一夏のISが来るまでの間、ピットにあったスクリーンで試合を見てた篠ノ之箒は怒っていた。
「何だあの試合は!一方的な虐殺じゃないか!」
この時、セシリアにビームスマートガンで突くシーンを見て一夏は顔を青くした。
「えっと……、俺はあんなのと戦わないといけないのか……?」
一夏は冷や汗をかいていた。ただでさえ初心者なのに、代表候補生でもあるセシリアを一方的に倒した鬼一に勝てるのか不安になっていた。
「大丈夫だ一夏!ほら!今、奴の射撃武器が爆発しただろ!これで奴の射撃武器はない!」
箒は一夏を励ましていたが、一夏はスクリーンをただ見ていた。そしてビームサーベルが振り下ろされそうになった時だった。
「あ、終わった」
「何?」
一夏の声に箒はスクリーンを見た。そこにはビームサーベルがあと十センチで当たりそうってところでビームサーベルが止まっていた。そしてスラスターを噴射してピットに戻っていくところまで映ってそして実況に変わったため二人はスクリーンを見るのをやめた。
「いつ来るんだ?俺のIS……」
「さあな……」
そして十数分経っったときだった。
「織斑君織斑君織斑君!!」
山田先生が走ってきたのだ。そして山田先生は一夏の前で止まった後、息がゼーゼーになっているがすぐに戻して一夏と向き合った。
「織斑君、ISが届きました!」
一夏は純白のISを見た。
「名前は白式です」
「それでは早く乗れ。時間が押してるんだ」
いつの間にか織斑先生がいたが、一夏はISに乗り込んだ。そしてカタパルトに足を載せた。
「箒、行ってくるぜ」
「行って来い」
そして一夏はカタパルトから射出されたのであった。
そしてここはアリーナの真ん中。そこで鬼一は手を組んで待っていた。セシリア戦の後、あんまりエネルギーを使っていなかったため休憩して開始時間になったため出撃したが、一夏が出てこないため地面に降りて待っていたのだ。
『藍、来ないんだが……』
『専用機がまだ来てないんだろ。だが、少し遅すぎるな……』
開始時間からすでに約二十分ほど経っており、二人はあんまりイライラせず待っていた。
その時だった。一夏がピットから出てきたのだ。そして少しぎこちない動きながらも鬼一の前にやってきた。
「遅いぞ……」
「すまん、俺の専用機が全く来なくてさ、ははは」
「あっそ」
一夏は笑ってごまかしてたが、鬼一に一蹴され少しへこんだ。
「まあいい、さっさと始めるぞ」
そう言って鬼一は膝からビームサーベルを抜き、一夏は
そしてお互い構えて動かなくなった。
「そういえばさ、なんでセシリアをあそこまでボコしたんだ?」
「はあ?何だいきなり」
いきなり一夏がそう言ってきたため鬼一はあきれた。
「だからさ、何でセシリアをあそこまでボコしたんだって聞いてるんだよ。別にあそこまでしなくてよかっただろ!」
それを聞いた鬼一と藍は同時に息を吐いた。
「あそこまでした理由?簡単だ、嫌いだからだ」
「なっ!?それだけでのことでかよ!」
一夏は憤っていたが、反面鬼一は冷静だった。
「それだけ?まあ俺が怪我しても織斑先生や篠ノ之に何も言わなかったお前ならそれだけのことだろうな。織斑先生ならともかく、篠ノ之には何か言えたはずだろ」
「そ、それは……」
一夏は目を逸らした。言えるわけがない、暴力の矛先がこっちに向くのが怖かったなどと。
鬼一は何も言わない一夏にあきれたのか、首を動かしてコキコキ鳴らしていた。
「……もういい、ただおまえを倒せば終わるだけだ」
そして鬼一はそう言ってビームサーベルの切っ先を一夏に向けた。一夏は気を引き締めて近接ブレードを強く握った。
「うぉぉぉぉぉ!!」
一夏はブレードを構えたまま突っこみ、そしてブレードの攻撃範囲に入った時にブレードを上段に持っていきそのまま叩き落とした。
「……ふん」
だが鬼一は少し動いてそれをかわした。そして空いていた左手で一夏の首をつかんで、そのままヘッドバッドを一夏の眉間に数発叩き込んで一夏を蹴り飛ばした。
「ぐわぁ!?」
一夏は痛みのあまり目を瞑っていたが、目を開けたときには鬼一が目の前におり、ビームサーベルを掲げていたため一夏は近接ブレードをで切り上げようとした。
「おらぁ!」
だが右手に持ってたビームサーベルが一夏より早く袈裟切りが決まり、膝からビームサーベルを射出して左手でつかんだ後逆袈裟を決めようとした。だが
「くっ、うぉぉぉぉ!」
「なっ!?」
一夏が無理やり体を捻ってかわしたのだ。そして右手で持ってたブレードを横に振って当ててこようとしたので鬼一は後ろに下がった。
「どうだ!」
「無茶苦茶だな……。あぁ、ビームスマートガンが使いたい」
『す、すまん……』
鬼一の一言は藍の心にグサッと刺さり、小さい声で謝ったのであった。だがこんなことをしてる間にも一夏が高速で迫っており、鬼一は急いで大腿部ビームカノンを撃った。
「うぉ!?そこにも武器あるのかよ!」
一夏は急遽進路変更して、回避に専念した。だがこれは攻撃用ではなく、牽制のための武器であるためそこまで威力はないが、連射性が高いため連続で受けると悲惨な目に合うのだ。
一夏はジグザグに動きながら回避しているが、規則性があるのか少しずつビームが当たり始めていた。
その時だった。
ドォン!
