ヤンデレ真秀ちゃんに死ぬほど愛される日常 作:コントラポストは全てを解決する
こないだライブをしたらちょっと色々な意味で危なめな子に髪の毛入り手作りチョコを貰った。髪の毛を全部抜いて食したが、とてもお上品なお味だったと記憶している。カカオから育てたって言ってたっけ。そういえば入ってた髪の毛が妙に縮れていたが、あれは本当に髪の毛だったのだろうか。真相は闇の中森の中あの子のスカートの中。
「まほろさん……食堂行こ……?」
「食堂か。久しぶりに覗いて見ようかな」
「ちょっとまほろ、誰よこの女」
「出雲咲姫。俺の友達だ。恋愛感情はナッシングだから安心していいぞ。だから咲姫と食堂に行く許可をください」
いや、なんで友達と食堂行くだけなのにむにに許可取らなきゃいけないんだ。
「本当に恋愛感情はないのね?」
「当然。俺と咲姫は激マブ宇宙友達」
「私達は……恋愛なんて超越した関係……」
「なら、よし。行っていいわ」
「やった」
むにが未だに俺の行動権を握っているのは疑問だが、許可が取れたしまあいっか。
――――――
食堂、いつも混んでんなぁ……。
「おーい咲姫ー!こっちこっち!」
「咲姫ちゃーん!」
咲姫が昼食を買ったのでそれについて行くと、見知らぬ灰色と緑色がいた。誰やあんた達。ノア先輩も一緒にいるけど、お知り合いですか?
「境まほろ、やっと来たわね」
「え、はい。てっきりノア先輩と咲姫だけだと思ってたのですが、お知り合いですか?」
「私のユニットメンバーよ」
「おー、これが噂のフォトンブラッドの方々」
「メイデンよ」
以前麗の家にてフォトンメイデンをテレビで見たけど、赤ラインなんて微塵もなかったね。どちらかと言うと覚醒ユニコーンガンダムみたいな色してた気がする。
「はじめまして。いつもノアや咲姫がお世話になってるわね。新島衣舞紀よ。よろしく」
「私、花巻乙和!よっろしくー!」
「堺・アンジュ・マホロアンドルファーでっす。よろー」
「まほろさん……偽名は犯罪……」
「あはは。まほろ君、結構面白いね」
「ごめんね衣舞紀、乙和。境まほろはこういうやつなの」
「ノアが拒否反応出さない男の子ってだけでおもしろーい!ねえねえ!彼女いる?」
「乙和、そういう話は控えなさい」
なんだ。メイデンって思ったより面白そうじゃん。皆キャラが立ってる。個性豊かだ。これが頑張れば覚醒ユニコーンみたいな雰囲気を出すんだからだから、人間って可能性に満ちてんだなぁ。
「まほろ君、ご飯買わなくて大丈夫?お金ないなら奢ろっか?」
「大丈夫。俺にはこれがあるのです」
「カロリーメイト?……まさか、それがご飯?」
「いぇす、マイロード」
「まほろちゃん!ご飯は全ての源なんだよ。ちゃんと食べなきゃダメでしょ!」
「乙和の言う通りね。まほろ君、ご飯はちゃんと食べなきゃ」
「俺はこれで十分栄養取れますので」
「そんな細い身体して。私、心配だわ……」
急にお姉さんムーブかましてくるじゃんこの2人。確かに俺は貧弱だが地球の重力には耐えられてる。だから大丈夫。
「はいはい。境まほろの身体の細さに不安を抱くのはあとにして、本題に入るわよ」
「本題?え、今日って楽しく皆でお食事会じゃないんですか?」
「だとしたら貴方のご飯は場違いでしょ」
「多様性です」
ノア先輩だってどうせ朝とかはスムージーで済ますでしょ?それと同じ。俺だって身体の事考えてるんだ。だから皆も引かないで。
「で、本題と言うと。ユニットとかライブ関連ですよね。どうやってピキピキを学園王者の座から引きづり下ろすかとか考えてます?しのぶに勝つには仙人にならないと勝ち目ないですよ」
「それもあるけど。私達、陽葉祭のサンセットステージに立ちたいの。そのために必要な事を考えて、提案し合う。境まほろも力を貸して」
「メイデン会議ですか。俺は実況係?」
「まほろさんは……アドバイス係……」
こんなトーシロにアドバイス?俺みたいなBPM爆高曲狂信者にアドバイス頼んだって役に立たないよ?メイデンの雰囲気にだって合ってないし。実況してた方がマシじゃね?ウマ娘で実況の仕方学んだから実況の方が良いと思う。
