銀色の悪魔…6th Stage~ ”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”列伝…<特別編>   作:SilviaSilvermoon

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3人からほぼ同時に告白され…
ある意味モテ期を迎えた。この3人の中から誰を選ぶのか…そして
”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”と呼ばれた女‣走り屋は
時間軸のずれてるこの世界で人生の幸福が待っているのか…!?

※お話自体はオリジナルで作ったものですのでキャラ達の言動やリアクションなどの面で原作と違う所が多々出て来るかも知れません。(先に謝っておきます。)


大事な事は伝えないとね…

(※―ここからはNo side(=作者ナレーション side)で進めます―)

 

 

 こんちゃんに時間軸のずれてる件をカミングアウトしてからSweetsのお店に行ってスタンドまで送ってもらった後…美奈子はさつきがあと20分くらいで帰れると言うので、

セールスルームのソファに座り、終わるのを待たせてもらいながら

高橋 涼介にメールを打っていた。

 

(メールの内容)

”先日はホント、色々とすみませんでした。感謝してもし足りないです。

直接お話したい事もありますので何時頃がよろしいかと思いまして…

急ぎではありませんがよろしくお願いします。”

 

 

送信して3分くらいでピコンッと着信音が…速っ!っと思わず口にしてしまったほど。

 

 

”あれ?確か救命救急だったよね?どれだけ暇なのよ(;^ω^)”

という美奈子の心の声が周りに居たさつきや池谷君達にもありありと解ったと言う…

 

 

<高橋 涼介の返信してきた内容>

 

”来週の水曜なら公休日なので時間が取れますよ。直接お話したい事…という事なので

話の聞けるような比較的静かでプライベートが保たれるような所が良いですよね?

では、ちょっと調べてご希望に添えるような場所を見つけますので

俺が預かっちゃって良いでしょうか?見つけ次第ご連絡します。”

 

と言うまあ、礼儀を重んじる高橋 涼介らしい配慮のある文章。

 

 

それに対し美奈子は”では、お返事待ってますね。よろしくお願いいたします。”

とだけ返して閉じて帰宅した。

 

そして数日後、高橋 涼介からの返信メールで

 

”お待たせして申し訳ありません。それならば個人的な話も出来てプライベートも保てる

「レンタル会議室」はいかがでしょう?会議室とはついていますが、もっとオシャレで、

You〇uberが動画を撮るために借りたりするような施設ですので最適かと思います。

この近くだと高崎駅のそば…もっと言えばウチの病院から車で6,7分と言った所にあります。

もしこちらでよければ当日はウチの病院の駐車場で落ち合うと言うのが、

1番手っ取り早いと思われます。”

 

それに対して美奈子は

 

”了解しました。ではそちらで。時間等が決まりましたらまた教えてくださいね^^”

と返して閉店後の片付けを終えて帰宅した。

 

1時間後…帰宅してすぐお風呂に入ってきた美奈子が部屋に戻ると

”美奈子さん、予約取れました水曜日の午後5時~その後の予約が無いので最大11時まで延長できるそうですよ。”と来ていた。いよいよ高橋 涼介とのある意味直接対決である…

違う意味での”バトル”に少々緊張している美奈子だった。

 

そして決戦の水曜日…午後4時半に美奈子は高橋 涼介の勤務する病院の駐車場にS13を止める。

今日は休みだと言っていたのでしばらく待っていれば来るだろうと思い、メールの履歴を見ながら

タイミングを見計らい、”着きました”と言う連絡をした。

すると10分もせずに現れた白のFC。病院の駐車場は1時間すると料金が発生するため2台でレンタル会議室を目指すことに。

高橋 涼介の言っていた通り…ホントに6,7分で到着して…飲み物や食べ物の持ち込みOKなのでコンビニで買ってきたドリンクやお菓子を持って美奈子は受付をしてる高橋 涼介を待ちつつ、館内の案内を見ていた。

しばらくして受付を済ませて戻ってきた高橋 涼介と会議室の中に入ると…

 

美奈子「うわっ!こんな風になってるんですか?え?これってホントに会議室なんですかね?」

 

