学校に着き、教室に入ればいつもの日常が始まる
「「「イリヤァァァッ!!!」」」
「はい?」
「む?」
……事はなく
教室に踏み入れた瞬間に龍子、那奈亀、雀花の3人が抗議の3連バーストをぶっ放す
「てめこら、どういうアレだオアーッ⁉︎」
「イリヤってそっちの趣味もあるの⁉︎」
「あんたの性癖は自由だけど人を巻き込まないでくれる⁉︎」
次々と抗議の声が上がるが見覚えのないことであり、混乱している
「なに⁉︎なんの話⁉︎わたし、なんかしたっけ⁉︎」
訳もわからず慌てながら聞く
すると
「「「なんか……だと……」」」
ゴゴゴゴゴゴ……と仰々しいオーラを出す
「「「人に無理やりチューしといてずっとボケてんじゃねぇーーッ‼︎」」」
「はーーーっ!!?」
唐突にキス魔の冤罪をふっかけられ物凄く驚く。
「……そんな事したの?…イリヤ…」
仁久須は冷ややかなで割とガチトーンな声でイリヤに詰め寄り始めた
「いやいやいやいや⁉︎そんな事してないよ⁉︎本当だよ⁉︎ずっと一緒にいたでしょ⁉︎それにタツコたちとはしないよ…」
「……確かに…」
一緒に登校しており、イリヤが僕や美遊から離れた時はなかったはず…つまりイリヤにはちゃんとアリバイがある
「そうだよ!わたし今来たばっかで…」
「イリヤちゃん?」
彼女ら3人への対応に駆られ背後から藤村先生が来ていた事に気づかなかった。
生徒同士のトラブルに先生という大人に介入してもらう事によって解決させようと思ったが、何故かはたはたと涙を流し悲壮感漂わせていた……まさか…
「わたし…ファーストキスだったの…責任とってくれる?」
「せんせええええッ‼︎⁉︎」
「なんと!」
やっぱり先生も、この謎のキス現象に巻き込まれていたんだ!
「おのれイリヤ‼︎」
「喪女のファーストキスまで奪うとはなんたるキス魔‼︎」
「喪女いうな‼︎」
もう状況がぐっちゃぐちゃである。
混沌とした現場に耐えられなくなってきたので
「逃がすな‼︎追えーッ‼︎」
「ひーっ‼︎逃げるよニクス!」
何かとてつもなくやな予感がしてニクスの手を握って一緒に逃げ出した。
「身内の不始末だー!お前も払えー!」
「そうだ!からだで払えー‼︎」
「受け最強の力を見せてみろー!」
「ほらッ!やっぱり〜〜〜⁉︎」
受けって僕、カウンター技とかないよ⁉︎
「行って、2人とも。ここはわたしが食い止める」
「「ミユ(美遊)…」」
美遊がイリヤと仁久須を追いかける追跡者の前に立ち塞がる。箒を棍を構えるように持ち戦慄しながら迎え撃つ。
「上等だー‼︎」
「めいんでっしゅにしてやんぜ〜」
「「「「うおらーっ!」」」」
暴走した
成り行きで屋上まで来てイリヤは一度止まり息を整えがてらに真犯人を考察・推理する。
「ね…ねぇ…このちゅー騒ぎってもしかして…」
「多分…」
『まあ昨日の今日ですしあり得ますね。恐らく、また誰かしら…」
屋上の物陰から声がする。
美々に迫り囁くクロを発見した
「イ…イリヤちゃん…どうしたの?なんか怖いよ…」
「ふふ…でも逃げないのね、ミミは」
やっぱり
いったい何が目的なのよアイツはーーッ!!!
「んっ…んんッ……‼︎」
そうこうしている内にキスを許してしまう
「なにしてんのよーッ⁉︎」
「美々が倒れて⁉︎」
ふらふらと気絶する美々を支える
「大丈夫よ、急な魔力低下によるショック症状よ。直ぐに治るわ」
「魔力低下…?」
『ははーん、なるほど。単なるキス魔かと思ってましたが魔力を吸い取ってたんですね?』
「そういう事、昨日の戦闘でちょっと使いすぎちゃっからね。補給してたの。でもやっぱり一般人じゃ何人吸ってもあんまりたまらないしあんまり美味しくないのよね〜〜ねぇ?ニク…あれ?」
クロがチラチラっと仁久須を見ると腕を組んでジト目の冷たい視線で佇んでいた
「へー誰でもよかったんだー」
「あ、え」
「いいよ?別に僕には関係ないから」
「え、え⁉︎ちょっちょっとなんか思ってた反応と違うんだけど⁉︎」
不機嫌になっているニクスに
…角を出す時があるんだよね……嫉妬するニクスも可愛いけど…なんか複雑……フン!
「ルヴィアさんの家に戻って!これ以上私の日常を壊さないで!」
「……与えられた日常を甘受してるだけのくせに、悪い事は全部わたしのせい、わかりやすくていいわね」
言ってもわからないなら…とイリヤが転身しランサーのクラスカードを取り出してルビーに当てる
「イリヤ!それはだめ!落ち着いて!
『そうです!コレは手加減できないガチ宝具ですよ!』
「いいわ試してみたら?…それがあなたの望みなら」
「クロも煽らないで!」
仁久須がクロを守るような発言に苛立ってしまう。
イリヤが
クロも投影の詠唱をしようとする。
仁久須も割って入って部分獣化しようと手足に炎を纏わせる。
一触即発の戦闘前であった。その時
屋上の扉が勢いよう開いて、美遊、龍子、那奈亀、雀花、ゼロ距離で床と顔面との濃厚接触している藤村先生が飛び出てきた。
「「「イリ…………ヤ……?」」」
「なんだそのかっこー⁉︎」
「コスプレ⁉︎学校で⁉︎そんなステキな趣味が…‼︎」
「え、て言うかイリヤが2人…⁉︎」
怒涛に感想を叫ぶ。咄嗟に仁久須とクロは変身と投影を中断するが事前に転身していたイリヤは魔法少女化しており、その姿をバッチリ見られてしまった。
「あ…ああ…ああああああ‼︎」
友バレをきっかけにイリヤの処理能力が限界突破してしまった
「ご、ごめんイリヤ…抑えきれなかった」
よく見ると、そこらかしこに
この人数をここまで1人で抑えてたとは…美遊…恐ろしい子
「がばっ!イリヤちゃんが2人もいる訳ないわ!どっちかが別人…部外者でしょう⁉︎どういうことか説明しなさい!そしてわたしにキスした方は謝罪と賠償をー‼︎」
藤村先生が先生らしい事を!………先生らしい?
「アビブバババ…ニクスー!ミユー!どぼすれば…どぼすれば…!」
「サファイア!記憶消去の魔術とか…」
『できなくもないですがあまりオススメは…』
「じゃあ、僕が頭に強い衝撃で!」
『それはもっとオススメできません…』
混沌と化した現場をなんとか打破しようと模索するが上手くいかない。
そんな彼女らをみかねたクロが咳払いをし、切り口を入れる
「皆さん、お騒がせしてごめんなさい。わたしはクロエ・フォン・アインツベルン。イリヤの従妹です。来週から転校してくる予定なのでその下見に…と思ったんですが、ちょっと挨拶が日本じゃ過激だったみたい。みんなごめんね?」
なんという…臨機応変力…強い…
お口パクパクしている人とは大違いだった