「まず、そうね……私達に足りないものって何かしら」
「筋肉」
「可愛さ!」
「新しい色……」
「ノア先輩、この会議大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ。多分」
自分達に足りないものは何かと問われ、1番最初に筋肉って出てくる脳筋集団メイデンフォトン。俺、割とやばい集団と出くわしたのでは。
「境まほろはどう思う?」
「そっすねー、テレビで見た感じだとだいぶ雰囲気も曲も良かったんで、現状維持で続けて行けば1ヶ月ぐらいでステージランキング圏内行けるかと。あ、でもアクセントに情熱的な赤色があると良いです」
「ふむふむ……なるほど、赤色。咲姫ちゃん、今まで私達に赤色って見えた?」
「まほろさんと私以外、皆真っ赤……」
「意外と赤も悪くないと」
デストロイモードと覚醒モードの色が一緒に入ってたら強そう。赤色っていいね。皆が真っ赤とは、心のオーラが皆赤色って事?こんなカラフルなのに?情熱があると言うことだろうか。
「現状維持で良いって言うけど、まほろちゃんもライブの心得あるの?」
「乙和、境まほろは学園ランキング2位よ」
「うぇ!?意外。じゃあ、まほろちゃんとプロデューサーの言うこと守っとけば安泰だね」
さすが芸能人。プロデューサーもいるのか。
「あー、でもちょっと気がかりな事が1つ。happy aroundって言うユニット知ってます?俺の幼なじみがやってるユニットなんですけど。そこと当たるかもしれない」
「当たる……?まほろ君、どういうこと?」
「メイデンが現状維持で行った場合、高確率で圏内最下位の8位で選考期間を終えます。で、ハピアラも今の調子で行くとだいたいステージ選考期間末期直前に8位になるんです。そうなると両者ズルズル追いかけあって、戦う事になります」
「なんで戦う事になるの?乙和ちゃんにも分かるように話してよー」
「乙和に分かるように……今ので分からないとなると俺にもちょっと説明が……」
「なんかバカにされた気分!」
「境まほろ、乙和は一応17なの」
「あ、年上……」
「一応って何さー!」
乙和先輩からすごい万丈の臭いがしたから本能的に俺より下だと思っていた。いや、俺より下だったらまずこの校舎にいないか。さては俺もバカだな。そうしてどう説明しようか悩んでたら、衣舞紀先輩がいい感じに説明してくれたので片付いた。だが、問題はそれ以外にも。
「フォトンメイデンとも知り合ってしまった手前、ハピアラとフォトン、どちらかしかサンセットステージに立てないのは後味が悪い。どっちかが7位になるしか」
「境まほろ的には、ハピアラとメイデン、どっちが上に上がりやすいと思う?」
「うーん……実力的には五分五分なんですが、やっぱプロの曲とダンスと指導受けてるメイデンの方がより伸び代があるのかなって」
「じゃあ私達、頑張らなきゃねー」
八位で争いを起こさないとなると、本来の七位を九位にまで蹴落とす必要がある。現在の七位ユニットは割と現状にあぐらかいてたし、真秀達が頑張れば潰せる。ちょっと物言いが物騒になったが、要はハピアラとメイデンを両方ステージに立たせたいという俺のエゴのため死んでくれと言うことだ。言い直しても物騒になってしまった。まあ、九位以下が這い上がって来ないことを前提に話してるが。でも、なんかステージランキング圏外のユニットって心のどこかで諦めてて情熱のフレアが感じられないんだよな。俺の主観だが。
「境まほろはどうやって学園2位まで上り詰めたの?」
「それが俺にもわからないんですよね。ライブ始めたのは九月からですし。一応ユニット登録というか名前登録は中三の一月にしてたんですけど。中等部卒業手前のリミコンで2位取った時から、名前だけ独り歩きしてたのかなってのが俺の予想なんですが」
「そんなことありえるの?」
「何もしないでランキングに入ったってことー?なんかずるい」
「乙和、境まほろはリミコンで二位を取った実績から派生して今の地位を築いたのよ。何もしてないわけじゃないわ」
