銀色の悪魔…6th Stage~ ”漆黒の闇に浮かぶ銀色の幽霊(ゴースト)”列伝…<特別編> 作:SilviaSilvermoon
名目上は”溜まった年休消化の為”(ま、嘘ではないし良いんじゃないかと…)と言う事で
さつき達より一足先に神奈川に行ってみる事に…S13に着替えと財布と携帯、
それに神奈川の家の鍵を車の鍵につけて家を出た美奈子…
(※―――ここからは美奈子sideで進行します―――)
家に行く前に、横浜の…かつて在籍してたお店がこの世界にあるのか…興味があったので見に行ってみることに。
この世界の横浜は…美奈子がキャバ嬢のバイトをしてた当時(1990年代前半頃)の面影を
色濃く残していて、車をパーキングに停めて通りを歩いていると…
新人で入った頃の失敗した事や師匠とも言うべき人に初めて会った時の事などがいくつも思い出されて…その他にも様々なエピソードが建物に向かってる途中で思い浮かぶ。
角を曲がると…(あ、あるじゃん!お店の名前も佇まいもそのままじゃん。懐かしいわぁ)
驚いた事にあたしが新人で入った頃ほぼ入れ替えに退店していったNo.1の人が
お店に入っていった。あれ?店の前方数m先のパーキングに止まってるあの
深緑のジャガーXJ6ってもしかして…師匠のじゃね!?
当時No3か4で、あたしに手取り足取り教えてくれて…うわぁ懐かしいなぁ。
こっちの世界でも存在してるんだ…まあ、あたしは存在して無いから
話しかけられる事は無いんだろうけどね…。
嬉しさと寂しさが交差する中…キャバ嬢の衣装を見たくなって
良く行きつけにしていたショップもあるかも知れない…
そう思って働いてた店を過ぎ…2ブロック先のショップを目指す。
すると、何とあるじゃないの。って事で早速中に入ってスーツとドレス両方とも
懐かしいなぁって両方見ていたら現れちゃったのよ、当時No.1の優子さん
(下っ端の中ではGOD=神と呼んでいた。)
それにNo.2をなぎささん(下っ端からは裏でQueenと呼ばれていた。)と
あたしの師匠の雅さん(下っ端からはGODとQueenが半年の間に相次いで退店した後に
…レジェンドと呼ばれるようになった)店の仲良し3人組が。
裏側の列に回ってどんな話をしてるのかちょっと聞いてみたくなって気配を消してみる。
雅「ん~どれにしようかな…あの娘、結構安物を着てる割にうまく着こなしてるのよね。」
優子「でも、あんたがインクを掛けられそうになってたのを身体を張って阻止するなんて…大した子だねぇ。」
ん?待って待って何?これ…この話身に覚えがあるんですけど…嘘でしょ?
状況が理解できずに思わず絶句し、動揺が隠し切れないあたし。頭の中で整理しようと必死。
美奈子「!!!(えぇ~?なになに?それってさぁ…あたしが向こうの世界で体験してる事じゃん。って事は”神崎レイカ”というキャバ嬢も存在してるの!?)」
2人と別行動でアクセサリー系をいろいろ見て回ってるQueenこと”なぎさ”さん。
2人の話の集中しててこちらに向かって来る事に気が付くのが1瞬遅れてしまい…(なぎささんに)見つかったかどうか解らない位のタイミングであたしはその場を離れて表に出て来た。ちょっと信じられない事が一気に押し寄せてきていっぱいいっぱいのあたし。駐車場に向かいながらさっきのお店でのGODとレジェンドの会話を思い出していた…。
どうやらさっきの話の内容を整理すると、レジェンドをかばってインクを浴びてしまった入りたての(※この時、確か入店3か月目だったはず)新人を不憫に思って
ドレスとアクセサリーを買って返してくれるつもりだったらしい…
美奈子心の声「(あ、そう言えばあの時あたしもレジェンドから貰ったっけ…こういう経緯があったんだね…。気にしなくても良かったのに。)」
なんて思い返しながら停めた駐車場に向かって歩いて行く。不意に後ろから肩を叩かれた。「ふぇ?」と情けない声を上げてしまう。慌てて振り返るとそこには何故かQueenが。ものすご~く意外って言う顔をしていたと自分でも思う。
けどそれ以上に、Queenはにこやかに笑いながら
なぎさ「あっ、驚かせちゃった?ごめんねぇ?ウチのお店で働いてる”神崎レイカ”ちゃんだよねえ?」
美奈子「え?えっ?(何であたしを認識してるの?全く同じ顔の自分が存在してる事になるじゃん。って事はこの場は知らない振りしておかないと、今後とんでもない事になるかも。)
綺麗なお姉さん…え?お店?ですか?失礼ですけど、どちらの…人違いだと思いますけど…。」と濁してみた。
なぎさ「へっ?レイカちゃんだよねえ?さっきキャバ嬢ご用達のショップに居たでしょう?」
美奈子心の声「(ん?やべぇわ^^;;;やっぱり解ってたぁあ…じゃあこう言ってみるか。)」
美奈子「もしかして…あたしよりもっと髪の毛が金髪に近い色じゃないですか?