「なっ!?」
白式の背中が爆発したのだ。一夏はバランスを崩して地面にたたきつけられた後、地面を削りながら転がっていたが体制をなおして空を見上げた。そこには赤い円盤状のものが鬼一の、Ex-Sの頭部部分からコードが伸びておりそれが赤い円盤『インコム』につながっていたのであった。
そしてインコムがEx-Sの頭部に戻って一夏を見下し、一夏は逆に見上げていた。
だが鬼一が見上げていた先から消えた。
一夏は鬼一がいきなり消えたことに驚き、そして轟音のする方を向いたらそこには鬼一の掌が一夏の顔をつかもうとしており、一夏は顔を逸らしてかわそうとしたがすでに遅く掌は一夏の顔をガッシリと掴んでおり、一夏はやばいと思った。
この時何があったかというと、鬼一は
「ぐぉ……!」
一夏はスラスターを使って対抗しようとしたが、それ以上に鬼一が力で押していたため負けてしまい、そのま押し出された。
「このまま潰してやる!」
「え?…………うわぁぁぁぁ!!」
そして鬼一は一夏の後頭部を地面にこすりつけてそのまま壁に叩きつけた。そして右手に持ったビームサーベルでとどめを刺そうとした時だった。
『鬼一!』
藍がいきなり叫んだため何事かと思い、一夏を見た。そしたら一夏を中心にエネルギーが大きく集まっており、警戒した鬼一はスラスターを後ろに噴射して一夏から離れた。
「くっ……!」
そして眩い閃光が辺りを包んだため鬼一は手で目元を隠して光を直接見ないようにした。そして閃光が収まるとそこには、
「うわぁ……、
鬼一はそう呟いていた。一夏はそんなのは気にせず手の平を握ったり離したりを繰り返して感覚を確かめていた。そして右手には一振りの刀が握られており、一夏はそれを見て一つ気づいた。
「これ、千冬姉の雪片みたいだ……。」
“雪片弐型”それにはそう表示されており、一夏は雪片を両手で握ると鬼一の方を見た。
「俺は勝つ!」
それを聞いたとき鬼一はニヤリと笑った。
「なら来い!」
「うぉぉぉぉぉ!」
一夏は
「何!?」
『鬼一!あれは零落白夜だ!』
藍がそして鬼一めがけて唐竹割りをしようとした。
鬼一の武器はビーム兵装が多いため万事休すかと思われたが
ドゴォ!
「な……!?」
一夏の鳩尾に鬼一が何時の間にか展開していた薙刀の石突が直撃しており、一夏は
そして鬼一は両膝とついて項垂れる一夏を尻目にピットへと戻って行ったのであった。
そして戻って二人に別れたとき、藍は鬼一に聞いてきた。
「『鬼一、あれって私の薙刀だよな?」
「まあそうだけどさ、人間時用とIS時用があるなんて知らなかったぜ。」
「よく咄嗟に使えたな。お前は薙刀は扱いきれないはずじゃなかったのか?」
藍がそう言った時、鬼一は笑った。
「いや~、咄嗟に出したら織斑が当たりに来た。ただそれだけ」
「ああ、なるほど」
そして二人はピットに備え付けられているスクリーンがあったためそれを見たら、次の試合は一夏VSセシリアと出されていたため、それを見ることにしたのであった。
妖刀「一夏の綺麗な自爆だったな。」
鬼一「あれほど綺麗にかかるとは思いもしなかったよ。」
藍「あれは驚いた。」
妖刀「そう言えば、感想欄でリフレクターインコムはあんなに性能はよくないみたいなのがあったがあれはどういうことだ?」
藍「私のExーSはオリジナルと違い、私がいろいろ改造した結果、あんな風になったのだ。まあ、一番わかりやすい改造どころはインコム類の制御方法だな。」
妖刀「というと?」
藍「オリジナルのインコムは一人で制御できるが、私のインコムはサイコミュと言ってもいいほどになっていて……、まあ簡単に言うとリードが切られても制御ができるってことだな。」
妖刀「ちょ、それ反則だろ。」
藍「何が反則だ。ISは自己進化するのだからそれに合った進化をした結果こうなっただけだ。あと他にもオリジナルとは異なるところがあるが気にしないでくれ。」
妖刀「気になるわ!」
鬼一「ああ、オリジナルってのは一号機のことだ。既に大破したけど。」