俺は御盆休みにこれを書こうと思ったのに別の小説を投稿していた…。
誠に申し訳ありませんでした。
メガシンカという大事なイベントを書こうと思ったら、予想以上に難航したんだ。
そんな私の原作の不満の一つ、継承者戦の薄っぺらさ。アニメーションくらい入れて欲しかったな…。
〜マスタータワー〜 最上階 テラス前
マスタータワーの大階段を途中のトレーナー達を破りながら駆け上がり、少年は大階段の行き止まりにある大きな扉の前に辿り着いた。
少年が何かの強い波動らしきモノを感じるので、恐らくこの先で彼女は待っているのだろう。
波動で乱れた精神を落ち着かせる為に一度深呼吸すると、少年は意を決して大扉を開いた。
扉を開けた先にはシャラシティ一帯を見渡せる広大なテラスがあり、少年の予想道理その中央には左右にルカリオを従えた伝承者の女性が少年に背を向けて佇んでいた。
少年が無事この場所に辿り着いた事に気付き、女性は笑みを浮かべながら少年の方へ振り返る。
そのまま少年が女性のいる場所に近づくと、女性の側にいた一体のルカリオが少年を見定める様な視線を向けている事に気付いた。
そして少年が女性の前に着いて彼女が少年話し掛けようとした瞬間、少年を見詰めていたルカリオが鳴き声を上げて女性の前に飛び出て来た。
急に出て来たルカリオに何事かと思った少年だったが、目の前の女性は一瞬驚いた顔をするも直ぐに真面目な表情になった。
その後も暫し見詰め合った女性とルカリオだが、女性はルカリオに質問する。
「貴方も、彼と共に戦ってみたいと言うの?」
そんな女性からの質問を肯定するかの様に、ルカリオは女性を見詰めたまま鳴き声を上げる。
ルカリオの返答を受けた女性は一度頷いた後に少し懐かしむ様な目をすると、改めて少年に話し掛ける。
「ルカリオは貴方の事が気に入ったみたい。…貴方は父親だけでなく、彼女にも似ているようね。」
そう言うと、女性は何処からか『メガリング』を取り出して少年に手渡し、もう一体のルカリオを傍に控えさせる。
「メガリングは代々の伝承者が此処で渡す決まりになっているの。」
「本当なら渡すだけなんだけど…。」
そこで女性は言葉を切り、少年の目を改めて見た。女性の目は何かを懐かしみ、見詰める瞳には少年を見ているようで別の誰かを映している様にも思えた。
そんな万感の一時が過ぎ、女性は少年に先程思いついた考えを話す。
「そのルカリオにも『ルカリオナイト』を持たせているから、メガシンカバトルをしましょう!」
「この戦いが、貴方の結末を彼女の様に輝かしい物にしてくれる事を願って…。」
そう言うと女性は少年と距離を取り、バトルするのに十分な距離になるとルカリオを前に出して宣言する。
「貴方も、チャンピオンを目指す一人のポケモントレーナーならば…。」
「少年もこの勝負、彼女の様に軽く乗り越えてみなさい!」
そして女性がメガリングに手を翳すと、彼女のルカリオの装備しているルカリオナイトが共鳴して神秘的な輝きを放ち、何処からか突然の突風が吹き荒れる。
メガシンカによる突然の眩しさと突風に、思わず少年は目を瞑ってしまう。
そして少年が再び目を開けると、其処にはこれまでに感じた事の無い程の強い気迫を放つルカリオの姿があった。
先程迄全くと言っていいほどしなかった雰囲気を感じさせるルカリオに少年は思わずその場でたじろいでしまうが、何時の間にか隣にいたもう片方のルカリオが少年の前に進み出る。
ルカリオはそのままバトル開始の位置に着くと、少年を闘争心漲る目で一瞥して再び前を向き、女性のルカリオに対面する。
少年がそんなルカリオの思いに気付いた時、先程貰ったばかりのメガリングが唐突に光だした。よく見ると少年と共に戦うルカリオが身に着けているメガストーンも同様の光を放っている。
ルカリオの勝利への想いと少年のトレーナーとしての覚悟が重なり合い、先程のメガシンカ以上の輝きを放つメガリングへと少年は手を翳し、天高く腕を掲げて毅然とした態度で前を見据える。
少年が手を掲げるのと同時に、ルカリオは遥か遠くにまで響く様な咆哮を上げ、メガストーンから溢れる輝きがルカリオの全身を覆い尽くす。
斯くして互いにメガルカリオが出揃い、ルカリオと少年の想いを賭けた最後の試練が始まった…。
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~ミアレシティ~ 『博士』邸