「まあ、乙和先輩の感想もわかります。現に匿名メッセで不正しただろとか送られてきましたし。高等部前期とかは俺によるランキング運営買収とかの噂も男子達の間で立ちましたし」
「えっ……あ、ご、ごめんね、まほろちゃん……」
「いえ、所詮根も葉も無い噂ですので。証拠も出ないから勝手に噂は消えていきました」
人の噂も75日。そもそも、ランキング運営の買収方法なんてあったら、今頃ランキングは地球連邦軍みたいに腐敗して誰かが抗議を起こしていたはずだ。人の犯した過ちはマフティーに粛正される。
それにしても、乙和先輩に擁護説明したのがノア先輩だったのは以外だった。前はあんなに俺を嫌っていたのに。
「ノア先輩、男嫌い直ったんですか?」
「いえ、全然。今日も咲姫ちゃんの胸を性的に見てた不埒な男子どもを風紀委員に突き出してやったわ」
「私の胸……性的……?」
「咲姫ちゃんの胸は全然性的じゃないわよ。安心して学園生活送ってね」
「?……はい……」
なるほど、認めた男子以外は全部粛正対象と。これ、咲姫がいなかったら今頃俺も制裁されてたんだよな。咲姫には頭が上がらない。俺もあんまり羽目を外しすぎないようにしよう。しかしまあ、女性は自分の胸に来る視線に敏感だと言うが、咲姫は例外らしい。でも、俺もたまに股間に視線を感じてチャック全開なのかと思ったら何もなかった事があるし、女子の胸への視線センサーが敏感なのは本当だろう。
「話が逸れたわね。私達に足りないものの話に戻しましょう」
「やっぱりもっと可愛さが欲しいよねー」
「あの衣装に可愛さって難しいわよわね……」
「可愛さ……何か……バッジとかで……ワンポイント……」
あの静かで幻想的な世界観に可愛さとなると、無難に花だろうか。金の煌めく菊のブローチを頭の帽子に一飾り。メイデンに合う花って言うと、菊か彼岸花かたんぽぽぐらいしか思い浮かばない。
「お花かポップなデザインにメイデンカラーにしたアルファベット……こんな感じかなー」
「あなた、絵が描けるの?」
「まあ、一般レベルですが。ほら、こんな感じのブローチかピンズなんかどうです」
「なるほど……結構良いわね」
「ノアだけじゃなくて私達にも見せてよー!」
「ああ、すみません」
皆に見せると、咲姫と乙和先輩は良好な反応、衣舞紀先輩はちょっと難色を示していた。さすがにポップ過ぎただろうか。やはり時代はかっこよさと可愛さの融合、かっこかわいいなのか。帰ったらむににも相談してみよう。
「うーん、とっても良いデザインだし皆にも似合うと思うけど、私だけ浮いちゃうと思うの」
「……?」
「まほろ君、なんで『わからない』みたいな表情してるの?」
「いや、普通に衣舞紀先輩にも似合うと思うのですが」
「で、でも、私、よくぱっと見はクール系って言われるし……」
「いや、衣舞紀先輩もこれからのためにかわいい系も研究した方が良いと思いますよ。それに衣舞紀先輩にだって可愛いは似合います。俺の本能がそう言ってます」
「ま、まほろ君の本能は変わってるわね……。でも、まほろ君に言われると本当にそんな気がして来るから不思議ね」
美少女ゲームの推しは股間に従え。デザインは本能に従えと俺は教えて貰った。俺の本能が衣舞紀先輩のビューティーの中に眠るプリティーをロックオンしている。別にピンクハートで全身を着飾れなんて言ってるわけじゃない。なんなら、最初はクールビューティーとプリティーの両立でも良い。
「衣舞紀先輩に可愛い系が似合うって可愛いもの狂いのノア先輩も言ってます」
「え、言ってないんですけど。ていうか、私のこと可愛いもの狂いって呼ぶのやめて。なんだか可愛いものなら見境がないみたいに──」
「これ、俺の隣の席の大鳴門むにです」
「何この子可愛いー!!!!」
『…………』
むにのライブデビュー記念、ステージ衣装全身写真を見せたら予想通りノア先輩は食いついた。皆呆れた表情をしている。ノア先輩、もし男だったら可愛い女の子を見境なく誘拐してそうだよなって最近思うようになった。まあ多分、ノア先輩の可愛いセンサーはキュート100%にしか反応しないんだと思うけど。
