これもいいけど、こっちじゃない!私は聖剣が欲しかった!あの光がドバァーって出るやつ!あの闇を切り裂いたり、騎士王が持ってたりするやつが欲しかったんだァァァ!!!   作:排他的

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どんなにチートでも僕は南雲ハジメでも言いましたが、あけましておめでとうございます!


手を組む者たち、激突する者たち

とある昼下がり、聖我とリリアーナは2人で昼飯を食べていた。2人で食べてはいるが、すぐ隣には給仕役としてハルナとヘリーナが控えている。

 

それに2人が食べながらしていることは決して楽しいことではない。業務連絡をこなしながら食べている。それでも忙しい2人にとってはささやかな癒しであるのだが。

 

「白崎香織に続いて畑山愛子まで行方不明になってしまいました。この状況はかなり深刻です。捜索部隊を下がらせて隠密諜報部隊に2人の捜索を頼むことにしました」

 

「わかりました、リリィ。私のところの騎士団は大分人数が揃ってきています。何人かのクラスメイトがこちらに移籍してきましたので大分前よりマシです」

 

「大丈夫ですか?貴方と使徒達は険悪な関係であったはずですが」

 

「彼らの頭が殆ど居なくなったのでそれに伴って……でしょうか。それに雫達も同様にこちらの騎士団に入っています。我々のところは騎士団というより兵団と言った方が正しいかもしれませんね」

 

聖我のところにはいつもの園部率いる三人娘と雫に加え、勇者パーティーの殆どが参入した。

 

光輝や香織といった聖我を目の敵にしていたメンツのほとんどが消えてしまい、残った上位カーストメンバーである龍太郎はリーダーシップはあまりなく、勇者パーティーは瓦解した。

 

それに加えて愛子の行方不明だ。愛子が消えたことで生徒たちの後ろ盾がほぼ消えてしまった。

 

これは困ったと地球から転移してきたクラスメイトのほとんどが頭を抱えてしまった。困っていないのは雫と三人娘のみ。

 

それを見かねた雫は聖我を説得することにしたのだ。

 

「貴方を冷遇していたのは分かっているわ。それを飲み込めとは言わないけど、何とかして貰えないかしら」

 

聖我は騎士団の人材に困っていた。そんなところに雫からの頼み。これ幸いと勇者パーティーのメンバーをエリヒドに頼んでこちらの騎士団に入れてもらったのだ。

 

心情的にはあまり好ましくないが、気持ちを押し殺すのも社会では必要と分別をつけたのだった。

 

それによって加えられたのは永山重吾、野村健太郎、遠藤浩介、辻綾子、吉野真央の6人の永山パーティーと相川昇、仁村明人、玉井敦史の3人の愛ちゃん護衛隊の男子メンバーである。

 

雫たちも合わせると12人のクラスメイトが聖我の騎士団に入ったのだ。

 

「ふふっ、それは良かったです。それと魂魄魔法はどうですか?新たな神代魔法の使い道を教えて欲しいです」

 

「そうですね、試してみましょうか……」

 

聖我は魔力を目に流して魔力を発動する。そしてリリアーナをじーっと見つめる。リリアーナは聖我に見つめられて顔を赤く染め、少し経つとさらに顔を赤らめる。

 

「な、なるほど、し、思念を伝達することが出来るのですか」

 

「他にも思考を読み取ったり、新しく意識などを作ることができます。……それにしても可愛い反応しますね、リリィ…」

 

「だ、誰でもあんな言葉を送られたら恥ずかしくなりますよ!」

 

魂魄魔法の能力を理解しながらまだ顔を赤らめ続けるリリィ。どのような言葉を送られたのか気になるハルナとヘリーナだが、すぐに思考は仕事モードに切り替わる。

 

「こ、こほん、では王女として命令します。すぐに思念を伝達するアーティファクトもしくは光の武器を作り、それを兵士たちに配布してください」

 

「了解しました、リリアーナ王女様」

 

婚約者としてではなくかつての主従関係で命令を行ない、聖我はその命令を受諾し、食事を終えて仕事に戻ろうとした瞬間───

 