高橋 涼介「You〇uberが会議したり動画を撮るために借りるらしいですからネ…普通の会議室っぽくないんでしょうけどね。」

 

テーブルにお菓子と飲み物を置き…

 

美奈子「じゃあ、今回お呼び立てした話って言うのをお話ししましょうか。初めに…あたしの事…どこまで知ってるんでしょうね?その事で矛盾を感じたりする事…ありません?」

 

高橋 涼介「ああ…通り名の事ですか?若干都市伝説みたいに広がってたって言う…」

 

美奈子「この前文太さんに言われましたよ。”銀色の悪魔”と”漆黒の闇に浮かぶ銀色のゴースト”って俺が現役時代に聞いた神奈川の走り屋の通称だったんだけどな…って。」

 

高橋 涼介「まあ走り屋の先輩たちから聞いてた話に対してさつきや美奈子さんの年齢が若すぎる気はするけど…まさか文太さんの現役時代からって…20年以上前って事に…もしかして親とか親戚に元々そう呼ばれてる走り屋が居た…とかですか?」

 

美奈子「ま、そう考えたくなるのが普通…でしょうね^^;;;ただ、ウチの親は免許持ってないし、親戚は免許持ってても車持ちが居なかったし…。」

 

高橋 涼介「だとすると別人?いや…でもあのウデは本物だし…確かに辻褄が合わないな…」

 

美奈子「そこで常識が覆ったとしたら…どうします?」

 

高橋 涼介「ん?常識を覆す…要は発想の転換と言う意味でしょう?全く真逆から言えばSFの世界みたいに”タイムマシン”とか”トリップ”とか…って具合になりますけどね…ん?いや、まさかのんな事が!?」

 

美奈子「その前提で聞いていただきたいんですけど…」

 

高橋 涼介は驚きつつも…聞いてみてから判断すると決めたようで美奈子の方にまっすぐ向き、

 

高橋 涼介「取り敢えず…時系列で状況を教えてみてくれますか?」と告げた。

コクンっと頷いた美奈子が静かに語り始める。

 

美奈子「じゃあ…時系列で話して行きますね。まず、時間軸がずれてるって聞くと、SFの漫画とか映画みたいでしょ?所が実際になったんですよ…

実はあたしとさつきって2020年からここにやって来てしまったんですね。

まず始まりはさつきが2020年の1月にこっちの世界でも同じ名前で存在してるけどFac〇bookのコミュで知り合った人達で伊香保温泉に来ることになっていたんです。

ところがその日…さつきが夜勤明けで残業になっちゃって神奈川を出るのが1時間半位押して出発して…途中の高速道路の渋滞に巻き込まれたから電話で主催者の人に電話したまでは普通だったそうです。問題はここから。

切った直後にトンネルを出た時にグニャって風景が歪んで戻ったって言うんですね。

そしたらミラーに映った自分の顔が若くなってイケメン化したらしいです。で、その顔が信じられなかったさつきは、悪い夢かも…って思って途中のSAのトイレに駆け込んだら

案内表示の年月日が199X年になってて、運転免許見たら1973年生まれが197V年になって顔も若くなったままだったんだそうですよ。

あたしもその辺のメカニズムが解って無いからそういう風にしか説明できないんですけどね…

この時にトリップしたんだと思うって言ってましたね。で、XからVの差をアルファベット順で探すと2つ…って事で22歳に若返ったんだと推測したらしいです。で、先にこの世界の住人になっちゃったと。ここまでは何となく理解できます?あ、ちなみに2020年のトリップ前…

当時46歳のさつきの顔はこんな感じですよ…」

 

スマホのSDカードに入ってるさつきの写真を見せる。

 

高橋 涼介「!?…こ、これがあいつの元の顔ですか…イメージにないですね^^;;;」

 

美奈子「そのリアクションが普通だと思います。あたしもこっちに来て初めて見た時解りませんでしたし^^;;;でね…さっきの話に戻すと、さつきがそんな事になっちゃってる時に、あたしはまだ2020年の神奈川に居たんですよ。

で、さつきが行方不明になったって大騒ぎになってどこ探しても見つからないから警察に届けて…半年経っても見つからないし…車さえ見つからないのはおかしいって事であたしが単独で調査しようとこっちに来て…ね。」

