ちゃんとした、インフィニット・ストラトス・センチネルの『最新話』です。
それでは、どうぞ!
「はっ、はっ、はっ」
箒は急いでいた。先程無人機が入り込んで一夏たちが戦っており、自分も何かできないだろうかと思って千冬たちがいる管制室からひっそりと抜け出して中継室がある部屋へと向かって入っていく。管制室からは階段の上がり下がりが多いため息が切れそうになるが、箒は一夏を応援したいという気持ちで踏ん張って走り続けた。
そして中継室の扉の前まで着く。
「はぁ、はぁ、はぁ……、やっと着いた……」
方膝を一旦着いて深呼吸をして呼吸を整えた後、どこからか出した木刀を構えて、
「よしここに突っ込んで一「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」なっ?」
扉を押そうとした箒だったが、いきなり扉がバンと開かれて、中から実況と解説の先生たちが何かから逃げようとするかのように飛び出してきたのだ。
箒はいきなりのことで尻餅をついてしまい、そして先生たちはそのまま逃げようとしたが箒の存在に気付いて、急いで箒の所まで戻ってきた。
「ちょっとそこの子、そこで何ぼーっと尻餅ついてるの!?早く逃げるわよ!」
「な、い、いきなり何をって!?な、何をする!い、一夏ぁぁぁぁ!!」
箒はいきなり二人の先生に両腕を掴まれ引きずられる形で中継室から離されていった。いきなり何があったかわからずそして行きなる手を掴まれたため箒はもがいていたが、先生たちの手を掴む力が尋常じゃなく、そのまま近くのT字路をまがった時だ。
ドォォォォォン!!!!
「なっ……!?」
いきなりのことだった。角を曲がってすぐに閃光が先程までいた通路を照らした後、鼓膜を破るのではないかと言えるほどの轟音が鳴り響いたのだ。その後爆風で少し飛ばされた箒はあまりの音に耳を塞ぎながら蹲っており、二人の先生も同じ感じになっていた。
箒は先程までの自分の行動に恐怖した。あの時、もし先生たちを気絶させて一夏を応援しようとしたら、もし先生たちから逃げて中継室に入っていたら、それを考えるだけで嫌な汗と震えが止まらない。
そして音が消えた後、煙が通路を充満し始めたため、箒は再び先生たちに両手を引かれる形で中継室を強制的に離れて行った。だが先程とは違い、先生から逃げようとせず、自分から先生たちに付いて行ったが。
和麻が戦い始める頃、上空で鬼一は無人機と一歩も動かず睨みあっていた。Ex-Sの後ろにはいつの間にかFAZZが展開されており、ハイパーメガカノンを右肩に背負っており、左前腕部にダブルビームライフルが装備されていた。
『鬼一、私が仕掛けるからインコム等で動きを止めて行ってくれ』
『けどさ俺、インコムをいまだ使いこなせてないぜ?頭についてる奴を何とか扱えるぐらいだし……』
『大丈夫だ、問題ない。鬼一でもインコム三機を扱えるように設定を変えておいた』
『はあ!?そんな設定あったのかよ!』
鬼一はFAZZの方を向いたが、すっと目を逸らした。この時鬼一の口角はひくひくと引き攣っており、藍の申し訳なさそうな声が聞こえた。
『いや、自分で扱いやすいように設定してたからつい忘れてて……、すまん』
『すまんておまっ…、まあそれは置いといて……』
鬼一はビームスマートガンを、藍はハイパーメガカノンをいつでも発射できるように構える。無人機は二人が得物を構えたのを確認した後、両腕掌部に装備された銃口を二人に向ける。
『藍』
『鬼一』
『『行くぞ!』』
そしてお互いにスラスターを吹かして鬼一は無人機の上へ回り、藍は無人機の下へと回って上下から無人機を挟む形にしてビームスマートガンとダブルビームライフルが同時に発射された。
二つのビームは無人機に吸い込まれるかのように向かった後、
「「なっ……!?」」
何かに阻まれたかのようにビームが装甲手前で散った。これは……。
「「Iフィールドだと!?」」
Iフィールドはビームを弾く防御兵装のことで、アナハイムでも開発は進んでいるがISに装備させるには出力が足りないという欠点を抱えていた。
だが無人機はまるでニヤリと笑ったかと思うと両腕からシャワーとは言わないまでも、一つ一つの光弾が大きいビームの雨が放たれる。二人はどうにかそれを回避しながら先程より強めのビームを放つが、Iフィールドによって阻まれ、ビームは弾かれてしまう。
「待て待て、お互いに高威力のはずだぞ!」
藍はそう叫ぶが、無人機にあたらなかったのは事実だ。鬼一が頭部からインコムを放って無人機を攻撃するが、放たれたビームはやはり装甲手前で消える。業を煮やした藍は背部から生えているハイパーメガカノンのグリップを握り、無人機にロックオンした。
「ならこれならどうだ!」
藍はハイパーメガカノンを構え無人機めがけて放つ。無人機はこれも弾けると思ってるのか全く動かなかったが、近くに来たときに回避しないと危ないと思ったのか体を捻って回避したが、左腕の装甲を僅かに溶かされて頭に来たのか二人目掛けてビームの雨を降らせる。
Ex-Sは機動力が高いためこういうビームを回避するのは難しくないが、FAZZは違う。元々ZZ計画の
(おかげでビームにも耐える恐ろしい装甲になったが……重すぎる。これでは奴が捉えられんぞ……!)
