あまりありふれていない役者で世界逆行   作:田吾作Bが現れた

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まずは拙作を見てくださる皆様に盛大な感謝を。
おかげさまでUAも178986、しおりも416件、お気に入り件数も867件、感想数も645件(2023/9/6 06:36現在)となりました。本当にありがとうございます。こうして皆様に楽しんでもらえているおかげでこちらも書く気力が湧いてきます。

そしてAitoyukiさん、今回も拙作を再評価してくださり本当にありがとうございました。今回も評価して下さってくれて頬が緩みました。本当に感謝いたします。

では今回の話を読むにあたっての注意点として結構長め(約14000字程度)となっております。それでは上記に注意して本編をどうぞ。


七十七話 夜明けをもたらすは反逆者なり

「あの、本当に僕達は取り押さえた人達の拘束だけでいいんですか? その、一応援護も出来ますけど……」

 

「いらねぇっつってんだろうが。お前達はただ後始末をしてくれればいいんだよ」

 

 会議を終えて最初に向かう敵拠点への道すがら、ハジメが再度自分達も他に活躍が出来ると冒険者達に提案をしてそれを袖にされていた。それを見て恵里はまたため息を吐き、こんな奴らにそこまで心を砕かなくってもいいだろうにとパートナーのお人好しっぷりに軽く呆れていた。

 

 先の作戦会議の際、恵里達とハウリアは冒険者と保安署の職員が無力化した相手を拘束して監視することだけを彼らに命じられた。理由は言わずもがな自分達への不信感だろうとアタリをつけていた。

 

 確かにいきなり新参者が入ってきた上にそれが国全土を震撼させたテロリスト、そしてそれに付き従う人間扱いされてない亜人なのだ。ならない方がおかしいというのは恵里だってわかっていたが、だからといってその態度にイラつかない訳ではなかった。

 

“ハジメくん、もういいでしょ? ボク達歓迎されてないんだからさ、適当にやっとけばいいよ”

 

“まぁ歓迎されてないのは僕だってわかるよ……でもこれでいいのかなって思うんだ”

 

“最悪浩介君がいるしね。漏らしても多分大丈夫だとは思うけれど”

 

 恵里が“念話”で説得するもハジメはまだ納得した素振りを見せず、鈴の説得にそうかなぁと首をかしげはしたが内心諦めがついてないだろうなぁと恵里は推測していた。

 

“そりゃ非効率なのはわかるけどさ、だからって勝手に動いたら余計駄目でしょ。あっちがそれ以上やらなくていいって言ってるんだからそういうのは光輝君や浩介君達に任せとけば――”

 

「お前ら、そこの十字路を右に。この先にある廃倉庫が最初のポイントだ」

 

 再度ハジメを説得しにかかっている最中、班員のひとりである保安署職員のダグから指示が飛ぶ。いつの間にここまで近づいたのやらと思いつつも、恵里達はすぐ気を引き締める。今のところ“気配探知”でこちらを追ってきている人間はいないことはわかっているから挟撃の心配はないが、だからといって気を抜きはしない。オルクス大迷宮で身に着けた心構えはそうそう簡単に消えはしなかった。

 

「そちらの亜人どもが倉庫の引き戸を開けろ。やり方はわかるな?」

 

「えっと、横に引くんでしたっけ?」

 

「そうだ。ではバフマン、扉を開いたらそちらが最初に進入してくれ。私とエイブナーはそれに続く。他は外で待機していろ。いいな」

 

 使われなくなった倉庫のすぐ近くまで来た一行は改めて進入の手順を確認する。エヒトを信奉する教えのせいで人間扱いしていない亜人のミナとイオにやや高圧的に命じる様を見て、軽く馬鹿馬鹿しいと思いつつも恵里は口を出さない。

 

「……あの、鈴は結界魔法を使えますけど」

 

「僕もその、一応盾は作ってあるんで良かったら盾役もやりますけど……」

 

 ハジメと鈴もかつてのメルドを思い出したのかそれを非難するようなことは言わない。が、それはそれとして自分達を戦力として組み込んではどうかという提案はしてきた。自分達を腐らせておくよりも協力した方がいいと善意で言ったのであろうことはすぐに恵里は察する。だがそれを聞いた冒険者達の反応はお世辞にも良いとは言えないものであった。

 

「いるか。寝首を搔こうったってそうはいくかよ」

 

「気遣いには感謝するが不要だ。申し訳ないが、私もそちらを信用しているという訳ではない」

 

「……いざという時、もし私達に協力する気があるのであれば頼もう。ではそこの亜人、扉を開け」

 

 タワーシールドを両手で構えているバフマンには拒絶され、腰から下げた剣を今抜いたエイブナーも言葉遣いはともかくとして断られる。唯一保安署の人間であるダグだけは非常時のみ助けてほしいと言った程度であったが、すぐにハウリアの二人に命令を飛ばして倉庫の方へ視線を向けた。

 