 

美奈子「あたしとしたら…さつきが最後に行くって言ってた伊香保に行ってみれば失踪につながる”何か”がわかるかも…って勝手に思って意気揚々と乗り込んできたんですけど、

渋川伊香保ICに着いた途端…神奈川を出た時に満タンで出たはずだったのにガス欠してね><;;;

何でかは解らないけど、携帯はつながったから104で近所のガソリンスタンドを紹介してもらって掛けたら…あのスタンドで、ガソリンを持ってきたのがさつきだったんです。

でも声だけ聞いてるとさつきっぽいんだけど年齢も違いそうだし顔が違い過ぎてね

あたしはちょっと解らなくて…^^;;;

それにそれまで乗ってると思ってた銀色のS15じゃなくて黒のS13で来たから余計にね。

その時にその店員さんが”あ…それと…スタンドで残り給油されますか?給油されるならご案内いたしますけど…?”って言われたんで即答で「あ、そう…ですね。お願いします。」って言って…

S13の後をついて行ったら、チラチラと、時折後ろを確認して見てくれてるな~って思ってそのまま4,5分走るとスタンドが見えてきたんで、給油機の所で停めてレギュラー満タンにしてね。その時、窓を拭く店員さんのネームプレートの名前が小長井って…まさかね…って。

気が付けばさっきの店員さんに声をかけてました。ただ声をかけてから人違いかもって思っちゃって…「す、すみませんおトイレってお借りできますか?」ってごまかしちゃって。

恥ずかしくなってあたしはトイレに駆け込んで…不意に鏡を見たら自分の顔が20代の頃に戻ってて驚いちゃってね^^;;;若作りはしてるけどここまで戻ると…ってさすがに怖さが出てきちゃって。

ちなみにあたしのトリップ前の・・・46歳の顔も見せておきますね。」

 

美奈子はスマホに入ったSDカードのデータを開いて…顔を見せた。驚愕しながらもしっかり1つ1つ確認するように見ている高橋 涼介。

 

美奈子「これでわかってもらえましたか?ホントのあたし…ここに来る前の状態は貴方のお母さんと同世代なんですよ。これでも付き合いたいとか…思いますか?」

 

大きく目を見開き…少なからずもショックだったんだとは思う。そりゃそうだよね^^;;;目の前に居る20代半ばの人が実は40代も後半…顔も若くなってるけど精神はそのまま。親の世代なんてね…

 

 

美奈子「今すぐ答えを出してくれなんて言いません。じっくり考えて…それから出た答えを聞かせてください。このまま隠して…は嫌だったんで。」

 

 

それから数日経って…(表面上は)平和な時間が流れてる…え)

 

 

高橋 涼介にもカミングアウトして…それなりに真剣に3者3様に美奈子との事を考えているようだ。そして皆同じように

 

美奈子「じっくり考えて…考えて…周りの事とか影響が出そうな人達の事をよ~く考えて、それでも”どうしてもあたしじゃなきゃダメだって揺ぎ無い意志が固まったら

連絡してください。それまでは電話もメールも禁止”」

 

と美奈子なりに線を引いた形になっている。

 

美奈子らしいやり方で”大事な事こそ、しっかり自分で考えさせる”を徹底させている。

いかにも新人教育のプロでもある美奈子が考えだしそうな感じがヒシヒシと…。

それだけにそれぞれが生半可な気持ちでないと言う事をきっちり証明しなければ、

たやすく連絡できないのだ。

 

そして美奈子からは一切連絡をしない。

カフェに顔を出したとしても必要以上の事は話さない。

そう言う所…美奈子って徹底的にやるんだよね…

自分もするんだから同じ条件をみんなにもやってもらうって…自分にも他人にも厳しい。

 

 

※この頃…沙雪の誕生日まで約3週間あったけど…同居して3人暮らしが始まる。

でも、それまでも連日当たり前のように帰宅して話して…

遅くなればそのまま泊まってるし、全然変化が無いけど。

 

 

(※―――ここからはさつきsideで進行します―――)

 

