あまりありふれていない役者で世界逆行   作:田吾作Bが現れた

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一週間どころの話じゃありませんでした(白目)
では待ってくださった読者の皆様への惜しみない感謝を。

おかげさまでUAも241815、感想数も793件(2025/5/17 13:34現在)となりました。誠にありがとうございます。皆様がこうしてひいきにしてくださることがわかり、改めて勇気をもらいました。

そしてAitoyukiさん、今回も拙作を再評価してくださり本当にありがとうございます。また書くエネルギーをいただきました。

今回の話を読むにあたっての注意として長く(約15000字)となっております。では上記に注意して本編をどうぞ。


幕間六十七 怯える元王は(後編)

 香織の提案によって王宮の庭園で開かれた茶会。それに参加してたアレーティアは憂いで体をキュッと縮めながらも己の思いを皆に伝えようとしていた。

 

「だから、だから私は……」

 

 自分の行動が大介や信頼を寄せてくれる恵里達にもし悪影響を与えたら、という懸念をである。それが頭の中を占めていたせいで、少女は自身の頭に手が迫っていることに気づけない。

 

「あーもう面倒くっせぇ。知るかそんなん」

 

「ひゃうっ!?」

 

 故に、軽い苛立ちを含んだ大介に声をかけられると同時にわしゃわしゃと頭をなでられてしまう。アレーティアは情けない悲鳴しか出すことしか出来なかった。

 

「大介ぇ……あ、その、あの、皆さん?」

 

「まったく。それがどうしたというのかね?」

 

 大介が手を放すとすぐアレーティアは両手で頭を覆い、涙目になりながらも彼に恨みがましい視線を向ける。しかしそれも周りの皆から向けられた呆れの視線にアレーティアが気づき、すぐさま視線を戻す。

 

 鷲三の言葉もあってアレーティアは今度は何を間違えたのかとカタカタと震え出してしまった。

 

「ねぇアレーティアさん。私もね、アレーティアさんに比べたらすごい小さいけど失敗したことがあるよ」

 

 どうすれば、どうすればと頭がぐちゃぐちゃになっていたアレーティアだったが、不意に香織から声をかけられてそちらの方に意識が向く。

 

「えっ……もしかして、坂上さんの?」

 

「うん。もっと早く気づければよかったんだけどね。龍太郎くん、振り回しちゃった」

 

 彼女のことだから龍太郎がらみだろうと結論づけ、アレーティアが問い返す。するとかすかな苦笑いを浮かべながら香織はそれにうなずきながら答えていった。

 

「香織さんのものはまだかわいいものだがな」

 

「私達だって後悔してるわ。それがたとえどうにも出来ないものであったとしてもね」

 

「おじいちゃん、お母さん!」

 

『鷲三さん、霧乃さん!』

 

 今度は鷲三と霧乃が乾いた笑いを浮かべて自嘲気味につぶやく。アレーティアも雫や香織らと同様に二人に声をかけると、二人は周りを見渡してからアレーティアの方へと視線を向けてくる。

 

「しかし、そんなわしらを救ってくれたのは誰かね?」

 

「えぇ。自分自身に怯えながらも進み続けた人のおかげですもの」

 

「わ、私はただ、二人に話をしただけで……」

 

 それも笑みを穏やかなものへと変えながらだ。鷲三と霧乃の言葉にアレーティアは顔を赤くし、口をもごもごさせて黙り込んでしまう。即座に周囲の空気が柔らかくなり、また視線が一斉に向けられたのを感じ取ったせいで余計にアレーティアは縮こまるしかなかった。

 

「そうですね。アレーティア様が檜山様と一緒に王国で起こした奇跡、忘れたとは言わせませんよ?……父と母をよみがえらせてくれたこと、私は覚えてますから」

 

「……うぅ」

 

 鷲三らに続いてリリアーナからも持ち上げられ、アレーティアはお尻がむずがゆくなるような心地に襲われる。横目で見たリリアーナの表情がにこやかなものだったから余計にだ。

 

「それに後悔なら私もあります。私の力が及ばなかった為に皆様を直接助けられませんでしたから」

 

 だがその直後に彼女の口から漏れた懺悔を聞き、アレーティアはほんのわずかな間だけ動きを止めてしまう。顔を向ければリリアーナが視線をテーブルへと落とし、一瞬だけ皮肉げに笑ったのが見えた。

 

「ここにいる誰もがそうだと思います。最善だと思った選択をした。けれども望んだ未来を得られなかったのは」

 

「……それ、は」

 

「ですからアレーティア様も己を責めないでください。私も他の皆様もそれを咎めたい訳ではありませんから」

 

 そして再度リリアーナが微笑みを浮かべると、アレーティアにその真意を語る。

 

 その際大介が『あーそうか。ふーん』と何の感情もこもってないつぶやきを漏らしたが、アレーティアは違った。彼女なりの励ましを受けてこのまま迷うだけでいいのかと考え、無意識に胸に手を当てていた。