「アイツら……!」

 

「……気にしないで、恵里。それと鈴も」

 

「うん……ダグって人からはOKもらったんだし、危険だと思ったらすぐに援護しよう」

 

 結果として二人の気遣いを袖にした形であったため恵里は音を立てて奥歯を噛みしめ、視線だけで射殺さんばかりに強くにらみつけた。そんな彼女をなだめるようにハジメは頭を撫でながら、鈴も向き合う形で声をかける。

 

「二人ともお人好しすぎるよ……ハジメくんと鈴の頼みじゃなかったら絶対アイツら助けないからね」

 

「うん。それでいいよ。恵里が僕達を思ってくれてるのはわかるから」

 

「それで大丈夫だと思うよ――じゃ、あっちの人達がどれぐらい強いのか。ちょっと見てみようよ」

 

 どこかやるせない表情で引き戸を引こうとするハウリアとスリーマンセルで突入しようとしている三人をながめつつ、恵里達は状況を見守る。そして扉が少し動いたその時、何かに気付いた様子のハウリアが叫んだ。

 

「逃げてください! 倉庫の中から詠唱のようなものが!」

 

「そうです! 倉庫から魔力の反応がありました!」

 

「持ち場から離れるな人モドキども! それと反逆者どもは黙れ――ぐわぁ!?」

 

 すぐに扉から離れてこちらへとハウリアは逃げ出し、倉庫の中から中級程度の魔法が展開されたことに気付いて冒険者達を心配したハジメだけがすぐに声をかけた。バフマンは彼らを咎めるがその直後、扉ごと貫いて現れた炎の槍に吹き飛ばされそうになり、いつでも戦闘に移れるよう恵里以外全員がそれぞれ身構えた。

 

「ハァ……これで死んでくれたと思ったんだがなぁ」

 

「その声は……“炎魔”のエリックか!?」

 

 すると穴の開いた倉庫の扉を蹴り倒して八人のごろつきがこちらを取り囲み、気だるげに一人の冒険者がゆっくりと歩いてくる。エリックと呼ばれたローブを身にまとい、杖を持った魔導士らしい恰好の男はつまらないものを見るかのようにこちらに視線を向けていた。

 

「ランク“白”の誇りは捨てたか!」

 

「ランクぅ? 荒れに荒れてるこのトータスで、今にも崩れ落ちそうな組織の評価ごときに誰がこだわるものかよ」

 

 エイブナーの怒りと焦りの混じった声からして、目の前の相手はこの世界ではそれなりに強い奴なんだろうということだけは察しがつく。そして今自分達を見て舌なめずりをしている輩どもを見るに、見立ての通りこちらの情報は漏れてたんだろうなーと恵里は考えていた。

 

「フェーゲフォイアーは俺を評価してくれてる。金だってギルド以上に稼がせてくれるし、女もヤク中ばっかだが好きな時に抱ける……正義の味方ゴッコに付き合うなんて馬鹿馬鹿しいと思わないか?」

 

「ほざけクソ野郎が! 俺らはな、このフューレンを愛してるんだよ。毎日色んな商人が訪れては別の街へと行く様が、毎日色んな演目が上映されてるフリーダ劇場が、贔屓にしているジャコモの武具屋が、やかましいぐらいに賑やかだったこの街を元に戻したいからクソどもと戦ってるんだ! 馬鹿にしてんじゃねぇ!!」

 

 寝返った元冒険者は心底冷めた目でバフマン達を見ており、それに怒り狂った様子のバフマンは己の思いを吐露しながらそれに反論していた。

 

“恵里、鈴。それとミナさんとイオさんも。僕に合わせて動いてくれないかな?”

 

 それを見て何か感じた様子のハジメがお願いをしてきたため、思わず恵里は大きなため息を吐いた。確かにハジメの人の好さのおかげで自分も鈴も救われたし、そんな彼が大好きだからこそ今の行動を咎めたくはない。仕方ないなぁと思いながらも恵里は彼が繋いできた“念話”にすぐに返事をする。

 

“まーだ手を貸す気なの?……もう、仕方ないなぁ。で、“呆散”あたりでもやっとけばいい?”

 

“うん。鈴は“縛印”とかの捕縛魔法で周囲の奴らを取り押さえて”

 

“わかったよハジメくん。でもやるんだったらちゃんと形が残る“縛岩”も使った方がいいよね……ミナさんとイオさんは鈴が魔法を使ったらあっちの駄目な人が魔法使えないように気絶させてください”

 

“わかったわ鈴ちゃん”

 

“えぇ。わかりました”

 

 自分の提案にハジメも了承し、すぐに各々どう動くかを話し合っていく。“念話”で行われた作戦会議はすぐに終わり、すぐに周囲に意識を向け直せばエリックとやらが反吐の出る提案を持ち掛けてきた。

 

「そこの女どもと雌、聞こえるか? 今すぐ降参するんだったら命は助けてやるようウチのトップに掛け合ってやる。ま、そこの連れは灰にするがいいだろ? 示しってもんが――」