 美奈子がそれぞれにカミングアウトしてから数日…何か解らんけど、それぞれに

俺に話がしたいと電話やメール、直接、スタンドで頼まれたり…

何でこっちに振って来るのよ^^;;;帰宅後…まだ美奈子が帰宅して無かったので

沙雪にこの事を話すと、

 

 

沙雪「まぁ、これはあたしの意見だけど…きっとダーリンのトリップした時の状況とか

知りたいんじゃないの?美奈子の時とトリップの仕方が違ってるじゃん?それと、

ホントに2020年から来たって事とか写真の事とか確認したいんじゃないかなぁ…

どうもそんな気がするよ?んあ、待って…携帯にショートメールって珍しいな…

あ、健二君から。”スタンドでさつきさんに話を聞いて欲しいってお願いしたんですけど、

その時に沙雪さんにもお話聞きたくて…”だってさ。どうやって受け入れたのか…

とか受け入れる側の心情とかも聞きたいのかもね。」

 

さつき『じゃあ…まずは健二君を家に連れて来るか。そうすれば2人で話を聞いて…

って感じにできるもんねえ?あ、そしたら悪いんだけど、その前の日にケーキを買っといて貰ってもいい?』

 

沙雪「あはは。健二君なら前日の売れ残りでも普通に食べそうな気がするけどねぇ…

解ったわ。用意しときます。あ、明日明後日は美奈子は真子のとこの”5Stars Cafe”

の所のサテライトスタジオ開設記念でお手伝いするって事で真子の家に泊るって言ってたよ?」

 

 

沙雪の言葉を聞いたその場で携帯に手を伸ばして健二君に電話して”明日来れる?”って話をして…明日閉店後に家で話すことに。

 

そして翌日…閉店作業をしてると健二君が180SXで到着。

 

 

健二「さつきさん、すみませんねぇ…遅番で疲れてるのに話聞いてもらっちゃって。」

 

さつき『まあ、気にすんなって。沙雪も家に居るし。あ、美奈子は今日、明日って

真子ちゃんの所の手伝いが入っちゃってるから真子ちゃんの家に泊まるって言うから

タイミング的には良いと思うぞ?』

 

 

そう言って2台で家を目指す。家に入る手前の交差点の所で犬の散歩をしてる見た事のある人物(こんちゃんらしき人影が…)^^;;;

”ん?これってまずくね?”と思って犬に気を取られて気が付いてないうちに

速攻俺は曲がっちゃったけど…健二君、見つかってないだろうなあ?

取り敢えず気が付いてないみたいなので180SXを洗い場の方に隠し、NOTEをその前に置いてカバーした。

とりあえず家に上げて話を聞くことに…

 

 

さつき『沙雪!ただいまぁ~。健二君連れてきたけど…』

 

沙雪「おかえりぃ~あ、来たね?ついでにご飯の用意もしてるから食べながら話しましょ。」

 

 

DKから出てきた沙雪は珍しくエプロンをして髪の毛を1つにまとめて右肩から前に垂らしていた。

 

 

健二「お邪魔しま…うわぁ…沙雪さん、若奥様感ハンパねぇ~。」

 

沙雪「そう?いつもこんなもんよ?」

 

さつき心の声…『(ヲイヲイ…いつもだぁ?俺は結婚して初めてそんな若奥様風なカッコしてるの見たぞ?まぁ…似合ってるけどさ^^;;;)』

 

 

食卓には鳥のから揚げと焼きそばと春巻がそれぞれ盛られてて…コーラのホームサイズのボトルを置いてご飯を食べ始める。

あれ…お嬢料理の腕上げたか?から揚げも春巻も…手作りじゃね?

