これもいいけど、こっちじゃない!私は聖剣が欲しかった!あの光がドバァーって出るやつ!あの闇を切り裂いたり、騎士王が持ってたりするやつが欲しかったんだァァァ!!! 作:排他的
聖我は模造された英雄王・ギルガメッシュを倒して第二階層を突破していた。そして階層を上がり、第三階層に突入した。
「ここが……第三階層……」
『大丈夫だ、相棒!今の俺とお前ならどんな困難も越えられる!』
心身共に疲れ切っている聖我を英雄王との戦いで進化したアクセルが励ます。その励ましを聞いて自身を奮い立たせる聖我、そして階層を上がる事に聞こえる男の声が聞こえてきた。
『ここはバーン大迷宮 最終階層。ここでは貴様の忍耐を試させてもらうぞ……貴様の記憶を見て、貴様が耐えられるか分からぬものを選ばせてもらおう』
声は第二階層で放射した光を放射して聖我の身体をスキャンする。そして少し経つと光が止み、第三階層の空間が違う空間へと変わった。
「ここは……転生の時の部屋だと!?」
聖我がいた第三階層の部屋は聖我を転生させた女性と最初に会った部屋と酷似した部屋へと変わっていた。
『ここで貴様は常日頃から使っているその剣、聖剣を得た。記憶では別に構わないと言ったそうだが、内心ではまだその聖剣ではなく、これらのような聖剣を使いたいと思っているのだろう?』
すると聖我の目の前には金と白で彩られた先程戦ったコピーである騎士王・アルトリア・ペンドラゴンが劇中で使っていたエクスカリバーが現れた。
他にもハイスクールDxDでゼノヴィア・クァルタが使っていたエクス・デュランダル、同じ作品内で使われていたアーサー・ペンドラゴンが使用していた聖王剣コールブランド、兵藤一誠が使っていた竜殺しの聖剣アスカロン、他にも色々な作品の聖剣が現れた。
「……」
聖我は聖我の目の前に現れた数々の聖剣を手に入れようと手を伸ばすがそれらには触れられず手は空を切る。
『やはりな、貴様のその聖剣が欲しいという欲望を無くさぬ限りこの試練は越えられぬ。戦闘で無類の強さを発揮しても忍耐では弱いと言うことだな』
聖我は唸るが全く持ってその通りなために反論できない。
『聖我……』
アクセルも戦いではなく聖我の欲望が試練の対象になっているために助言をすることが出来ない。
『この大迷宮における魂魄魔法の取得条件は神に対して信仰心を持っていないこと。そしてこの大迷宮のコンセプトは神に靡かぬ確固たる意志を有することだ、この試練の場合は神を欲望に置き換えただけだがな』
「欲望に……靡かぬ確固たる意志……」
その言葉は聖我の心に響いた。転生前、欲望に身を任せて最低限の学歴とその日その日の金稼ぎ、それ以外の時間は聖剣探しに費やしていた聖剣狂だったあの頃、そして今は鳴りを潜めてはいるもののまだ聖剣を自分に合う聖剣を探そうとしている自分の心に。
「(私が探す聖剣ってなんなんだろう、自分が求める聖剣ってなんなんだろうか……)」
自分は2度目の人生で11本の聖剣と共に生まれてきた。その力を使い、今まで現れた数々の敵を滅ぼし、時には撤退させてきた。
だが昔欲しかったものは変身して戦う聖剣ではない。ビームを出したりするあのカッコイイ聖剣だ。決して特撮ヒーローが持つ聖剣ではない。
「私が欲しかったのは……」
1度目の人生で馬鹿みたいに世界各地を巡って聖剣を探してきた。2度目の人生では女性に与えられた聖剣を使っていた。
「(1度目と2度目でなにが違う………………そういう事か、私が欲しいのは)」
聖我は最初と2回目を比較することでなにが違うのか気づいたのだ。
「(私が欲しいのは、アーサー王伝説のような聖剣だ、いや……)私が欲しいのは、自分の力で手に入れた聖剣だ!しんに手に入れたいのは、自分の力で探し求めて掴み取った聖剣なんだ!」
アーサー王伝説のアーサーが手に入れた聖剣は多少の細工はあろうとも、自分の力で手に入れたものだ。
聖剣ではないが、他にも著名な武具を持つもの達はそれなりの努力をしてそれらを手に入れている。
2度目で手に入れたのはなんの苦労もせず女性から与えられた聖剣だ、それは欲しいものであり、今必要なものではあるが、真に欲しいものでは無い。
「私は、貴様が提示するその聖剣は要らない!欲しいものは自分で手に入れる!!」