緑のカラコンしてて。(当時、カラコンが出始めた頃で気に入ってよく使ってたっけ。)」
なぎさ「あ…そう言われてみればそうかも。って事は…もしかして別人?でもよく似てるのよねぇ。」
美奈子「もしかしたら従姉妹じゃないかと^^;;;この前電話してて、仕事中に
インクをかぶってドレスとアクセサリーを汚しちゃったって言ってたんで、代替品を何か探してあげようかって…ね。」
さて曲がりなりにも店のNo.2のQueenはどう出て来るのか。
咄嗟に出た”従姉妹じゃないかと…”発言をどうやら信じてくれたようで…Queenは
なぎさ「何かねぇ…こういう商売してると店の中でも派閥…みたいな物が
出来上がっちゃってねぇ。なんか、雅…あ、レイカちゃんが庇った方の子ね。
こっちは枕営業とかしなくて良いから基本通りの接客をして売り上げを上げていくって
タイプの方で、インクを掛けた方は枕営業でも何でも良いから売り上げが上がった方が正義だって言うタイプね。」
美奈子「ああ…儲けるためなら手段も選ばないでえげつなくやるタイプなんですねぇ
^^;;;多分ウチの従姉妹なら枕営業とかは絶対しないタイプでしょうね…
普段あんまり感情を表に出すタイプではないと思うので、
よっぽど頭に来たんじゃないですかねえ?
自分から前に出て行く方ではないので。でも安心しました。
素敵な先輩方に教わっているならきっと大丈夫ですよね^^
実はちょっと大丈夫かなって心配してたんですよ。インクを頭からかぶった…
とか言ってたんで。」といかにも親戚っぽい事を言ってみた。
不意にQueenの携帯が鳴ってるのが解った。
美奈子「あ、携帯鳴ってますよ?お仕事じゃないんですか?お引止めして申し訳ありませんでした。じゃあ、あたしはこれで…」
と言って歩き出した。
美奈子心の声「(ふぅ…あっぶねぇ~。何とか誤魔化しきれたみたい。ボロが出ないうちに退散しなくちゃ…こっちの世界の”レイカ”に遭わない様にして帰らないと…。)」
そしたら後ろから凄い勢いで
なぎさ「ねぇ!ちょっと!レイカちゃんの親戚さ~ん!待って!待ってぇ~!!!」
美奈子心の声「(うわっ!やっべぇ~!何かとてつもなくイヤな予感がするぅうううう!絶対これフラグ立ったじゃん^^;;;帰らせてくれよぉおおおお!【切実】
くっそぉ、何で30m位離れてるのに声がこんなに通るんだよ^^;;;すっごい勢いで周りが振り返ってるじゃん…気まずいって(白目))」
仕方がないので驚いた顔を張り付けて振り返った。
美奈子「ど、どうしたんですか?そんなに大きな声を出すなんて…緊急事態ですか?」
なぎさ「今、優子さんって言う…うちらの店のTOPのキャバ嬢からでね。
非常に優子さんを御贔屓にしてるお客様が来る事になったんでこっちの派閥の人間を全員集めろって言われたんだけど…今日はレイカちゃん本業が研修とかで3日位居ないってなってて。ピンチヒッター頼めないかなぁ?って…」
Queenの普通なら無謀としか言いようのない”お願い”。多分、まだどこかにレイカだと思って疑ってる部分があるんだろうな…。
ここで関わっちゃったらあたしがどんどん逃げ場が無くなってくじゃん^^;;;
美奈子「イヤイヤイヤ^^;;;さすがに顔は似てても、あたしじゃとてもとても…
キャバ嬢ってあたしが思うにとてもストイックな職場だと思うんですね。
あたしがもし、あの子の振りをしてその場に居たとしても…何も出来なくて先輩方も
困ると思いますけど、いきなり次に出勤してきて”前回自分の居なかった接客の現場”のダメ出しをされたら…不信感を煽ってしまうでしょう?
同じ派閥の方々はそれでも理解してくれてあの子に話さないかもしれませんけど…
敵対してる派閥からの横槍が飛んできそうで、あたしはそっちの方が怖いです。
接客業って高校生の時のバイトしかしてませんし。」
と、もっともらしい事を話した。Queenは携帯を取り出し何回か電話をかけてる。
…多分時間も迫って来てるし、GODやレジェンドと話をしているんだと思う。確か、
この頃、あたしの記憶が確かならこの頃のGODが年齢で32歳位、Queenで28か9で
レジェンドが…多分26か7だったはず。
しばらくして
なぎさ「あの…レイカちゃんの親戚さん…は…高校の時のバイトって何を…?」
と電話の途中で聞いてきた。
美奈子「え?あたしですか?ん~地元の群馬の渋川って所でカフェの店員のバイトは1年位やりましたけど…でも、それ以来…7,8年位接客なんてやってないですよ?
あ、それとあたしは…”なつき”って言います(※ごめん茂木ちゃん、名前借りる!)」
携帯の向こうの相手…GODかレジェンドなんだろうけど…諦めてくれるとありがたいんだけどな^^;;;
すると何か向こうから伝えられたらしく…とりあえずお店であの2人にも言って欲しいと言われた。(ちなみにQueen…貴女さっきから名乗って無いけど?)
美奈子「あのぅ~すみません、あたしはお姉さんを何さんとお呼びしたら…さっき聞きそびれてしまって…」
なぎさ「あっ、ごめんなさいね。自己紹介して無かったわ^^;;;私は”なぎさ”。一応店ではNo.2って事になってます。」
美奈子「じゃあ…さっきお話に出てきたユウコさんとミヤビさんでしたっけ?
