銀色の悪魔…6th Stage~ ”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”列伝…<特別編> 作:SilviaSilvermoon
健二君がドン引きしたこの内容を次の日に他の2人にも直接会って伝えてみた。
こんちゃんは顔色が真っ青になり放心状態に。
高橋 涼介に関しては美奈子のダークサイドを身を持って体験しているため…
”あぁ、そう言われればあれは確かに凄かったな。俺でも恐怖感味わったからな…”
と言って思考に沈んでしまったので後の判断はそれぞれに任せることにした。
それぞれに話をして戻ってきた後…5Stars Cafeに新しくバイトの女性が入ったと言う。
美奈子はどこかで見た事があるな…と思っていたようだが…
写メを見せて貰って気が付いた。
拓海の元・カノの茂木なつきだぁ…
元々オヤジキラーの天然フェロモン娘だったはずだけど…
東京の短大を出てこっちに戻って来たけど、就職した先がブラックで
鬱になりかけて街をさまよってる所を真子ちゃんが保護した…
で、相談に乗っていたら徐々に病状が回復してきたので真子ちゃんを頼る形で
会社を辞めて5Stars Cafeでバイトする事になったんだそうで…
仕事を教えながらこんちゃんとも良い雰囲気になって来たようです。
ま、新人教育のプロの美奈子も絡んでる様だけれども…
美奈子曰く…「こんちゃんはあたしなんかよりもっと若くてオープンな性格の
今時な娘の方が良いのよ。そう言った意味ではあの茂木ちゃん辺りなら…
元の高校の頃の明るさを取り戻しつつあるみたいだし、お互いの為にも
良いカップルになるんじゃないかなぁ?」だって^^;;;
※お~い、美奈子~!お前ってヤツは…まとまる気があんのかよ…(さつき&沙雪のツッコミを気に留めていない様子)
(注:でもね…正直な所…気ななる人…とも言えるかどうか解らないけど…視界に居ない訳じゃないんだけどね^^;;;でもまだ口を割る気は無いよ?←美奈子談。)
(※―――ここからは美奈子sideで進行します――――)
この所、何かと3人の休みの予定が合わなくて出かけられずにいたので…以前高橋 涼介に誘って連れて来てもらった創作イタリアンのお店”ボーノ”に予約を取って
いつもの仲良し3人組で向かう。あ、今回はあたしの車で移動してます^^
お店に向かう車内での様子からどうぞ…
沙雪「ねぇ~美奈子~。雰囲気とか良いとは思うよ?そりゃ、高橋 涼介のお気に入りのお店なんだから…
でもさ、このカッコでホントに大丈夫なの?イタリアンってもうちょいドレスコードとかさぁ…あったんじゃないの?」
真子「前から言っといてくれれば普段着で来なかったのに…しかも言い出しっぺの
美奈子がもう既に緊張感無いもんね…その服装は。」
美奈子「別にカッコでご飯食べる訳じゃないでしょう?中身オバさんなんだから…
キャバ嬢ファッションしかわからないもん…あたしは私服のファッションセンスは
申し訳ないけど皆無と言っていいと思うのよねぇ…^^;;;
だって着飾っても出て行くところが無いしさぁ。それにこの前もジーンズにパーカーで行っちゃってるし。」
沙雪、真子「「うはっ!ある意味最強と言っても良いんじゃ…」」
そんな事を話しながら…ガードレールもないいかにも私道って感じの山道を登ると…急に視界が開けてきて…”ボーノ”が現れた。
オーナーシェフのクリモトさんのフェラーリ512TRの横にS13を停めて…お店の中へ。
美奈子「ガチャッ…こんにちはぁ。クリモトシェフいらっしゃいますかぁ?予約した小長井ですけど…今日はよろしくお願いしま~す。」
すると調理場の奥からクリモトさんが顔を出す。
クリモトさん「お、この前はどうもね~♪今日は仲良し3人組で?美人さんには特に腕によりをかけて作っちゃう(^^♪あ、お任せでメインはお肉で良かったんだよね?了解です。もうちょっとでできるから飲み物でも飲んでちょっと待っててね^^」