 

「……檜山の奴らと殺し合った、っていうんなら俺たちだってそうさ」

 

 迷っていたアレーティアの耳に予想だにしなかった人間のつぶやきが入る。後悔がありありと浮かんだ顔を見て、確か土術師の野村健太郎という少年だったかとアレーティアは記憶をたどった。

 

「傷ひとつつけることすら出来なかったけどね。本当笑えちゃう」

 

「だからって私達のやったことが無かったことにはならないけど」

 

 彼の両脇にいた少女二人も口の端を軽くヒクつかせ、またカップを両手で包みながら胸の内を語ってきた。元いた世界で大介達を目の敵にし、今ではそのことを反省した奴らがいたなとアレーティアは三人を見て思い出す。

 

「そっちのことは俺はわからない。でも、なんだかんだで南雲達が俺達を許してはくれた。それは事実だ」

 

 続く健太郎の言葉にアレーティアはハッとする。多少の差はあれど自分と大差ない経緯の持ち主であることに言われて気づいたからだ。

 

「……それは」

 

 これまで彼らにあまり関心を抱かなかったこともあり、恥ずかしさや気まずさでアレーティアは思わず目をそらしてしまう。

 

「私達を利用するため、でしょ。でもそれで私も健太郎くんも綾子も死なずに済んでるし」

 

「あなたの事情はよくわからない。けどそんな顔してたり王女様の話を聞けばね。私達とあんまり変わらないことぐらいはわかるよ」

 

「……ぁぅぅ」

 

 すると健太郎の両脇にいた少女達が感謝を述べたり理解を示してきた。どちらも苦々しい表情ではあったものの、瞳がブレなかったり顔があまりこわばってないことから本音であることをアレーティアは察する。だから余計にいたたまれなくなり、アレーティアは両手で顔を覆った。

 

「……野村達もそうだけど、アレーティア。アンタね、気負いすぎよ」

 

「優花ちゃんの言う通りかな。でもね、苦しいのもそれだけアレーティアさんが真剣だからだよね?」

 

 そんな折、優花のツッコミと香織の指摘をアレーティアは思いっきりショックを受けてしまう。頭の中で逆巻いていたネガティブな考えが吹っ飛び、目を丸くしたアレーティアは顔を上げて二人の方を見やる。

 

「……そんな、こと」

 

「そうですよねぇ。私もわかります。一族の皆を危険にさらすところでしたから」

 

 考えがまとまらないながらもアレーティアは苦笑いする香織と優花の言葉を否定しようとする。しかしそれも二人に続いてしみじみとつぶやいたシアの一言に妨げられた。

 

「……シア、さん」

 

「私はただ興味本位でやっちゃったせいですけどねー。でもアレーティアさんの場合は色々と仕方ないじゃないですか」

 

 予想だにしない事態のせいで彼女は一族の皆と共に故郷を抜け出したということをアレーティアは思い出す。理由も違えど境遇がそう離れてないことに気づき、シアから向けられる同情のこもったまなざしを受けてアレーティアは言葉を詰まらせた。

 

「香織っちと同じくらいしょうもないけどね。私だって幸っちのことで優花っちと命の取り合いやったし」

 

「ナナ、言わないでよ。ホント恥ずかしいんだから……」

 

 苦笑いしながらやりとりをする奈々と優花を見てアレーティアはあることを思い出す。メルジーネ海底遺跡で二人が殺し合いに発展しかかった痴話ゲンカのことだ。

 

 ここにいる誰も彼もが何かしら失敗していることにアレーティアは気づく。奇妙な安堵とそれに対する恥ずかしさをアレーティアは感じ、どうすればいいのかわからなくなって視線を落とす。

 

「ねぇアレーティア、これ以上へこんでると檜山がアンタの尻蹴飛ばすわ。とっとと立ち直りなさいよ」

 

「わかってんじゃねぇか園部……アレーティア、お前ならやれるだろ」

 

 しかしすぐに優花が物騒なことを言い出してガバッとアレーティアが顔を上げると、すぐに大介が同意してきたせいでちょっとだけ顔が青ざめてしまう。直後に期待を寄せられたせいでもうどうすればいいかもわからなくなってしまった。

 

「私達だってアレーティアさんのすごさはわかってるんだよ。もっと自分を信じて」

 

「わしらを前に進ませておいて立ち止まっているのは少々ずるいのではないかね?……恐れを知る者は強い。ましてや一国の統治者であったあなたをわしは信用する」

 

「何もしなければ王国で救世主と崇められることもありませんでしたよ? アレーティア様、それだけは心に留めておいてください」

 

 だがそれもつかの間の話でしかなかった。柔らかな微笑みを向けてきた香織に、ほのかに口角を上げた鷲三に、凜とした表情で訴えてきたリリアーナに、その場にいた皆に次々と励まされてアレーティアの頭は一気にゆだってしまう。