…にあたしでは到底務まるはずもないので…ってお話すれば良いんですか?」
と言う事であたしはQueenに連れられて店内へ。中ではもうミーティングが始まっていた。一斉に視線が集まる。おおぅ…この雰囲気久し振りだわ(白目)
ビッチリ気合の入ったメイクしてドレスやスーツで”戦闘態勢”に入ったキャバ嬢たちが一斉にあたし達を見る…。
いや、こんな50人近くいるキャバ嬢に思いっきり上から下までジロジロ見られるって怖いからね。
しかも今のあたしのカッコはT-シャツの上にパーカー、下はジーンズにスニーカーって…いかにも”働く気全くなし”…だって、普通に街をぶらついてただけだし。
優子「あ、こちらがレイカの親戚の方?ホントそっくりね…双子かと思っちゃうわ。」
美奈子「あ、あの…初めましてです。いつも従姉妹がお世話になってます。
”黒崎なつき”と言います。」
そう言っておずおずと頭を下げる。いや、マジでNo.1のキャバ嬢…いわばこの店の女帝だからねぇ。貫禄が全然違うし。元の世界の時でも1,2回しか話した事無いからね?
雲の上の人だったし…あ、なんか微笑んでるけど裏で考えてる事がありそうで怖い。(絶対これってフラグ立ってんじゃん^^;;;)
優子「あ、ごめんなさいね。自己紹介して無かったわ。あたくしがこの店で
No.1を張らせてもらってます”優子”と言います。よろしくね。
で、こっちが…さっき貴女に声をかけたのが店のNo.2をしてる”なぎさ”で、
右手に居るこっちがNo.3に付いてる”雅(みやび)”ね。」
美奈子「あ、っはあ…どうも。で、何故あたしはこちらに呼ばれたんでしょう?
あの子に成りすますのは無理ですよ?接客なんて高校の時のカフェのバイトしかしてないので、もう6、7年もしてないですし。」
雅「あなたに来てもらったのはあの子の代わりじゃなくて…ただ単に臨時のバイトをしてくれませんか?って話。」
美奈子「へっ?ちょ、ちょっと待ってください?イヤイヤイヤ…キャバ嬢ってそんな簡単に務まるような世界じゃないですよね?
そんな人数合わせだとしても、足手まといになって皆さんに逆にご迷惑を掛けてしまうのは目に見えてますよ?
それじゃなくても群馬から出てきた田舎者です。元々綺麗な日本語を話せてるのかも
自信も無いですし、どこかで方言とか出ちゃったら…それこそアウトじゃないですか
^^;;;」
雅「まあまあ…ちゃんとその辺は考えてるから^^あ、〇〇ちゃんごめん!裏で着替えとメイクお願い!」
お~い!ちょっと…レジェンドさん聞いてます?人の話をガン無視するなよ
^^;;;
何だよいきなり裏に行って着替えてメイクって…こっちはOKなんて言って無いんだぞぉ。
と思ってるがそんな事言える筈もなく…無理矢理お着替えとメイクされて再びみんなの前に。解せぬ…
ドタバタと突貫工事で着替えと顔面の塗装工事が終わり(←ヲイヲイ言い方^^;;;)
再びミーティングしてる皆さんの前へ。横からスタッフさんに渡された急遽作った
手書きしたのがありありと解る”研修中・なつき”と書かれたちょっと大きめの
ネームプレートを渡され、ドレスに付けた状態で…
美奈子「あのぅ~こんな感じになったんですけど…」とおずおずと声をかけた。
優子、なぎさ、雅「「「おぉ!良いじゃん良いじゃん、見た目がかなりキャバ嬢らしいわ。/そしたら…まず猫背にならない様にピッと立って。そう。そしたら…自分は何でもできる!って思い込む!!/自信満々でやってると何かが違っても意外と気が付かれないものよ^^あたし達だってそうやってミスをうまく隠してるんだし。」」」
即席の養成講座を受けてたらいきなりお客さん登場で…程なく開店。(いや、怖っ!心の準備も何も無いのね^^;;;あんまりやり過ぎちゃうとヤバいから後ろの方で気配消しておこうっと…)
お客様が来て15分経過。TOP3人組は格別の笑顔と多彩な声色と話術で接客している…。
「すごっ…」思わず声に出てた様で…
近くに居たモブの先輩に”なつきちゃん…声に出てるって…”って背中をツンツンされ…
「初めてだから声に出ちゃうかも知れないけど、なるべく我慢ね…」
と言われ、ハッと我に返り、”すみません、ありがとうございます”と
小声で感謝を言って背筋を伸ばした。
記憶の奥底に忘れかけてた何かを思い出させてくれた気がした。
モブで居る事約1時間…何事もなくお客様はお帰りになり…
ホール係の男の子たちがグラスなどを片付けていた。あたしは緊張から解放され
トイレへ。個室に籠ってると後から数名入ってきた様子。
鏡の前で化粧直しをしながら話している感じがする。
?1「ねぇ…あの子…やっぱりレイカにそっくりだよね?本人じゃないの?」