(カフェラテをササッと作って3人の前に。)
厨房に戻って仕上げに入るクリモトさん…しばらくして前菜を3人の前に持って来る。
クリモトさん「じゃ、まずはアンティパスト…日本語で言えば前菜の事なんだけどね。
今回は鴨のローストにモッツァレラチーズとフレッシュ・トマトを
サンドしたものになりますね。」
3人「「「うわぉ…来た来たぁ^^」」」
ニッコニコしながらどんどん食べ進めていく3人…クリモトさんは頃合いを見て次の料理を用意。
クリモトさん「次はメインの1品目のプリモ・ピアット。今回はきのこのクリームパスタにしてみたよ。」
クリームパスタに反応してる3人…。
沙雪「んふっ♪んまっ!何これ…超絶うまいんですけどぉ!」
真子「クリーミーで濃厚なの…たまらないよねぇ^^」
美奈子「前回も思ったけど…クリモトさん、良い仕事してますねぇ~」
クリモトさん「ふへへっ^^そう?そう言ってもらえると嬉しいねw」
沙雪「それにしてもさあ…高橋 涼介の情報網にはびっくりね。今まで紹介してもらった所…全部おいしいしはずれが無いのね…」
真子「たぶん…これからちょくちょくここで食事…っていう機会が増える予感がするわ…おいしいしリーズナブルだし、このプライベート感は…癖になるね^^」
クリモトさん「あ、今思ったんだけど…美奈子さんを含めて3人ともこの前ラジオに出てた人達?あはは。気に入ってもらたら嬉しいねぇ。」
美奈子「あ、そうですそうです^^あ、そっかクリモトさんはラジオ聞かれてたんですよね…。
カオスの極みみたいなあの放送を聞かれてたと思うと…恥ずかしいですね^^;;;」
クリモトさん「お、食べ終わったみたいね^^じゃあ次ね。セコンド・ピアットって言って2品目のメインですよぉ。今日は美奈子さんのご要望で肉料理にしました。どうぞ。あ、今日車でしょ?ノンアルコールの赤ワイン用意してるから大丈夫だからね。
それとサラダ。肉と野菜はバランス良く摂らないとねw」
沙雪、真子「「うまっ!!んふっ!最高においしいです!!」」
美奈子「クリモトさ~ん、あたしたち多分常連になりますんでよろしくお願いしま~っす(^^♪」
クリモトさん「料理がおいしいってシェフ冥利に尽きる1番嬉しい事言ってくれるねえ。あ、チーズもどうぞ。これはイタリアの南部で作ってる特別な製法のチーズとクラッカーに…あっさり目の甘さにしたジェラートだよ♪」
来る度に思うけど…クリモトさんの出してくれる料理は全て妥協のないおいしさがあって凄いなぁって思う…。
食後のエスプレッソコーヒーを頂きながらあたしはそんな事を思っていた。
3人「「「やっぱ、ここ最高!!クリモトさん、ごちそうさまでしたぁ!!」」」
クリモトさん「いえいえ。またいつでも来てね^^待ってるから♪」
お会計を済ませてあたし達は車に戻る…すると店から慌てて出てきたクリモトさん…
クリモトさん「あ、ごめんごめん!お土産持ってってもらおうと思って忘れてたぁ!家でも料理を楽しんでね。」
持って来てくれたのは1枚ずつラップで包まれた大きなピザ。
クリモトさんがお持ち帰り用にとくれたピザ…ありがたく受け取って家路へ。
先に真子ちゃんを降ろしてピザを渡し…美奈子と沙雪はスタンドへ。さつきと池谷君に
プチ女子会の事を話すと羨ましがってたっけ。
で、真子ちゃんと池谷君はまだ一緒に住んでる訳ではないので、ピザを食べられないのは可哀想という判断で2枚のうち1枚をお裾分けしたら涙を流して喜ぶと言う…
そんな泣かなくても良いのに^^;;;かえって罪悪感が…ハハハ^^;;;
その後、家に持ち帰ってきたピザをオーブンレンジで焼いて食卓へ…
(※―――ここからはNo side(=作者ナレーション)で進行します―――)
帰ってきたさつきの反応は…
さつき『うんめぇ!女子会かあ…結構良いもん食ってるんだなぁ。ふぅ~ん…』
食べながら何か考えてしまったさつき。もしかしてお金使い過ぎって怒ってる?
