「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ーーー‼︎」
蘇生を完了させたバーサーカーが咆哮を飛ばし
怒涛の勢いで突進してくる
「キュオーーン‼︎」
仁久須も鷹の鳴き声のような咆哮を飛ばして
翼を羽ばたきジェット機のように高速で狩りに向かう
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ーーー‼︎」
バーサーカーがその場に落ちていた崩れた柱を拾い
棍棒を持つような構えで、横に薙ぎ払う
衝突する直前に軌道を変えて背後に回り
バーサーカーの頭を掴み床に何度も叩きつける。
バーサーカーが手元にあった仁久須の尾羽を掴み
お返しとばかりに鞭を払うように振り回し
地面に叩きつけ、ラリアットのように殴り壁に沈めた
仁久須の腹部はバーサーカーの拳がめり込み、貫通する
「グバァ……ググッ!………カアッッ‼︎」
もう片方の拳を振り下ろされる前に
苦しむ声をあげながら、攻撃されながらも
溜めていたクチバシの中の炎をこのタイミングで放つ
バーサーカーの身体の表面を少しばかり焼き削りながら突き放す
先程殺った時とあまり変わらない威力だったはずだが、明らかに効果が薄くなっている
耐性獲得付きの蘇生かな?羨ましい奴め。
こっちは蘇生したところで何も変わらないのに…
バーサーカーが熱線の勢いに突き放される
幾ら耐性を得たところでその衝撃までは軽減出来なかったようで少しだけ怯みを入れることに成功
「ハァァァ!」
ずっと気を伺っていた美遊がバーサーカーの背中を聖剣で切り裂く、血をゴボリと吐くがまだ動けるようで背後の美遊を掴もうと腕を回そうとする
その前に壁を破壊し即復帰した仁久須が接近し
バーサーカーの喉笛噛みちぎる
完全に両膝ついて停止した
これで3回
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「…ベッ…まっず」
美遊はその緊迫感から息切れをしている
仁久須はバーサーカーの血肉を吐き出す
『み…美遊様!仁久須様!』
「あ、サファイア?驚いたその状態でも喋れるんだね
仁久須も喋ってたけど」
なぜ喋れているのかは自分でもよくわからない
『いったい何が起こっているのですか⁉︎
仁久須様のその姿は幻想種そのものです!
美遊様に至ってはその格好や戦闘力は…まるで…』
「
「え…?つまり…」
「英霊になるそれがカードの本当の力」
そうこう話をしている内にメキメキと音を立てながら、蘇生を終わらせようとしている
「話はおしまい、敵が起きる」
『3度目の蘇生…!美遊様敵はやはり不死身です!
無限に生き返る相手に勝ち目など…!』
「ううん、この蘇生は無限ではなく有限だよ」
「でも気をつけてさっきの
おそらく耐性獲得付きだから安易に同じ攻撃はしないで」
『そんな怪物倒しようがありません!
撤退してください!態勢を立て直す必要があります!』
そのストック全てを打倒すると言わんばかりの表情で聖剣を構える
「撤退はしない!全ての力をもって今日ここで戦いを終わらせる‼︎」
その言葉とともに仁久須も戦闘態勢に整える
先行で美遊が
バーサーカーの猛攻を掻い潜りながら接近し
聖剣で突きの構えで胸に無理やり突き刺し、剣を捻ることで完全に心臓を破壊する
美遊は英霊の力の直感によりこの状況、距離はやばいと認識し即座に飛び退き、距離を取る
美遊のいた位置に漆黒の剛腕が突き刺さる
心臓を破壊するだけでは
ボタボタと吐血がさせながら美遊を睨めつけ、襲いかかる
天井に張り付いていた仁久須が上から奇襲しようと飛びかかる
バーサーカーが生前培われ研ぎ澄まされた直感の残滓により、奇襲を察知し
ここまでの戦いで建物はかなりボロボロでそこら中に瓦礫があり
その中の先が鋭利な、斬撃性に適した瓦礫を掴み取り、下斜めがら上へ切り上げ、仁久須を斜めに切り裂き真っ二つにする
『「仁久須(様)⁉︎」』
仁久須の身体が2つに分かれ、撃墜され
血を流しトドメを刺されるてしまうと予感した
仁久須の身体は揺らいだ火が元の形を取り戻す様な速度で再生する
この状況の仁久須を殺そうとするには些か火力不足