その言葉を言った聖我は手を上に向けクラウ・ソラスを呼び出す。
クラウ・ソラスは折れていて使い物にならないはずだが、何故か修復されており、その力は折られた時よりも強くなっている。
「光……あれ!!!」
クラウ・ソラスを振り下ろすと空間は破壊され、聖我が欲しかったであろう数々の聖剣が消えていく。
『お見事、よくぞ最終階層をクリアしたな。これで貴様の大迷宮攻略を終了とする』
クラウ・ソラスを振り下ろした聖我に男の賛辞の声が響く。そして最終階層の最奥に穴が開く。
最終階層の部屋を出た聖我の前にはハジメ、ユエ、シア、そして身元が確認できない龍人族のティオがいた。
「最下位は私か」
「あぁ、比較的簡単だったからな。俺は過去の試練はベヒモスだったし、1番強いと思う敵は魔剣を見せた時のお前だった。新作アームドブックで倒したよ、それに欲望も早く帰れる〜なんて試練だったが簡単にクリア出来た」
ハジメは自分の試練内容を話しながら全体的に楽にクリア出来たことを話す。
「私も過去の試練はヒュドラ、1番強いと思う敵はハジメだったけど、偽物で何も話さないハジメなんてハジメじゃない、それに欲望も楽にクリア出来た」
「私もですね〜過去の試練は帝国兵でしたし、1番強いと思う敵はハジメさんでした、まぁ欲望の試練は苦労しましたけどね」
ユエとシアも自分たちの試練があまり難しいわけではなかったことを話す。
「妾は……結構キツかったの……まぁ何とかなったが」
ティオは苦い顔をしていたが何とかクリア出来たらしい。
「……あれ、私とティオだけか?めちゃくちゃ苦労したの……」
そんな4人の様子にふと呟いた聖我だった。
聖我達は第三階層を出た部屋のさらに先に進むとそこには大迷宮の紋章と魔法陣が描かれた部屋にたどり着いた。
するとそこには禿頭の男がおり、その隣には手記のようなものが置かれていた。
そして魔法陣の中に入ると重力魔法を得た時とは違う感覚が聖我達を襲った。重力魔法を得た時は記憶の精査だったがもっと奥深くに入り込んできたのだ。
「……これが魂魄魔法か、面白そうだ……」
「ユエが適性ありそうだな……それに聖我もあるのか?」
「あぁ、これで意志のある光と闇の兵士を作り出せるからな」
「敵に回したくないのぅ……」
各々が感想を言い終わった頃、聖我の懐が震え出した。
「電話か、どうしたリリィ」
『緊急事態です!今私の目の前で聖我とフリードが……キャア!』
「リリィ!?」
聖我がリリアーナが叫んだことに驚いてリリアーナのことを呼ぶが返答はなく切られていた。
「悪い、ちょっとまずいかもしれない。探査!」
聖我は地上の状況を理解するために探査を行う。そして冷や汗をかきながらハジメにこう言った。
「大迷宮攻略後に言うことじゃないが協力してくれないか?ちょっとどころじゃない、王国の一大事だ」
聖我の言葉を急展開で驚いているが何とか理解したハジメが聞くと、
「任せろ、まぁ報酬はお前の聖剣を解析させろ」
「安心しろ、後で国王陛下とリリィに頼んで聖剣以外の報酬も出してやる」
聖我の依頼を了承し、空間魔法で地上へと戻り、攻撃に参加するのだった。
聖我が大迷宮を攻略し終えた頃、聖我を転生させた女性は聖我を転生させた世界でなにが起きたのかいまいち分かっていなかった。
「あのシークとモードレッドって誰よ……私転生させた覚えないわよ……」
女性は怪訝に思いながら棚から2つの聖剣と1つの本を取り出す。
「まぁいいわ、後で調べましょう。聖我の手に入れる聖剣が気になるところだけど、取り敢えずこの二振りの聖剣と本を送りましょう……行ってらっしゃい!」
女性の手から聖我の元へ煙を操る聖剣と時を飛ばす聖剣、そして氷の獣が記された本が飛んで行ったのだった。
やっとバーン大迷宮が終わりました!タテガミ氷獣戦記の存在をすっかり忘れていました……
スピンオフのゴースト、スペクターのフォームとてれびくんのオリジナルフォームどうしましょうか?
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出す
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出さなくていい