心配になった沙雪が声をかけてみる。
沙雪「ねぇ?ダーリンさぁ…黙っちゃったけど、どうした?お金ちょこっと使っちゃったけどさ…7品出て1人2000円なら安くない?お土産のピザ迄付いてて…」
美奈子「ね?今度この3人か真子と池谷君誘って5人ででも良いじゃん?また行こうよ…ね?ね?」
さつきが拗ねたと思ってる2人…だが、さつきは違う事を考えてた。
さつき『ん?あ、もしかして俺が拗ねて怒ってるとか思ってる?そんなに器の小さな人間じゃございませんのでね。
今考えてたのはカフェでもこれ位のピザ作って出せるんじゃないかなってさ…
ピザトーストはメニューにあるけど、現状ではピザってっメニューに無いよね?
でもさ、俺、何回か内輪のパーティー的なものでカフェで作ってるじゃん?ってね。
ゆくゆくは下の人間が育ってきたらスタンドを引退する時が来るでしょ?
スタンドを完全に引退の前にカフェに時間のウェイトを割ける様になってきたら…
こういうのを出してみるのもありかな…ってね。』
沙雪、美奈子「「ああ…言ってる事は解るけど、もうちょっと時期が早くても良くない?/どうせなら次回のメニュー会議で提案して作っちゃえばいいのに。」」
さつき『提案するのは一向に構わないんだけどさ…俺以外にも数名作れる様にしないと
レギュラーメニューとして載せられないじゃん?って事はだぁ~、カフェの合間にピザの作り方を覚えられる?気力と体力があるのなら良いけどさ…俺が心配してるのはそこだ。
それに、”Blue-Moon"と”5Stars Cafe”同じ物を出すなら、こんちゃんと真子ちゃんにも研修に来てもらわなきゃいけなくなるじゃん?』
沙雪「へっ!?一瞬でそこまで考えてたの?」
美奈子「まあ…確かにピザの作り方覚えるのに時間掛かりそうだけどさあ…
だからって何年も先の話にすることも無いんじゃ…」
さつき『それとも不定期に俺が出る時だけの限定メニューにでもする?
それだと売り上げがあんまり伸びないから意味無くね?元々不定期の出勤なのに
どっちにも均等に出るとかはまず無理だしな…
せめて池谷君が覚えてくれて不定期で”5Stars Cafe"を手伝ってくれるんなら
良いだろうけど…池谷君に料理のセンスは感じられないんだよなぁ^^;;;
新たに雇えば人件費がかさむし…こんちゃんにこれ以上バイト増やしてとも言えないし…健二君に…と言っても自分の家の家業の手伝いしてるし…
あ、茂木ちゃん…って言ってもあの子料理のセンスがあるかどうか知らないし…』
美奈子「あ、茂木ちゃんに料理のセンスがあるかどうかは真子に聞けば良いから…
あたし連絡してみるわ。」
早速携帯を取り出し真子ちゃんに電話してる美奈子。
美奈子「あ、真子?さっきはお疲れさまでしたぁ~。美奈子ですけどぉ~ちょっと
聞きたいんだけど茂木ちゃんってさぁ料理のセンスってあると思う?」
真子「ふぇっ?も、茂木ちゃん?ん~クッキーとか焼き菓子系は得意なのは知ってるけど…料理はどうなんだろ?何か案でも浮かんだの?」
美奈子「いやね…今、3人でもらったピザを焼いて食べてたんだけどね…
さつきが”カフェでもこれ位のピザ作って出せるんじゃないかな"ってさ…”
ピザトーストは現状でメニューにあるけど、ピザってっメニューに無いよね?
でもさ、俺、何回か内輪のパーティー的なものでカフェで作ってるじゃん?”
