藍が鬼一を抱きしめていた頃、一夏は焦っていた。
なぜなら、部屋の前で箒と鈴が部屋の取り合いで喧嘩をしているからだ。
「だから!私が一夏と一緒に住むって言ってんでしょ!」
「何が一緒に住むだ!そもそもお前は無関係だろうが!」
「無関係じゃないよ?だって幼馴染だもん」
そして二人は大声で口論していた。
一夏はこの時二人を止めようとしたが、いきなり二人に睨まれた。
「「一夏!お前はどっちと住みたいんだ!!」」
この時二人から迫られた一夏は二、三歩後ろに下がったが、二人が詰め寄ってきて汗が止まらなくなっていた。
「ちょ、二人とも待ってくれ。いきなりそんなことを言われても……」
「「どっちだ!(よ!)」」
「あ、いや……」
この時一夏はどちらも話を聞いてくれないことに困り果てており、どうするか悩んでいた。だが、とあることが思いついたため、それを実行することにした。
「あ、あれは!」
「「ん?(何?)」」
一夏はとりあえず廊下の向こう側を指さして、二人の意識を逸らした。そして二人が向いている反対の方を目掛けて全速力で走った。
「いったい何がぁ……」
「全く何よぉ……」
箒と鈴は何もなかったため少し不貞腐れながら一夏のいた方を向くが、誰もいなくなっていたため目を点にした。そして二人は一夏が逃げたことにショックを受けて俯いていた。
だが、突如二人が不気味に笑い出した。
「ふふふ……、一夏……、成敗してやる!!」
「ふふふふふ……、一夏ぁぁぁ!!どこに行ったのよぉぉぉぉ!!」
そして二人は一夏の逃げた方をと向かって走り出したのであった。
「そこ!何をしている!」
「「ち、千冬さん!?」」
だが、走り出してすぐに織斑先生に見つかって走ってることについての説教を受けるのであった。
そのころ一夏は、寮の中をとりあえず走って二人から逃げていた。
「(やばいやばいやばい!!あの二人から逃げないと!!とりあえずどこに逃げる!?)」
そして一夏は後ろを振り向いた。
「あれ……?来てない……?」
一夏は一回止まり、十数秒待ってみたが二人は来ず、とりあえず撒いたと安心して息を吐いた。
一夏はここの場所を把握するために、廊下の途中に張られてる地図を見た。ここは一年寮の三階。自分の部屋が二階のはずだったからとりあえず走りまくったのだろう、とりあえずどこに逃げるか一夏は考えた。その時、一夏は独り言をついつい呟いていた。
「さて、ここは二階だろ?……確か鬼一の部屋が二階にあるって噂を聞いたが……、そうだ、ここの会の女子に聞いてみよう。それならば実行だ」
そして一夏は右の扉をノックした。
「はーい、どちらさま?」
扉を開けて出てきたのは、将棋部部員の青獅子蒼であった。
「あの、織斑一夏ですが、斎藤鬼一君の部屋を知りませんか?」
「鬼一君の?知ってるけど、どんな用なの?」
「いやぁ、とりあえず箒と鈴に追われてて匿ってほしいんだけどさ……」
それを言った時、蒼から冷たい目で見られた。
「ごめんなさい、そんな理由じゃ教えることができないので。さよなら」
「あ、え、ちょ」
そして扉を閉められたのであった。一夏はなぜ教えてもらえなかったのカ理解ができなかったが、諦めずにほかの扉をノックして情報を得ることにしたのであった。
十分後
「よし、なんとか情報を得ることができたぞ……」
一夏はとりあえず扉をノックしまくって出てきた女子から情報を得ようと奮闘していた。そして五件目にして情報を得ることに成功したのであった。
「えっと地図と照らし合わせて……、うわ、ここの階の一番端かよ」
一夏は溜息を吐いた後ボチボチと歩き出したのであった。だが、
「いぃぃぃぃちぃぃぃぃかぁぁぁぁ!!!!みぃぃぃぃつけたぁぁぁぁぁ!!!!」
「一夏ぁぁぁぁぁ!!かぁぁぁぁくごぉぉぉぉぉ!!」
後ろから鬼の形相ともいえる顔で鈴と箒が箸って現れた。
「やべぇ!?」
一夏は顔を青くした後、全速力で走り出したのであった。
そして走ってすぐに鬼一の部屋のナンバープレートを見つけたため、即扉を開けて飛び込んだのであった
「鬼一!すまんが助けてく……れ……」
だが入ったら、そこは甘い空間であった。鬼一が藍に抱き付いており、藍は浴衣がはだけているにもかかわらず鬼一を抱きしめてデレデレした笑みを浮かべていた。そして二人は一夏に気付いて驚いた顔をした。
この時一夏は悟った。さっき蒼が教えてくれなかったのは、これをしているからだと。
そして再び二人がいる方を見てみると、とてつもなく睨んでおり、一夏はここにいるべきではないと思って扉に手をかけて出て行こうとした。
「失礼しb」
そして失礼しましたを言おうとしたが、いつの間にか浴衣を着なおした藍が目の前におり、一夏は三連往復ビンタをくらって廊下に飛ばされたのであった。
そして一夏は壁に激突し、床に尻餅を着けた。
「一夏っ!?」
この時一夏を追いかけてきてた二人が一夏の傍に寄り添ってきた。
「いててて……」
一夏はぶつけたところをさすっており、箒と鈴は扉の方を向いた。
「一夏がいったい何を……し……た……」
「一夏に謝りなさい……よ……」
二人は一夏を飛ばした犯人を睨みつけて野次を飛ばそうとしたが、その犯人を見た瞬間に言葉を失ったのであった。
鬼一、藍「「作者!俺(私)のセリフがないじゃないか!!」」
妖刀「まあ落ち着きなよ。次の話はちゃんとセリフあるから」
藍「当たり前だ!もしなかったら、二人で京都の神社、寺めぐりに行ってくるからな!」
妖刀「それは待て。そしたら次の更新ができないじゃないか!」
鬼一「だったら俺らの出番があればいい。それだけのことだ」
妖刀「わかったから落ち着け!」