 

「“呆散”」

 

 ふざけたことを言い切る前に恵里は“呆散”を悪党どもに叩き込み、意識を散漫にさせた。ハジメの指示を無視したがまぁいいやと思いつつ、賊どもが倒れそうになっているのを見るや否やすぐに鈴が動いた。

 

「もう恵里ってば!――“縛印”! “縛岩”!」

 

 鈴から伸びた光の縄と地面から生えた岩の鎖によって悪党どもは瞬時に雁字搦めとなり、何が起こったかもわからぬままガッチガチに拘束された。

 

「「「えっ?」」」

 

「あぁもう恵里ぃ……ミナさん、イオさん!」

 

「「は、はいぃ!!」」

 

 マトモに受け身も取れないまま地面に倒れこんだ輩を見て恵里は鼻で笑っていると、すぐにミナとイオがハジメの指示を受けて魔法使い然とした男へと向かう。同行していた三人が呆気に取られている間に全てが終わると、すぐにハジメが怒った様子でこちらへと歩いてきた。

 

「恵里! 僕の指示があったら動くって言ったでしょ! 勝手に動いちゃダメでしょ!」

 

「言ったけど! 言ったけどさ! でも嫌だったんだもん! ハジメくん捨てて俺の女になれみたいなこと言う奴なんか一秒でも見てたくないよ!」

 

「うんだろうね! なんとなくそんな気はしたけど! 僕のことを想ってくれるのは嬉しいんだけどね! それはそれ、これはこれでしょ!」

 

「……鈴も正直恵里がやってくれてスッとしたよ」

 

「鈴ぅ!?」

 

 案の定カンカンに怒ったハジメのお説教をくらったものの、言いつけを無視した理由を話せば一瞬痴話ゲンカ染みた方にお説教がブレた。それでもと続けようとしたハジメであったが、鈴の唐突な裏切りに彼は驚いた様子を見せた。鈴としてもあの男の発言が相当嫌だったらしい。

 

「で、でもだからって――」

 

「お、お前ら! 何指示を無視してやがんだ!」

 

「……助かったことは助かったが、バフマンの言う通り指示を無視しての行動は褒められたものじゃないぞ」

 

「あの冒険者はなかなかの手練れであったことを考えれば結果としては良かったんだが……指揮系統を無視するのは流石にいただけないな。今後は控えてくれ」

 

 ハジメが説教を続けようとしたところ、すぐに協力者である冒険者達の横やりが入る。そういやいたなと思いながら彼らの話に一応耳を傾けたが、結局聞く価値は無いと思った恵里はすぐにミナとイオが拘束している男の下へと向かう。

 

「あ、あのー、恵里さん……?」

 

「いや、一応抑え込んではいますけど、その、どうしました?」

 

「んー? いや、コイツ情報源ぐらいにはなるかなーって思って」

 

 ちょっとカタカタ震えてる二人のハウリアを特に気にすることも無く、二人の手によって気絶した相手の頬を何度かビンタを見舞う。そうして軽く意識を取り戻した相手に恵里は使い慣れた魔法をかける。

 

「ぐぇっ!? ごっ!? ぉふっ!?」

 

「は? いや待て何をやってる。それは私の出番――」

 

「ぅ……きさ、ま……」

 

「うん。元気はあるんだね。じゃあボクの言うこと聞こっかー。“縛魂”」

 

 手をかざし、その魔法の名前を唱えれば、男の目は段々と濁ったものへと変わっていき、三分とかからずに支配下へと置くことが出来た。奈落の魔物ほど簡単ではなかったにせよ、フリードと比べれば天地の差。簡単に洗脳が終わると恵里は目の前の男に質問を投げかける。

 

「はいじゃあしつもーん。お名前と、今いる組織について教えてくれるー?」

 

「……俺の名はエリック。今いるのはフェーゲフォイアー、このフューレンにおける世界三大裏組織のひとつだ」

 

「うんうんわかった。じゃあミナとイオの二人はもう押さえつけなくてもいいよぉ~」

 

 ひとまず“縛魂”がちゃんとかかっていることを確認し、恵里はハウリアの二人にどいてもいいと伝える。二人もシア伝いに聞いていた恵里のヤバさを実感し、一層震えをひどくしながらも離れていった。二人がどいた後、恵里は鎖を掴んでエリックとやらを引きずり、その身を保安署の職員であるダグの目の前へと放り投げる。

 

「がっ!……ぁ……」

 

「な、何のつもりだ……?」

 

 軽くうめき声を上げただけで特に抵抗する様子もないエリックを見て戦慄するダグ達。その様に気に掛けることはせず、恵里はただダグの質問に答えるだけであった。

 

「これでいくらでも尋問し放題だよ。知ってることなら何言ったって答えてくれるから――じゃあ今いる組織の拠点と構成員について話してくれるぅ~?」

 