って言いだしてね。
メニュー会議で提案して作っちゃえばいいのにって沙雪と言ったら、
”提案するのは一向に構わないんだけどさ…俺以外にも数名作れる様にしないと
レギュラーメニューとして載せられないじゃん?って事はだ…カフェの合間に
ピザの作り方を覚えられる?気力と体力があるのなら良いけどさ…
俺が心配してるのはそこだ。
それに、”Blue-Moon"と”5Stars Cafe”同じ物を出すなら、こんちゃんと真子ちゃんにも研修に来てもらわなきゃいけなくなるじゃん?”ってさ。
で、これ以上負担掛けられないなってなった時にね…
茂木ちゃんって…料理できるのかなあ?って言う事になってさ。聞いてみた訳よ。」
真子「あ~なるほどねぇ。そう言う事かぁ。」
取り敢えず…可能性はゼロじゃない…って事で後日真子ちゃんが茂木ちゃんに確認してくれることになってこの日は終了。
…そして数日後。この日、さつきはスタンドが休みで…”Blue-Moon”で久々のバイト。朝からラジオDJをやってそのまま仕込みへ。
美奈子についでに賄い用で食べるためのピザを作る工程を見せていた。
このカフェに石窯とかある訳ではないので、オーブンレンジを予熱しておいてから
焼くと言う手法で代用して作る事にして…焼くのは食べる時に回すとして取り敢えず
焼き菓子とケーキを作り…開店準備をする。
今日は午後から公開生放送もあるのでいつもより多めに作る。
パフェの材料もストックを確認し9時に本日も開店…
開店と同時に続々とお客さんが…とりあえず今日は応援に来てくれる様に
真子ちゃんとこんちゃん、茂木ちゃんには前もって連絡してあるので10時過ぎには
来てくれるはず…軽食や飲み物、パフェなど…ガンガン出る。
放送の合間に飲み物などを差し入れし、ゲストが来る頃を見計らって3人も到着。
速攻で臨戦態勢に入った。
放送も終わってお客さんの流れが引き出した頃のオーブンを予熱して
準備中に入口の札をひっくり返すと同時にピザを投入…
予熱を高めにしておいたのでものの数分でメンバーの目の前に賄いのピザを出してみた。
真子「あ、これがいずれ出したいって言ってる本格的なピザね…匂いはまず良いよね…
で、味は…うんっ!”ボーノ”でお土産に貰ったピザよりおいしいかも^^」
美奈子「うん、これならメニューに加えられるレベルよね。」
こんちゃん「うんまぁ~!これ…覚えてこっちの店でも出したいですね!」
茂木ちゃん「作り方…って言うか焼き加減が難しそうですよね^^;;;
なつきにもできるかなぁ?」
さつき『あ、覚える気があるなら教えてあげるから…まずそっちのお店で
レギュラーメニューに加えてみて評判良かったら、こっちにも作り手を増やして
レギュラーメニュー化するとかさ…』
賄いを食べつつ職場会議的な方向に持って行く。
そして興味を少しでも持ってる事が解ったので美奈子と真子ちゃんにシフトの組み換えをしてもらって手伝いに行きつつ教える体制を作る。
”Blue-Moon”の足りない分は代打の切り札が居るじゃん…
沙雪って言うウェイトレスが。
それでどうにかシフトを回して研修も行うというハードスケジュールを…
無理やりではあるけどもこなしていく事になりましたとさ。
※前回の3人の応援があってから約1か月…あれから結構時間掛かってるけど…(滝汗)
休みや早上がりの日に横川に出向いて真子ちゃん、こんちゃん、茂木ちゃん…
全て個人レッスンで猛特訓している。
3人は口を揃えて「「「もう1人美奈子様が居る様で…」」」と言っていた。
はて?美奈子…様?確かにあいつは仕事の鬼ではあるけれども、恐れられてるのか?
こんちゃん、茂木ちゃん「「言い回しとか怒り方に注意するタイミングまで全く同じなんで…心なしか声まで似てる気がする…」」
真子「うん、この2人が言う様に…美奈子って…今まであの柔らかい感じだったはずが…突然美奈子様って感じになるのよ…教育してる時って。」
さつき『あぁ~、”ちょっと…あたしの言う事聞いてた?ふぅ~ん…聞いてたんなら同じミスは繰り返さないよねぇ?(黒笑)じゃ、もう10枚同じ物が作れたら上がって良いよぉ。出来たら…だけどね。フフフ…”』っと美奈子の声真似も含めて言ってみた。
3人「「「!!!ヤバいっ!美奈子様がさつきさんに憑依して降臨なされたぁああああ!!(ガクプル)」」」
っとマジな演技(?)を披露する…ここって演劇部のサークルでしたっけ^^;;;
さつき『そんなに似てるか?まあ…言い方は良く知ってるつもりではあるが…』
真子「たぶん伝説のキャバ嬢…の迫力を感じるから…その後の教育係をしてた会社でもそういう感じだったんじゃないかと…
(メッチャ汗かいてるし…化粧落ちるぞ?←心配するトコそこか?作者注:)」
さつき『はいはい、冗談は良いから手を動かしてちょ~だい!脱線しすぎ!』
パンパンっと手を叩きながら美奈子口調で続けると
3人が「「「ぐはっ!」」」と白目を剥いた…。解せぬ…
その頃”Blue-Moon”では美奈子がくしゃみをして沙雪が…
沙雪「美奈子~風邪引いたの?」なんて心配されていた。
美奈子「だ、大丈夫…多分あたしに関してのロクでもない噂してる人たちが居るのよ…
4名ほどね。」
沙雪「あっ…(察し)」
美奈子「まぁ…あたしがどう言われようと、モノになってくれればそれで良いのよ。
それ以上を求めて無いし。」
沙雪「何かそ~やって割り切って仕事してる姿って…前の会社で新人教育してる時も
そういう感じだったんだろうな…って思っちゃったわ。」
美奈子「まあ…やってる事はどこでも一緒だもの…仕事をやって行く上で最低限必要な事をしっかり忘れないように記憶に定着させる…
これが新人教育で必要な事よ?そのためには悪魔にもなるわよ…フフフ。(黒笑)」
なんて黒笑を浮かべてる美奈子を見て沙雪は最近克服しかけたトラウマを拗らせた様で…
沙雪「普段の柔らかい感じの美奈子と今の顔が全然違い過ぎて怖いよ…あたしは。」
美奈子「きっと横川でも4人が同じこと言ってると思うけどね?」
★はい?ど、どこかにカメラでも付いてるんですかね?って位に見てるかのように図星…しかもその黒い笑みを浮かべたまま携帯を手にして真子ちゃんに電話する…。
ピッピッピ…プルルルル…プルルルルッ!