 

「俺にすがりつくお前も可愛いけどよ、昔のキツーい感じも好きなんだぜ……アレーティア、お前の全部を見せてくれよ。頼む」

 

 しかも大介もアレーティアの頭に手を添え、胸元に寄せながらリクエストしてきたのだ。ろくでもなくて強欲で、けれども彼の愛を感じられる頼みにアレーティアも折れるしかなかった。

 

「…………がん、ばる」

 

 まだ自分を信じることは出来ない。怖くて仕方ない。けれどもここまで信用を寄せてくれる、自分を受け止めてくれる皆のためにアレーティアはもう破れかぶれになるしかなかった。

 

「……でも、何かあったら」

 

「一緒にケツ拭いてやるさ。お前を放り出せるかよ」

 

 弱音を吐いてもそれを許容してくれる愛しい人の言葉にアレーティアは覚悟を決める。お茶会に参加した全ての面々からの暖かいまなざしを受けながら、最高の結果をたぐり寄せてみせるとアレーティアは決意したのであった……。

 

 

 

 

 

 そうしてお茶会を終えた翌日、アレーティアはリリアーナにメルドと一緒に貴賓室へと赴く。帝国と公国の戦後の条約締結のためであり、リリアーナに経験を積ませてほしいとエリヒドとルルアリアから頼まれたためだ。

 

 また大介達は恵里らに頼まれて例の竜人族らしき人物を探しに出ているため、アレーティアの隣にはいない。しかし大介からひと言ふた言もらって励まされたことで、アレーティアも心細いながらもこの会談を成功させようと決意していたのである。

 

「国王どころか即位もしてねぇ小娘の頼みを誰が受けてやると思った?」

 

 ……だが、締結のための会談は開幕早々頓挫していた。

 

 テーブルひとつはさんで対面しているガハルド皇帝は、出された書類をトントンと人差し指で叩いた後で備え付けのソファーに勢いよく背もたれに体を預ける。またガハルドの隣に座っていたアンカジの司祭も、ソファーの両隣に立っていたトレイシーや神殿騎士らしき男もこちらに侮蔑のまなざしを向け続けていた。

 

「……リリアーナ」

 

 アレーティアは一度リリアーナの方を見やり、緊張でほのかに表情をこわばらせていた彼女に向けてコクリとうなずく。ここで相手に屈する必要なんてない、空気に呑まれるなと目で訴える。

 

「王国を解体しようとしていたあなた達の求めを受ける理由はありません」

 

 すぐにリリアーナもうなずき返し、りりしい顔立ちでガハルドに立ち向かっていく。これなら問題ないと考えると、すぐにアレーティアもガハルドの方を見やる。

 

「この条約を結べば帝国は立ち行かなくなります。それぐらいお分かりになられて? 腹黒姫」

 

 薬らしきものが入った小瓶を傾けながら意見してくるトレイシーに対し、何を言ってるんだかとアレーティアは内心呆れていた。()()()()で泣き言を言うなんてと彼女を冷めた目で見た後、アレーティアはリリアーナが出した書類に目を向けた。

 

 ――王国が捕縛した両国の兵士の速やかな返還の手続きに、賠償金の代わりに帝国が保有する奴隷となった亜人全員の解放と王国への譲渡。そしてサウスクラウド商会を両国御用達の商会として招くこと。端的に言えばそれら三つのことがそこには書かれている。

 

「……受け入れる気がないならもう一度戦ってやってもいい」

 

「アレーティア様はこう仰ってます。無用な犠牲は出さない方がいいのではないですか?」

 

「ハッ。俺達が潰れると困るんだろう?」

 

 全面戦争を仕掛けておいて立場がわかってないのかとアレーティアは冷ややかな目を向けた。リリアーナもそれに続いてガハルドらをいさめるものの、そのガハルドは今度は前のめりになって口答えしてくる。口の端をつり上げ、侮蔑の色を顔ににじませながらだ。

 

「答えを丸見せしているのと変わりませんわ……理由はわかりませんが私達を生かさず殺さず、()()として抱えておきたい。そうでしょう?」

 

 ガハルドに続くトレイシーの言葉にアレーティアは心の中で舌打ちする。彼女に視線を向ければ、軽く肩をすくめて半目でこちらを見つめている。しかも口元が緩んでいない辺り、油断せずに揺さぶりをかけてきているだろうとアレーティアは即座に察した。

 

(……私達が両国にあまりダメージを残さないようにしてるのを見抜いてる。本当に厄介)

 

 こちらの魂胆をわかった上であちらは()()に臨んでいる。それがわかったが故にアレーティアは内心歯がみするしかなかった。

 

