紫の星を紡ぐ銀糸N   作:烊々

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 今までは地の文が一人称でしたが、この章からは三人称になります。最終章からオリキャラの主張が激しくなってくるので今まで以上に人を選ぶ内容になると思います。



01. 罠

「ちょうど、先ほど観測されたのですが、ゲイムギョウ界の空に突如大きな穴が空いてしまったんです」

 

 女神たちを集め、緊急事態について簡単に説明するイストワール。

 

「さっそく、その写真がネット中に出回っていますわ。これを見てくださいな」

 

 そう言ってベールが見せた携帯端末の画面には、確かにプラネテューヌ上空に大きな黒い穴が空いていた。

 

「……嫌な予感がするわ」

「なら、さっさと調べたほうが良さそうね。ネプテューヌ、ベール、ブラン、付き合ってくれるかしら?」

「ええ、構いませんわ」

「わたしも、ノープロブレムだよ! サクッと行ってサクッと調べてサクッと帰ってこようよ」

 

 ネプテューヌたち女神四人はとんとん拍子で話を進めていく。

 

「なら、あたしも……!」

「ユニは待機していて」

「どうして? あたしじゃ足手まといなの?」

「逆よ。私たちが不在のゲイムギョウ界を任せられるのはあなたたちしかいないの。もし何かあったらその時は頼りにしてるからね、ユニ」

「……うん!」

 

 素直な言葉で自分の後を託すノワールと、それに笑顔で応えるユニ。超次元編を経て、姉妹の距離が更に縮まったようだった。

 

「……」

 

 他の皆の会話には混ざらず何かを考え込み、俯きながら黙っているネプギア。

 

(お姉ちゃんはもちろん強い。ノワールさんたちもいるし、そしてネクストフォームだってある。不安なんかない……はずなのに、この胸騒ぎは何?)

 

 ちなみにギンガはアフィモウジャスから受けたダメージがまだ回復しきっておらず、もし戦闘になったら足手まといになりかねないと思い、女神たちについて行くことを断念していた。

 

「それじゃあいーすん、ギンガ。サクッと行ってくるね」

「わかりました。みなさん、どうか気をつけて」

「いってらっしゃいませ、ネプテューヌ様。くれぐれも……」

「わかってる。ズーネ地区の時みたいな油断はもうしないよ」

 

 ネプテューヌたちは女神化し、空の大穴へと飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 女神たちが出発した日の夜。プラネタワーの屋上。ネプギアはこっそりと姉たちの所へ行こうとしていた。

 

「……ここからなら、誰にも見つからないよね。帰ってくる時も、お姉ちゃんたちと時間をずらせばいいだけだし」

「一人でどこ行くつもり?」

 

 否、こっそりとしていたつもりだったが、どうやらユニにはその思惑がバレバレであり、普通に背後から着けられていた。

 

「ユニちゃん⁉︎ いつの間に⁉︎」

「あんたがさっきからずっと変な様子だったから、どうせこんなことだろうと思ってつけてきたのよ。そんなに心配なの? お姉ちゃんたちのこと」

「……え、えと、その……うん。……どうしても、胸騒ぎがして。だから、ユニちゃん、このことはみんなには……」

「なら、あたしも行くわ」

「……え?」

「あんた一人じゃ危なっかしいしね。着いてってあげるわ」

「ありがとうユニちゃん!」

 

 ネプギアとユニは、変身して展望台から飛び立とうとする。

 

「お待ちください」

 

 しかし、突然後ろから声をかけられ、その足が止まる。

 

「ギンガさん⁉︎」

「……」

 

 その声の主はギンガだった。

 自分たちを止めに来たに違いないと、ネプギアもユニもバツの悪そうな表情をする。

 

「ネプテューヌ様たちが行かれてからネプギア様の様子がずっとおかしく、先程いきなり姿を消したので、もしやと思いここへ来てみたら……やはりでしたか」

 