真子「うわっ!美奈子から…出るの怖いんだけどぉ~><;;;」
取り敢えずさつきが電話に出た。
さつき『はいはい、もしもし、こちら”5Stars Cafe"の佐藤店長の携帯ですけども…
ってうぉ~い、お前かよ^^;;;今、真子ちゃん粉練ってて手が離せないから
出てくれってさ。』
美奈子「あっ、なぁんださつきかぁ。真子ちゃんは忙しい?あぁ…粉練ってるの?
ピザの生地作りとか?」
さつき『そ~だよ。とりあえず説明して”わかった?”って聞いたら
”解った”って言うからさ…”じゃあ、同じものを10枚作れたら上がって良いよ”
って言ったんだけどねえ?』
美奈子「何だろな…言ってる内容は正しいんだけどさ…言い方に悪意を感じるのは
あたしだけなんだろうか?」
さつき『ん?そうかぁ?で、手が止まってたから、”はいはい、冗談は良いから
手を動かしてちょ~だい!脱線しすぎ!”ってパンパンっと手を叩きながら
美奈子口調で続けたら…3人が「「「ぐはっ!」」」と白目を剥いたんだけどね…?』
そこまで話すと美奈子と傍で聞いてたであろう沙雪がゲラゲラ笑ってるのが聞こえてくる…沙雪なんてゲラゲラ笑い過ぎてヒィ~ヒィ~引きつった呼吸をしてるし…
さつき『そこまで笑い転げる所かねぇ?美奈子だったらこう言うよ?って言ってみせただけだぜ?』
美奈子「あんたの場合はあたしの口調だけじゃなくて声まで真似するからよ^^;;;
そこがツボにはまっちゃったんでしょう?」
さつき『あ~たねぇ、そんな事言っちゃってるけど、何十年一緒に人生過ごしてきてると思ってんのさ。美奈子の言いそうな事ぐらい解るわ!それに子供の頃、親戚連中に
2人揃って一緒の声って言われてたやん!』
美奈子「また古い話を持ち出すわねぇ…しかも、よく覚えてるよね…細かいわ」
そりゃもう…手に取るように解りますけども?美奈子に細かいと言われてしまった
さつき…はっきり言えば美奈子だって結構細かいと思うのだが…
さつき『そんな事言っちゃってるけどさぁ…自分だって結構細かい事言ってるぞ?
指示は細かい方が伝わるけど、普通は咄嗟の時にそこまで細かい指示出せなかろう?
