英雄たちの戦場に不死鳥が降り立つ   作:厨二病と妄想の不審者

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魔法少女の舞台裏

翌日

 

仁久須とイリヤ、ルビーは人気のない林の中に来ていた

 

「うーん、林の中で特訓とか…魔法少女にしては随分と地味だよね」

「派手な所って大体人目のある所だからこういう所になっちゃうよね…」

『舞台裏なんてそんなものですよー日々の地道の努力が実を結ぶのです…まあイリヤさんは違った目的で来たかったみたいですが』

「違う目的って何?」

「黙っててルビー⁉︎ニクスは気にしなくていいから‼︎」

 

凄い勢いで迫ってくる…触れない方が身のためだな

 

『それではチャチャっと変身して特訓始めますよーコンパクトフルオープン!鏡界回廊最大展開!』

「魔法少女プリズマイリヤ推参‼︎」

「パチパチ…じゃ、やろっか」

 

僕も部分獣化して準備を整える

 

イリヤは変身シーンがいつもよりも雑だったのが気がかりであるがルビーが尺の都合と言う事で片付けた

 

「あ、そうだ!ニクスって不死鳥なんでしょ?」

「まあそうだね、それがどうしたの?」

 

イリヤが不死鳥の仁久須が何故人間になっているのかが疑問だったらしく聞いてきた。

それに仁久須は前世で死んだからと答えたが不死なのに死んだことがよくわからないみたい。

 

「不死とは言っても、色々条件があるんだよ。

これされたら死んでしまうとか、蘇生できないとかね。

不死鳥の場合だと死亡時の灰状態の時に水などで濡らされると蘇生できないね。

その時身動き出来ないし」

『なるほど〜ではニクスさんは何があって死んじゃったんですか?』

「ん?そうだね〜

前世で空飛んでたら突然大きい黒龍に襲われて死んで灰になってそれが水辺に落ちて濡れちゃって蘇生出来ずに死んじゃったよ♪

たぶん不死的に結構若く死んだと思う…100ちょっとぐらいだね」

「結構軽く言うんだね……だから昨日黒いドラゴン破いたんだね…」

 

自分の死因を気軽に説明して苦笑いをされている

 

不死鳥にとって100歳とはちょうどイリヤぐらいの歳である。

 

ようやく特訓を始めると言うことで、まずイリヤの魔力の効率運用を最適化するのこと。

飛行には大量の魔力を消費する

ルビーも魔力を無制限に供給できるが一度に使える量は個人差があり

それをうまくやりくりしながら戦うと言う事。

 

イリヤが浮遊し始めたので、仁久須も続いて翼を羽ばたいて飛ぶ。

 

「あ、リンさんからコレ預かってきたんだけど、試しに使ってみていいかな?」

『あら、カードですか。いいですよー』

 

使い方間違えれば街を滅ぼす力を持つものだから一応用事しながらイリヤを観察する。

 

「アーチャーっていうくらいだから弓だよね。どんな武器が…」

 

イリヤがカードをルビーにかざす。

 

「えーと…限定展開(インクルード)!」

 

イリヤが詠唱をするとルビーがイリヤの身長よりも大きい弓になった。

 

「スゴ‼︎ホントに出た!これがあれば勝てちゃうんじゃない⁉︎」

「凄そうな弓だけど…矢は?」

「あ、たしかに…ルビー矢はどこ?」

『ありませんよ?』

 

さも当たり前のように答えるルビー

 

「ええ弓だけ⁉︎全然意味ないよコレ!」

 

仕方なく下で大きめの石を掴んでイリヤの元へ届けた

 

「とりあえずコレ飛ばしてみて」

「わ、わかった…おっも⁉︎…よいしょっと…えい…あ」

 

石を矢の代わりに渡したけど

石だとうまく弓で撃たなかったみたい

木の枝折った方が良かったか…

 

『そういえば凛さんが試した時は手近にあった黒鍵を矢の代わりにしてましたが…』

 

ぐだぐだしている内に弓が元のステッキに戻ってしまった

 