 条約そのものは建前程度のものであり、肝心なのはそれをあちら側に呑ませることなのだ。帝国と公国に自分達が圧倒的に『下の立場』であると思い知らせ、服従させる。それが今回の会談の要であった。エリヒド王でなくあえて即位してないリリアーナをこの場に出したのもそれが狙いである。

 

(……ここでわずかでも折れてしまったらあちらが反発する余地を残す。エヒトとの戦いを考えると持たせる訳にはいかない)

 

 エヒトとの戦いの際にこちらの指示に反抗したり、神の使徒への攻撃を躊躇(ちゅうちょ)されてしまうかもしれない。もしそうなったらそこから一気に全戦力が瓦解しかねないのだ。それを防ぐためにも完全に服従させる。それが今回の目的だったのだ。

 

(……だいすけぇ)

 

 だがこうして相手が賢しく立ち回るせいで会談が失敗するかもしれない。もしかしたら全軍の崩壊を防ぐためのくさびを打てないかもしれない。

 

 失敗の可能性がチラついたせいでアレーティアは弱気になってしまい、心の中で弱々しく彼の名をつぶやく。また彼が作ってくれた心を落ち着かせるアーティファクトを握りしめようと宝物庫から取り出そうとしていた。

 

「奴隷も立派な帝国の財産なんだよ。それを根こそぎ奪ったらどうなるかぐらいわかるだろう?」

 

「我らにはフォルビン司教がおります。いずれトータス全土にお触れを出し、全ての教徒が打倒王国のために立ち上がるでしょう。我らは負けてはおりませぬ」

 

 その時ガハルドが余裕たっぷりに笑みを浮かべながら、また隣に座っていた司祭もスッと立ち上がってアレーティア達に憎悪のまなざしを向けながら脅しをかけてくる。

 

(……愚かな人達)

 

 だがその言葉を聞いてアレーティアは心と頭がいくらか冷えていくのを感じた。思い違いをしている奴らを見て少し馬鹿馬鹿しくなってしまい、宝物庫から大介謹製のアーティファクトを取り出すのをやめる。

 

(……帝国が奴隷の存在によって成り立っているのは知ってる。そのために動くのもわかる。けれど打つ手も間違えてるし、隠すのも下手)

 

 この状況であっても為政者として大胆に動くガハルドに対し、アレーティアも評価はしていた。だからといってこの場でゴネるのは愚策であると考えていたし、その最中に何度もまばたきを繰り返しているのに気づいている。ガハルドが必死に隠そうとしている焦りを彼女は見抜いてたのである。

 

(……それにアンカジは白崎さんと坂上さんが対処してくれた。お前の語る筋書きは絵空事でしかない)

 

 また司祭も()()アンカジを知らないが故に強気に出られているだけなのだ。三日ほど前の夜会の時点で香織と龍太郎がアンカジの協力を取り付けたことはアレーティアも知っている。

 

(……でも、ここでもし私がリリアーナの補佐に失敗したら)

 

 こうしてゴネるのも想定通りであったからこそ、アレーティアはわずかに冷静さを取り戻せた……だが、もしこの次の段取りでもし失敗してしまったら? またしても失敗が脳裏をよぎってしまい、アレーティアは思わず目を泳がせてしまう。

 

“仕掛けましょう、アレーティア様”

 

“おいアレーティア。ここで動くんじゃないのか”

 

 だがそんな折、リリアーナとメルドの“念話”が彼女の頭に届き、アレーティアは驚いて軽く目を見開く。けれどもすぐにアレーティアは二人に返事をすることが出来なかった。

 

“ここでオドオドしている場合か。別れ際の大介の話ぐらい思い出せるだろう”

 

 呆れが多分に含まれたメルドの“念話”を聞き、アレーティアの頭に彼の言葉がフラッシュバックする。

 

 ――アレーティア。お前の自慢話、待ってるぜ。お前ならやれるだろ。

 

“アレーティア様。私、信治さんに今回のことを褒めてもらったりねぎらってもらいたいです。アレーティア様もそうではありませんか?”

 

 あまりにぶっきらぼうだけれども強い信頼がわかる愛しい彼の励ましがだ。ほぼ同時にリリアーナもお熱を上げている信治への思いを赤裸々に語り、また自分もそうではないかと問いかけてきたのである。

 

“……ん。ありがとうございます。お二人とも。行きましょう”

 

 二人にこうもたき付けられてしまい、もうアレーティアも黙ってはいられなくなった。大介からの信頼に王であった頃の意地、そしてリリアーナとメルドの言葉に突き動かされたからだ。アレーティアはリリアーナとアイコンタクトをとって段取り通りに動くことを決めた。

 

「その程度の脅しに私達王国は決して屈しなどしません」

 

「ん……そもそも教会ごときが声をかけた程度で私達は困らない」

 