 ギンガは喋りながらネプギアとユニの前方に、まるで彼女たちを妨げるように歩いて回り込む。

 

「止めに来たんですか……?」

 

 今すぐに姉たちの元へ向かいたい、しかし目の前のギンガを無視して進むのは良心が痛む。そう思っていたネプギアとユニだったが、

 

「いいえ、逆です」

「「え?」」

 

 ギンガの意外な返答に目を丸くした。

 

「ネプテューヌ様たちを信頼していないわけではありませんが、私も少々胸騒ぎがしましてね。しかし、今の回復しきっていない私がついて行ったところで足手まといになりかねないので、どうしたものかと悩んでいたら、どこかへ行こうとするネプギア様とユニ様を見つけまして」

「……つまり?」

「ネプテューヌ様たちの様子を見に行ってくれませんか? イストワールには私から言っておくので」

「あ、ありがとうございます」

「その代わりと言ってはなんですが、一つ約束をしてください」

「約束……ですか?」

「やばいと思ったらすぐに逃げること。たとえその時にネプテューヌ様たちが逃げないという判断をしても、あなたたちだけでも絶対に逃げて来ること」

「はい! わかりました!」

「じゃあ、行ってきます!」

「はい、いってらっしゃいませ」

 

 ギンガは、女神化して大穴に向かい飛んでいくネプギアとユニを見送る。

 

「あの大穴….明らかに敵が何かをしたものだが、奴から情報が来ない……タイミングが悪いのか……それとも……」

 

 

 

 

 

 

 

 空の大穴の中は、まるでレトロゲームのグラフィックのような水色で殺風景な回廊がどこまでも続いてた。

 

「ずいぶん進んだつもりだけど、終わりが見えないわね……」

「つまんないのー……」

 

 進むこと数時間、特に変わりない景色に飽きがまわったノワールとネプテューヌがぼやく。

 

「この回廊、どこまで続いているのでしょうか? あら……?」

「どうしたの?」

「気のせいだったら良いのですが、あちらからこちらに何か向かってきてません?」

「……向こう?」

「ええ。ずー……っと向こうですわ。多分アレは……」

 

 ベールが指を刺した豆粒のようなシルエットが、近づくにつれて鮮明になっていく。そのシルエットの正体は……

 

「……そう、モンスターの群れですわ」

 

 ……モンスターの大群だった。

 

「……すごい数ね」

「それに、見たことない種ね。まぁ、モンスターなら倒すことには変わりないけど」

「モンスターの進行方向からの予想ですが、おそらく、ここの出口に向かっているんじゃないかしら」

 

 ブランとベールが変身する。それに続いてノワールも変身し、武器を構える。

 

「となると、意地でも死守しねえとな」

「ですわね。数は多いですが、私たちが力を合わせれば苦戦することはないでしょう」

「力を合わせる……ね。少し前までは私たちって敵対してたはずなのに、今では一緒に戦うのが普通になってる気がするわね」

「不服か?」

「いいえ! 心強いわ! ほら、あなたも早く変身しなさいよ、ネプテューヌ!」

 

 ネプテューヌだけは変身をせずに、モンスターを眺めて考え込んでいた。

 

「あのモンスター……!」

「どうしたの?」

「わたし、あのモンスター知ってる!」

「はぁ⁉︎ 何でお前だけ知ってんだよ?」

 

 ネプテューヌの言葉に驚くホワイトハートとブラックハート。しかしグリーンハートはその真意を察していた。

 

「……なんとなくわかりましたわ。あれは零次元で見たモンスターと言いたいのでしょう?」

「うん。間違いないよ」

「じゃあこの回廊の先にあるのは……その零次元ってこと?」

「それはわからないけど……」

「そんなことより、まずは目の前の敵を倒すわよ!」

「わかってる……!」

 

 ネプテューヌも変身し、武器を取る。

 女神たちの変身が完了したのを合図とするように、どんどん流れ込むモンスターたち。咆哮をあげながら女神たちに襲いかかる。

 しかし、遅れをとる守護女神ではない。迫りくるモンスターたちを次から次へと蹴散らし、大群だったモンスターは瞬く間にその数を減らしていく。

 そうやって女神たちがモンスターを押し込むように倒しながら進んでいると、先程の回廊よりも少し広い空間に出た。

 

(……広い? この空間、どうなっているのかしら?)