しかも美奈子と作り方が違うから沙雪って料理作れたんだ…って思ってると

 

 

沙雪「今日はちゃんと春巻もから揚げも手作りよ^^今日は休みだったからさぁ…

ウフフ。」

 

 

あ、そう言う事ね^^;;;時間と気力が無いと作らないって事か…

 

 

さつき『要は普段は面倒だから作らないけど、時間と気力があれば”やればできる子”だって事ねw』

 

沙雪「それもあるし…美奈子とかダーリンの作った方がおいしいと思うからさぁ…

あたしが頑張らなくても良いかなって…」

 

さつき『これだけ出来るなら料理当番のローテーションに入ってもらうからな。

週1からで良いからさ。』

 

沙雪「マジか…墓穴掘った感ハンパね~わ。(;^ω^)」

 

健二「でも、マジでうまいっすよ?これだけ出来たらさつきさんの言う通りローテーション入りして貰った方が良いと思いますけど…?」

 

そんな話をしながら…やがて核心に迫っていくさつき。

 

さつき『で…健二君さあ…美奈子のトリップしてきたのは知ってて友達してた訳じゃん?何で今頃付き合いたいとか思ったのさ?』

 

健二「BBQ前からユーイチが美奈子さん狙いなのも知ってたし…応援するつもりでいたんですけどねぇ…

ラジオでユーイチが告白したって聞いてから…妙に心がザワザワして、

家の手伝いしててもその事ばっかり考えちゃって、面白くないって言うか”俺の方が付き合い長いし”…って具合になって

池谷に相談したんですよ。そしたら”多分恋かも知れないから…

思い切って1回ぶつかってみたらどうだ?って。当たる前に砕ける事は無いんじゃないか?”って事になって…

で当たってみたら 素直に”意外だねぇ~”って驚かれちゃって。」

 

さつき『そっか…”意外だねぇ~”か。アイツが言いそうな事ではあるなぁ。

要は”トリップしてきたの知ってるよね?”っていう意味と…”見た目は若いけど

実際精神は40代後半のままだから20代の時みたいに恋にまっしぐらって訳にはいかない”

って事を言いたいんだろうな。健二君は美奈子の前の世界での事を知らないもんな…』

 

沙雪「あ、それってさあ…この前美奈子から聞いた後にダーリンから聞いた追加情報も含めて…って事よねぇ?」

 

声に出さず頷くさつき。

 

 

健二「ぜひその辺知っておきたいです!たとえ自分には厳しい事でも…それでも知らないままはイヤですよぉ…」

 

 

沙雪と顔を一瞬見合わせてから…ゆっくり語りだす。

 

 

さつき『ん~…結構健二君には酷な事を言うかもしれないけど…後悔しないね?

じゃ、話しておこうか。美奈子の2020年までの歴史を。

まずは高校に入った頃…日本は空前の好景気でな…”バブル景気”なんて言われて

皆そこそこ金持ってたから学生でもバイトしてればバイクとか車を買って維持できたのさ。

俺ですら運送屋の仕分けのバイトとテイクアウトの軽食屋みたいな所でバイトして普通に月に15万位稼いでた。そんな時…美奈子はファミレスの調理とGSでバイトして月に12万位稼いでたかな…

7月の終わりに免許取ってから受験勉強を2学期が始まる位から始めて…

バイトを辞める事無く短大の特待制度に受かってしまう程の学力とバイトで稼いだ金とで親に迷惑をかけない様にした。

ま、親が金が無いから高校出たら働けって言ってたのを蹴って進学したからね…

1度決めたら突き進むからな…あいつは。

その後の授業料も中古車屋の事務とファミレスの夜中の調理のバイトで月に20万以上稼いで

短大の授業料と1人暮らしのアパート代やら通り名の付くきっかけになった

銀/黒の2ドアのAE86を維持して生活費等の一切をやりくりしてた。

ところが、卒業間近に中古車屋が倒産して夜逃げしちゃってな苦労はしてたね。

短大を出た後も一般企業の現場事務の本業を持ちながらGSより時給も良い携帯電話会社の家電量販店でキャンペーンをするキャンギャルのバイトを週3回で始めて…

車のディーラーでメカニックしてた俺の1.5倍位稼いでた。

1年位したらキャンギャル辞めて友達に誘われて…事務員しながらキャバ嬢をして…

バイトなのにNo.2まで行って…事務員の年収が180万なのにキャバ嬢のピーク時

年収2000万位あったって言ってたし…。』

 

 

さつきの話に予想の斜め上を飛び越していて言葉が出て来ない健二。

 

 

