前回の後書きに追加しました。
翌朝
起きて部屋から出るとイリヤも同時に出てきた。
イリヤは仁久須の姿を見ると
ビクッと怯えたように恐る恐る見て
「…大丈夫、な、の?」
「うん、気にしなくていいよ」
イリヤは震えた声で安否を聞き仁久須が答える。
俯いて無言になる。
朝食や支度をしてイリヤと一緒に登校した。
普段は会話しながら登校していたが
今日は会話どころか少し距離ができて重々しい雰囲気である
誰が悪いとか、はないと凛さん達もイリヤを責めてはいなかった。
唯イリヤだけは違った。自分を責めている。
だが…僕は…イリヤに…何も…
学校に着き、教室までやってきた
「ぅオーッスイリヤ‼︎本日はご機嫌ハウアーユー‼︎」
「おはよう…タツコ…雲が綺麗ね…」
タツコがいつも通りテンション高くイリヤに挨拶?をする
イリヤはなんとか頑張って返事をするが塩対応になってしまう
「なんだよ〜元気ねーなぁ!
朝からそんなんじゃ放課後までもたねーぞ!
なぁ、美遊?」
「うるさい、少し静かにして」
美優にも話しかけるが冷たい対応をされた
「ちくしょ〜ニクス〜俺に優しくしてくれ〜」
「……ごめんね」
龍子は仁久須に優しさを求めたが
優しさの込められた拒絶にトドメを刺された
他のクラスメイトは異様な雰囲気に困惑して
もつれやら痴情やら考察をしている
イリヤはため息を吐くなどをして罪悪感に見舞われている
美遊は本を読みながら色々と考察をし
仁久須は…
放課後になり
イリヤは先に帰ってしまった為
仁久須は1人で帰ろうとしていたが
下駄箱あたりで美遊にあったことで一緒に帰る事になった
「仁久須は本当になんともないの?」
「んー蘇生したことで色々とリセットされたね。大丈夫だよ」
美遊が心配してくる
『蘇生を初めて目の当たりにしましたが本当に破格の性能ですね』
まともに勝ち目のない敵とかには蘇生しても
リスキルされるだけだからそうとも言わないけど
しばらく歩くとイリヤと凛さんが何かを話していた。
カード集めなんてもうしたくない
どんなに言い繕っても結局は命のやり取り
魔法とかクラスカードとか現実とは
かけ離れたファンタジー感で何も覚悟とか
そういうのはなかった。
だけど昨夜、現実を思い知らされた。
わたしのせいでニクスが敵の攻撃を受けて
わたしが余計な事をしたせいで殺した。
もしニクスが不死の存在じゃなければと思うとゾッとしてまう。
本当に取り返しがつかなくなるところだった。
自分は唯ステッキを使えるだけの普通の人間
でも自分があんな爆弾のような存在と考えると…
怖かった。
また自分が意図せず人を傷つけてしまう…
大切な人を……殺めてしまう…
そう考えると自分自身が怖く、そして信じたくなかった。
ルビーに相談したら、否定的な言葉は出ずに肯定してくれた。
でも一様筋だけは通しておこうと言う事でリンさんの所までやってきた。
「ーー昨夜は急に逃げ出したかと思えば…それはなに?」
「辞表です」
竹の先端の切れ目に【退魔法少女願い】と書いた封筒を付けて、差し出した。
「ま…こうなるとは思ってたけど…」
(流石にこれは弟を頼らなかったのね…
いや、頼れなかったが正しいのかしら…)
遠坂凛は何もツッコまずに受け取る
「その…最初…正直…興味本位っていうか
…面白半分だったの」
難しい事は全部ニクスに押し付けちゃって何も分かっていなかった。
そしてニクスの足を引っ張って…
「でも…考えが甘かったって思い知った」
わたしが命がけの戦いをする覚悟も理由も…ありもしなかった
「もう戦うのは…イヤです。
これ以上カード回収のお手伝いをすることは
…できません」
「……怖かった?」
リンさんは呆れるようではなく
「別に恥ずかしいことじゃないわ。
「……うん」
怒るようでもなく…
優しく諭してくれるようだった。
「じゃ、カード回収の件はここまでね」
「え…いいの?」
てっきり拒否権がないとかで
強制的に連れてかれると思ってた…
「いいも何も、そもそも小学生相手に
戦いの代理をさせること自体、無理な話なんだもの。
感謝こそすれ、これ以上の強要はできないわ」
「ごめんなさい…」
「だから謝る必要ないんだってば」
イリヤの中で罪悪感と言うものがいっぱいだった…
「さて…もう十分でしょルビー?
お遊びはおしまい。
マスター登録を
『やなこってす、わたしのマスターはわたしが決めます!』
ルビーの返事の瞬間に両羽を引きちぎるように引っ張っていた。
その状況に何か反応する気になれない…
「ーーまあいいわ、どうせカードは残り一枚よ。
回収が終わったら
連れて帰るから!
それまでは好きにしなさい!」
『リンさんに言われなくてもそうさせてもらいます〜!』
ルビーの所業にリンさんがため息を吐き
「正式な契約なんてしてないけど…
一応言っておくわ」
それはーー
「イリヤスフィール、
あなたとの
「というわけで…今までお疲れ様、イリヤ。
この関係は今日でおしまいよ」
それは契約の
「もうあなたは戦わなくていいしわたしの命令も聞かなくていい。
今までの事は忘れて生きなさい。
一般人が魔術の世界について覚えていてもいいことなんてないんだから」
これでもう他人同士だとリンさんは言う
「全部夢だと思って忘れるといいわ、お互いの為にも」
自分で望んだことなのに…どうしてだろう
「今までどうもありがとう」
「あ…」
「あなたはあなたの日常に戻りなさい」
胸が痛かった…
「ま、そういうワケなんだけど…
あなた達はそれでいい?美遊、仁久須」
「えっ…」
唐突に現れた2人が後ろの方からやってくる
「はい」
「うん」
あの目…覚悟に満ちた目をしていた…
わたしにはない…
「ミ…ミユ」
「問題ありません。
最後のカードはわたしたちで回収します」
「これは僕の唯の自己満足です。させてください」
「そう…」
ニクスはああ言ってるけど…
その時一瞬、わたしの方を優しい笑顔で見た
まるでそれは…
【イリヤは気にしなくていいよ】というようにしか見えなかった
「最初に言ったとおりになったね。」
え…
「あなたはもう戦わなくていい後は全部…
わたし達が終わらせるから…」
何も言えず罪悪感と……