「まあ、所詮トーシロのデザインとアドバイスなんで最終的には事務所を通してプロに頼んでってなると思います。俺の絵はデザインイメージ的なものに使えたら使ってください。とりあえずデータはノア先輩に送っておきますね」
「……まほろちゃん、ノアのLINE持ってるの?」
「えぇ、マブダチなんで」
「ノアが男の子とLINEを交換するなんて……」
「な、何よ……乙和に衣舞紀も……。私だって男子とLINEぐらい……」
「ノアさん……家族を除いた男の人のLINE……いくつ持ってます……?」
「…………境まほろだけだけよ……」
『…………』
ノア先輩、皆を無言にさせるのが得意だね。どこかの国で可愛い女の子と同性婚しそうな程男という字に結びつかないノア先輩。多分小学校でちょっと男子!と言っていたタイプだ。
「さ、境まほろがどうしてもって言うから仕方なく、仕方なくよ!勘違いしないで!」
「お嫌でしたら俺のLINE消しても大丈夫ですよ?咲姫とも交換してますし、ノア先輩の気持ちを尊重します」
「……それは嫌。せっかく出来た男の子の友達だし」
「ノアが男子にデレた……」
「青春してるのねぇ〜」
「うるっさぃ!!!!この話はやめ!はい次!筋肉についてッ!!!」
今のはデレというか友情のような気がするが、まあノア先輩が珍しい反応をしたのは分かった。
これ以上ノア先輩に干渉するとガチギレしそうなので、筋肉への話題へと話をシフトする。
筋肉……いきなり筋肉が出てくるのはヤバいとは言ったものの、それは確かに必要だ。いや、ムキムキになるほど鍛えろという訳では無いが。
「ダンスに必要なのはやっぱり筋肉よね」
「まあ、必要なのは基礎筋力に体幹と言ったところでしょうか。あまりにもごつくなってメイデンのイメージ自体を損なってはいけませんので」
「境まほろは体型の割にダンスにキレがあるわよね」
「俺のはキレがある風に見せてるだけです。ロボットダンスのかくつく動作を合間合間で挟むとそれっぽくなるんですよ」
「私達もそれやろうよ!」
「知り合いのユニットのメンバーに同じことをやらせたら余計な肉が揺れてダサくなったので、まず体脂肪率を8%程度にまで削ぎ落とす事から始まりますが」
「……まほろ君、体重と体脂肪率いくつなの?」
「43キロの5%ですが。身長が175センチなので完全にヒョロガリの部類ですね」
『男子に両方負けた……』
咲姫以外落ち込んでしまった。いや、俺は痩せてる通り越して痩せ細ってる部類だからこんなやつと張り合っちゃダメでしょ。真秀なんて落ち込むより先に俺に肉を食わせようとしてくるんだぞ。自分が痩せるより俺を太らせた方が楽だし早い。胃袋小さくてそもそもが食えないからそんなに太れないんだけどさ。デカい胃袋が欲しい。
「適度に身体を鍛えてダンスにキレを出す。筋肉についてはこれに限ります」
「まほろちゃんも鍛えてるの?」
「…………最近創作面で忙しくて、前は20回出来た腹筋が1回もできなくなりました……。で、でも、腕立てなら10回ぐらいは!あと体幹トレーニング各メニュー30秒なら持つんです!だから大丈夫……大丈夫なはず」
「まほろ君……本当にこの先生きていけるのかしら……。心配だわ……」
哀れみの目で見ないで。俺も頑張ってるんだ。学校の身体測定でもっと食えと毎回先生に言われるけど大丈夫なはずだ。大丈夫なはずなんだ。真秀に力負けするけど。腕相撲で勝ったことないけど。過去1回押し倒されて抵抗出来なかった経験があるけど。ていうか女の子に押し倒されて抵抗出来た経験がないけど。問題はナッシング。前向きに行こう。じゃなきゃやってらんねーですわ。
「筋肉についてもこんな感じでいいかしら?他になにかある?」
「色は赤……」
「可愛さのデザインもおっけー!」
「ランキング対策も申し分ないわね」
「あとは、まほろさんがメイデンのアシスタントになってくれれば……」
…………ん?アシスタント?俺が?