「あぁ……今フェーゲフォイアーの拠点は――」

 

 知っている情報を吐き出すよう屈みながら質問すれば、次々とエリックとやらの口から様々な情報が漏れ出ていく。念のため下っ端と思しきごろつきの様子にも気を配れば、顔を青ざめさせたり体を細かく震わせている様子からおそらくそれが真実――エリックやごろつき供に意図的に伝えられていなかったり、嘘の情報を流されてなければ――であることはハッキリした。

 

「ふーん。そう。じゃあボク達を待ち構えてたみたいだけどどうして?」

 

「スパイにしてる奴からのタレコミらしい……誰がスパイかは詳しくは知らないが、真正面から打ち破って俺達の名声をとどろかせるためだと俺達のボスからは聞いている」

 

 そしてどうして連れの冒険者達に対して先制攻撃が出来たのかについて問えば驚きの理由が明かされた。まさかそこまで大胆なことをするとは恵里も流石に思ってはおらず、裏組織の大胆さにびっくりしつつもダグの方へと視線を向けた。

 

「そっか……それでさ、さっき打ち合わせで聞いた拠点の情報と今明かした情報は幾つか被るでしょ? どうなの?」

 

「……確かにそうだ。先程地図を広げて確認させてもらったが、この男に嘘が無ければほぼ情報の通りだ。他にもこちらが見つけられなかったものも幾つかあるがな」

 

 その答えに恵里はにんまりと笑みを浮かべる。フューレンの地理に関しては疎いし、自分達が地図を持っていた訳ではなかったため先程エリックが吐いた情報が全て真実かはわからなかったからだ。だがダグや残りの二人の反応からして相応の収穫が見込めたようだ。

 

「それにフェーゲフォイアーの首魁も我々が目をつけていた人物のひとりだ……ここまでとなるとそちらの実力を信じる他ないだろうな」

 

「お、おい! 保安署の人間がそんなことを言うのか!」

 

 こうして“縛魂”による情報提供が功を奏したか、ダグが半ば諦めた様子でこちらのことを信じると述べてくれた。だが行動を共にする前以上に自分達への敵意と不信感を募らせた様子のバフマンが、ダグに半ば怒りをぶつける形で説得を試みていた。

 

「コイツらは反逆者だぞ! いつこの力を俺達に向けるかを考えないのか!」

 

「……それはさっきの行動で示したと思うがな、バフマン。私達を見捨てて向こうにつくこともあちらは選べたんだぞ」

 

 ダグが一度視線を向けた先に恵里も向ければ、どうしてダグがそんなことを言ったかについて納得がいった。バフマンが持っていたタワーシールドの一部が軽く融解していたからだ。おそらく先の“炎槍”の一撃で融けたのだろうと思い、そしてそれ程の実力を持った相手に寝返らなかったことを評価したのだろうと恵里はアタリをつけた。

 

「そうだな。数としてはこちらがやや不利ではあった……賭けになるとはいえ助けを求めようとは思っていたんだ」

 

「エイブナー、お前……!」

 

 まだ自分達にマシな態度で接していた二人がこちらを信じると言ってくれた。そのことに恵里達は軽くホッとするが、バフマンの方は信じられないとばかりにエイブナーとダグの方を見つめ、またこちらに恨みがましい視線を向けてくる。

 

「俺は認めねぇ……絶対に俺は認めねぇぞ」

 

「あーうん。別にそっちから認めてもらう必要なんてないし。勝手にしたらぁ~?」

 

「……そちらが僕達のことをどう思おうと構いません。少しでも良好な関係を築きたいと思ったんですが」

 

「鈴達のことで信じられないのはわかるけど、でもそこまで意地を張られるとは思いませんでし――」

 

「お、思い上がってんじゃねぇぞオメェら!」

 

 断固として自分達のことを認めないという態度を取り続ける相手を恵里は適当にあしらう。ハジメも鈴も少し悲しそうな表情で向こうに自分の思いを伝えていると、いきなりとっ捕まえた下っ端の一人ががなり立ててきた。

 

「何いきなり? 鈴がしゃべってるんだからさぁ、三下は黙っててくれない?」

 

「う、うるせぇ!……お前ら、フェーゲフォイアーにケンカを売った奴がどうなったか知ってるか?」

 

「さぁ? どうせ捕まえられて口にするのも嫌になるような目に遭わせられるとかそういうのでしょ?」

 

 鈴が話している最中なのにイキり出した下っ端に恵里は不機嫌であることを隠さずに接する。が、それでも下っ端の男は黙らずに恵里達に問いを投げかけてきた。それっぽい答えを適当に返せば当の男だけでなく、他の奴らも軽く引きつったニタニタ笑いを浮かべながらこちらを見上げてきた。

 

「どんな魔法使ったんだかわかんねぇけどな、俺達フェーゲフォイアーを敵に回して生きてられると思うなよ」

 