基本的にはもっと圧倒的な火力を用意するか再生力を半減させる能力・水などを用意する必要がある
斬られた時の勢いに乗り、身体が横に回転させ翼を強化し
コマの様にバーサーカーをズタズタに切り裂く
バーサーカーの目に光がなくなる
これだけやってもまだまだ争いは終わらないのだ
瓦礫で押し潰す
かぎ爪で頭を引き抜く
口内に聖剣ねじ込む
聖剣の光で消しとばす
他にも色々やったがもう品切れでそろそろ付き合いきれなくなってきた…想像以上にタフすぎる
美遊は宝具の発動によって魔力切れとなり
仁久須は多少傷がついていたがすぐに無くなる。
宝具発動によってできた大穴を警戒する
バーサーカーがそこから這い上がってくる
すぐそばにあったサファイアを掴んでしまい
美遊は事実上戦闘不可になる
仁久須が接近し蹴りをその身にに叩き込もうする
もう耐性を付けられすぎて効果はないだろうが
蹴り落とすことはできるかもしれないと行動するしかし
バーサーカーは仁久須の動きの癖に慣れて見切られて脚を掴み
自分へ引き寄せ仁久須の首をその剛腕と筋肉の塊の様な胸板でロックして圧迫する
「クェ…」
首を絞められた鶏の様な間抜けな声を出すが
この状況はかなり詰んでいる
美遊はサファイアを差し押さえられて戦闘不能
仁久須は身体の炎でバーサーカーを焼こうとするが
これまでの戦闘により仁久須の攻撃手段のほぼ完全耐性に近いほどにまでになっている
火炎ブレスには
しかし首を絞められているので火を圧縮できても吐き出すことができない。
無理やり溜めて火炎袋に逆流させて自爆するという戦法は効くだろう
ただその場合、微妙に近い美遊を確実に巻き添えにしてしまう
美遊が離れようにも魔力切れでまともに動けない
「仁久須‼︎」
「カュ…カュ…」
逃げてと言いたくても声帯を震わせるだけの空気がそこにはなく
枯れた様な声した出てこない
(ま…まずい…い…しき…が…)
激闘の末、ここでバーサーカーが仁久須にウィークポイントを突いてきたのである
口から泡を吹き始め
意識が視界が暗く狭まり、両翼と両脚の感覚が薄れていく
どんどん死に近づいてくる
「う…クッ!……何か…何かないの!」
ここまでやったのに…
こんなところで…
諦めるなんて、あり得ない!
死んじゃっても生き返るのはわかってる。
でも嫌だ。死んでほしくなんてない
理屈では問題なくても感情がそれを否定する、抗おうとする
歯をくいしばって
なんとかして突破口を考えるが出てこない
無念・悔しさを感じながら見てる事しかできないことに絶望していた
その時、白い斬撃がバーサーカーの背中を切り裂いた
「わたしの弟を…放しなさい‼︎」
不意打ちで背中に斬撃を喰らったことにより怯み腕の拘束が緩んだ
仁久須はその隙に拘束から抜け出した
「リンさん!
イリヤがそう叫ぶと
「
「
「「
遠坂凛とルヴィアは手にした宝石をバーサーカーに投げつけ
帯状の縄を展開し動きを封じる
「
「あはははは‼︎大赤字だわよ!コンチクショー‼︎」
冷静に効果を見る人とその費用にヤケクソになる人
「ゲホッ…ゲホッ」
「……ニクスだよね…?」
呼吸ができる様になり新鮮な空気を吸っている仁久須に声を震えながらイリヤは聞く
もう完全に人間の身体ではなっているが面影はある。
だだ確証はなかったので恐る恐る聞いたのである
「そうだよ…」
「無事でよがっだ〜」
イリヤが泣きながら震えた声で安堵する
本当なら抱きつきたいけど、今の身長差できないが
「ふぇ…」
仁久須が覗き込む様に頭を下げてクチバシや頬をイリヤの顔に優しくスリスリする
「ごめんね、心配だったよね?」
「ううん、大丈夫だよ。ニクスなら大丈夫だった信じてだもん」
仁久須の頭部を撫でながら羽ざわりに心が落ち着き、深呼吸をする
「わたしこそ…後で…その……ぶへぇ⁉︎」
仁久須は迷って末、クチバシでイリヤの頭を突いた。
転身したイリヤの耐えうる限界のラインの威力により
頭を押さえて涙目になる
「うん、これでおあいこってことで」
「ううぅ〜〜…イダイよぅ」
突いた所を翼で撫でてあげて痛みを和らげてあげる
美遊達は動物と少女の微笑ましい感じを暖かい目で見ていたけど、
そろそろバーサーカーの拘束が解けてしまう
「そろそろいいかしら?