「咲姫、俺はBPM爆高曲狂信者。俺がアシスタントになんてなったらメイデンがロックバンドになるぞ?やめとけ」
「でも、まほろさんはいっぱい私達にアドバイスくれた……。きっと大丈夫……」
「いや、でも、事務所の意向とかあるでしょ?トーシロが口出しちゃ悪いって」
「宇宙友達の縁で、お願い……」
「そう言われると断りずらいんだけど……」
いや、えー?俺?金もかからずそこそこ使える人材として使われる感じ?ピキピキのサポーター契約もないし真秀の手伝いもないからできるっちゃできるけどさ。自分の創作出来なくなるの辛たん。それにアシスタント、サポーター系はいい思い出ないしなーと。
「アシスタントとかじゃなくてさ、ちょっと行き詰まった時とかに頼るヘルパー的な立ち位置でどう?1陣営に肩入れすると俺怒られちゃうんだよ。そういうポジにいるの。そんな感じで何とかお願いできない?」
「どうしてもダメ……?」
「やろうと思えばできるんだけど、やった後が怖いんだ。エコヒイキ罪でユニットのサポーターにされた挙句何日も自分の家に帰れず相手方の家に上がれば毎日親御さんたちにうちの娘をよろしくねってプレッシャーかけられて泊まる時は夜這いされないかヒヤヒヤしながら寝て朝起きたらなんかパジャマがはだけた女の子が隣で寝てて『昨日はすごかったね』って存在しない記憶を語られて朝から晩まで胃袋の許容量以上のご飯を食わされ時には寝る間もおしんで曲を作って親御さんが仕事で一日中いない家にいけば日中野獣のような滾った目で見られてあくまで友達なのにお風呂にまで一緒に入ってきて人によっては隙あらばキスしてきてなんならその続きも求めてきて誘惑媚薬は当たり前の人もいるしどこの家にいても幼なじみは鬼電してくるしなんなら盗聴だって当たり前15歳なのにめっちゃ男に飢えててたまに俺の事精液タンクとしか見てないんじゃないかってほど理性切れてる時もあるし押し倒されたら絶対力負けするから逃げらないしそういう恐怖に加えて必要書類って言って婚姻届書かせようとしてくるし婚姻届にサインを拒んだら偽造書類作ろうとしてたし俺に媚薬を投与するだけでなく自分にも投与して理性のせめぎあいを体験させられた事もあったし貧乳だから胸を育てて欲しいってめっちゃ艶めかしい目で乳揉ませてくる貧乳もいるし絵の資料集めとしてウィンドウショッピングは当たり前そのままラブホの資料が欲しいってホテル入ろうとするし大丈夫だろうと油断して普通の友達の家に行ったら媚薬常習犯がセットでいた事もあったし女の子に狙われて無理やり性的興奮させられてでも俺新人類だし女の子に好かれやすいし諦めるしかないのかなって何度か枕を涙で濡らして俺も女の子への態度は気をつけてたけどやっぱダメなのかなって絶望して田舎に引っ越したくなって──」
「ストップストップ!怖い怖い怖い!」
「まほろ君、目が死んでる……」
「女の子絡みのいざこざだー……」
いけない。呪詛のようにブツブツと今までの記憶がフラッシュバックしてしまった。主にピキピキサポーター契約のせいだがたまにハピアラもやらかすから油断できないんだ。絵空が1番怖い。今話した八割の実行犯は絵空だ。ほんと早く、皆俺以外の男を見つけて欲しい。俺よりフェロモンが強い新人類がいればいいんだけど。
「あの……境まほろ……大丈夫?」
「ああ、大丈夫です。そういうわけで、アシスタントではなくヘルパーでお願いします。何卒」
俺もちょっと本気で作曲したいから。ライブいっぱいして、サポートできない真秀達のせめてもの道標として。俺は過去一で音楽に取り組む。同時進行でメイデンをランキング七位に上げられるよう事務所にばれずに画策する。ぶっちゃけサポート系にトラウマ持ってるのもある。よし、やること決まった。
「では、話もあらかたまとまった所で。俺、むにに呼ばれたので席外しますね」
「……むにちゃんに会うの?」
「ええ、そうですが」
「……私も行って良い?」
「はい。喜んで」
ノア先輩がむにに会えるとわかった途端、嬉しそうな顔をした。むにに墜ちたか。一瞬だったな。
────
ノア先輩を連れ、俺は自分の教室に帰ってきた。なんか、むにの傍に真秀もいる。ということは俺が呼ばれたのはハピアラ関連か?
