移!!」

 

「ちょ、まっ」

 

 慌てる雁夜さんと未だにポカーンとしたままの桜ちゃんを連れ俺はかつて作ったコロニー内に転移した。

 

 医療施設内に転移した直後は本当に此処がコロニー内なのか?と疑われたので窓の外の風景を見てもらい納得してもらった。

 この医療施設があるコロニーは円柱型をしているので窓の外から見える風景は、上下左右に建物が並んでいる風景だった。(某人型兵器が出てくる世界のコロニー内部)

 

 この風景を見てもらったら流石に信用してもらったのでそのまま医療設備がある所まで行き二人にはカプセル型の医療器具の中に入ってもらった。

 

「これが、お前の言った医療器具なのか?」

 

「そうですよ。開いている方のカプセルの中に入ってもらえば後は自動で空いてない方にクローンが形成されると同時に精神の方も移されますから」

 

「体を作るのと一緒に精神も移動させるのか?こういうのは体が出来てからじゃないのか?」

 

「出来上がった体に精神を移すよりも体を作る過程で一緒に精神も移した方が精神が体になじみやすいんですよ」

 

「そうなのか」

 

 雁夜さんは一応納得してくれたようでカプセル内に入ってくれた。桜ちゃんも雁夜さんと同じく隣のカプセルに入ってくれた。

 

「もう一度だけ聞くぞ。俺達に害は無いんだな」

 

「ありえません。絶対に」

 

 雁夜さんの質問に即座に応答する。GZ(・・)が作り出したこの施設、そして機械に誤作動や失敗などありえないのだ。

 

「信用、するぞアキラ」

 

「任せてください」

 

 そして俺は隣に有ったパネルを操作してカプセルの蓋を閉める。閉められると同時に無味無臭の睡眠ガスが内部に充満して2人は眠りに落ちる。

 

「さて、と……。始めますかね」

 

 2人が寝ている間に俺はパネルを操作してこれから作られる二人の体の調整を行う。

 

「桜ちゃんはこれでよし、っと。雁夜さんの方も……これでいいね」

 

 これから作られる2人の新たしい体に不備が無いように確認してから実行ボタンを押した。

 

「ふぅ~。これで後は体が完成するのを待つだけだな」

 

 実行ボタンが押されると同時に医療器具が動き出した。

 

「新しいからだが出来るまで半日ぐらいか……。地球に戻ってあの洋館を綺麗に掃除でもしてようかね」

 

 確認をした、と思い込んでしまった俺はとある重大なミスを犯してしまった。このミスによって桜ちゃんどころか雁夜さんの今後の人生を大きく捻じ曲げてしまうとは思いもしなず……。




アキラがしてしまったミスとは一体!?
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