「元冒険者も何人も囲ってるってボスは言ってたぜ。それもランク“黒”もいるんだ!」

 

「ゴートさんやハーマンさん、腕の立つ幹部だっているんだよ! お前らが束になったって敵うはずが――」

 

「うっさい。“炎天”」

 

 口々に自分達にケンカを売ったことを後悔させたい、あわよくば自分達を解放してほしいという意図があまりに明け透けであったため、いちいち言い返すのも面倒になった恵里はとりあえず炎系の上級魔法を発動する。煌々と燃え盛る第二の太陽が恵里の頭上に出現した途端、ハジメと鈴だけが苦笑いを浮かべ、他全員が一斉に黙り込んだ。

 

「でぇ? チンピラが何人揃ったって? ボク達じゃ束になっても勝てない相手だってぇ?」

 

「ひっ……」

 

 押し寄せる熱波が悪党どもの体からじわりと汗を吹き出させていく。しかし使った当人に加えてハジメと鈴はもちろん、バフマン達の方には一切熱が伝わってきていない。事もなげに三メートルの炎の球をチンピラどもの頭上で周回させて軽く熱波で炙った後、恵里は改めて彼らに問いかける。

 

「じゃあ聞くけどさ――そっちにケンカ売ったからなんだって? ハッキリ聞かせてほしいなぁ~」

 

「な、なんでもありましぇん!!」

 

「許してください! 靴でも何でも舐めるんで! 死にたくないでしゅぅぅぅ!!」

 

「もうやだぁ!! こんなのいるなんて聞いてねぇよぉ!!」

 

 その瞬間、三下どもが一斉に悲鳴を上げた。涙と鼻水を流しながら必死になって恵里のご機嫌取りをしにかかったり、こんな目に遭う羽目になった自分の不運を呪ったりと様々であったが、逆らう気概は完全にぽっきりと折れたようである。

 

「お、おいエリック……あの魔法、お前でも簡単に使えるよな? そうだと言ってくれ」

 

「出来ない。あれは炎系魔法の上位のやつだ。詠唱もなしにやれるような代物じゃないし、俺でも一人で発動出来ない。ましてやこちらに熱波の一つも届いてないからかなり魔法のコントロールも上手い。それから――」

 

 その後ろでバフマンがエリックに何かを尋ねていたようだったが別に恵里は気にしていない。連れの冒険者達の向ける視線が敵意や疑いの混じったものから畏怖のそれに変わったとしても恵里は何とも思わなかった。

 

「じゃあ二人ともどうしよっか。いちいち運んでたらキリがないよね」

 

「そうだね……理想は冒険者ギルドか保安署の前まで連れてくことだけど」

 

「うーん。冒険者ギルドの方は何度か足を運んでるから大体イメージできるし、“界穿”を使って送り届けた方がいいかな?」

 

 とりあえず三下どもが怯えて何も出来なくなった様子に満足した様子の恵里はスッと“炎天”を消し、ニコニコ笑顔でハジメと鈴に問いかける。その様を見て特にハジメも鈴も何も言わず、ただ冷静に自分の考えを述べるだけだった。

 

(流石にやりすぎな気はするけどね……でも、あの人達に容赦なく“縛魂”とか首輪つけたりしないだけまだマシかな? そう思っておこう。うん)

 

(相変わらず気に入らない相手には本当に辛辣だよね……まぁこれぐらいしないと反省しない気もするし、仕方ない、かなぁ)

 

 なお二人の内心はこうである。恵里のやり口にやはり思うところはあったものの、相手が相手なだけにまぁいいかと流していただけであった。

 

「いや、たかだか数人そこら連れてくだけで“界穿”使うのもったいないよ……あ。そういえばハジメくん、向こうのどこかにゲートホール置いたっけ?」

 

「あー、流石に置いてない。直近だと多分ギルドの倉庫の中かな。後で謝って動かすのは……ダメ、だよね」

 

「いや、あの……み、皆さん?」

 

 そうして色々と話し合っている中、連れの一人であるエイブナーがおそるおそるといった様子でこちらに声をかけてきたため、どうしたと思った恵里達はそちらに意識を向けた。

 

「うん? どうかした?」

 

「い、いや、その……えっと、良かったら俺達とそこの亜人……の皆さん、と一緒に連行しますけど、どうされますか?」

 

 思いっきり下手に出てきたエイブナーを見てハジメと鈴は察する。これ、味方にも効き過ぎてると。ミナとイオに関しては、浩介達が最初に会った際に派手に風系統の魔法を使ってたとシアが言っていた。そこと恵里に寄せる熱視線から察するに多分すごいと思ってるだけなのだろうとハジメ達は考えた。

 

「あ、そう? じゃあ地図だけ置いて連れてってくんない?」

 

「「いや流石にひどすぎるってば。恵里」」

 

 なお恵里は特に気に留めもしていない様子であり、唐突な向こうの提案に助かったとばかりに容赦なく要求を突きつける。もちろんハジメと鈴からツッコミが入った。

 