藍は装甲でビームを弾きながらハイパーメガカノンを連射するが、無人機の機動力の高さで中々捉えることができないことに少しイラついていた。その間も鬼一はビームスマートガンと頭部インコム、リフレクターインコムを併用しながら無人機に攻撃するが全てIフィールドで弾かれ、いい加減イライラしだしたのか鬼一はビームスマートガンを格納して膝部からビームサーベルを抜き、無人機に切りかかった。
相手は今のところ射撃兵装しか使ってない。だからって近接兵装を積んでないわけではないが、下手に弾幕の雨を降らされるよりマシなのだろう、急接近した鬼一はビームサーベルで無人機を袈裟切りしようと一気に振りかぶる。だが、
「そこからビームサーベルかよ……!」
無人機の右前腕部がいきなり跳ね上がったかと思ったらそこからビームサーベルが現れ、鬼一のビームサーベルを受け止める。そしてお互い鍔迫り合いになるが、鬼一はこの時ニヤリと笑っていた。
「……だが、近接兵装は効くってことだから防いだってことだよな。ならばっ!」
鬼一は左膝からもビームサーベルを抜いて二刀流になった後、左手に持ってるビームサーベルを横薙ぎで振るって無人機をさがらせた。無人機も鬼一が二刀流のだけあってか左前腕部からビームサーベル展開し、お互いにぶつかり合った。
鬼一は元々近接戦は得意じゃない。どちらかというと苦手なぐらいだ。なら、なぜビームサーベルで無人機とまともに戦えてるのだろうか。
答えは簡単だ。藍に戦いの基礎を叩き込まれた。それだけだ。後は藍に鍛えてもらい、技を発展させてきた。そして今は……、
「おらぁぁぁ!」
鬼一は右手に持ったビームサーベルで突きを放つ。無人機はそれを見切ったかのように体を最上限に動かしてかわす。蒼也はそのあと左手のビームサーベルを横薙ぎに振るが、無人機の左手に装備されているビームサーベルで受け止められた。そして力任せに押し返して無人機は己の機動力に無茶言わせるように一気にその場を離脱する。そして両腕のビーム砲を鬼一に向けるが、
「させるかぁ!」
いつの間にか一気に懐へと入り込もうとしていた鬼一がいたため、無人機はビームの発射を中断して両腕のビームサーベルを使って縦に切り裂こうとする。だが鬼一は体を捻ってビームサーベルをかわした後に返し刃のごとくビームサーベルを横薙ぎに放つ。
この時僅かにビームサーベルの切っ先が無人機の装甲を掠めようとするが、Iフィールドで切っ先だけだったら弾かれて無効化される。
鬼一は無人機の腹に思いっきり横蹴りをくらわせようと足を振るうが、無人機はそれを難なくかわす。そして逆に鬼一の腹に回し蹴りをくらわせ下がらせた後に掌からビームを放った。
鬼一はスラスターを吹かして回避をし、距離を取ろうとしたが寸のところで踏ん張って大体五メートルほど開けたところで止まった。
その時だ。
「!?」
無人機のいたところに極太のビームが下から放たれる。無人機はスラスターを吹かして回避をするが、あまりの熱量に側面装甲が少し融解する。
鬼一は元から離れていたがやはりシールドエネルギーが減少していたことに少し恐怖をしていた。
これを放てる者は一人しかいない。放てる本人、FAZZを操縦している藍はというと……。
「くっ、外したか……。今のところ効く遠距離系が
藍はちらりと鬼一の方を見る。こちらにもEx-Sの情報が取れるが、先程の射撃でシールドエネルギーが減っていることに少し苦い感覚を覚える。
だが藍はあることが思いつく。それは『
「!」
無人機はそれをビームの弾幕でいくつか落とすが、落ちなかったミサイルがいきなり爆発し、中から大量の鉄球が無人機にシャワーのごとく一気に降り注ぐ。
近接信管だ。
鉄球一つ一つは威力がそこまでないが、それが数百、数千となると話は別だ。鉄球は無人機へと当たっていき、金属同士が当たるとき特有のカンカンと甲高い音を響かせる。
無人機はいい加減やばいと思ったのか鉄球の吹き荒れるところを脱出し、
「そこだ!」
その時鬼一の放ったビームスマートガンのビームが迫る。無人機はIフィールドがあるためその攻撃を無視したが、ビームは無人機の左腕を貫き、左腕が爆発した。
「!?」
恐らく先程の鉄球の嵐でIフィールド発生装置が破壊されたのだろう、無人機はまさか自身の左腕をビーム兵器で破壊されたことに驚いたのか動きが少し鈍り、鬼一は頭部インコムとリフレクターインコムを飛ばす。