 

「これでラスト!」

 

 ブラックハートの力強い掛け声と共に放たれな一閃で、最後のモンスターが倒される。

 

「あら、ラストは私が決めようと思ってましたのに……」

「誰だっていいでしょそんなもの」

「とりあえず殲滅完了だな。次が来るかもしれねえから警戒は怠るなよ」

「言われたくても分かってる………わ……?」

 

 突如、女神たちは背後から巨大なエネルギーの気配を感じ取る。それは今までに感じたことのないような異様な気配だった。

 

(この気配……まさか……!)

 

 否、パープルハートだけはそれを知っていた。おそるおそる振り返り、その正体を口にする。

 

「ダーク……メガミ……っ!」

 

 振り返った女神たちが目にしたのは、かつてネプテューヌ零次元で戦った巨大なモンスター『ダークメガミ』。

 

「ダークメガミって、お前が零次元編のラスボスっつってたやつだよな⁉︎」

「どうしてそれがここに⁉︎」

「考えるのは後! 今ここで倒すわよ!」

 

 女神たちは思わぬ強敵との遭遇に驚くものの、臆することはない。

 先の戦いで身につけた新たなる力を再びその身に宿す。

 

「「「「ネクストプログラム、起動‼︎」」」」

 

 

 

 

 

 

 

「ここが穴の中……まるで、昔のRPGのダンジョンみたい……」

「グラフィックが雑なやつね。……ん? 奥から何か聞こえてこない?」

「うん、微かに聞こえるね。これは……戦闘の音……?」

「お姉ちゃんたち、戦ってるのかしら? 心配だけど、あくまであたしたちの任務は様子見だし、お姉ちゃんに追いつくと、ついてきたことに怒られるかもしれないから、近づきすぎないようにしないとね」

「そうだね。それに、こんな回廊だから音が反響して聞こえるだけで、まだお姉ちゃんたちとはだいぶ距離がありそう」

「とりあえず急ぐわよ」

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

「巨大な相手には、巨大な武器で行くわ! 『32式エクスブレイド』!」

 

 ネクストパープルは自らのシェアエネルギーで創り出した大剣『32式エクスブレイド』を、射出ではなく手で持って振り回す。

 

「面白いことしますわねネプテューヌ。では私も……『シレットスピアー』」

 

 ネクストグリーンも巨大な槍『シレットスピアー』を射出するのでなく手で掴んで振り回す。

 

\ オオオオオオオオッ! /

 

 耐久値が削られたダークメガミが怒りの咆哮と共に思い切り腕を振り回し攻撃をするが、それが女神たちを捉えることはない。

 零次元編では猛威を振るったダークメガミも、ネクストフォームとなった四人の女神の前では少し強い程度の相手でしかなかった。

 

「ダークメガミ、実物を見た時は少し驚いたけど、ネクストフォームになった私たち四人の敵ではないようね」

「へっ、どうやら私たちは強くなり過ぎちまったのかもな」

「けど、油断はしませんわ」

「はぁぁぁっ! 『デルタスラッシュ』!」

「『インビトウィーンスピア』!」

「行きなさい……『ナナメブレイド』!」

 

 ネクストパープル、ネクストブラック、ネクストグリーンの三人がダークメガミの行動を止め、

 

「『ブラスターコントローラー』! 最大出力!』

 

 そしてネクストホワイトの必殺武器『ブラスターコントローラー』で仕留めにかかる。

 

「オラァァァッ‼︎」

 

 特大の照射ビームに貫かれ、ダークメガミは光に還った。

 

「これで終わりだ」

 

 ダークメガミを撃破した四人は、一旦ネクストフォームから通常の女神化に戻る。

 