「わ、わかっ……りました。じゃ、じゃあすぐに――」

 

「あ、ちょっと待ってください」

 

 そして顔を青ざめさせているバフマンも横たわっているチンピラどもを連れて行こうとしたその時、ハジメがすぐに待ったをかけた。宝物庫から適当に材料を選び、“錬成”を使って簡単な金属製のリヤカーを作るとそれをダグ達の許へと持っていく。

 

「とりあえずこれ、使ってください。まだ材料ありますから」

 

「あ、あぁ……お、お気遣い、感謝する」

 

「あ、その前にちょっと地図を見せて下さい。次に行く場所をハジメくんと恵里と相談するんで」

 

「持っていってもらって、か、構わん。ギルドに戻ればこの街の地図はあるだろうからな……はは」

 

 リヤカーを受け取ったダグの表情が硬い様子にハジメは軽く首を傾げたが、恵里と鈴はその理由に思い至った。多分宝物庫から物を取り出したのと瞬時に物を作るハジメの腕に驚いたからだろうと。

 

 恵里も鈴もこの世界の一般的な錬成師の腕前がどれ程のものかは知らない。だが、以前王都を守る結界を張る施設をハジメが修復するのに同行した際に彼以上に腕がある人間はいないということだけは理解していた。何せその場にいた奴らだけでなく、色んなところから錬成師が集まって大捕物になりそうだったからだ。

 

(あの時は大変だったなぁ。自分を弟子にしろー、って叫ぶ色んなおっさんにハジメくんと鈴と追い掛け回されたし。まぁでもそれだけハジメくんがすごいってことだよね)

 

(ハジメくん、きっと自分の中にある比較対象が幸利君と光輝君の二人だけで、この世界の普通の錬成師の人の腕前のことが頭から抜けてるんだろうなぁ)

 

 その時のリアクションを踏まえれば、まず間違いなくハジメの腕は隔絶しているというのは二人ともわかっていた。それで恵里と鈴はハジメのリアクションの理由を具体的に考えていると、ハジメも何かに思い至った様子で頭を掻きながら苦笑いを浮かべていた。ようやく保安署の職員達が引きつった笑いを浮かべている理由に思い至ったらしい。

 

「あ、あはは……ダグさん、バフマンさん、お気をつけて……」

 

 ミナとイオと協力してごろつきどもや魔法使いっぽい男をリヤカーに載せ、それを引いてダグとバフマンが去っていく。どうやら二人でやれるとミナとイオの協力を断ったようであった。

 

 バフマンがリヤカーを引き、まだ装備が無事なダグが護衛をする形で一旦ギルドへと戻っていく様をぎこちなく手を振りながらハジメが見送る……そうして二人の姿が少し遠くなった辺りでコホンとせき払いをし、こちらに向き直った。

 

「コホン……じゃあエイブナーさん、恵里、鈴、それとミナさんイオさん。次に行く場所について検討しましょうか」

 

 さっきの自分のミスを無かったことにしようとするハジメの姿勢に可愛げを感じ、恵里と鈴はクスッと笑う。二人のハウリアも『あ、はい』とうなずきながらハジメのそばへと近寄っていく。その様を見て軽く毒気が抜かれた様子のエイブナーはこちらを一瞥し、それに気づいた恵里達が視線を向ければ彼は気まずそうに目をそらした。

 

「あ、すまない。不躾だった……」

 

「いいですよエイブナーさん。鈴達は普段からこんな感じです」

 

「はい。一応修羅場は潜ってきてますけど、見た目通りの子供ですから」

 

 己の実力に(おご)っているのではなく、おそらく理解した上でただこう振舞っているのだろうとエイブナーは考えを変えた。これ程の実力を持っていたというのに自分達に接してきた際に高圧的な態度をとるどころか、対等なパートナーとして接するもしくは下手に出ていたからだ。

 

 早々簡単に出来ることではないと思った彼は一人の『大人』と相対するようなシャンとした顔つきで恵里達と向き合う。

 

「エリさんとスズさんだったな。それだけの力を身に着けるのに相当の時間と修練を重ねたはずだ。それとハジメさんと言ったか。君もそこまでの腕に至るまで相当経験を積んだはず。なのにどうして力をひけらかさない?」

 

「……この程度で粋がれるほど、自分に自信がある訳じゃないですから」

 

 向こうの問いかけにハジメが軽くうつむきながらそう返した。きっと自分がさらわれた時のことや自分達の悪評が撤回し切れてないことを気に病んでいるのだろう。そう思った恵里は鈴と一緒に彼の手を握る。そんな風に思わないで、と彼を見上げながら彼に思いを伝える。

 

「そんなことないよ、ハジメくん。だってハジメくんの頑張りはボクと鈴が一番知ってるから」

 

「うん。鈴と恵里以上にハジメくんを見てる人なんていないよ。もっと自信持ってよ」

 