?2「でも、やっぱり初めてっぽかったよ?ホントに親戚じゃないのかなあ?」
?3「まあ良いわ…化けの皮剥がしてやる。絶対尻尾を掴んでえげつない位に叩き落してやるわ。見てなさい…あたし達に刃向かうヤツは追い出してあたしがここのTOPになって見せる…」
会話を聞きながら3番目のヤツがどうやらレジェンドにインクをかけようとした奴って事が解った。顔は見られなかったけど、声を頼りに後で探してみるか…
(あの当時のヤツと同じなのか確認しようと思った。)
3人が出て行ってからそ~っとトイレから出てきた。
その時、奥のロッカーの方からヌッと手が伸びて口を塞がれ引っ張られた。
美奈子「んぐっ!ん”っ!んっ!んんっ!!!」
?「し~っ静かに。あたしはあんたの味方だからちょっと耳貸して。」
(耳に聞こえてきたのは聞き覚えのある声…この声はレジェンド?…うわぉ、
師匠ですやんか^^;;;驚かさないでくださいよぉ…って思うけど言えない。)
慌てたように振り向くと…そこに居たのはレジェンド、Queen、GODのTOPキャバ嬢3人衆。何だ?この豪華なラインナップは…。(滝汗)
なぎさ「お疲れ様。急にごめんねぇ。」
雅「さっきトイレで嫌がらせされなかった?」
美奈子「いえいえ。あたしちょうど個室に入ってて。そしたら後から洗面所の辺りに人が入って来たなって…」
優子「何かあいつら言ってた?貴女の事…レイカだと思ってるみたいだし。
嫌がらせが来るかも知れないと思ったものだから。」
美奈子「あたしはさっき言ったように個室に入っちゃってたので顔は解らなかったですけど…3人くらいで来て…
1人目が「ねぇ…あの子…やっぱりレイカにそっくりだよね?本人じゃないの?」って言った後に
2人目の人が「でも、やっぱり初めてっぽかったよ?ホントに親戚じゃないのかなあ?」って話してたら
3人目の人が「まあ良いわ…化けの皮剥がしてやる。絶対尻尾を掴んでえげつない位に叩き落してやるわ。見てなさい…あたし達に刃向かうヤツは追い出してあたしがここのTOPになって見せる…」って何か1人で意気込んでましたけどね…」
優子、なぎさ、雅「「「ああ…その3人目は間違いなく最近5,6番位に枕営業バリバリで上がって来た”真由子”ってヤツだと思う。/雅を狙ってインクをぶっかけたつもりがレイカに阻まれた奴ね。/常に自分が1番だと思ってる勘違いブス…ま、1番の厄介者よ。この店の汚点と言っても良いわ…非常に恥晒しなヤツよ。」」」
美奈子「あのぅ~あたしは別にまた群馬に戻っちゃうんで、また普通に仕事してれば良いんですけど…あの子(レイカ)がちょっと心配で…
あたしが今日現れてしまった事で余計に回りも混乱してるでしょうし、その事でとばっちりの嫌がらせが激化するかも…ですよね^^;;;」
優子、なぎさ、雅「「「う~ん、これはかなり難題よね…2人一緒に居る状況を作るって言ってもなかなかできないし…」」」と考え込んでしまうTOP3人衆。
しばらく考え込んでいた後、不意にレジェンドが閃いた!とばかりに…
雅「じゃあさあ…こんなのはどう?貴女が群馬からこっちに出てきてあたし達と一緒にバイトしながら見守る…とかさぁ。」
美奈子「イヤイヤイヤ…あたしは今の仕事気に入ってるので当分群馬を離れる気は
ないんですよ^^;;;確かに気にはなるんですけど…群馬よりこっちは都会な分、
生活費がものすごいって聞いたことありますし。」
なぎさ「まあ…お給料の面とかは普通にOLさんやってるよりは全然稼げるとは思うけどねぇ。」
優子「ん~…今日は接客らしい事は全然無かったしね。またこっちに来ることがあるなら何度か入ってみて決めてくれても良いし。
当分非常勤のバイトって事で席は設けたままにしておくからさぁ。
次回からはあたしたちが責任を持って貴女を育ててあげるわ。もちろんレイカもね…フフフ。」
GOD様、イヤイヤイヤ…怖い怖い怖いってぇええええ!そんなことが言えるはずはないけど、めっちゃ固まってたのは言うまでもない…
実質2時間しか居なかったのになぜか2万ももらった…GODのお客さんから皆にチップをもらったから…だって。
現役の頃でも底辺にまでこんな大盤振る舞いって無かったなぁ…(遠い目)
まだ営業中だって言うのに着替えたあたしをお見送りにコインパーキング迄出てきた3人衆。あ、車のナンバーが群馬なのを確認したかったのか^^;;;
モノの見事にS13は群馬ナンバーだったため、3人も納得した様子で…別れた。
もう会う事は無いだろうな…って思ってたら、携帯に1コールずつ3回…
イヤな予感がするって思ったら…
何であたしにの携帯に3人の電話番号が登録されてるんだ?おかしいだろう!