「あ!戻った!」

「…制限時間とかあるの?」

『はい、暫くすると元に戻り。暫くアク禁されて同じカードは連続で使えないです』

「はぁ…地道に特訓するしかないね…」

 

イリヤは派手な事ができると思ってたらしく、少しげんなりとしている

 

「じゃあまず、基本の攻撃からの回避と動き回る相手へ攻撃を当てる練習ね」

 

そこからは凄かったです。

ニクスが空中を踊るように動き、私を撹乱して攻撃しても簡単に回避し背中やお腹を軽く(結構衝撃はありました)蹴りを繰り返しました。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…も、もう限界…」

「うん、じゃあこのくらいにしよっか」

『いや〜イリヤさん〜ボコボコですね〜』

「ほんっと姉を蹴り飛ばすとか…ありえないよぅ」

 

イリヤは疲労で仰向けに転がっている。

そんなイリヤを見ながら休もうとした

 

「あ…そういえばミユさんってどんな特訓してるんだろうね」

 

今日はルヴィア

さんが何か付きっきりで美遊さんに飛行を叩き込むとか言ってたけど…まさか身体が浮くと言う感覚を味合わせる為に上空から突き落とすとか…そんなこと…

 

そう思って上を見てみたら……

お空高くに一機のヘリがいた…

そこにはルヴィアさんとヘリのドア枠にに捕まって、産まれたての小鹿のように震えている美遊さんがいた。

 

何かを話しているけど視力がいいだけで聴力は並程度だからわからないが普通の会話ではなさそう……あ…

 

ルヴィアさんが美遊さんを蹴り落とした…

やな予感って大概当たるよね…

 

そんな事思っている場合ではない⁉︎

魔法少女の防御力は並大抵ではないとは思うけど!

数百メートル上空からの落下は耐えられるかわからない‼︎

 

そう感じて全力で空へ向かって飛んだ

 

「うわっ!」

 

いきなりの強風にイリヤがびっくりしているけど、今はごめん。

美遊さんを助ける事が先決だ。

 

どんどん落下速度を上げて落下していく美遊さんは体を丸めて衝撃に備えようとしている。

昨日から思っていたけど美遊さんの対応力は凄いと思う。

 

 

 

 

 

受け身を取るだけして後はサファイアの物理保護に任せるしかない。

冷たい風と内臓が上に動くような感覚、上空から落下していると言う現実からくる恐怖。

 

(こわいよ……お兄ちゃん…)

 

もしかしたら死んじゃうって思い目を瞑ってしまい

脳裏にこの世界に送ってくれた私のお兄ちゃんを思い浮かべた

 

だけど急に暖かい何かに包まれて落下が遅くなり

そしてまた冷たい風を浴び、

何か硬いものにお腹を掴まれるような奇妙な感覚を味わい、

目を開けてみるよ目の前には上から見る冬木市の街並みでも落下はしていなく、お腹の部分を見ると鳥の脚が私の身体を鷲掴みしていた…

咄嗟に攻撃しようと考えたがよく見るとこの脚どこかで…

 

「えっと…大丈夫?美遊さん」

「え、あ、その…」

 

その声はあの少女のそばにいた不死鳥の身体を持つ人だった。

 

そして美遊は助けてくれたのが自分の兄ではないことに少しがっかりしたが危ない所を助けて頂いたのに流石に失礼すぎると考えを切り替える

 

「あ、ありがとうございます」

『あぁ…仁久須様ありがとうございます。

全魔力を物理保護に変換しても美遊様のお体が無事か不安だったので…本当にありがとうございます…』

 

サファイアは安堵したような声で感謝を述べる

 

「まあ、無事ならいいんだけどさ…何してたの?」

『そのですね…ルヴィア様が飛ぶ為に身体が浮く感覚を実体験で知れと命令しまして…』

 

サファイアが説明してくれて本当に予感通りとは

まだまだ野生の感は衰えてないのかな?