それを的確にここをこうしてこうしろ…って具合に下に伝えてるじゃん。』
美奈子「めっちゃ今そこで喋ってます…的な発言をしてくれるけどさぁ…
結構自主性を重んじてるつもりだよ?」
さつき『だから沙雪とお前は気が合うんだと思うけど?どっちも自主性を重んじてるんだけど、内容は細かく伝えてイメージの範疇を大幅に超えない様にしてるのと、
もし何かあっても責任は自分が取るからめいっぱい突っ込んで行け!っていう精神がな。
良く似てるんだよ。そう言った意味では真子ちゃんも近いものがあるから仲良し3人組で成り立ってるんじゃないのか?』
真子「え?あたしも…?あの2人ほど完璧主義では無いよ?指示だって大雑把になってる所は多々あるし…」
さつき『ま、あの2人が異常に細かいんだとは思うけど、共感出来てる所が多いから
一緒に居て楽しいと思えたり、一緒の方向を見てるから指揮系統に乱れが生じないんじゃないかなあ?俺はそう思うけどな。』
美奈子「ま、それは言えてるかもね。って事はつまりこの4人…沙雪、真子とあたし、
それにさつきも含めて良く似てるって事だよね。」
さつき『まあ…スタンドでは池谷君も同じようなスタンスだから…よく似てるんだと思うよ。』
っと冗談ぽく笑ってみせる。このやり取りを聞いてるこんちゃんと茂木ちゃんは…
変てこりんな表情で聞いてると思ったら、こいつらはきっと、普段のではない…
カフェで新人教育中の美奈子や真子ちゃんをイメージしてて、
おっかないって言うイメージでしか捕えて無いんだろうな…
この話の真意が解って無いと見た。
さつき『はーい!そこぉ~2人とも、手が止まってるぞぉ。だ~れが休んで良いって言ったのかなぁ?帰るのがどんどん遅くなるけど良いのかしら?
突っ立ってないで手を動かす!今日の課題を明日に残さないの!』
再び電話してる最中に美奈子口調&声真似で2人にプレッシャーをかけるさつき。
スピーカーホンにしてるから美奈子や沙雪の笑い声迄こっちに筒抜け。
沙雪「ちょっと、ま…ぐっはあああ…笑い過ぎて過呼吸…」
美奈子「ちょっとぉ…何でそこであたしの口調と声真似するかねえ?」
だって…正直な所、これが1番効果があるんだもん…^^;;;
そしてこれを聞いたこんちゃんと茂木ちゃんの真っ青な顔色…可笑しくてしょうがない。
こんちゃん、茂木ちゃん「「ヤバぁ…ホントに美奈子様に怒られてる気しかしない
(滝汗&冷汗)」」
美奈子「何なのよ^^;;;その美奈子”様”って言うのは…あたしゃSMの女王様じゃないんだから^^;;;
今度黒のエナメルボンテージにサイハイブーツでも履いてカツカツ言わせながら
鞭でも用意して違ったらビシバシお仕置きしようかしら。」
さつき『それだけ周りを寄せ付けない絶対君主のオーラが出てるって事じゃねぇ~の?バッカ。そんなもん用意したらますます恐怖で縮み上がるわ!』
美奈子「心外だわぁ…こんなに温厚な人を捕まえて。親切丁寧がモットーだよ?あたしは。」
真子「美奈子ってさぁ…新人教育に関して急にスイッチが入るからさぁ。
あたしだって店長修業でパフェが作れなかった時…恐怖に思ったことあるもん。
しかも新人教育であたしより、美奈子の方が長かったから…あの2人からしたら
余計そう思うんじゃないかなあ?あたしからしても美奈子様!って感じだったもの…
汗(;^ω^)」
(←※5th Stageの”プロジェクトD解散後のそれぞれ…その2”の辺りを参照してください。)
美奈子「…………」←(2人だけじゃなく、真子ちゃんにも言われ…予想の更に斜め上を行ってたので、絶句して白目剥いてる美奈子。チ~ン…ご愁傷様です。)
電話の向こうで美奈子のやれやれ…って言う感じがありありと解る。
沙雪は笑い過ぎて過呼吸になっちゃったのが治って無いし、
真子ちゃんは”あ、あたしなんかまずい事言っちゃったかも”…的な雰囲気を醸し出しちゃってるし。なに、このカオス状態。ウケるんですけどぉ~。
※この一件があって時間が足りないって事で、同居→入籍はしたものの”お披露目会”は延期しているさつき&沙雪。
さつきたちだけじゃなく周りまですっかり恋愛モードじゃなくなってるじゃん^^;;;
