銀色の悪魔…4th Stage(プロジェクトD編)   作:SilviaSilvermoon

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基本的にさつきsideで進行しますが、side changeの際にはその都度入れて行きます。
この辺りから車に乗ってる描写が増えてくる…はず^^;;;


夏の終わり…

息抜きに伊香保の日帰り温泉に入浴中…

 

さつき『あっちぃけど、やっぱ温泉は良いなぁ。』

 

ポツリと呟きながらチャポ…っと水音を立てて湯船から上がって脱衣所の扇風機で頭と体を冷やし、駐車場に出てくると…スーッとS15の横に着く黒のS13。

 

さつき「ん?美奈子…何でここに?仕事はよ?」

 

 

美奈子「あたしだって疲れるんだって^^;;;」

 

沙雪「そしてあたしももちろん居ると…」

 

さつき『ホント、仲が良いよなあ』

 

ついでにここに来たなら…という事で2人も入浴に行ったので、

俺は伊香保神社でプロジェクトDの成功を祈願しつつ…帰り道に温泉まんじゅうを買って車で食いながら待つ事に…携帯で天気とか渋滞情報を見ながら時間をつぶす。

沙雪と美奈子が出てくる…そしてこの後・・・2台で向かったのは秋名山。ホントはもっと遠出したかったけど時間も時間でどうにもできないので近場で遊ぶことに…

 

 

 

頂上に向かう道路で…見た事のあるインプレッサの2ドアWRXを発見…拓海の親父さんか?

拓海とはまた違った走り方で一瞬面喰ったが…俺も美奈子も食らい付いている…で止まってくれるのかな?今ので70~80%位かな…全開だったら置いて行かれてるかもな^^;;;

 

お、降りてきた。やっぱり藤原文太…その人ですなあ。

 

文太「よぉ、あんたもしかしてGSの人かい?」

 

さつき『そ~です、そ~です。最近副店長になりました小長井さつきと言います。えっと…拓海君のお父さんですよねぇ?』

 

文太「おお、やっぱりな。いつも息子がお世話になっちゃってねえ。藤原文太と言います、よろしく。シルビア系に乗ってる連中で俺にくっついて来るのが殆ど居ないもんでねえ?」

 

さつき『あはは^^;;;そうですか?あ、後ろのS13から出てきたのが俺の従妹で小長井美奈子と言います。一応群馬に来るまで地元の神奈川で走ってました。

縁があってこっちに来てから1年半位ですかねえ…池谷君達とつるんでます。』

 

文太「それに…高橋 涼介とかも含めてプロジェクトDって~のもやってるんだろう?」

 

さつき『あぁ…俺はあっちも秋名スピードスターズに関しても裏方です^^;;;』

 

文太「その割にはずいぶん熱心にいろんな所に走りに行ってるじゃね~か?」

 

さつき「敵陣視察みたいな事はもちろんしてますよ。コースの下見をしてより的確にドライバーにアドバイスできればって…まあ、俺が直接言わないで高橋 涼介に言ってもらう様にしてますけどね。」

 

文太「ふむふむ。そりゃあ…何かの意図があってやってるのかい?自分で前に出ずに高橋 涼介を前に出すって言うのは…。」

 

さつき『いやぁ、至極簡単な事ですよ。高橋 涼介の方が語彙力があるので誤解無くドライバー2人に伝わりやすいって事と俺の存在は極秘なんですよ^^;;;影武者って言うか…忍者みたいなもんですね。』

 

文太「って事はだ…2人のうちどっちか、または両方に何か車とか本人がトラブルに巻き込まれたって時にここぞとばかりに相手が日程調整を拒むことだってある…

俺らの時代にもよくあった事だがな…その時に初めて出て来るって事なんじゃね~のかい?」

 

さつき『メッチャクチャ鋭いっすね^^;;;あくまでも俺は実力的には劣ってる所もあるでしょうけどね…あの2人よりちょこっと長く生きてる分、何か爪痕を残す事位はできるんじゃないかって思いましてね。』

 