 

「んーじゃあすぐに着陸しないでこのまま滑空しながら降りる?」

『美遊様、こんな体験なかなかできません。

ルヴィア様の案よりは格段に身につくと思います』

「はい、お願いします」

「うん、了解でーす」

 

 

美遊さんを掴んだまま大きく円の時で滑空しながら降りる

 

「美遊さんどう?感覚掴めそう?」

「いえ、何故私を掴んだまま飛行を可能なのか、体積やわたしの体重とあなたの…えっと」

 

そういえば名乗っていなかったね

 

「自己紹介遅かったね、衛宮仁久須って言うんだ。仁久須でいいよ!」

(衛宮⁉︎…そんな…まさか…)

「ん?どうしたの?酔った?着陸する?」

「ッ⁉︎いえ、大丈夫です。続けてください」

 

自己紹介してからなんか美遊さんの様子がおかしかった…

暫く擬似飛行をしていたが美遊さんはその感覚を掴めそうになさそうだ…そうだ!

 

「イリヤも飛べるからさ、イリヤからも飛び方聞いてみたら?」

「えっ…イリヤスフィールにですか…」

「うん、昨日の今日で言いづらいかもしれないけどさ

イリヤも悪いやつじゃないし、なんなら僕から言うこともーー」

「何故そこまでしょうとするのですか?あってたった数日の関係です」

 

美遊は突然出てきた人間に何故ここまで親切にしてくれようとしているのか不思議だった

 

「ん〜深い理由はないんだけどね、仲良くなりたいな〜って、友達になれるかな〜って思ってたんだよね」

「仲良く…友達…?」

「うん、友達…自分との時間を楽しく共有できる人のことだね」

 

それ本当はイリヤみたいな感覚を覚えて、なんとなく他の人間よりも優しく、特別待遇をしてしまうのだが流石にそれを言うのは恥ずかしいかったので言わないようにしようと決めた仁久須

 

美遊がかなり深く考え出したので仁久須はかなり無理をさせているのだと気づき慌てて

 

「いや、本当に気に食わないならいいんだよ?

その…なんだろう…本当に無理ならカード集めの為のビジネスフレンド程度でも…いいんだ…けど……いやでも…ちゃんと友達にもなりたいし…うーん」

 

焦りながら妥協案を提示して、でもそれじゃ自分的に納得がいかなく、でも美遊の意思を最優先であるからと葛藤している仁久須の様子を見てクスリと笑い

 

「じゃあ…ビジネスフレンドで…」

「ガーン⁉︎」

 

こう言ったら、どういう反応されるのか好奇心で発言したら予想以上にショックを受けていて、飛行も不安定になっている。

 

「冗談です、ちょっと意地悪してみました。すみません」

「ぶー、美遊さんのアホめ…」

 

悪ふざけに拗ね気味な仁久須を見て、とても伝説上の生物とは思えない親近感のようなものを抱いた。

 

「さっきはああ言ったけど友達のことゆっくりでいいから少し考えてくれないかな?」

「……わかりました。少し考えてみます。

イリヤスフィールの事も、あなたの事も」

「うんありがとう!」

 

そこから特に話はなく、上下左右にも動きながら滑空していって陸につき、優しく美遊を下ろして

 

ジト目で腕を組み

睨んでくる姉の姿が待っていた。

 

「ねぇニクス?」

「う、うんなんでしょう…」

「なんか、優雅に、ミユさんと、楽しい飛行をしていたけど…何してたの?」

 

だんだん近づいてくるイリヤに恐怖しながら少し後ずさる…

若干目の光が消えながら近づいてくる様は昨日のキャスターの大魔術よりも迫力があると思った。

ちゃんと美遊に唯飛行の擬似体験をしてもらったって言ったけど…信じてもらえてるだろうか。

そんないかがわしい事なんて一つもないはず…はず

 

そこで美遊が勇気を出してイリヤに飛行の仕方、そのイメージを教えてくれと言った。

イリヤのイメージ元である魔法少女のアニメを観ることになる。

 

その勇気とその後の展開に僕まで感動して嬉しくなってしまった。

 

だがその前にイリヤが自分も擬似的飛行をさせろと

姉命令なる邪悪な呪いを発動して少し時間を食ったのである。

 

そんなに楽しいかな?これ?

 

 

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