「増援は……来る様子はなさそうですわね」

「ていうか……この回廊、どこまで続いているのかしら?」

「闇雲に進み続けるより、一度戻っていーすんたちに調査報告した方が良さそうね」

「でも、私たちが戻っている間にまたモンスターが進軍してきたら……」

「なら、この回廊の壁を破壊して道を塞いでおきましょうよ」

「そうね。パパッと破壊して戻りましょ。ブランお願い」

「私か?」

「向いてるでしょ? こういうの」

「はぁ……しょうがねえな……『ツェアシュテールング』!」

 

 ブランの斧技により、回廊の壁も地面もめちゃくちゃに破壊され、人はおろかモンスターですら通れなくなった。

 

「こんなもんだろ。さ、帰るか」

 

 ブランが変身を解除する。それに合わせるようにネプテューヌたちも変身を解除する。

 

「ふぅ〜終わった終わった。帰ったらだらだらしよーっと」

「そういうわけにはいかないわ。この穴の調査も途中だし、まだマジェコンヌも大きいあなたも謎の少女ももう一人のギンガも残ってるのよ?」

「そうですわ。帰ったらすぐに対策を練らないといけませんわね」

「えぇ〜! 休みたいよ〜!」

「作戦会議なんて休みながらでもできるでしょ。ほら、キビキビ歩く」

「ねぷぅ……」

 

 戦いが終わり気が抜けたように談笑する三人を、やれやれと後ろから眺めるブラン。

 

 その瞬間、さくり、と刃が物を貫くような音が鳴る。

 

「……? 何の音かしら?」

 

 そして自分の身体に少し違和感を持ったブランが自身の腹部を見ると、

 

「……え?」

 

 小刀の先が自分の身体を貫いて飛び出していた。

 

「なに……これ……?」

 

 小刀が身体から引き抜かれたブランは意識を失い、がくんとその場に倒れこむ。

 

「ん? どうしたのブラン?」

 

 異様な物音に振り返ったネプテューヌたちの目に入ったのは、倒れ込んだブランと小刀を持ち不敵な笑みを浮かべるギンガと瓜二つの人物。

 

「「「……‼︎」」」

 

 ネプテューヌたちは全身の毛が逆立つ感覚がした。一切の油断はしていなかった。しかしブランが倒れるまで物音はせず、気配もなかった。女神は魔力やシェアエネルギーをある程度感知できるのに、その男が姿を表すまで全く気づかなかった。

 

(この人が別次元のギンガ! そうか……別次元のギンガってことは、この人もギンガと同じでシェアが一切ないんだ!)

 

 そして、ギンガ同様のシェアエネルギーを持たないという特異体質が、悪意を持って自分たち向けられることがこれほどの脅威であることを実感した。

 

(それにこの人、ギンガと違って魔力まで一切無い! だから、姿を見せるまでわたしたちじゃ気づけない!)

 

「っ! はぁぁぁぁぁっ!」

 

 不測の事態の衝撃、恐怖、怒り。それらが混ざった声を上げながら再び変身する女神たち。

 

「判断が速いな。流石は守護女神」

 

 不敵な笑みを崩さず、その男-ルギエルが口を開く。

 

「とはいえ、普通の変身か。ネクストなんちゃらにはならねーのか?」

 

(まぁ、ならねーんじゃなくてなれねーんだよな。俺がそうなるように()()()から)

 

 

ーー

 

ーーー

 

ーーーー

 

 

『君に任せたいこと、それは女神たちを捕まえてくることさ』

 

『は? 無理難題じゃねーか。やめやめ。やっぱ上手い話には裏があるっつーわけかよ』

 

『何も手ぶらでやれと言ってるわけじゃない。できる限りこちらでもサポートはするさ』

 

『サポートぉぅ?』

 

『まずオレが女神たちを誘き寄せる。そうだな、超次元の空に次元の大穴を開けば、向こうから勝手に来てくれるだろうね』

 