 リリアーナの凜とした声が貴賓室に響き、それに続いてアレーティアも脅しが無意味だと司祭を見ながら反論する。司祭らが何かを言うより前に先に、首からかけたドッグタグ型のアーティファクトをアレーティアは起動した。

 

「……神の意を偽る程度、私達なら余裕」

 

「「「「――はぁああぁあぁ!?」」」」

 

 見た目を偽るアーティファクトで神の使徒へと姿を変えたのである。目を大きく見開いて間抜け面をさらす四人を見て胸がすく思いに満たされつつも、アレーティアはすぐさま次の

手を打つ。

 

「それだけじゃない。“仙鏡”……“界穿”」

 

 使ったのは二つの空間魔法。目標はハジメと光輝が訪れた帝城の玉座の間であり、程なくしてアレーティアはそこへの直通のルートを開く。

 

「し、使徒様!?……こ、皇帝陛下に王女、ということはつまり!」

 

「っ! お、おいやめ――」

 

「……ん。あなたが思う通り。楽しみに待っててほしい」

 

 都合のいいことに玉座の間には皇太子らしき質の良いきらびやかな衣装を身に纏った男がいた。彼に向けて微笑みながら聞こえのいい言葉を語ると、アレーティアはガハルドの制止の声も無視してゲートを閉じる。

 

「嘘、でしょう……?」

 

「……この通り、私や中村さん達の言葉ひとつで何もかも終わらせられる」

 

 わなわなと震えるトレイシーや必死の形相で固まってしまったガハルドを見て、アレーティアは満足げに微笑みながらスッと立ち上がった。そして下唇に人差し指を添えながら彼らに妖艶な笑みを向ける。

 

「え、え、エヒト様の使徒の姿を真似て偽りの言葉を吐くなど、万死に値する!!」

 

「あ、そういえば皆さんに伝えてませんでしたね。アンカジの方は既に話がついてます」

 

 顔を赤くした司祭はテーブルを思いっきりバンと叩いて叫ぶ。そのせいで置いてあったカップのお茶が飛び散り、書類を汚してしまった。それを見てやれやれとアレーティアが心の中で軽くせせら笑っていると、隣のリリアーナがとてもいい笑顔で向こうに事実を叩きつけてきた。

 

「う、嘘を申すな! フォルビン司教がそのようなことをお認めするはずなど――」

 

「では()()を含めて披露しましょうか。アレーティア様」

 

「……ん。わかりました」

 

 先ほど帝国と直通のゲートを見せたことで動揺したのだろう。司祭は顔を赤くしながらもリリアーナの話をすぐに否定してきた。しかしリリアーナは涼やかな声で声をかけてきたため、アレーティアもコクリとうなずいて取り出したゲートキーを使う。

 

「ま、待て! 待ちやがれ! も、もうこれ以上は――」

 

「――どうやら話はついたようですな」

 

 香織が言うには公国の領主であるランズィにゲートホールをひとつ渡したとのこと。それは本当だったらしく、ゲートが開いてすぐに聞き慣れない芯の通った男性の声が部屋に響く。

 

「王女様、それと王国の救世主様。ランズィ・フォウワード・ゼンゲン、裏切り者を連れてここに参上しました」

 

「「ふぉ、フォルビン司教!!」」

 

「む、むがー! んがー!」

 

 護衛を伴って公主と同じ名の男性が、そして際簀巻きにされた初老の男が貴賓室へと入ってくる。左ほほに青あざがあり、また神殿騎士と司祭の言葉からこの縛られた男が公国を動かした原因かとアレーティアも察した。

 

「ようこそ来て下さいました、ランズィ公……皇帝陛下、司祭様。私達の出した条件が呑めないというのであれば仕方ありません」

 

 アレーティアはリリアーナと共に席を立つと、ゲートのすぐ近くまで移動していく。そしてリリアーナは見事なカーテシーを披露し、またアレーティアもリリアーナの隣で軽く会釈してランズィを出迎えた。

 

「ん……従う気がないというのなら構わない。代わりにこの首輪をつけてもらう」

 

 その後、にこやかな笑みを浮かべたリリアーナからアイコンタクトを受けると、アレーティアはゲートキーと入れ替える形で宝物庫から例の首輪を取り出す。

 

「ハッ。俺らは犬ってか。言ってくれるじゃねぇか」

 

「フォルビン司教にこのような仕打ちをして、それでも足りぬと言うか! この恥知らずめ!」

 

 アレーティアはこの場にいる皆に見えるよう、首輪を持った手を自分の頭の位置まで上げた。直後、ガハルドから怒りと嫌悪の混じった視線が向けられ、また司祭の方は憎悪に満ちたまなざしでにらまれてしまう。

 

 だがアレーティアは彼らを無表情のまま一瞥し、首輪の留め具を外しながらフォルビンの方へと足を運んでいく。

 

「許さぬ……許さんぞ! エヒト様の遣いを(かた)る不届き者が! 貴様には必ずエヒト様の裁きが――」

 