バーサーカーが動けない間にトドメ刺さなきゃいけないのよ」
「そそそ、そうだよね⁉︎…ふぅ……よしっ」
サファイアを回収した美遊が駆け寄ってくる
「2人とも…どうすーー」
「ごめんなさい」
美遊と仁久須に向き合う
「え…?」
「む?」
「わたしーーバカだった何の覚悟もないままただ言われるままに戦ってた。
戦っても…どこか他人事だったんだ。
こんなウソみたいな戦いは現実じゃないって…なのに…
その【ウソみたいな力】が自分にもあるってわかって…
急に…全部が怖くなって…!
でも…本当に馬鹿だったのは逃げ出したこと!
後悔だけしててその後何もしない、友達と家族を見捨てたままじゃ!前になんて進めないから…ッ‼︎」
サファイヤとルビーが引き寄せられ、共振する
「これは…」
「うん、出来るよ、三人なら」
「「
美遊とイリヤはセイバーのカードを
仁久須は2人の背後に回り、炎をチャージする
「うん、終わらせよう…そして」
クチバシから炎が溢れ、
周辺に無数の聖剣を出現させる
「前に」
まるで闇に煉獄の太陽が現れたような光景
「進もう‼︎」
クチバシを赤く発光させ
黄金に光輝く聖剣を構え
「「
振り下ろされる聖剣・無数に鎮座する聖剣から放たれる光線
紅く光り輝くクチバシから放たれる灼熱の熱線
それらが合わさり森羅万象をも消し去る勢いの光・奇跡の一撃になった
「⬛︎⬛︎⬛︎ーー」
バーサーカーは咆哮を上げきる前にその業火の一撃により蒸発した
そして見事
僕らは長きにわたる激闘の末、勝利を収めた
「お……終わったぁ……」
「やっっっと!終わった…!」
バーサーカーのカードを回収し
戦闘終了したと同時にみんなはへたり込む
流石の仁久須も精神的どっと疲れたので身体の炎が消え、翼をだらりとたらしうつ伏せのような体勢になる。
そして完全獣化を解こうとするとルビーが待ったをかけた
『ちょ〜〜っと待ってくださいよ〜イリヤさんだけなんてずるいじゃないですか〜〜』
「……何が?」
こんな疲れているとき…と言わんばかり聞く
ルビーに生えている翼を器用にチッチッチッと指を振る。
何かランダムで技を出してきそうな予感がしてしまう
『イリヤさんだけニクスさんの羽毛を堪能するなんてこのルビーちゃんが許しませんよ〜』
そう言ってルビーは仁久須のまだ未発達だが
それでもモフモフとしてそうな鳩胸に飛び込んだ
『ウホォ〜〜スゲェェ〜〜』
語彙が崩壊しモフモフを堪能しているルビーに対してため息を漏らす
そして
「へぇ〜そんなに…
その形態について色々と知りたい所だけど…えい♪」
「なんてお美しい是非ペッt…ゴホン、まああれですわ。
貴族たるもの品質を見極める能力は長けています。
あなたのそれを見極めて差し上げますわ!」
『……失礼します』
「じゃあわたしも…本当はちょっと羨ましかった」
ルビーに続き、凛さんやルヴィアさん、美遊にサファイヤまで触り始めた…
「あ、あ、あ、あぁ…うぅ〜」
イリヤはその光景にアワアワと困惑しているのと自分がモフるスペースが残されていなく出遅れてしまった。
みんな戦いの疲れを一時的に忘れているようで幸せそうにしている
ルヴィアさんに至っては「この羽でベットを作ればさぞ寝心地がいいのでしょうか」とか言い出し、美遊は匂いまで吸い出した。