少女が取り出した光る不思議な結晶−目の前で椅子に座る少女曰く『遺伝子結晶』と言う物らしいが−を研究者らしく丁寧且つ慎重に拝見する男性。
その後も結晶を軽く叩いたり光に透かしたりして暫く弄っていた男性だったが、まるで見当がつかないのか少し悔しそうにしながら少女に返却する。
「残念ながら、僕には見当がつかないよ。強いて言えば、ヒャッコクの日時計やメガストーンに近いのかな?」
「あら、流石『博士』ね。悪くない線よ。」
結晶に対する博士からの指摘に、少女はそう言って今まで手を付けなかった珈琲に手を付ける。
その後二人して飲み物や茶菓子を嗜んで一度思考を整えた男性に、少女は鞄から複数のファイルを男性に差し出す。
比較的分厚い複数のファイルを受け取った男性だが、男性がそれを確認する前に少女は立ち上がって部屋から立ち去ろうとする。
そして少女が部屋から去る直前、少女は男性にある命令を下した。
「『博士』、一度しか言わないわ。」
先程の資料を調べようとする男性に、少女は背を向けたままそう話し掛ける。
一度しか言わない、という少女の強い言葉に思わず手を止めて聞き入る男性。
「余計な詮索は要らないし、裏切りは絶対に赦さない。」
そう言って少女は、研究者と善人気質の抜けない男性に虚無の視線を向ける。
その瞳に以前のトラウマが蘇った男性は壊れた玩具の様にガクガクと頷き、少女も男性の様子を見て満足気な表情を浮かべた。
「貴方は唯、その結晶の使用法だけを考えなさい。」
そう言い残すと少女は男性がいる部屋から立ち去り、少しすると玄関の扉が開いて閉じた音がした。
後に残された男性が恐る恐る少女から渡されたファイルを見てみると、半分程が『赤い鎖』や『遺伝子の楔』、更には『ウツロイド』や『輝き様』、『ムゲンダイナ』という単語が書かれている何処からか入手してきたらしい研究資料。
そしてもう半分がフレア団でのメガシンカの研究データ、及びその過程で生まれた『遺伝子結晶』について纏められた物だった。
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〜マスタータワー〜 テラス
多くの人々がTVの中でしか見た事の無かったメガシンカポケモン同士の激しい戦いの結果は、最後の最後で幸運の天秤が少年に僅かに傾いた事で少年の勝利に終わった。
少年も女性も疲労困憊で膨大な汗を流しているが、メガシンカの時間制限もある為にそれ程長時間戦っていた訳では無い。
然しポケモンバトルというのは一瞬の判断が勝敗に関わる物であり、優秀なポケモントレーナーは『ゾーン』−所謂、覚醒状態という感覚−に入る事で短時間により多くの判断を下すのだ。
この能力がトレーナーとしての素質に優劣を付け、自然界ならば敵わない様な相手と相対しても、自らのポケモンの能力を文字通り全て発揮して勝利出来る。
そんな高度な状態でずっとバトルしていたのだから、三十分程度のバトルを二時間や三時間に感じても可笑しくは無い。
寧ろ月日的にはまだ新人とも呼べる少年には天性の才能があり、カロス地方でトップクラスの実力を誇る女性の腕前に既に辿りつつある点においては、リーグ挑戦者として歴代最高の素質があると言える。
少年が久々の逸材−それも少年の父親も含まれる『カロスの英雄』並の素質−であった事を女性は我が事の様に喜び、勝負に負けた悔しさよりも白熱した勝負の興奮の残滓の方が大きいのか、バトルの最後に見えた彼女のルカリオと同様に大変満足そうな表情をしている。
そうして暫く風が吹き抜ける冷たいテラスの床に倒れ込んだ二人だったが、流石格闘タイプのジムリーダーと言うべきか、少年よりも早く復帰した女性は彼に手を貸して立ち上がらせる。
暫しの休息で少しだけ息が整った少年は女性の助けを借りて立ち上がり、手を貸してくれた御礼を言う。
律儀で純粋な少年に女性は思わず笑みを溢し、優しく少年に話し掛ける。
「少年。貴方はきっと、貴方のお父さん以上に強くなれるわ。」
「あの『英雄』である彼女の様に、貴方の旅は輝かしい物になるでしょう。」
私が保証する、と女性は最後に言って、まだ成長途中である少年の肩に手を乗せる。
確かに少年の父親も「息子は天才だ!」等と祖父母等に吹聴していたが、目の前の女性の様な実力者からそう言われると、少年は恥ずかしい様な誇らしい様な複雑な気持ちになった。