まあ、呼び出し音を変えて直接出ないように細工したけども…キャバ嬢って恐ろしい…
改めて思い知らされた美奈子。
今後あの3人とも付き合いが始まっちゃうのか?それに付き合いが始まってしまえば
もう1人の自分…キャバ嬢の”神崎レイカ”と顔を合わせなければならなくなる…
あの3人に事実をカミングアウトするべきかどうか…また思い悩む案件が増えてしまった。
沙雪やさつきが来るまであと3日…。家で大人しくしていようと心に決めた。
(※思い悩んで答えを探すって言うのもあるし、実際にもう1人の自分に遭ってしまってどちらかが消えてしまうとか…それは避けたいと思うし。ただ、電話番号を知られてしまった事で余計に大変な事に巻き込まれるとは…)
TOPクラスのキャバ嬢が3人も集まると恐怖以外の何者でもない^^;;;
翌朝…10時過ぎ…あたしはトレーラーハウスを2つとも掃除して冷蔵庫の中身を買い揃え、
車も洗車して神奈川用に買ったK11の3ドアのマーチ1300…足回りとホイール&タイヤにブレーキパッド、それにシングルポイントインジェクションをGA15用に変更し、ハイカムとハーフステンのマフラーにCPU交換を行い、ノーマルの79PSからハイオク仕様にした事もあって115PS迄アップした。
納車されてウキウキしながら近くの100円SHOPにお買い物に出かけた。
駐車場に車を止め…出ようとした瞬間に携帯に着信が…こ、この音は確か…
液晶には雅(MIYABI)090-〇△××‐0381(ミ・ヤ・ビに引っ掛けたらしい…)
と出ている…イヤな予感がするので、100円SHOPを離れ、家に戻り、
S13に乗り換えてちょっと離れた湘南平の駐車場へ来た。
そして留守電を見たがコメントが入っていなかったのでRecallしてみる…
プルルルル…プルルルル…プチッ…
雅「もしもし?なつきちゃん?」
美奈子「はい、すみません先ほどは電話に出られなくて。運転してたもので…」
雅「あのさ…あの2人にはまだ内緒なんだけども、2人だけで会ってゆっくり
お話しできないかなって思って…あれからすぐに群馬に帰っちゃったの?」
美奈子「ああ…もう群馬ですけど…近い内に休みを合わせてお話しに行く位なら…
じゃあ予定が解った時点で連絡するって事でよろしいでしょうか?」
と一応伏線は張った。
雅「了解です。じゃあ、良い返事待ってますね。よろしくねw」
と言って電話は切れた。変わらないなぁ…その言い回し。懐かしい…けど、
今は怖さの方が大きい。まさか25年位経ってこの声を聞くことになるなんて…。
とりあえず1時間ほどしてから連絡してみる事に。
美奈子「あ、雅さんでしょうか…なつきですけども、シフトを確認したら明日なら
お会いできそうですけど…お時間とかご都合はいかがでしょうか?
午前中でも午後でもお時間は合わせられますけど…」
雅「あ、うん明日なら仕事休みになってるから…できれば午前中から会いたいな^^
良いかしら?」
美奈子「あ、はい。えっと…じゃあ何時にしましょうか…10時か11時位ですかねぇ?
それ以上早いと雅さんが厳しいですよね?」
雅「ううん。それこそ毎日ジョギングしてるから7時には起きてるし…」
美奈子「え?7時ですか?帰宅するのって夜中じゃないんですか?大丈夫なんですか?うぇえええ…」
で、結局9時に店の前で会う事に。翌朝…緊張してほとんど眠れず横浜に向かう事に…
明日にはあの2人が来るため。今日しか時間が無かったって言うのがあって…
朝5時に起きてスタイリングをして朝食を食べて7時に家を出る。8時半過ぎ…
ちょっと早めに横浜のお店に到着。
あと20分ちょい…さすがに今メールしたら常識無いよね…^^;;;
なんて思ってたら助手席の窓をノックする人影が…よく見ると、え?え?何でここにもう雅さんが!?
え?早くない?そんな事を思ってるとドアが開き…
雅「おはよ~^^ごめんねぇ…呼び出しちゃって…」
なんて言いながら乗り込んでくる…うわぁ、なんか懐かしいな…
なんて思ってしまったあたし。取り敢えず話さなきゃいけないって思って…
出た言葉が、
美奈子「えっと…どこかに移動しましょうか。どちらに行きますか?水族館とか公園とかなら意外と話してても聞いてる人も居ないでしょうけど…」
雅「あ、それならあたしの家…ここから車なら10分位で着けるから、ウチに行きましょうか^^」
あたしは思った。「(あっ…これ、拒否権無いやつだ…って事は多分あの2人も家に居て…3人から尋問と言う名の取り調べかぁ…うはっ!長い取り調べになりそうだわ^^;;;あたしの精神力がどこまで持つかな…我慢比べね…)」
取り敢えず道案内の通り走る…あの頃と変わらない道順…。見通しの悪い所も自転車の斜めに渡って来る所もきっちりクリア。
しばらく山道を登ると…大きな家の門が見えてきた…
美奈子「うわぁ…デカっ!この辺は大きい家が多いんですか?」
雅「ん?あ、ここあたしの家。」
美奈子「はい?ここ…ですか?すごっ…うわぁ…」
(当時の記憶より大きく見えるレジェンドの家…)開いた口が塞がらないとは正にこの事で( ̄▽ ̄;)…レジェンドは上着のポケットからリモコンを取り出すと、
ゲートの端の方に向かってボタンを押した。すると勝手に自動でカタカタ…っと
シャッターが巻き上げられ開いていく。
雅「あ、そしたらそのまま入っちゃって。」
と言うのでそのまま前進して、芝生の上に止めて良いと言うので取り敢えず置かせてもらって家の方に歩いて行く。
はぁ~…家の前まで来た…メッチャ気が重い…これから尋問されると思うと
晴れ渡ったこの空さえ鉛色の曇天模様に見えてくる。(←かなり重症)
うわぁ…めっちゃ良い笑顔で手招きしてるぅうううう!怖っ!