藍も援護にダブルビームライフルを連射し、お互いの息の合った攻撃で無人機の動きを制限していきじわじわと攻撃を当てていく。
無人機もビームを放って反撃をするが、藍には装甲で阻まれ、鬼一には機動力を生かした回避でかわされていく。
そして、
「「落ちろぉぉぉ!」」
鬼一の放ったビームスマートガンと大腿部ビームカノンが無人機の残った右腕を、藍の放ったダブルビームライフルと背部ビームカノンが無人機の腿から下を消し飛ばして、無人機は頭から地へと落ちていく。
そして無人機は地面に叩きつけられ、鬼一は完全にとどめを刺そうとビームサーベルを抜き、逆手に持った後に無人機の胸部に突きつける。
この時である。いきなり無人機の額が光りだしたのだ。ハイメガキャノンである。
『鬼一!危ない!』
「えっ、しまっ!?」
鬼一は恐怖で体がすくんで目を瞑ってしまう。
だがこの時だ、藍の指示もなくEx-Sのカメラアイが赤く光ったのは。
Ex-Sはビームスマートガンを投げ捨てた後にのけ反るかのように回避をし、胸部Iフィールドでハイメガキャノンの攻撃をできるだけ極力防ぎながら大腿部ビームカノンを無人機の頭に数発叩き込む。そして無人機の頭が小爆発をしたのを確認した後にそのまま背中から地面に叩きつけられたのだった。
「鬼一!!き、貴様ぁ!!」
藍は怒りの形相を浮かべ無人機に一気に使づいた後、腹部を足で強く踏みつける。そして胸部にハイパーメガカノンの銃口を向けた。
「貴様はここで死ね!!」
そう言って引き金を引くが、無人機も頭部の機能が完全に機能し停止ていなかったのか、再び額からハイメガキャノンが放たれる。
ドォォォォン!!
お互いのビームから放たれた轟音と閃光が収まり爆心地と呼べるところには、地面には大穴が空き、無人機の残骸とも呼べない何かが溶けた『金属』が少しと、頭部右半分と背部ハイパーメガカノンと右腕が吹き飛び、右胸部も融解しかかってるFAZZがいた。
「はぁ、はぁ、はぁ、……鬼一は!?」
藍は急いで後ろを振り返るとそこには仰向け状態で気絶してるかのように動かないEx-Sの姿があった。
藍は急いで鬼一の元へ寄るが、先程のハイメガキャノンの影響で胸部Iフィールド発生装置が大破、腰部追加装甲も中破、胸部Iフィールド発生装置の内側にある装甲も小破状態となっており、藍を不安にさせるのには十分なほどであった。
「鬼一!大丈夫か!?返事をして!」
「なん……とか……ね」
鬼一の声が聞こえたときに藍は、お互いのIS状態を解いて生身になった鬼一を胸元で抱き寄せる。
「鬼一、怪我はないんだな!?」
「Ex-Sってあんなに頑丈なんだな……。傷一つねえや……」
「よかった……、本当によかった……」
この時藍は不安から解き放たれたときの安心感からか涙がぽろぽろと流れており、流れ落ちらしずくが鬼一の頬を濡らしていく。この時鬼一は申し訳ない感情がこみあげてきており、少し戸惑いを見せたら口を開いた。
「藍……ごめん……、俺が……ミスするから……」
「鬼一のせいじゃない……。よかった、無事で本当に……」
やはり強い衝撃のせいか鬼一は言葉が少し途切れ途切れになっており、藍は先程より強めに鬼一を抱きしめたのであった。
妖刀「えっと、鬼一と藍がいないから……」
???「誰もいなくて暇そうだから来たわよ~」
妖刀「ちょっ、あんたら出るの鬼一が実家帰った時だろ!」
???「いいじゃない、別に」
妖刀「そう言われてもな……、まあいいや。で気になったんだが、藍がキレたときって相当怖くねえか?」
???「そうね、私でもそれを見たときは本気で怖かったわ」
妖刀「最後に見たのは……?」
???「そうね……。鬼一がまだ10歳ぐらいの時に、鬼一をリンチしてた大学生ぐらいの男たち4人組を見た時の藍の反応が怖かったわね。藍、手加減なしで相手殴ったりしてたし」
妖刀「へっ……?」
???「それだけ鬼一のことを大事にしてるってことよ。それ以降、藍が鬼一からほぼ離れなくなってしまったけどね」
妖刀「大学生たちは……?」
???「死んではないでしょうけど、どうなったかは知らないわ」
妖刀「……」
あと活動報告にも書きましたがVSセシリア戦を書き直すかもしれません。その時はどこが変わったか気軽に読んで行ってください。