文太「イヤイヤ、謙遜しなくたって解る…多分俺から見て…そっちのお嬢ちゃんも含めての話になるが、おたくら2人はうちの息子や高橋 啓介よりも実力が上だと思うぞ?神奈川で…何か通称みたいなもの…付けられてなかったか?」

 

さつき『ん~まあ…車の色からでしょうけど”銀色のなんちゃら”とか…言われてたみたいですよ?(←できるだけ核心には触れない)』

 

文太「そうか…なるほどねぇ。でも…俺の時代にも似てる名前を呼ばれてる神奈川の走り屋が居たなぁ。”銀色の悪魔”と”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”って言ってな。」

 

美奈子も聞こえたのだろう、下を向いて沙雪と何やら話をしている。俺は…この場をどう乗り切ろうか思案してるが、動揺はなるべく顔に出さないようにしてる。(もしかしたら店長とかに聞いてるんじゃなかろうか…とか深読みしだしてるさつき。)

 

文太「ま、ちょうど良いや。ちょっとここの下り…付き合ってみないか?足回りを変えたんでテスト…と思ってたんだけどな。試しに乗って意見を聞きたくてな。」

 

さつき『ああ…そう言う事でしたら…喜んでテストドライバーさせていただきますよ^^あ、美奈子~!悪いけどそのS13ここにおいてお前さんS15で先行して。俺、ちょっとインプレッサ運転させてもらうから』

 

美奈子「え?あ、そうなの?じゃあ…S13をそっちの端っこに停めて来るわ。」

 

スピンターンして一気にバックしてピッタリ端っこギリギリにつけてくる美奈子

 

文太「良いウデしてるなあ。あれが”漆黒の闇に浮かぶ幽霊(ゴースト)”の走りか…(ボソッ)」

 

(はいっ?素性…バレバレっすかね!?やめてくれよぉおおお…心臓に悪いってばぁ…生きた心地しね~し!^^;;;)

 

さつき心の声『(ヲイヲイ、おっちゃん、一気に核心を突くなってば!どうしてここの世界にゃ爆弾を炸裂させるやつが多いんだか…^^;;;シャレになんね~事をサラッと…)』

 

俺は文太の言った事を聞こえなかった振りでインプレッサの運転席に座った。

 

さつき『いやぁ~やっぱこのエンジン音といい、回転の上がり具合といいメッチャ…独特。えっとじゃあ…グリップで行って1往復してから攻め込んで行く感じで良いでしょうか?』

 

文太「いや、小手調べは置いといて自分の腕を信じて一気に行ってみてくれないか?」

 

さつき『うわぉ!そうですか…じゃああ…まあコースは頭に入ってるんでギリの境界線を狙ってみますね。』(美奈子に目配せをして沙雪にタイムを計るように指示。)

 

先行後追い方式でS15が出るのとほぼ同時にアクセルを踏み込む。

ギアのつながりがドンピシャ。思わず1コーナーを曲がってる最中に

 

さつき『へぇ~セッティングでこんなに違うんだなあ…4駆って感じが全くしない。こりゃ速いFRって言っても言い過ぎじゃないや…(ポツリ)』と呟いたのを聞き逃していない文太。

 

コクコク頷いてる。なら”FRっぽいライン取りができる”と踏んで思いっきりS15の時と同じラインにシフトする。

するとこの読みが当たり、流すコーナーも流さないコーナーも溝落としもハナッから面白いように決まる。

 

さつき『え?4駆って言うのをマジで忘れるなぁ。完全にFRのラインで走ってるのに全く無理な感じがしない…ランエボだったら絶対こんなラインでなんて走れない…。』

 

前を走ってる美奈子とジリジリ距離が詰まっていく。でもこれは美奈子が遅いわけじゃない。(この車がモンスターなんだ…すげぇモン作って来るなぁ。)

心底このおっちゃんの底力に驚いてしまう。(ってか設定じゃ42、3だから元の世界の俺の方が年上なんだけどね^^;;;)5連続ヘアピンを溝落としで抜けると感動して文太に言う。

 