招かれるまま玄関を通り抜けて通されたのは豪華なソファの置かれた応接間の様な所…
ここで田舎者の挙動不審なスキル発動。キョロキョロしてしまう…
すっげぇ~場違い感。ソファに腰かけるとすぐに高そうなガラスのコップに入った冷たいカルピスが出てきた。
雅「暑いからさぁ~これでも飲んで一息ついてよ。」
美奈子「あ、ありがとうございます。…ゴックン…はあ…おいしい。」
緊張でのどがカラカラだったもんで…
色んな種類の緊張が一気にあたしのメンタルを襲う…カラカラになってるのどを潤す
カルピス…めっちゃおいしい…。なんて思ってたら一気に現実に引き戻された。
雅「早速だけど~」
はい、来ましたよ。取り調べの時間かぁ。上手い事ボロを出さずに逃げ切れるかな…
自信無いわぁ。(白目)
美奈子「はい?えっとお話と言うのは…どんなお話でしょうか…?」
雅「ん~、あたしね…なつきちゃんと別れてからずっと引っ掛かってた事があってね…
教えてくれないかなって…」
うぉおお!一気に核心を突く気か?ゴクッ…思わずのどが鳴ってしまう。
美奈子「引っ掛かってる事…ですか?あたしで解る事とか答えられる事ならもちろん誠実にお答えしますよ」
ニコッ…若干笑顔がぎこちなくなってるかも知れない。でも今は構ってられない。
雅「なつきちゃん…まずはその名前って本名?それになぎさ姉さんと電話してて、
うまくこっち(店)に連れて来てって話してるのも承知の上…って言うか全て解ってた様に感じたのよねぇ…」
美奈子「ん~それは半分正解って言う感じですかねぇ。初めから全部解ってた訳じゃなくて
途中でもしかしてこれって…って思って話を組み立てたらつながっちゃった…。
って言うのがホントの所です。ちなみに”黒崎 なつき”は…本名ではないですけど、趣味でちょっと小説の様なモノを投稿してましてね…
そのペンネームなので割合気に入ってもう何年も使ってるんですね。
それを言ったら雅さんも源氏名なのでは?何なら”神崎レイカ”もウチの従姉妹の
源氏名ですしね。」
(さて…どう出るかな?レジェンド…納得してくれるのかしら?)
雅「あぁ…そう言う事ね。道理で調べても出てこないはずだわ。」
美奈子「え?調べた?と言いますと?探偵さんとかを雇って…的な感じですか?」
雅「ううん、店の黒服のお兄ちゃん達にね…調べて貰ってたのね。で、気になったから車のナンバーで所有者を調べさせてもらったわ。」
美奈子「ほうほう。そしたら登録の名前は小長井 美奈子になっていた…でも住所って言うか所在地的には群馬の渋川市になっている…と?」
雅「そうなの。でも髪色もカラコンも違う所はあるけど、ほぼ同一人物としか
思えないような感じ。それにあのショップで気配を消してこっちの話を聞いてって言うのもまた凄い事だけど、あたしと優子姉さんとの話を反対側の棚の所で聞いてたんだよね?商品棚の反対側って意外と商品と板の厚みで声が吸収されちゃって話ってあんまり聞こえない筈なのに…その時明らかに動揺してる雰囲気だったってなぎさ姉さんが言ってたからね。それになつきの今の職業って…思いっ切り接客業じゃん?しかも店の店長で代表取締役なんでしょう?」
すげぇ~、たった1日か2日で調べつくすねぇ…(滝汗)正直、驚いてグゥの音も
出ない。驚いた事にレジェンドはたった1日ちょっとであたし(=こっちのなつき…と言うか美奈子)の名前や住所、それに現在の職業が店長をしていて、代表取締役になってる事まで全て知っていた。
美奈子「凄いですね…たった1日ちょっとでそこまで調べましたか…
さすがはレジェンドと下の者に言われてる事はありますね。縦と横のネットワークが半端じゃないですね。あ、もしかしてこの事はQueenもGODも雅さんがそこまで調べてる事はまだ知らない感じですか?それとも、もう2人も既に知ってて、雅さんに事の真相を調べるように依頼されました?」
そこまで調べてるのならこちらもそれなりの手札を切らない訳にはいかないだろう。内輪の店の者しか知らない筈のGOD、Queen、レジェンドと下の者が言ってる事や仲の良さ、関係性を知っているのを間接的に仄めかしてみる…
雅「やっぱりね…店の中の事を解ってるんじゃないかって思ってたけど、
ウチの店に居るレイカこと”小長井 美奈子”でも知らない領域まで貴女は知ってる気がするのね。
で、ここから先は何の根拠も無いあたしの頭の中で無理やりつなげてみた御伽話なんだけど…
未来の小長井 美奈子と言う人が何かの加減でこの時代にタイムトリップしてしまった。
未来から来てるからもちろん1回経験してるし、店の内情ももちろんよく知っている。
ただ、なるべく関わらない様にしていたんだけども、何かの用事とかでたまたま
神奈川に来る事になってしまい、横浜が見えた時に懐かしさでフラっと寄ってしまったらお店もあのショップもあって覗いてたらあたし達3人組が現れてしまった。
ヤバい!って思って身を隠したら新人の頃の”あのインクぶっかけられた事件”の話をしていてこの世界にもう1人の自分がやっぱり存在してるという事を知ってしまった。で、逃げなきゃって思って店を出る所をなぎさ姉さんに目撃されてしまって後を付けられてしまって肩を掴まれて…