「……うるさい」

 

「くだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだ――くだらぬことでおじゃー!!」

 

 そしてつばを飛ばしながら文句を垂れてきたフォルビンに、アレーティアは虫けらを見るような目つきを浮かべながら首輪を取り付けていく。そして数秒そこらで効果を発揮したのを見てニタリと昏い笑みを浮かべた。

 

「ふぉ、フォルビン司教!? お、御身は大丈夫で――」

 

「いやはや、すがすがしい気分でおじゃる……()()の目を覚ませてくれて感謝するでおじゃるよ」

 

 焦った様子で司祭が問いかけてきたものの、そのフォルビンは憑き物が落ちたような顔つきをしていた。司祭に奇妙な言葉遣いで返事をしたのを確認し、また瞬時に一部の場所の空気が凍ったのを感じ取ったアレーティアは更に口の端をつり上げて嗤う。

 

「このようにどんな悪人であろうとも心を入れ替えることが出来る。そんな素晴らしいアーティファクトなんですよ」

 

 振り向いたアレーティアはリリアーナと顔を合わせ、互いにイイ笑顔を向け合う。震えるガハルド達の方にアレーティアが体を向けたタイミングで、リリアーナが鈴を転がすような声色で何が起きたかをあちらに説明する。

 

「これほどまでとは……下って正解であったな」

 

「……ん。中村さんと南雲さん、清水さん達の力作。もっとある」

 

 アレーティアも宝物庫からあの首輪を幾つも取り出し、落ちてくるそれを両手で受ける。そしてドヤ顔でこれを作った恵里達の名前を並べ立て、ガハルド達の顔がみるみるうちに青ざめていくのを見てアレーティアはクスリと笑う。

 

「……これも嫌ならこうする。“界穿” “引天”」

 

 そして相手の心を完全にへし折るべく、アレーティアは最後の行動に出た。()()()()に通じるゲートを開き、そこにいたある人物を引きずり出したのである。

 

「ぐぇっ!?……おいそこのガキ、さっきはよくも俺を無視しやがったな!」

 

 それは手足にカセが取り付けられた皇太子のバイアスを名乗る青年であった。

 

 生き埋めになったこの男を掘り起こした直後、いきなり兵士達に襲いかかったらしい。それで地下牢に拘束して閉じ込めたという話をエリヒドらから聞いており、また会談に臨む前に地下牢に赴いて確認もしている。

 

「リリアーナ、テメェも何へらへらしてやがる! 俺をこんな目に遭わせてただで済むと――」

 

「……うるさい。“凍柩”」

 

 青筋を立ててつばを飛ばし、敵意をぶつけることにためらいもない。後で何度もクリスタベルに頭を下げることを決意しつつ、アレーティアは迷うことなく力を振るう。目を細めながら男の首から下を魔法の氷で覆った後、右手をバイアスの方へとスッと向ける。

 

「ぐ、ぁ……こ、ころして、やる……ぜ、ぜったいぃ……」

 

「……本当に救いが無い。だから」

 

 右手を突き出すと同時に凍えて震えるバイアスを包む氷が溶けていく……ただし、()()の部分のみだったが。

 

「……痛みを知って、漢女に生まれ変わるがいい。“風球”」

 

「ぇ、ぁ――ぎゃあぁぁあぁあぁああぁ!?」

 

 男の股間の部分が露わになるとすぐ、アレーティアは無数の風の球をその場に展開し――情け容赦なくそこへとたたき込み続けた。肉が爆ぜる音が、くぐもった音が、暴漢の悲鳴が、ガハルド達の情けない声が貴賓室に何度となくこだまする。

 

「お、おい。さ、流石にこれは……」

 

 百以上の風の球を叩き込んだ後、口から泡を吹いて失神した様子の男を一瞥してアレーティアは鼻をならす。そしてガハルドらの方に再度体を向ければ、そのガハルドが顔を土気色にしながらもアレーティアをいさめてきた。

 

「……負けても王国に牙をむき続けてた。王族としてはあり得ない。これはその罰」

 

「皇帝陛下、司祭様。こちらでも私達は構いませんよ?」

 

 だが目を細めたままアレーティアは冷たい声でガハルドに反論し、続くリリアーナの提案にコクコクとうなずいて威圧する。途端、ガハルドと司祭、神殿騎士は脂汗を流しながら股間を押さえ、そのまま黙り込んだ。

 

「まぁ怖い話はこれぐらいにして、話し合いに戻りましょう」

 

「……お兄様のことはともかく、よくもまぁここから話を戻せると思えますわね腹黒姫」

 

 リリアーナが手をパンパンと叩きながら会談に戻ることを提案し、アレーティアもそれにコクリとうなずく。一応賓客として招いたランズィにも同意をとろうと振り返った際、トレイシーの震える声でのツッコミはリリアーナ共々無視した。