ここまで聞いただけでも美奈子がどれだけ苦労してきたのか…家が商売をしていて

バイトを一切せずに過ごしてきた健二でも、その並大抵ではない苦労が解る気がした。

 

 

沙雪「あたしが聞いた所によると週4日しか出て無いのにNo.2まで行ったって言うから…本気出せばNo.1狙えたでしょ?何で事務員さん続けてたの?って聞いたら…

”まったく同じ事を当時のNo.1の人に言われたよ^^;;;

まあ…あたしとしたら新人で入った時に教育係でもうその頃3位か4位に居た師匠とも言うべき人にそれこそ手取り足取り教えてもらったって言う義理もあったし…

それにね。キャバ嬢1本で食べていけるほど甘くないって思ってたし。

ま、会社員してれば健康保険貰えるし、変な話…水商売って源泉徴収…緩いのね。

だからバイト分の申告しなくても判らないってこと。

ま、その当時の事だし、時間軸ずれちゃってるからもう時効だろうけどね。”

なんてあっけらかんと言うのよ。そしたら続けて

”でも、最後…これ位で良いかな…って思った時に、お店のオーナーが税金の滞納で摘発されちゃってさ^^;;;そこでおしまいになっちゃって。

GSのバイトを再開したのよ。でも収入は20分の1位まで落ち込んだよ。”だって。

そりゃそうでしょう…雲泥の差だねぇ。って返すのが精いっぱいだったわ。」

 

 

健二はこの話を聞いて”す、すっげえ…”としか言えなくなっていた。

 

 

さつき『あ、その話って続きがあってさ。その頃に86…を信号待ちで止まってたら、

交差点で左折するのに、勢い余って突っ込んできた2tトラックが前に突き刺さって

廃車になっちゃって…BA1のプレリュードやN14のパルサーGTIの3ドアHB、それに

DC2のインテグラとかCOLTのver.Rとか乗ったんだけど…

美奈子の姉ちゃんが39歳の若さで癌で亡くなって姪っ子を引き取るって事になった時に

学費とかの事もあってK11のマーチにして売った差額で塾行かせて…

そんなこんなで走り屋の第一線を退いちゃったんだよ。

 

事務員の給料安すぎてGSでバイトした後、輸入雑貨と服の卸売り会社に入って1年で本社の主任になって40までそこに居て…って感じだね。

40の時に仕事中に階段を踏み外して膝の靭帯を怪我して…労災になっちゃって

半年休業して出て行ったら美奈子の席は無くなってたんだと。

で、そこからはホームセンターでパートさんしながら、GSでWワークしたりしてたよ。某・車のディーラー内の携帯屋で事務もしてたし…

44歳で最終的にNE〇CO関連の料金収受会社で契約社員してトリップするまで働いてたな。』

 

知れば知るほど奥が深い美奈子の歴史…

 

 

健二「それでなのかな…”貧乏でも180SXがあるから頑張れる気がする”って言ったら、美奈子さん…寂しそうな笑顔で”そうだね…貧乏は働けばどうにか生活はできる。

でも、心に空いた穴って補修が利かないからその方が精神的には厳しいよ”って。

その時はどういう意味なのか深く考えなかったけど、何かつながった気がするなぁ…。」

 

さつき『ああ…心に空いた穴ってさあ…お姉ちゃんが亡くなって女の子…

美奈子からすりゃあ姪っ子になるんだけど、代わりに育てるために色んな縁談やお誘いを断り続けてたし、美奈子の元同僚曰く”店のNo.2を張ってた伝説のキャバ嬢”だし、

30代以降も美魔女を目指して若作りに余念がなかったから…結構交際の申し込みとか

多かったらしい。

ホントに結婚まで考えてた人は姪っ子を育て始めた頃、目の前から去って別の人と結婚していったしな…。

そこからは、輸入雑貨の卸売りの会社で新人教育の鬼になったからね…。

新人教育中になめた口をきいてくる連中を通勤で使ってる峠道で5ドアの1リッターのK11のマーチで新人君達の乗ってた80スープラとかGTOをぶっちぎって見せたりね…

言ってダメなら叩き潰すから。

まあ…美奈子って免許取った時からもう既に”頭のネジが全部吹っ飛んでる”って

言われてたからな^^;;;バイクの中免取った時にはお兄ちゃんのお下がりの

カワサキのGPz400Rって初代Ninjaって言われてるバイクで峠攻めてたし…

車になっても最初、お姉ちゃんのお下がりのB12サニーの306って言うHBの車…分かる?

