「うむむむ」
イリヤは歯磨きをしながら唸り声をあげている。
その原因は…
〔今日の運勢最下位は…ごめんなさい、かに座のあなた!〕
〔何をやってもうまくいかないかも?用事がなければなるべく家から出ない方が吉!ラッキーカラーは
イリヤはかに座でランキング的に最下位になっている為ご機嫌斜めなのだ
イリヤと仁久須は一緒に登校している。
いつもはルビーはイリヤの髪の中に隠れているのだが気分的に外に出ている。
人目につく可能性とかあるけど…まあなんとかなるでしょ
「なんて言うかさー…聞いてもないのに朝から〔あなたは最下位です〕とか失礼すぎない?」
『そもそも運勢に順位付けている時点でアレなんですがー』
「まあ別の番組とかで結果違うから話半分ぐらいでいいと思うよ」
朝の占いの結果にまだ機嫌が悪くプンプンになっている
「それでも気になっちゃうよ。そういえばニクスはどうだった?」
「確か……10位ぐらいで他人の不幸に巻き込まれてるとかそんな感じだった気がする?」
僕はそんなに聞いてなかったから記憶朧げなんだけど
「ん〜10位か〜なんとも反応しづらい」
『てかそれ実質最下位じゃ、ありませんか?』
「え?そうなの?」
仁久須の占いの結果に微妙な反応を示したがルビー的には違うらしい
『だってそうじゃないですか。他人の不幸の身代わりになっちゃうなんで最悪じゃないですか。まあ、あんな占いなんて信じる必要ありませんよ。イリヤさんと仁久須さんにはもっといい神託を授けましょう』
うーん、なんかやな予感しかしないな…てかほんと多機能だね
「おっ来ました、来ました。…頭上注意』
「あたっ⁉︎」
その瞬間、突然強風が仰ぎ仁久須の頭に植木鉢が落ちてきた
「絶対そんな軽い痛みじゃなかったよね⁉︎よしよし痛かったね〜」
イリヤは土まみれになっている仁久須の頭を中心に払ってあげている
(ほんっと髪サラサラだな〜わたしよりもサラサラかも…なんか悔しい)
なんか最後睨まれながらあらかた土を取り終わり
「てか!そもそもどこから落ちてきたの⁉︎」
『むむむ…?これは所謂ファフロッキーズ現象?』
ルビーが専門用語を使うが2人は理解できずにまた何か起こるかもと駆け足になる
「やめてよルビー!なんか怖い!またイタズラ仕込んだんじゃないのー⁉︎」
『いえいえまさかー
あ、次の予報出ましたよー
えっと…飛び出し注意』
ゴッ!
またルビーが予報を出した瞬間、地震が発生し無人ダンプが仁久須に突っ込んだ。
「はわあああ、どうしよう⁉︎これ絶対やばいよ⁉︎」
『えっと…はい生体反応ありです。大丈夫です生きてます!』
でもなんか既視感があるようなないような…
そう少し頭を捻りながら考えていたら
仁久須を押しつぶしていたダンプがきた道まで吹っ飛んでいった
「もう!痛い!」
仁久須が片足だけを部分獣化させダンプを蹴り飛ばした
「大丈夫…じゃないよね!えっと病院に…てかこの場合救急車だよね!うんわかった!」
血だらけで確実に重傷を負っている仁久須に動揺しているが、以前より速く炎が出てきて傷は治った。
制服はボロボロだけど…ちょっとえっち
ってそんなこと考えてる場合じゃない!