 

「……こちら、ランズィ公のイスになります。それと話し合いに戻りますがよろしいですか」

 

「う、うむ。助かる……それと公国は既に従属を誓った身だ。好きなようにして下さるとありがたい」

 

 アレーティアはすぐに王家お抱えの家具職人に作らせたイスを取り出し、自分達が座っていたソファーの隣にそっと置く。ランズィも一瞬だけ目をむいてイスを見た後、すぐに静かな笑みを浮かべてこちらに全てを任せると返してくれた。

 

(……やはりすごい人。相応に扱わないと、いつか王国の災いになる)

 

 ランズィの返答を聞き、アレーティアは内心舌を巻いていた。香織と龍太郎からアンカジ奪還を果たした際の話を聞いていたのもあったが、こうして目にすればその度胸がよくわかったし単なるお人好しではないことにも気づいたからだ……何せ全然目が笑ってないからである。

 

 帝国はともかく、公国に下手な手を打てばいずれ相応のしっぺ返しを喰らうことをアレーティアは予感している。そのため色々と援助してくれた王国のためにも動くべきかとチラッと席に座ったランズィを見て考えるのであった。

 

「感謝しますランズィ公……ではこちらの書面にもあるサウスクラウド商会なのですが。私達王国も御用達にしている腕利きでして」

 

「俺らの都合は無視かオイ」

 

 その一方、リリアーナもランズィを一瞥した後でガハルドらにサウスクラウド商会のことについて簡単な説明をしようとしていた。どこか疲れたような声をガハルドが漏らしたが、アレーティアにとっても心底どうでもよかったためリリアーナ共々無視する。

 

「腕利き、と言ってもランズィ公以外はわからないでしょうから一つ実演しましょう。アレーティア様、皇帝陛下。どうかご助力いただけますか」

 

「……ん、わかった」

 

 そして段取り通りリリアーナが話を進め、彼女に促されたアレーティアもうなずいてから宝物庫にしまっておいたタルを取り出す。それも王国の蔵から拝借した酒を保管()()()()ものである。

 

「皇帝陛下、魔法でこちらに水を注いでいただけますか?」

 

「あん?……嫌な予感しかしねぇけど仕方ねぇ」

 

 リリアーナと一緒に笑顔で水を注ぐようアレーティアも圧をかけると、ガハルドも渋い表情でそれに応じた。

 

「あ、トレイシー様。あなたは結構です。色々と事情がおありのようですし」

 

「……気遣いが非常に怖いですが、感謝はしておきます。腹黒姫」

 

 ちなみにトレイシーにも頼まなかったのは()()()の兵士が『魔力回復薬を日常的に飲んでいる』という報告を聞き、何かあるとリリアーナ共々感じ取ったからだ。リリアーナがそのことに言及すれば、思いっきり渋い表情を浮かべながらもトレイシーが感謝を述べた。

 

「アレーティア様、確か適正は再生魔法の方が得意でしたよね」

 

「……ん。再生魔法ならまだやれる。生成魔法は、厳しい」

 

 そしてタルが水でいっぱいになったところでリリアーナがこれから使う魔法の適正について小声で確認してくる。すぐにアレーティアは自身のそれについて語り、また助けを求めてメルドの方をチラッと見た。

 

「なら自分が生成魔法を。アレーティア、頼むぞ」

 

「ん……“絶象”」

 

 すぐに意図をくみ取ってくれたメルドがやれやれといった表情をしながらもやってくれると言い出してくれた。そのことに内心感謝しつつアレーティアは再生魔法を詠唱。アレーティアが出した金色の蛍火とメルドから出た真紅の光が重なり合い、タルの中の水を輝かせる。

 

「おいおい。騎士団長サマもかよ……」

 

「……ん。リリアーナ、これを」

 

「はい。これで終わりました。ではフォルビン司教、こちらの水をどうぞ」

 

 引きつった笑みを浮かべるガハルドらを無視し、アレーティアは宝物庫から取り出したコップでタルの中身をすくう。()でいっぱいにしたそれをリリアーナに手渡し、それをフォルビンが受け取って飲み干す。

 

「傷が……っ!」

 

「これは……麻呂の柔肌がよみがえったのじゃ!?」

 

「ご覧の通り、ただの水も傷薬となります」

 

「……これが出来るのは私だけじゃない。あなた達が反逆者と呼んだ私の仲間、皆が出来る」

 

 フォルビンの体がほのかに輝くと同時に顔の青あざもキレイに消える。想定通りの効能を発揮したのを確認すると、アレーティアはリリアーナと共にニコニコと笑みを浮かべながら爆弾発言をブチ込む。あごが外れんばかりに口を開いていたガハルドらの顔がまた土気色になっていくのをアレーティアは確認した。

 