1600のDOHCで120PSだったかな…

それで70スープラとかソアラ、Z32とかをぶっちぎってたし…

でその後のAE86の2ドアの銀/黒のに乗り換えたら…”漆黒の闇に浮かぶ銀色のゴースト”って呼ばれるようになった…

その後に乗ったBA1のホンダプレリュードのSiでほぼ全域FFなのにドリフトしながらFバンパーをクリッピングポイントに寄せてたからね…この頃には運転技術は完成したよな。』

 

沙雪「聞けば聞くほど美奈子って凄いって解るけど…結構な実力者でも敵わないよね。

あの文太さんが凄いって認めたし。それなのに美奈子ったら

”都市伝説みたいになってたのに…会ってみたらこんなんで申し訳ないねぇ~って感じだよ?”って。

いつも自分を過小評価して先頭に立つのを嫌うの。

それだけに普段と本気を出した時の美奈子とのギャップに精神が破壊されるよ。

美奈子はホント、怒らせちゃダメな人だから。これは警告ね。」

 

 

って真顔で言う。この言葉の指す意味を知りたい健二は必死に食い下がる。

 

 

健二「え?そんなに凄いんですか?って事はそれにまつわるエピソードとかあるんですよね?教えてくださいよ!知らないままなんて嫌ですよ?」

 

 

はぁ~…っと深い溜息をつく沙雪。

 

 

沙雪「話しても良いけど…良いの?美奈子の見方が180度変わるよ?いつもの柔らかい感じの温和で誰にでも優しい天使の様な美奈子じゃないよ?ある意味ダークサイド…

”漆黒の闇に浮かぶ銀色のゴースト”…の部分でもあるからねぇ。知ってしまって

ショックを受けないでね?」

 

健二「おっかねぇ~けど、聞かなきゃずっと後悔しそうなんで…聞かせてください。」

 

 

沙雪はコクっと頷いて話し始めた。

 

 

沙雪「ホントにビビったのはいつかのプロジェクトD唯一と言ってもいい位の黒歴史。

拓海君と高橋 啓介が〇〇〇峠で妨害に遭って車を大破させた時…あの時の美奈子はホントに”ヤバい”と思ったよ。

2人ともトラブルに巻き込まれたって高橋 涼介から連絡を受けて…あたし達にも美奈子が連絡してきた時…既に雰囲気が違ってたけど、電話を切って高橋 涼介達の待ってる頂上に行くまでの間にヒシヒシ感じる刺すような殺気…

2人のMAXの殺気がモロに後ろに居るから感じてて、まるで首元にナイフでも突きつけられてるような気分になったもの…。

ダーリンが1往復してラインを教えた後…無言でシルエィティに乗り込んで出て行った、あの時の美奈子のあの顔は…高橋 啓介が言ってた通り”マジで、悪魔か阿修羅みてぇな顔してたぞ…無言で出て行く様も…本気のレーサーでもあんな殺気感じねぇだろ…”って…言ってた通りだと思ったものね。」

 

健二「うぇえええ…そ、そんな鬼気迫る感じだったんですか?」

 

さつき『あの時はただ単に勝つだけじゃなくて、”血の粛清”って言う名のもとに木っ端微塵に叩き潰すつもりでいたからね(;^ω^)』

 

沙雪「あの時にあたし…”この2人を本気で怒らせてはいけない”って学習したし。あ、ダーリンだって今みたいに穏やかじゃなかったもの。

多分…あの時に池谷君とか健二君や樹君が居たら…恐怖で縮み上がってたんじゃないかな…あの高橋 涼介が恐怖を感じたんだよ?それこそ今まで通りの付き合いじゃ無くなってた気がするし…」

 

 

思い出しても顔色が悪くなってしまう沙雪。よほどトラウマにでもなっちゃったかの様な感じがするが、それ以上ツッコめない健二…

 

 

 

 

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