さつき『そうですか…こりゃ、楽しいし拓海君を更に上に導いていく車なんですね。正直4駆なんでしょう?って思ってる所があったんですけど、断言できますね。ある一定以上の腕を持ってるFR使いを更に上に引き上げるって言うか…育てる車だってね。きっと今より2段階は上に行く気がします。』

 

正直な感想を言うと…

 

文太「初めてでこんなに乗れるとも思ってなかったんだが…”銀色の悪魔”に俺の意図は伝わったみたいだし、このセッティングで行ってみるか。」…え)

 

はい?って聞き返したくなる位いきなりなんちゅ~爆弾を落としてきやがるんだか。思わず絶句してしまった。イヤイヤ、この状況で受け身すら取れる訳ねぇ~じゃん^^;;;

 

さつき『へっ!?何か物凄い事をサラっと…たった今、聞いた気がするんですけど?』

 

文太「まあ年齢が合わね~とは思ってたんだけどな…祐一から聞いてもしかしたらって思うようになってな…まあ通称の話は聞いてなかったんだがな。

あんたが”銀色の悪魔”ならあのお嬢ちゃんが”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”だろう?

それ位運転を見りゃわかる。あのお嬢ちゃんだって下手じゃねぇ。それどころか今の若造より全然懐の深さが違う。昨日今日走ってできる芸当じゃねぇ。」

 

さつき『はぁ…じゃあもう既に大体の事はご存じって事なんですね…俺とか美奈子の事。』

 

文太「まぁ~いつの時代からここにやって来たのはわかんね~けども…運転を見て少しも鈍っちゃいねぇ…いや、むしろ俺が現役の頃に聞いた噂よりどんどん右肩上がりに進化してるような気がする。」

 

さつき『まあ…元々居たのが2020年で俺も美奈子も46、7歳でしたからね…ホントならおっさんとおばさんですからねぇ。(笑)

この世界に来て急に22ぐらいの頃に戻されたって…毎日乗ってないと勘も鈍って来るし不安でね^^;;;昔より慎重になった気がしますけどね。あ、ちなみに高橋 涼介はこの事(=2020年からやって来た事)を全然知りませんから…通り名を何となく聞いたことがある位の、ある種の都市伝説みたいな位の扱いでしたからね…』

 

文太「まあ、その高橋 涼介にも勝ったから一目置かれるようになったんだろう?あの男は若いがきちんと礼儀はわきまえてる様だからなぁ。ウチの拓海も含めて今後ともよろしくって事で。」

 

さつき『イヤイヤ、こちらこそ…いろいろとご指導・ご鞭撻の程よろしくお願いしますよ。』

 

文太さんとの初対面がこれって…今後どうなってくんでしょ^^;;;お見合いしてるんじゃないんだから…とか後になって自分でツッコミ入れてるし。

 

※何だか自分の与り知らない所で物語がどんどん形成されていくような気がした。(何か怖っ!!)そんな時に…タイミングが良いんだか悪いんだか解らんけども…

 

 

 

(※―side changeここらは さつきside→No side(=作者のナレーション目線)にて進行します―)

 

 

 

緊張の中…さつきと文太が会話してる所にカットインしてくる美奈子と沙雪。

 

まったくこの2人はタイミングが良いんだか悪いんだか^^;;;

 

美奈子「お~い!さつき!さっきのタイムこんな感じだってさ。」

 

 

文太「ん?タイム?今の下りの…計測してたんかい?」

 

沙雪「ええ。さつきから視線を感じたんで、取り敢えず測っておいた方が良いかなって^^;;;」

(ストップウォッチを文太とさつきの前に出す沙雪。)

 

さつき『ん~っと…どれどれ?おっ…この前高橋 涼介とバトルした日にベストタイム更新したタイムアタックの時と同タイム…で、美奈子が1秒遅れって事はバトルの時の俺のタイムか…良い感じじゃないですか?』

 

文太「2人とも初めて乗った車でこんなタイム出せるんだなぁ。正直驚いたぜ。」

 

さつき『この車の戦闘力はこれを見ても明らかですね。間違いなく第1級の戦闘力を持ってる良いマシンですよ。』

 