「ちなみにこちらのお薬、お値段になりますが……相応の効果を発揮するのは保証いたしますよ。手足の欠損()()でしたらね」

 

「……ある程度効果は落ちるけれど、“焦天”や“聖典”()()のものも用意できる。大量生産ぐらい問題ない」

 

 そしてリリアーナがそっとガハルドに耳打ちをすれば、あちらの顔色が土気色を通り越して真っ白になっていくのが見えた。それがひどくおかしくて笑いたくなるのを堪えながらも、アレーティアはしれっといくらでも薬を用意できることを彼らに伝える。

 

「は、はは……嘘、でしょう?」

 

「あ、お伝えし忘れてましたが奴隷の代替の労働力もこちらで用意できますよ」

 

 ヒューヒューと荒い息を吐くトレイシーのつぶやきにはあえて答えず、アレーティアは宝物庫からある書類を取り出す。サウスクラウド商会の主力商品であるゴーレムのレンタル、それのカタログだ。リリアーナが話すと同時にアレーティアは冊子をそっとガハルドらの前に差し出す。

 

「畑を耕すなら馬や牛、建築に使うなら猿型のものがいいですね。他には――」

 

 リリアーナが冊子に手を伸ばし、指を指しながら丁寧にゴーレムの解説をしていく。簡潔でわかりやすい説明に内心感嘆しつつ、アレーティアはもううなずくしかしなくなったガハルドらに警告する。

 

「……貸すのは構わない。でも()()()()()をしたのなら相応の報いを与える。楽しみにしてるといい」

 

 ぼかしてはいるが、下手に分解して解析しようものなら全ゴーレムが停止して二度と動かなくなるということをだ。これぐらいは恵里達も思いついていたし、そのことに関する取り決めもちゃんとリリアーナがやってくれた。

 

 そのリリアーナが書面の違約金に関する部分を指さした途端、遂にガハルドらの動きが完全に止まる。

 

「あ、公国は帝国に脅されたこともあるでしょうし、()()しますよ――では陛下。サウスクラウド商会と末永いお付き合い、お願いしますね」

 

「クソがぁああぁぁあああぁあぁあぁ!!!」

 

 そしてランズィ公に一度いたわりの言葉をリリアーナがかけた後、アレーティアも彼女と一緒にガハルドに満面の笑みを向ける。その瞬間、ガハルドの怒号が王宮中へと響き渡った。

 

「……完ッ全に負けましたわ。流石ですわ、腹黒姫」

 

 その場でへなへなとトレイシーも座り込み、やや乾いた笑みを浮かべていた。ただ、彼女の目から感嘆や尊敬の念が見えていたが。なんだこいつと思いながらもアレーティアはアンカジの領主の方へと視線を向ける。

 

「姫様、寛大な処置に感謝いたします。これからもアンカジは王国のために尽くすと誓いましょう」

 

「ありがとうございますランズィ公。その忠義に報いることを誓います」

 

 すぐにランズィが席を立ち、その場でリリアーナに向けてかしずいた。その行動から二心はないとアレーティアも考え、とりあえずエヒトがいらんちょっかいを出さないことを祈ろうとする。その時、リリアーナとメルドから“念話”が飛んできた。

 

“それとアレーティア様、ありがとうございましいた。おかげでこの成果をもたらすことが出来ました”

 

“あぁ……本当に感謝する。どれほど尽くしても返せないほどの恩が出来た”

 

“……私ひとりの力じゃありませんから”

 

 声色からして本心であることがアレーティアにもわかる。だがそれをアレーティアも素直には受け止めきれず、ちょっと頬を赤らめながら二人に返事をする。

 

“……中村さん達がこんな私に、王女に力を貸してくれただけです。お礼はそちらに”

 

“まったく、卑屈になるのもそこまでにしろ……アレーティア、お前は間違いなく俺達の力になってくれたんだよ”

 

“えぇ。メルドの申す通りです。どのような条文にするかも、経験がない私がこの会談を乗り切れたのも王としての過去があった貴女のおかげですから”

 

 軽くそっぽを向きながら伝えたものの、当のリリアーナらは更にカウンターを叩きつけてきた。そのせいでどこか居心地が悪くなり、アレーティアは足をプラプラさせながら顔を一層赤くするばかりだった。

 

“戻ったら大介に思いっきり自慢してやれ。アイツの喜ぶ顔が見たいだろう?”

 

“私も信治さんにお伝えしようと思ってます。一緒に、来てくれますよね?”

 

「……ん。がん、ばる」

 

 そうして再度メルドらにたき付けられ、アレーティアも何度か目をキョロキョロさせてから小声で応じる。少しは彼の隣に立てるようになっただろうかと自問自答し、改めて進もうと決意を新たにしながら。

 




とりあえずガハルドくん達かわいそう(他人事)

でも原作と違って王国から抜けた分のテコ入れしてもらえてるし大丈夫ですね!
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