そしてお店に連れて来られて強制的にバイトさせられる事になってしまった…
と頭の中でつなぎ合わせるためにちょっと空想力を働かせてみた訳ね。」
美奈子「凄いですねえ…よくそこまでつなぎ合わせましたね…
ちゃんとストーリーの流れまでできてるし…(素直に驚いてみせる。)」
雅「で、どうなの?ホントの所は。あたしが想像力を総動員してつなぎ合わせた
ストーリー…どこまで合ってる?」
美奈子「ほぼ正解です。ただ、タイムスリップする理由があたしの実際の従兄の話で…
全部真実をお話しますから、ぶっ飛んでる話ですけど…真実なので聞いてください。」
そう言って区切ってレジェンドを見た…笑う事無くしっかりあたしの話を聞いてくれる体制になっている。確認してゆっくり話始める。
美奈子「じゃあ…時系列で話していきますね。実はあたしと従兄って2020年からここにやって来てます。その時あたしは46歳、誕生日が来れば47と言う所でした。」
仕方なくレジェンドに…トリップした経緯を語りだした…
美奈子「まず始めに従兄が2020年の1月にこっちの世界でも同じ名前で存在してますが、
Fac〇bookのコミュで知り合った人達で群馬の伊香保温泉に遊びに行く計画をしてて。
所がその日…従兄が夜勤明けで残業になって神奈川を出るのが1時間半位押して出発して…
途中の高速道路の渋滞に巻き込まれたから電話で主催者の人に電話したんですけどね…
切った直後にトンネルを出た時にグニャって風景が歪んで戻ったんだそうです。
そしたらミラーに映った自分の顔が若くなってイケメン化したらしいです。
で、悪い夢かも…って思って途中のSAのトイレに駆け込んだら、案内表示の年月日が
199X年になってて、運転免許見たら1973年生まれが197V年になって顔も若くなったままだったんだそうです。
あたしもその辺のメカニズムが解って無いからそういう風にしか説明できないんですけども…
この時にトリップしたんだと思うって言ってましたね。
で、XからVの差をアルファベット順で探すと2つ…って事で22歳に若返ったんだと
推測したらしいです。
で、先にこの世界の住人になっちゃった訳です。
ここまでがあたしがトリップする前の前置きです。」
雅「うわぁ…辻褄合わせるのにかなりぶっ飛んだ発想をしてみたんだけど…
そんな事が起きるもんなのね。」
自分の想像があながち間違ってない事に驚愕してるレジェンド。
(←うん、それが普通の反応だと思う。)
美奈子「冗談でこんな事言えませんしねぇ。で、さっきの話に戻すと、
従兄がそんな事になっちゃってる時に、あたしはまだ2020年の神奈川に居たんですよ。
で、行方不明になったって大騒ぎになってどこ探しても見つからないから警察に届けて…半年経っても見つからないし…車さえ見つからないのはおかしいって事で
あたしが単独で従兄が最後に行くって言ってた伊香保に行ってみれば何かわかるかも…
って言って単独で行動して渋川に着いた途端ガス欠><;;;
何故かは解らないけれど、携帯はつながったんで104で近所のガソリンスタンドを紹介してもらって掛けたら…ガソリンを持ってきたのが従兄でした。
でも声はよく似てるけど顔が違い過ぎてね^^;;;
あたしはちょっと解らなくて…それにそれまで乗ってると思ってた銀色のシルビアじゃなかったから余計に解らなくて。
あ、ちなみに2020年のあたしの顔はこんな感じです。」
スマホのSDカードに入ってる46歳のあたしの写真を見せた。
携帯に映し出されている写真と現在、目の前に居る美奈子を見比べるレジェンド。
その様子はカミングアウトした他の人達と同様のリアクション。
46歳の割には若く見えるけど…正直な所、本人と言うよりも”親戚”とか
”かなり若めなお母さん?”って感じにも見えてしまっている様で…
雅「写真を見て…顔の作りに共通点があるから、きっと46になった時の小長井 美奈子と言う人はこうなるんだろうなって想像できるんだけど…
ごめんね、正直に言うと”親戚”とか”年の離れたお姉さん”か”かなり若めなお母さん?”って感じにも見えるわ^^;;;」
美奈子「信じられないって反応が正常だとは思いますけども…でも紛れも無い事実ですよ…。」
※ここで不意に電話を取ってどこかに電話し始めるレジェンド…一体通話先は誰?って思ってたら相手が出たらしい…。
雅「あ、おはようございます、あたしです。姉さん起きてた?あっ、うんうん。
え~?今、そこにレイカ居るの?あたしはちょっとなつきが気になって家に呼んでる…
うん、じゃやっぱりレイカとなつきは別人と言う事がはっきりしたね。了解です。
じゃ、また後で。」…ピッ。
美奈子「え?今ってQueenですか?それともGODですか?」
雅「ああ…今のは”なぎさ”姉さんよ。こっちのレイカを連れてショッピングしてるって。
これで今のレイカと貴女が別の存在だってはっきり出来た訳ね。
だから貴女の言ったトリップも信用できるって事なの。あたしの中では完全に繋がったわ。あの2人に伝えるかどうかは別としてね。」
美奈子「そうですか。信用していただけて良かったです。」
ちょっとホッとした気分。
美奈子「あ、でも…こういうののお約束みたいな事…ありますよねぇ?