沙雪「ちょ、ちょっと待ってよ…2人共初めての車でいきなりこんな凄いタイム出ちゃうの?普通じゃありえないって…何なの?あたしにゃ、理解不能だわ^^;;;」

 

肩をすくめて両手を胸の横辺りで外側に広げリアクションを取る沙雪。

 

 

文太「まあ…常識に囚われてたら記録は伸びねぇ~っちゅーこったな。考えて考えて…それをホームコースで確かめて。10個考えたうちの9個ダメだったとしても1つ残ればそれが自分のスキルになる。テクニックなんてもんはそんなもんだ。その中の1つが…」

 

沙雪「溝落とし…ですか?」

 

文太「そう言う事だ。しかも秋名の溝の使い方は2通りある。…”ツッコミでアンダーを出さない為のツッコミ重視の溝走り”と”コーナー出口での脱出速度を稼ぐ為の立ち上がり重視の溝走り”があってな。どっちの技も入るタイミングも飛び出すタイミングも微妙に違うんだ…。こればっかりは練習しないと説明が難しいんだけどな。ま、この2人はどっちも出来てるみてぇ~だから恐れ入るがな。」

 

さつき『俺らの場合は…神奈川のヤビツ峠とか箱根の奥とか…使えそうな所が何カ所か存在してて実際に使って走ってたからこそ、ここで出来てるんですよ。いきなりやって出来てる訳じゃないですしね。』

 

美奈子「あたしはさつきの受け売りって言うか…最速のラインを見せて貰うとこれから通らなきゃいけないラインが見えてくるようになるんです…そこを通るにはどうするべきか…って事で溝落としをやり始めたんですけどね。」

 

ものすごく特殊な才能をサラッとぶっちゃける美奈子と…ウンウンそうだねぇ~と頷いてるさつき。←あっさり言っちゃってるけど…実はものすごい事言ってるよ?(By作者)

 

”そんな事があるのか!?”呆然としてる文太と沙雪。追い打ちをかけるように美奈子の言葉が続く…。

 

美奈子「え?あたしだけなのかしら…その見えるラインにトレースする様に車の中心を合わせていくと…出来ちゃったって言うのが正直な所で…」

 

沙雪「あ…あたし、前に碓氷で拓海君とバトルした時…真子がオーバースピードで曲がり切れなくてスピンで逃げた時直後に居た拓海君が避けて横を抜けて行ったの…後で聞いた時に同じような事を言ってたわ。拓海君以外にもそういう人っているのね…」

 

文太「そりゃ、よっぽど集中力が高いのと…動物的勘ってヤツじゃねぇ~かな。感覚が鋭いんだと思うぜ。要はホームでやってる事を他所でも同じようにやる…って言う事だからな。だからってそのラインが見えるって言うのは誰にでもできるってもんじゃないからなぁ。その感覚は大事にした方が良いぞ?そっかぁ。凄ぇ~事を聞いたもんだな…じゃ、また会おうぜぇ^^」

 

と言って文太はインプレッサに乗って去っていった。

 

そして3人でS15で頂上を目指し、S13を取ってきた後…ケーキが食べたいって事でバイパス沿いのの美奈子の居た店舗へ。

 

そして沙雪の権限で新作の”プリンタルト”を含めた数種類のケーキを無料で包んでもらうと言う暴君っぷりを発揮。(←まかり通る事自体がものすごいと思うけど。アセアセ^^;;;)

その後合流した真子ちゃんと共に4人でケーキをおいしくいただいたんだけども…良いのかな?

 

 

 

 

(※―ここからはさつきsideで再び進行します―)

 

 

秋名の峠で文太のインプレッサと出会って10日ほど経って…

 

季節も秋に入り残暑の中にも朝晩過ごしやすくなってきた。

 

プロジェクトDの遠征の方も、終盤戦に差し掛かって…東京に入れてるけど〇〇〇峠

(※ちなみに原作では〇〇〇峠(ヒントは漢字3文字)って有名なのに出て来ないのは何でか…ある意味黒歴史だから敢えてHPに載せなかったんだってさ…^^;;;)

 

と神奈川2戦を残すだけになったその日…俺は早番で上がっていて、休みだった美奈子と沙雪、真子ちゃんの4人でたまにはプロジェクトDの応援に行こうかという事になり…

 