「いやッ!やめてよ⁉︎くすぐったいよ!」
くすぐったさとなんとも言えなさに耐えかねて起き上がり少し離れる
猫吸いをされる猫の気持ちがわかったような気がする
精神を集中させ、身体を炎の渦に纏わせ段々小さくなって
元の人の形に戻った
「ちゃんと…元通り…だよね?」
身体を見回し確認するが特に変わった様子はない
「え〜!もう戻っちゃうの〜!わたしもモフってないのに⁉︎」
もう一回やってと駄々をこね始めるイリヤと少し残念そうにするみんな
「まあなに、イリヤ、美遊、仁久須…勝手に巻き込んでおいてなんだけど…あなたたちがいてくれてよかった」
「わたくしたちだけでは、恐らく勝てなかったでしょう」
「最後まで戦ってくれて…ありがとう」
「わたしからも御礼を言わせて頂きますわ」
面と向かってお礼の言葉を送られた3人は少し照れてしまっている
「それじゃ、このカードはわたしが
凛さんが持っていたカードをヒョイっと持ってかれた
「オーホッホッホッ‼︎最後の最後に油断しましたわね!
ご安心なさい!カードはすべてわたくしが大師父の元へ届けて差し上げますわーっ!」
ルヴィアさんがカードを引ったくって怪盗の如くヘリの梯子に捕まり飛び去ろうとしていた
「んなああああああッ⁉︎
ちょ、ちょっとあんた!手柄、独り占めする気かゴラァ‼︎」
そのままルヴィアさんは逃走して、凛さんが魔術をフルで使う追いかけっこへと発展した
その様子をポカーンと眺めた後3人は仲良く帰宅した
おまけ(特に内容と関係ないで、読まなくても大丈夫です)
「ん"ん"…ふぁ〜ッと、なんか今日はすごーくよく寝れた…」
あの激闘の夜が終わり、またいつも通りの朝が来た…はずだった
「あれ?…なんか…布団に違和感が…」
イリヤが寝ているベットの中にもう一つ膨らみがあった。
なんだろうと思って布団を捲ってみたら、そこにはパジャマ姿の仁久須がいた
「ふぇ…?ユ、ユメかな?これ…」
目をごしごしと擦るが確かに存在する…
状況把握がいまいち出来ていなく嬉しさよりも困惑している
一緒に寝るのが嫌とかじゃないよ⁉︎決して!
うん!むしろ大歓迎だよ!
でも唐突すぎて、とてもびっくり
「ン…離れちゃ……ヤ…」
動揺で少し離れてしまっていたのか、寝ている仁久須がモゾモゾと動きイリヤにピッタリとくっつく
仁久須は完全獣化の影響で過去のずっと独りで過ごしていた頃を思い出し人肌が恋しくなっていた。
もちろん昨日1日イリヤとまともに接することができなくて寂しかったのもあるが…
でもイリヤからすると唯甘えたいモードになってる仁久須が目の前でしかも自分に甘えてる…その状況に
「はぅぅぅ〜〜
うんうん、ずっとず〜〜っと一緒だよ?」
キュンキュンしてイリヤのゲージがMAXになり
へんなスイッチが入ったのである
「ハァハァ…いいよね…姉の布団に潜り込んだんだもん…ちょっとぐらい…」
息を荒くさせ、手をワキワキとし恍惚な表情を浮かべる…その姿はさながら捕食者である
「ガチャ…イリヤ…起きろよ。学校遅刻すーー」
「ヒャイ⁉︎お、お兄ちゃん…ちがうよ…違うからね⁉︎」
「あ〜〜いや…お前ら…えっと…ごゆっくり…」
お兄ちゃんが部屋のドアを閉め、リビングに戻っていく
この後、誤解を解くのに凄く大変だった…
まだ何もしてないもん…無実だもん