「……ありがとう。二人とも」

 

 この一連のやり取りを見てエイブナーは目から鱗が落ちたような気がした。目の前にいる『反逆者』と呼ばれた少年少女はまだトータスでは駆け出しもいいところの大人*1だった。ただ、彼らの身に起きた不幸のせいで成長()()()()()()()()()ということがわかったからである。

 

「……そこの亜人の二人に優しいのもそれが理由だろうか」

 

「いえ。それは違います。単純に僕達のいた国では差別がタブーになってるだけですよ」

 

「肌の色が違う人間がこっちの世界にはいくらでもいるしね。むしろこういうウサ耳生やした奴らだったら創作……物語の世界の中でむしろ持てはやされてるぐらいだし」

 

「恵里の言う通りですね……実際ハジメくんがウサミミを見て興奮してたの鈴も恵里もわかってるんだからね」

 

 ミナとイオ、二人のハウリアと対等な立場で接している理由についてもそれぞれが意見を述べ、想像だにしなかった答えにエイブナーは大きく目を見開いていた。

 

 それはそれとして最初にハウリアに対面した際、ウサ耳に反応してたことを思い出した鈴と恵里はじっとりとした視線をハジメに向けると、彼は滝のような汗を流しながら明後日の方向に顔を背けた。

 

「えーと、その、あの……やっぱりケモ耳はオタクの浪漫といいますかなんというか……本当にすみませんでした」

 

「……仕方ないね。じゃあ今度はバニー姿で色々やろっか」

 

「二度とケモ耳に意識が向かなくなるぐらい鈴達に夢中にさせてあげる」

 

「お手柔らかにお願いします……」

 

「く、くくっ……ハハハ!」

 

 鈴の言葉を聞いてちょっと照れくさそうにしている様子の二人など目もくれず、ずっとジト目で見つめ続ければハジメも心が折れて土下座して許しを請うてきた。仕方ないなぁと思いながら条件付きで許してあげれば、彼も引きつった笑いを浮かべながらこちらを見上げてきた。その様に軽くゾクッとくるものを感じていると、ふとエイブナーが何かおかしそうなものを見たかのように笑い声をあげたのである。

 

「す、すまない……君達のことを敵だなんだとそういう目で見ていた自分が馬鹿馬鹿しく思えてしまってな。どう見ても普通の『人間』にしか見えないものだから、無駄に警戒していたとしか思えなくなったんだ」

 

 ミナとイオ以外の三人が揃って怪訝な視線をエイブナーに送っていたが、その当人が理由を説明し、頭を下げたことで程度の差こそあれど三人とも驚いてしまう。

 

「すまなかった……正直そちらの価値観に関してはまだ受け止めきれていない。亜人を悪しき種族だという教会からの教えがあるし、それと真っ向から反するものを私はまだ認めることは出来ない」

 

 その言葉を聞いてゲッと恵里達は軽く焦る。以前メルドから聞いた話の中でどうして亜人が差別されるのかという理由について聞いたことがあったからだ。地球にいた頃のそういう感覚が全然抜けてなかったせいでそれと矛盾してしまったことに冷や汗を流したものの、目の前の人物はそれに嫌悪感を抱いている様子は無かった。

 

「エヒト様の遣いと呼ぶに相応しい程の力を持ちながらも驕ることも高慢になることもなく、私達を助けることを選んだ……これまでの君達の行動からするに裏表なく私達を助ける気だったのだろう。そう、信じたい」

 

 会って間もない、しかも友好的とは微妙に言い難かった相手からの評価が百八十度変わっている。そのことに恵里達は言葉を失ってしまい、嬉しさを感じてはいたが困惑が勝って思わず目を合わせてしまう。そんな時、ミナとイオが恵里達の手を順々に握って声をかけてきた。

 

「良かったわねハジメ君、恵里さん、鈴さん!」

 

「あ、うん……そう、だね」

 

「やっぱりアビスゲート様のご友人ですからね! そのすごさが伝わったんでしょう!」

 

「そう、かな……あ、あと浩介君のことをアビスゲート様って言うのはやめてあげて」

 

 我が事のように喜ぶミナとイオを見て自分達は認められたのだということを恵里達は実感する。その途端胸にこみあげてくるものを感じ、きっと龍太郎達もこんな感じだったんだろうなと思いながらも三人はこの場にいる全員に視線を向ける。まだ全部終わってない。まだこれからだと気持ちを切り替えて声をかけた。

 

「エイブナーさん、それとミナさんとイオさんも。次はどの拠点に向かうのかを決めていたんだったら教えてくれませんか」

 

「あ、そっか。確かに決まってるんならごろつきどもを置きに行った人達も合流しやすいだろうし」

 

「ハジメくん、地図――どこですか。確か今、鈴達がいるのって……」

 

「ここだ。それで確か近くに……あった。実はそこの家に隠し階段があって――」

 