「オリジナル、リリィ、緊急事態だ!」

 

「聖我様、緊急事態です」

 

オルタがノイントを連れてリリアーナと聖我が食事を行っていた部屋の扉を蹴破って入ってきた。

 

何故ノイントがオルタとともに入ってきたのか……それはまた後程。

 

「な、何事ですか!」

 

「ヘリーナ、落ち着きなさい。どうしましたか」

 

「帝国に南雲ハジメとその一派(ハーレム)、そして兎人族が急襲を掛けました!」

 

「「「「……は?」」」」

 

事態はどうも訳の分からない方向へと行っているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところは変わって帝国、帝都は炎に包まれていた。

 

「どういうつもりだ南雲ハジメ?いきなり俺の国に攻撃してくるとは……事と次第によってはお前を殺すぞ?」

 

「こちらにも事情があるんでな、お前とお前の国の腐った貴族共を殺して返すもん返してもらうぞ!」

 

その帝都の中心でガハルドとハジメが剣とドンナーをお互いに向けて緊張した空気を醸し出していた。

 

2人の後ろには帝国の精鋭と兎人族が待機しており、お互いを牽制し合っていた。

 

「聖我の友であるあなた方には申し訳ありませんがその首、置いて行ってもらいますわ!」

 

「ハジメの敵は私の敵、シアの敵も私の敵……聖我の婚約者であっても容赦しない」

 

「父様をかえしてもらいますぅ!貴方達を殺してでも!」

 

トレイシーとユエ、シアもお互いの得物を構えてお互い睨み合っていた。

 

なぜこうなったのか、それは少し前、そしてオルクスからハジメが出た頃に遡る。

 

シアの父であるカム・ハウリアと兎人族は奈落から出たばかりのハジメによって魔改造を施されている。だがハジメは態度が少し柔らかくなっていたためにアサシンと普段の切り替えができるように変わっていた。

 

その魔改造が終わった頃にシアと付き合い始め、カム達からも祝福され、ハジメはカムをもう1人の父親として見ていた。

 

ハウリアの安全を確保したあとも、なにかあったら連絡するよう通信用のアーティファクトを渡すくらい、ハジメはカムを、その人となりを父親として尊敬していた。

 

聖我達から離れたある日、ハジメはカムに渡したアーティファクトから通信を受けた。ハジメとシアはどんなメッセージが送られたのかワクワクしながらそれを見ると、そこに書かれていたのは──

 

カムが帝国に連れていかれたという連絡だった。

 

フェアベルゲンに向かっていたのもあって急いで空間魔法を用いてフェアベルゲン近郊にあるハウリアの隠れ家に向かうとそこには悲しみにくれたハウリアたちの姿があった。

 

どうやら仲間を庇ってカムが1人残って帝国と戦ったために連れていかれたらしい。

 

ハジメは聖我とのコネを使い、帝国に掛け合ってガハルドと会談した。

 

だが──

 

「そんな兎人族は知らん、そもそも最近兎人族を見かけんしな。それよりもどうだ、聖我から聞いたんだがお前優秀な錬成師なんだろう?帝国に仕えないか?」

 

返ってきたのは知らないという返答だった。だが帝都の酒場で話を聞くには帝城に兎人族が連れていかれていたらしい。

 

全く取り合わないガハルドに痺れを切らしたハジメは帝国を兎人族とともに攻撃した……ということだ。

 

「だからハウリアの男なんて知らねぇと言っているだろう!いくら聖我の友だろうと帝国に攻撃したんだ……タダでは返さねぇ!」

 

「それはこちらのセリフだ!俺の義理の父親とも言える男を攫ってシラを切るなら帝国を燃やしてでも強制的に探し出す!」

 

ハジメとガハルドはそれぞれ自身を奮い立たせると激突した。

 

それを見て兎人族と帝国軍、ユエとシア、トレイシーも戦いを始めるのだった。

 




ノイントが何故オルタと行動しているのか、ハジメとガハルドの激突はまた次の話以降に書きます。

これからもよろしくお願いします。

スピンオフのゴースト、スペクターのフォームとてれびくんのオリジナルフォームどうしましょうか?

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