ふと…気が付いてしまった事。こんちゃんも美奈子の優しい女神の様な所だけではない…自分にも他人にも厳しい部分も身を持って体験することで美奈子の振り幅の大きな…
でも大体の事は許容してくれる分爆発する時は恐ろしいという事は
身をもって知ってしまった。
健二君も話で聞いた事で美奈子をうまくリードできるか…と悩んでしまっている様子。
高橋 涼介は香織さんの面影を美奈子に重ねてしまっている事で美奈子に迷惑をかけていると思っているようで…表立って行動をしてきていない。
ま、彼の場合は医者なので忙しいと言うのが大前提にあるのだろうが…
さつきが思うに、美奈子の器がデカすぎて、そんじゃそこらの男じゃ美奈子の手の上で転がされて終わってしまうのだと思う…と後に語っている。
美奈子の方からすれば、合わせる方が多くなってしまってかえって疲れてしまって…
恋愛って何なんだろう?って言う感じになってしまうのではないかと思える。
結構わかるなぁって思ってしまうさつきも”同じ思考の持ち主”と言う事なのだが…
特に仕事モードに入ってしまうと甘い感じが一切無くなってしまうからそっちの面しか
目にしない人には”恐ろしい人”と受け止められてしまうようだ。
※追記…ピザ作りをあの3人がマスターした時、美奈子はまた通常時に戻ったため、
こんちゃんはホッと胸をなでおろし…茂木ちゃんはまだ半信半疑だった。
ある日の事…
茂木ちゃん「店長…美奈子様ってホントにあんな人でしたっけ?あの新人教育の時の
厳しさが無いんで別人に見えて仕方ないんですけど^^;;;」
こんちゃん「俺がケーキ屋さんやカフェにお客さんで来てた時の美奈子さんは
あのままだったけどねぇ…」
真子「美奈子ってそう言う所があるのよ…自分がどう思われて様がその仕事の基礎を
叩き込む迄甘い顔はしないって言う…職場での哲学なのよ。その代わり、
1度基本を覚えて、自分なりに仕事を進められるようになるとしっかり認めてくれて、
対等に言い合えるようになるの。ま、2人とも1つ山を越せたから天使の様な美奈子に
戻っていくと思うよ?…ん?あ、噂をすれば…あのエンジン音…美奈子様が来たみたいよ?」
こんちゃん、茂木ちゃん「「はううっ!美奈子様…降臨ですか…(白目)」」
程なく…入り口のドアに吊るされたドアベルが軽快な音を立てる。カランッコロンッ!
美奈子「は~い、みんなおはよ(^^♪ピザはできるようになった?
…とりあえず解らなくなったらあたしも勉強して来てるし、聞いてね。」
今回、サテライトスタジオの公開生放送があるのにこんちゃんが授業の補講で
出られないと言うので急遽、さつきと沙雪に”Blue-Moon"を任せて手伝いに来た美奈子。
こんちゃんはちょっと話してから大学に向かって行った。
もう2人を1人前にできるという見方に切り替えた美奈子は…テキパキ動きつつ、
声の掛け方が変わっていく。悪魔モードと天使モードとも言えるような…
その事に茂木ちゃんも気が付き始めた。
美奈子「茂木ちゃ~ん!3番テーブルにナポリタン1つとクリームソーダが1つ。
それと、7番にオリジナルピザ2つとドリンクがコーラのMとオレンジMを1つずつね。」
オーダーの紙を厨房に見えるように張り付けるとテーブルを拭き、真子ちゃんと2人でホールをどんどん片付けつつ、人の流れも作りだし…どんどんお客さんの列が前に進めて待ち時間を減らしていく。
茂木ちゃん「美奈子さ~ん、ナポリタン1つとクリームソーダできましたぁ。
お願いしま~す。続いて7番のコーラとオレンジMサイズはできてます。
ピザがあと4分位です。」
茂木ちゃんも作る速度がだいぶ早くなったのを見逃さない美奈子と真子ちゃん。
アイコンタクトをして
美奈子”できるようになってるじゃん^^”
真子”でしょ?この前の研修の効果あったみたいよ?さつきさんの美奈子の物まねが効いてるみたいねフフフ。”
とやり取りしていると…
茂木ちゃん「7番のオリジナルピザ2つできましたぁ。」
必死で食らい付いていく感じがヒシヒシと。
お客さんが捌けて一旦、昼休憩に入った時…美奈子は茂木ちゃんに声をかけた。
美奈子「茂木ちゃんお疲れ~どう?自信付いた?見てて速度も上がってるし、
このままの調子で頑張るのよ?」
茂木ちゃん「て、店長~!美奈子様に認めて貰えましたぁ!!!」