(※実はその他に妙な胸騒ぎを覚えていたのもあったんだけど…変に心配させたくもないので周りに言ってないが。)

 

シルエイティの初代ImpactBlueチーム(真子&沙雪)とS15の方に俺と美奈子という布陣で出発。八王子で高速を降りた時に俺の携帯に電話が。横に居た美奈子が電話に出る。

 

 

美奈子「はい、もしもし小長井さつきの携帯ですけども…」

 

高橋 涼介「ん?あ、あの…もしかして従妹のえっと美奈子さんですか?高橋 涼介です。今ってさつきは…運転中ですか?」

 

美奈子「あ、はい、今八王子で…これから〇〇〇峠に向かおうとしてて…」

 

高橋 涼介「おお!助かった…じゃあ…あの、ちなみに今日車ってどれで来てますか?」

 

美奈子「(俺の顔を見てから)さつきのS15と…友達の初代ImpactBlueの2人も誘ってるのでシルエイティで向かってますけど…」

 

さつき心の声『(何だろ…こっち見ながら話してるのがヒジョーに怖いんだけど^^;;; はっは~ん解ったぞ…何かあったな。緊急の代走要請だわこりゃ。)』

 

高橋 涼介「詳しくはこっちに着いてから話しますけど…さつきに代走を頼みたくてね。」

 

美奈子「あっ!え?そうなんですか?どっちを…へっ!?じゃ…2人ともトラブルに巻き込まれたんですか?」

 

さつき心の声『(あっそう…2人ともアウトですか…って事は食中毒か練習中に何か…妨害工作にでもあったのかな?どっちにしても気を引き締めて行かなきゃいけなさそうだな。あ~ぁ…やっぱりね。いつかこんな事があるかも知れないな…とは思ってたけどさ)』

 

高橋 涼介「…そうなんですよ2人とも出られなくなってしまってね。もしかするとさつきが往復するか…美奈子さん、貴女がどっちか走る…って事もあり得るかもしれませんので…美奈子さんも神奈川では有名な…”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”ですもんね。」

 

美奈子「はい?なっ、何でそんなこと…まさかさつきが?(こっちをチラチラ見ながら話してる…疑われてるのか?)」

 

高橋 涼介「イヤイヤ、これは俺の勘ですよ。さつきが”銀色の悪魔”なら貴女が…ってね。」

 

高橋 涼介との電話で固まってる美奈子…まさかバレてるなんて思ってなかったんだろうな…^^;;;

高橋 涼介の声が運転してる俺の耳にもうっすら聞こえてくる。

 

高橋 涼介「さつきのスタンドに入って行ったんで関係者だな…とは思ってたんだが、あんな派手にハイカム、ハイコンプ仕様のS13をいきなりおもちゃのように使えるなんて…普通じゃありえない事だ。それにNOTEですら中身は全然別物だと思ってんだが…でも、そのもともとアンダーパワーなNOTEがやってる事と言えば足廻りとマフラーとCPUだけ。せいぜい120~130PSも出てれば良い方だろう。そんな車でその辺の走り屋連中より速いとなると、ウデが飛びぬけていると考えるのが普通だ。

それだけのウデを持っているなら神奈川でも相当有名だったんだろうと…ね。”銀色の悪魔”の関係者…でウデが相当ある…もう”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”しか頭の中に選択肢が浮かばなくてね。しかもこの仮定が全ての要素を結びつけて辻褄が合ってしまう…違いますか?」

 

美奈子はグウの音も出ずに瞳孔が開ききって心臓の音がバクバク聞こえてきそうな状態…

見かねたさつきがスピーカーにして助け船を出した。

 

さつき『はいはい、お電話代わりましたよ。な~に女の子をいじめてるのかなぁ?傍から聞いてると…お前さんの言い方はあまりにも理路整然とし過ぎてて警察の職務質問みたいだぞ?』

 

高橋 涼介「いや、そんなつもりは無かったんだが…すまん。それだけこっちも緊迫した状態って事さ。美奈子さんにも謝っといてくれよ。」

 