『なるほど、女神をこっちの有利な場所に誘い込むってことか』

 

『そういうことさ。だから、君が戦いやすいような下準備は好きにするといい。君の望むゲハバーンとやらを作れるほどの力は今のオレにはないが、それ以外で必要な物があるなら用意してあげるよ』

 

『ほーん。至れり尽くせりって感じだな。なら良い。女神捕獲、承った』

 

『悪いね。オレが直接行きたいところだけど、まだオレの正体を彼女たちに知られるわけにはいかないんだよ。特にギンガにはね』

 

『へー、そりゃ大変だな。知らんけど。とりあえず、適当にモンスター借りてくぜ』

 

『いいよ。好きなだけ使うと良い』

 

『後は……あのでけえやつ出せるか?』

 

『でかいやつ?』

 

『ええと……ダークメガなんちゃらってやつ』

 

『そこまで出てきたなら"ミ"まで言いなよ。ダークメガミね。わかった。けど、側は同じでも、零次元でマジェコンヌが合体したやつほどの出力はないよ?』

 

『いや、逆にそれで良い。追い詰めすぎて逃げる選択をされても困るからな。体力は削りながらも撤退を選ばせないギリギリのラインを攻める』

 

『そんなに徹底した準備をしなくたって、君の力ならどうにでもなりそうだけど?』

 

『俺じゃネクストなんちゃらを複数相手にしたら数分で鏖殺されちまうさ。それにたとえどうにかなったとしても、ギリギリの戦いなんてしたかねえ。ま、あんたの用意したモンスターとダークメガミで下拵えが済んだら、後は俺が仕留めるさ』

 

『ふっ、頼んだよ、ルギエル』

 

 

ーーーー

 

ーーー

 

ーー

 

 

 

(加えて、不意打ちで一体仕留められたのもラッキーだったな。これでだいぶやりやすくなった)

 

 女神たちは武器を構えて臨戦態勢に入りながらも、ルギエルに余計な情報を与えないため何も答えない。

 そんな女神たちのことは気にせず、ルギエルは話し続ける。

 

「女神化から更に変身するのと、一旦通常の状態に戻ってから再度ネクストなんちゃらに変身するのとじゃ食うエネルギー量が違えのは見りゃわかる。戦闘が落ち着いてから、お前らが一度変身を解く機会を待ってたんだよ」

 

 ルギエルの読みは正しかった。ネクストフォームは変身するだけで大量のエネルギーを消費し、戦闘中も通常の女神化の比じゃないほどのエネルギーを消費し続ける。

 そして今、女神たちは先程の戦闘のせいで、ネクストフォームで戦闘が行えるほどエネルギーが戻りきっていない。

 

「あなた何者……? 何が目的でこんなことをするの⁉︎」

「んなこと知ってどうすんだよ。やむを得ない事情があるって言えば黙って倒されてくれんのか?」

「……っ」

 

 自らが最も信頼する者と同じ顔で自らを嘲るような表情と物言いをするルギエルに、パープルハートは苛立ちを隠せない。

 

「モンスターやダークメガミはあなたが差し向けてきたのね……っ!」

「正解。流石に万全の女神たちと正面からやり合おうなんてほど自惚れてねえからな。だからモンスターとかダークメガミを使ってお前らのエネルギーを削ったってことよ。候補生とか他の雑魚とか連れて来られたら面倒だったけど、馬鹿正直にお前ら四体だけで来てくれて助かったぜ」

「なるほど。よく策を練られましたわ。とはいえ、ネクストフォームならまだしも通常の女神化をした私たちには勝てるとでも? 舐められたものですわね……!」

「勝てるさ。だからお前らの前に現れたんだよ。勝てねえなら姿隠したままにしとくわ」

 

 そう言ってルギエルはわざとらしく屈伸や震脚などの準備体操をする。

 

「さて、こちとらボーナスがかかってんだ。本気でいかせてもらうぜ」

 

 

 

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