と抱き着いてる…ホントに美奈子が怖かった様子。
真子「そっか、認めて貰えたかぁ。良かったね。でも、気を抜いて美奈子が怒ったら…
元のおっかない悪魔モードの”美奈子様”になるから気を付けて。」
その言葉で一気に青ざめる茂木ちゃん…
美奈子「ヲイヲイ…ちょっとぉ…茂木ちゃんをビビらせてどうするのよ…^^;;;
あたしは秋田のなまはげじゃないんだから^^;;;
家々を回って”悪りぃ~子は居ねぇ~がぁ!!”って練り歩いてる訳じゃ無いんだからさぁ。
ま、でも、あたしの見てる限り、こういう状態でも乗り切れるのも解ったし、もう茂木ちゃんは大丈夫だと思うよ?」
※喜びを噛み締めてる茂木ちゃん…良かったね^^
さて…すっかり忘れかけてたけど、恋の進展はどうなったか?と言うと…
茂木ちゃんとこんちゃんが仲良くなりだして…健二はいつもの様にスタンドで池谷に相談してる様子。
高橋 涼介は…緊急搬送が多くてそれどころじゃないみたいですね…
当の美奈子もこの所ピザの1件とかでシフトの組み換えが結構あって
スタンドに来ても健二と会う時間帯で無くなったりで全然誰とも進行していないし
連絡も受けていない。
美奈子は“もう諦めが付いたのかな?ま、冷静に考えればあたしを選ぶ理由なんて
これっぽっちも無い訳だし…切り替えて行った方が良いかもね。”と思い始め、
高橋 涼介から貰ったネックレスも外して箱に入れたままになっていた。
新人教育を含めた研修も終わり、カフェでは天使モードの美奈子。
でもどこか無理してるように見えるな…沙雪とさつきは思っていた。
沙雪「ねぇ…美奈子さぁ…最近無理してるんじゃない?」
家でさつきの居ない時にそっと聞いてみる沙雪。それに対しての美奈子の反応は…
美奈子「ん?無理…してるつもりは無いけど、引っ掛かってるのはあるよね。
こんちゃんはこの前の研修で初めてじゃない?あたしの笑顔全開じゃない状態を見たのは…
それで何となく声をかけずらいのは解る気がするのね。
健二君は…こんちゃんかスタンドか…あたしのその状態を聞いてビビっちゃってるかも
知れないし…(←結構当たってるじゃん^^;;;沙雪心の声)
高橋 涼介はERだからあたしの事なんて考えてる余裕ないでしょうしね。
そう思った時に”あたしの存在理由って何なんだろうな”って思い始めちゃってさぁ。
前の世界では姪っ子を育てて1人前にしてやらないと…って言う気で居たから、
全然思わなかったんだけどね。
何か、色々考えてたら解らない事だらけでさ…整理し足りないって言うかね。
”結局あたしって何がしたいんだろう?あたしって何の為にこの世界に来たんだう?”
ってね。ある意味、さつきと沙雪を結びつけることもできたし、
真子と池谷君を結びつける事も出来た訳で…そろそろあたしの出る幕は終わったかな…
ってね。”Blue-Moon"って言う職場があるからそこでひっそりおばあちゃんの様に
余生を過ごすかなぁ…ってね。」
沙雪「美奈子~…そこまで考え込む事は無いんじゃない?
あたし達にいずれ子供が出来たらイヤでも忙しくなるし、それにまだあんただって
こっちじゃ23だよ?向こうでの記憶を持ってると言ってもさ。
そこに縛られる事は何も無いんだしさ。23らしく豪快に遊んだって文句は言われないって。
神奈川の家を買ったって役員報酬もあるんだしさぁ。」
沙雪の一言で何となくモヤモヤした霧のようなものが若干薄くなった気がした。
名目上は”溜まった年休消化の為”(ま、嘘ではないし良いんじゃないかと…)
と言う事で後から沙雪やさつきは合流する(”Blue-Moon”の営業もあるので
そんなに長く休んでいられないし、パートさんだけじゃ店が回せないしね^^;;;)
と言う事で一足先に神奈川に行ってみる事に…S13に着替えと財布と携帯、それに神奈川の家の鍵を車の鍵につけて家を出た。
人生の目標をある程度達成してしまった気分になってしまい、”燃え尽きた”気分になってる美奈子に
沙雪の”こっちじゃ23だよ?向こうでの記憶を持ってると言ってもさ。
そこに縛られる事は何も無いんだしさ。23らしく豪快に遊んだって文句は言われないって。”
と言う言葉に気分転換と有給休暇の消化を兼ねて神奈川に行ってみる事に。
次回は神奈川編です^^;;;