当人同士が遭ってしまうとどっちかの存在が消えるって言う…あれが気になってるので、この世界の”レイカ”にはあたしは会わない方が良いと思います。」
雅「それならレイカが出られなくて急用でどうしてもヘルプの欲しい時…に来てもらおうかしら。ちなみに…元の世界で貴女はどこまで行った?」
美奈子「おおぅ…そこまで聞いちゃうんですね^^;;;
あたしが入って2,3か月でGODが銀座に自分のお店を出して独立して…
そのあとすぐにQueenもお店を辞めてお母さんの介護をするとかって言って…
で、雅さんがNo.1になって…あたしは週4回のバイトのままNo,2まで行きましたね…
最終的には。でも、オーナーが税金の滞納で摘発されて…お店は閉店になっちゃって
皆バラバラになりましたよ。
ただ、この世界の経営状況や個々の状況まで解んないですし。」
するとレジェンドがこっちの世界のお店の状況を教えてくれた…
雅「今の所…レイカが入って来てもうすぐ3か月だけど…
優子姉さんが独立するって話は出て無いし、なぎさ姉さんのご両親は
もう亡くなっちゃってるし…細かい所は微妙にずれてるのかも知れないわね。
それにしても…週4回のバイトでNo.2に上り詰めるって…
本気出せば向こうでのあたしも超えられたでしょうに…なんで?」
美奈子「イヤイヤイヤ…この話、向こうの雅さんにも聞かれた事なんですけどね。
”週4で年収2000万まで行ってて何で本業として年収180万の事務員さん続けてんの?”
って…あたしとしたらキャバ嬢1本で食べていけるほど甘い世界ではないって
思ってましたし。まあ、あと強いて言うなら会社員してれば健康保険貰えるんで
こういうのは大事かなってね^^;;;お金に対してせこいのかも知れませんけど。
変な話…水商売の源泉徴収ってなぁなぁで緩いでしょう?
だからバイト分の申告しなくても判らないってね。まあ、時間軸ずれちゃってるし
時効でしょうけども。」
雅「そっか…結構ちゃんと考えてたんだね。こっちのレイカもその辺は同じみたい。
週4のバイトで本業の事務職を続けながら…だし。あ、ちなみに…なつきは
そのNo.2の座に何年位居た?」
美奈子「あたしは入って丸3年で店が閉店してしまったんで…ざっと2年半ですね。」
雅「って事は入って半年でNo.2まで上り詰めたことになるじゃない…ちなみに今のあたしがNo.3の座に落ち着くまでに入って1年半、
No.3になってから5年だけど…いまだにあの2人は越えられないわ。」
美奈子「そう言った意味ではあたしは先頭の2人が店を辞めてしまったって事で
ラッキーが転がり込んで来た…って事ですよ。
実力で勝ち取ったNo.2では無いって事です。
あのGODとQueenの2人が店にそのまま居たら、それこそあたしはNo.4で固定で…
そこから3人の高すぎる壁を乗り越えて上に上がるのは絶望的でしたよ^^;;;」
?「そんな事無いと思うけどねえ…あたくしが見てる限り…キャバ嬢を何年も離れてたようには見えなかったけど?」
美奈子心の声「(ええええっ!!!レジェンドだけしか居ないと思ってたこの空間に…実はもう1人居た!?しかもこの話し方って間違いなく…GODだぁああああああああ!!!!!ヤバいヤバいヤバい!!!どうしよう…この状況素直に自白しすぎたぁああああ…)」
声のする方に恐る恐る振り返ると壁に寄り掛かるように腕組みをした…優子さん(=GOD)が。
美奈子心の声「(うぉおおお!マジですかぁああああ…まさかこの場所に
あのGODが居るなんて…しかもバッチリ本音を聞かれてしまうなんて…ヤバいっ!
穴があったら入りたい…完全に調子ぶっこいてるだけじゃん…あ~もうバカバカバカ…
あたしはやっぱり詰めが甘い。)」
レジェンドとGODが驚くほどの勢いで…GODの方に向いてスライディング土下座をしつつ…
美奈子「す、すみませんでしたぁあああ!調子に乗りましたぁああ!!!」
真っ青な顔色で冷や汗だらだらで平身低頭状態…
優子「え?えっ?何でそんな顔色悪くなる勢いで土下座してるのよ^^;;;
キャバ嬢1本でやって行くのに自信が無いからWワークしてた事が腰かけって思ったかもって?
あたくしだって昔、新人から2年位Wワークだったわよ?そんな事で咎めたりしないわよ。
それにNo.2になった理由を棚ボタだって言ってた事も…世代交代って必ずあるし、
向こうの世界であたくしが独立して辞めて行ったのなら…
今のあたくしもちょこっと独立を考えてた時期があったから…
そういう精神状態の時に思い切ったんでしょう…実際、こちらでは踏み止まったから
今の状態なんだけれども…ある意味、パラレルワールドってヤツになるんだと思うから
細かい所が違ってても大した問題にならない…
それだけの話よ。人生どう転ぶかなんて誰も先を見通せないから、
手探りでもがいて何かを見つけていくんだと思ってるのね。ねえ…
せっかく知り合えたんだし、こっちの世界で4人で手を合わせて行くのも良いと思うのよ?」
美奈子「え?えっ?手を合わせる…ですか?それってどういう…」
優子、雅「「そんな難しい事じゃ無いわ。お互いが持ってる情報を共有して対策を考えて被害を最小限に食い止めるの。/いずれ…キャバ嬢を引退したときに第2の人生に役立てていけるように…そしてみんなで支えあって行けるように…ってね。」」
?「そう…そしてこの4人がチームになって動けば…失敗はほとんど起こらないって確信をあたし達は持っている…だからこそ貴女にも仲間になって欲しいの。」
美奈子「え?Queenが何でここに?…20分位前にレジェンドが電話した時にこっちの世界の”レイカ”と一緒にショッピングしてたんじゃ…」
なぎさ「こっちのレイカとショッピングはしてたわよ?10分ちょい前に駅で別れたけどね。」
美奈子「おおぅ…そ、そうですか…(滝汗)」
(→※何これ、生きた心地しないんだけどぉ!!と言う美奈子の心の声がだだ洩れだったらしい。)