 すぐに気持ちを切り替えた一行は次に襲撃をかけるポイントの相談に移る。今日こちらが合流するより前に冒険者と保安署の方で既に打ち合わせが済んでいたらしく、第二~第六のポイントまで、そしてどういった順番で向かうかを教えてもらう。

 

「――じゃあ皆、それぞれ拠点を一つ潰したら敵を連れてここに戻る。いいですか」

 

 そして三つの班に分かれ、それぞれが拠点を一つ落とすということが決定した。自分達のそれぞれのステータスが一万近くまで及ぶからこそ思いついたゴリ押しの作戦であり、それを聞いた当初のエイブナーとミナらは軽く呆然としていたのも記憶に新しい。

 

「本当に馬鹿げてるがな……了解した、ハジメさん」

 

「わかってるよハジメくん。じゃミナ、よろしく」

 

「えぇ。お願いするわね」

 

「うん。じゃあイオさんよろしく」

 

「わかりました鈴さん。では皆さん、ご武運を」

 

 ハジメがエイブナーと、恵里はミナと、鈴はイオと組むことになり、ハジメと一緒に行動できるエイブナーに正直嫉妬したものの、すぐに終わらせてハイリヒ王国でデートしようと恵里は画策しながら予定したポイントへと向かう。

 

「じゃあ行くよ――それっ」

 

「は、はい……うわぁあああぁあ!」

 

 ミナと手をつなぎ、“空力”で足場を作って近間の建物の屋根の上へと登っていく。無事に屋根に上り終えた二人は軽く息を整えると、これから向かう場所を恵里が探す。空を駆ける体験が初だったせいで心臓がバクバクいっているミナを他所に恵里は目的地となる場所の目印を見つけた。

 

「――あそこだね。あの煙突のある屋根の辺り」

 

「いやー本気でビックリしたわ……え、もう? わ、わかったわ。じゃあ行きましょう!」

 

 そしてついてこれるスピードに落としつつ、恵里はミナと共に屋根の上を駆け抜ける。時には恵里が手を掴んで空を走り抜け、目当ての廃屋のすぐ近くまであっという間にたどり着いた恵里は口角を上げてそこを見つめた。

 

「……よし。“気配探知”でもかなりの数がうろついているのがわかるし、ちょっとごあいさつといこうか」

 

「は、はいっ!」

 

 その廃屋の真上へと跳び――そこから重力に任せて下へと落ちていく。ミナの手を繋いで自由落下をしながらも恵里は魔力をその手に集めて発動していく。

 

「――“風球” あと“風灘”ぁ!」

 

 得意な属性ではなかったものの、オルクス大迷宮を攻略中もしくは攻略後に磨いた腕のおかげで中級程度ならばすぐに発動できるようになっていた。手のひらから放たれた三つの風のボールが屋根を砕き、開けた穴を中心につむじ風を巻き起こしながら恵里達は下へと降り立っていく。

 

「――よし、到着っと」

 

 ミナ共々怪我一つせずに無事に降り立った恵里が周囲を見渡せば、そこは死屍累々もかくやのものであった。

 

 流石に威力を調整していたため死んではいないだろうが、そこにいた全員が壁に体を打ち付けていたり、吹き飛んだ家具やらに押しつぶされていたりと散々なことになっている。これなら制圧も楽だろうと思っていると、よろめきながら立ち上がった禿げ頭の男が恵里に向けて問いかけてくる。

 

「て、テメェ……何者だこの野郎! よくも俺達をこんな目に遭わせてくれやがったな!」

 

「え、恵里さん! い、生きてます!」

 

「まぁ死なないように手加減したしね……っていってもしぶといなぁ、もう」

 

「答えろ! 俺らフリートホーフをコケにしやがって! 絶対に許しゃしねぇぞ!!」

 

 ホコリまみれになって、そこかしこから軽く血を流す相手を見てミナが軽くパニックを起こす。メルドの話じゃ魔物相手に実戦はやってるはずなんだけど、と思いつつもまだ人相手はやっていないということを思い出しながら恵里は男に向けてこう答える。

 

「そうだね――反逆者。反逆者の中村恵里だよ。かかってきなよ噛ませ犬」

 

 酷薄な笑みを浮かべつつ、徐々に立ち上がってくる賊どもを見回す。どうやって叩きのめすか、ミナにどれだけ任せるかを考えながら――悪党どもの未来が潰えるのに五分はかからなかった。

*1
拙作のトータスでは十五で大人扱い。「幕間四十 がれきのくにのおとなとこども(後編)」参照




読んでる間に倖田來未氏の「real emotion」が流れたらいいなー、と思って書いてました(ネタが浮かんだ際に脳内で流れたのがこの曲)。というかFFⅩ-2のOPをイメージして書いてました。なお全然違うのが(今のところは)出力された模様

あ、それと最後のフリートホーフの奴らは別に死んでませんよー。あと大介&アレーティア組の方も書きたかったなー、って懺悔しときます。
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