さつき『いや、スピーカーホンだから聞こえてるだろ?直接謝った方が良いと思うぞ?』

 

美奈子「いや別に…ちょっと驚いちゃっただけど…そこまで謝罪がどうのとか言って無いし^^;;;」

 

高橋 涼介「そうですか。それなら良かった。お詫びに今度高崎で見つけた極上スィーツご馳走しますよ。」

 

美奈子「あたしってモノで釣れると思われてるのかなぁ…結構その辺はしっかりしてるよ?」

 

 

高橋 涼介「イヤイヤイヤ…参ったな。そんなつもりでは決してないですよ?」

 

美奈子「フフフ…冗談ですよ。ま、今度そのスィーツ紹介してくださいな。ま、あと20分くらいで到着すると思いますから…」

 

高橋 涼介「解りました。では後程。さつき!峠の入り口辺りに怪しいのが居たら気を付けてくれな…」

 

さつき『はいよ、了解。あ、美奈子、沙雪に連絡してこの事伝えて。』

 

美奈子「りょ~かいです。」

 

 

 

(※―――ここからはside changeさつき→Noside(作者ナレーション)で進行します―――)

 

 

美奈子は沙雪に取り敢えず高橋 涼介から伝えられたプロジェクトDのWエースが妨害に遭ったのか他の要因かはわからないけど、とにかく今ピンチらしい事と、もしかしたら車借りて上りか下り…どっちか相手にしなきゃいけなくなるかもしれない事と…下の辺りに厄介な連中が潜んでるかもしれない事などを伝えている…。

沙雪も真子ちゃんも気を引き締めて向かうようだ。

 

さつき『さて…もうそろそろかな…さっきから変な胸騒ぎがするんだよね…。』

 

美奈子「え”っ…マジで?あんたの予感…ほぼ100%で当たるヤツじゃん…」

 

さつき『実はここに出かける時…もう予感してた。』

 

美奈子「はぁ~…何でそう言う事初めに言っておかないかなぁ…」

 

 

やがて峠らしい道に変わっていく…ちょっと走るとオイルが撒かれたのを洗剤で洗ったような真新しいシミがあちこちにできている…事態は思ってたより緊迫してた^^;;;

 

 

さつき『たぶんエンジンオイルとかの廃油でも撒かれて滑って事故ったんだろうな…あいつらは運転が下手ではないからギリギリ本人は掠り傷で済む程度かもしれないが…車のダメージが心配だなぁ。』

 

美奈子「完全に潰しに来てるね…プロジェクトDを。予定変更しようとすれば逃げたってワーワー言うんだよ…そういうヤツらって。」

 

いつになく美奈子の怒りと沸き上がる様な闘志がメラメラと燃えてるのがありありと解る。

多分この”殺気”にも似たピリピリした空気…ImpactBlueの2人やそこかしこに隠れてると思われる妨害部隊にもヒシヒシと伝わってるんじゃなかろうか…。

 

ま、ぼちぼち俺も殺気MAXで行ってみようかな…”銀色の悪魔”の名前の由来…こいつらに叩き込んでやろうかな…っと。

 

路面の感触を確かめつつ左右に道幅いっぱいに車体を揺すってレース直前のタイヤを暖めるウォームアップさながらに上って路面の状態を確かめる。コースは頭に入ってるので路面状況を追加すれば俺のデータは出来上がる。

 

 

 

真子「ん!?凄いね…」

 

沙雪「どしたの?」

 

真子「沙雪には伝わらない?あの2人…マジで怒ってるよ。本気でここの地元の連中…叩き潰すつもりだわ。さつきさんが往復出るって言っても…美奈子どっちかやるって聞かないと思う。

そしたら…沙雪、美奈子に無条件で車貸してあげて。美奈子ならこの車を絶対壊す事は無いよ。凄い…これが”悪魔”と”幽霊”のマジな闘気。痛い位ビリビリ来るよ…」

 

 




さて…美奈子とさつきが”本気の闘気”を出し始めましたねぇ…ただで済む…とは思えませんが、次回2人の実力が結果が明らかになります。
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