急に父親の本音を知りたくなった少年だが、そんな事を考えていると女性が少年の肩を揺さぶって呼び掛けている事に気付いた。
女性からの呼び掛けに少年が返事をすると、女性は「そろそろ帰らないの?」と少年に問い掛ける。
そう言われて少年が辺りを見渡して見ると、広大な空と海が茜色に染まり始め、豆粒の様な大きさの家々の灯りが目立つ様な時間になっていた。
時間を教えてくれた女性に感謝の言葉を言うと、今日の宿を得る為に少年は急いでポケモンセンターに駆けて行った。
そんな少年のそそっかしい後ろ姿に、女性は苦笑しながら手を振って見送る。
その見送る時に見た少年の後ろ姿は、女性にとって忘れられない少女の姿が重なっている気がした。
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〜カロスリーグ〜 安全対策室
世界中のポケモンリーグでは、リーグ開催期間中の挑戦者の安全を最大限確保する事が求められている。
当然と言えば当然だが、挑戦者の安全確保は多くの地方のポケモンリーグにとって悩みの種となっている。
その様な理由としていくつかあるが、代表的なのを上げると…。
第一に、予算の問題。
ポケモンリーグの運営費の大半は地方税収の予算から出ている。人口が多い地方ならばそれだけ多くの予算が降り、安全管理費に多額の予算を懸けれるが人口が少ない地方ではそうはいかない。
そのような地方ではスポンサーを募って予算を獲得しようとするが、一時期の地方では余りに企業広告が多く、市民から景観が悪くなる等の多くの批判を食らったのだ。
その為、どの地方も以前より地方からの予算が増えた過去があるのだが、それでも十分な額とは言えない。
第二に、人員の問題。
リーグ開催中の安全性を高くする為に、地方警察機関やポケモンレンジャーの他に多くの警備員か監視員をポケモンリーグは雇用しているが、正直に言うと人員は常に不足気味だ。
というのも、警備員や監視官にはある程度のポケモンバトルの実績−具体的には一地方のバッジを四つ程保有している事−が求められており、そこから更に人格や犯罪歴等を鑑みて雇用されている。
そしてそれ等の条件を満たしている大半の人物は挑戦者として出場する為、更に多くの人員を必要とする…と言う負の連鎖が起きているのが現状だ。
第三に、自然災害や野生ポケモンの行動。
挑戦者が通る道路は一年を通して比較的変化が少なく、野生ポケモンもそこまで凶暴では無い道路が選ばれている。
然しながら、ポケモンの大量発生や突然の自然災害等があると生態系が一時的変化する現象が毎年の様に起きている。
特にイッシュ地方ではそれが顕著であり、イッシュリーグの自然対策課は何処よりもブラック、いや、最早それを通り越してダークな職場だと職員に噂されている。
この様にリーグ開催期間中のポケモンリーグは非常に忙しく、自然環境に呼応する様に人為的な問題も多数発生する。
特に今年のカロスリーグはその問題発生数が例年と比べ段違いになっていた…。
「…はい、はい。えっ!?ミアレシティで不良同士のポケモンバトル?しかも町中で破壊光線や地震を連発!?」
「はい、こちらカロスリーグ安全対策室です。はい…七番道路で『ホイーガズ』と名乗る暴走族が爆走中ですか…。」
「十三番道路の監視員より報告!ナックラーとフカマルの群れが抗争中!えっ…?…今、更に群れのボスであるフライゴンとガブリアス迄もが参入する騒動へと発展した模様!!」
「ヒャッコクシティで起きた
そんな阿鼻叫喚の報告を聞くチャンピオンは、現場を駆け回りながらある種の確信に近い物を感じていた。
何かの災厄、それも二十五年前のフレア団の様な特大の陰謀が始まろうとしている、という…。
正直、色んな考えを話に突っ込み過ぎて全然進まない…。
だってまだ8分の3しか行っていないんだよ。完結までいったい何の位の時間が必要なんだろう…。
オリジナルポケモンはあり?
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あり。
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なし。
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知らん。