「ん?まだだと思ってたけど、なんか速いね」
「うん!無事でよかったけど、なんかやばいよ!これ!」
「とりあえずこの場から逃げようか」
イリヤと一緒に走り出すとまたルビーが
『あ、また予報です』
「ちょっとやめてよもー‼︎」
またルビーが予報を書いた紙を出している。ルビーが全部仕込んだって言われた方がまだ信じられるが違うらしい
『猛犬注意』
よだれ垂らした犬複数が仁久須目掛けて襲いかかっていた
「喰うぞ」
流石にイラついたのか仁久須が本気で睨み出した
周りにいた野鳥も飛び去るほどの
「わんちゃん食べちゃダメだよ⁉︎ほら逃げるよ!」
仁久須は殺る気満々だったがイリヤに静止され手を引かれて渋々逃げる
そのあと幾度も不安に見舞われる
「……どうして……」
悲惨な目にあいながら学校へ着いたときには2人ともずぶ濡れボロボロだった。
「ミ…ミユ…」
「あ…美遊…」
「イ、イリヤ⁉︎仁久須⁉︎何があったの⁉︎」
2人の様子に困惑し声を上げる
「おはよう…そして…ぐっばい」
イリヤはパタリ倒れ込もうとするが隣にいる仁久須が受け止める
「と、とりあえず。2人とも保健室に行こう。イリヤは私が運ぶよ」
「う、うん。ちょっとしんどいかも」
少しふらっとなりながらイリヤを美遊に譲渡する
ちょっとイリヤを抱えた時嬉しそうにしていた
「ーー大した怪我はないわ。擦り傷程度…つまらないわね。次来る時は半死半生の怪我をしてきなさい」
「ははぁ」
保健の先生というか人として問題がありそうな事を言い放ったのはこの小学校の保健室の保健医、カレン・オルテンシアという
「あなたは大丈夫なのね。その子と同じ、それ以上の目にあったようになのに傷一つないなんて」
「まあ…身体が丈夫なんじゃないのかな…?」
この人は苦手だ、なんか見透かされたような感じで…
「丈夫…ね。まあいいわ、気分が悪いようならしばらく横になるといいわ」
そう言ってカレン先生はカーテンを閉めてどこかに行った
「…バレてないよね…」
「どうだろう…でも、そうだとしても無害だと思う」
緊張してしまって変な汗をかいてしまった
「仁久須は本当に大丈夫なの?」
「まあ、このぐらいじゃ死なないから大丈夫だよ」
「そういう事じゃないだけど…無理だけはしないで、心配するから」
「り、了解です」
冷静に説教されているようで恐縮してしまう。
「イリヤ…身体は大丈夫なの?」
「うん、平気だよ。傷はどってことないよ」
「うん…あそっちじゃなくて…昨日のこと。あれから体調に変化はない?」
「あ〜」
イリヤ増殖システム…ちゃんと運営に報告しなくちゃいけない事件
「なんだったのかねぇ、あれ…幻覚とかじゃないよね」
「集団幻覚とか魔術があるぐらいだから全然あり得るけど…」
「現地点では情報が全く足りなくてちょっと判断できない。姿はイリヤそのものだったけど…中身が何なのか…」
みんなが呆然としている内に逃走してしまったから何もわからない。会話が可能なのかも何もかもが
「心あたりはない?あの黒いイリヤの…」
「ないない、あるわけないよー」
「僕も特に外見ぐらいしか……露出が激しいとか?」
イリヤがガバッと起き上がり仁久須の両方を掴み
「いやー⁉︎忘れてー!あんな姿!」
『確かにセンシティブ感は醸し出してましたね、イリヤさんと違って』
「そ、そんなことないもん!わたしだってちゃんとやれば!ね!2人とも!」
「「……そうだね」」
イリヤは仁久須をグラグラと揺らし、ルビーに訴える
美遊と仁久須は苦笑いしていた
『まーなんにせよ早くなんとかすべきですねー。正体がどうあれ、イリヤさんと全く同じ顔のコスプレ少女が野に放たれたわけですから』
「ほんとだよ!誰かに見られたらぜったい誤解されるー!」
イリヤが顔を枕に埋め悶えてる
そんなに他人に興味あるものなのかと頭をコテンと傾ける
するとイリヤがチラッと見て
「……仁久須は…ああいう格好好き?」
「?…まあ嫌いではない、と思う?」
起き上がりぶつぶつと何かを言い始める
とりあえず何が行動に起こそうと立ち上がろうとすると座っていた椅子の足が折れ、バランスを崩してしまいそこへ
ドスンッ!!!
窓から突き抜けてきたサッカーボールが仁久須の後頭部に直撃しイリヤが寝ていたベットに顔を埋める
「もう!なんなーー」
パァン!!
顔を上げた時タイミングよく跳ね返ってきたサッカーボールが顔面に当たり破裂する。
「に、ニクス…」
「に、仁久須…」
ピタ◯ラスイッチの様な現象を目の当たりにして哀れみながら心配し声をかけようとすると
「……
うん、言いたいことはわかるよ…よくここまで頑張ったね