「はわ……これが生で見る大鳴門むにちゃん……。日常生活でもうさ耳つけてる……可愛い……!」
「ちょ、ちょっとまほろ……誰よこの不審者……」
「福島ノア先輩。可愛いもの狂い。在校生だよ。むにの事が気に入ったらしいから仲良くしてやってくれ」
「さ、境まほろ……むにちゃんをギュッてしたいんだけど良い?」
「どうぞ」
「ちょっ……勝手に許可出すな──だ、抱きつかないで!」
「は〜!髪の毛サラサラほっぺもちもち……すっぽり収まる低身長……可愛い……いい匂い……」
「はーなーしーてー!!!!」
むにもたまには狙う側から狙われる側を経験した方が良いだろう。ノア先輩、ほんと1歩間違えればレズの仲間入りしてたよな。よく可愛い女の子好きではなく可愛いもの好きになったものだ。
さてと、ノア先輩をむにに預けてる間に本題に入ろう。
「で、真秀はどうしたの?何か問題事?」
「私、今日の放課後から夜の間、まほろの手伝いを借りたいんだけど、むにもVJ作業に行き詰まってるらしくてまほろを今日借りたいって言っててさ。どっちがまほろを家に連れ帰るかを──」
「いや、俺もライブに使う曲作りとかで今忙しい時期なんだけど。それに、もう新しい仕事貰って来ちゃったし」
「……ピキピキ?」
「聞いて驚け、フォトンメイデンの仕事を貰ってきた」
まあ、事務所非公認だけど。しかも、ピンチになってから呼んでくれ方式だし。でも、危機になってから現れるヒーローみたいでなんかカッコイイ。何よりメイデンの皆は俺に媚薬を盛ったり押し倒したりして来ない。リヴでランスでヘブンな場所。理想の職場。
「メイデンはすごいぞ。一人一人がプロの指導を受けてる。どこまで行くか楽しみなんだ。それに、咲姫達といるのスゲー楽しい」
「まほろ、何言ってるの……?まほろの居場所はハピアラだよ……?フォトンメイデンはプロがついているんだし、まほろはこっちに……」
「でも、ハピアラもそろそろ俺が離れても良い時期だと思うんだ。皆腕が上がったし、実際ここ最近は俺がいなくてもやっていけたじゃん」
「で、でも、こうして行き詰まってるしさ……まほろのアドバイスが欲しいよ……」
行き詰まってるというより、成長期で度合いが掴めなくて試行錯誤しているだけでは。絶好のスキルアップチャンスじゃないか。ここで手を貸したらハピアラが進化できなくなる。少なくとも、真秀はスランプとかではない。
「真秀、ここをハピアラで乗り越えたら、真秀はめっちゃレベルアップする。俺、真秀の進化が見たい。真秀とりんくとむにと麗、四人が力を合わせてサンセットステージに立ってるところが見たい」
「どうしても、まほろは私達を手伝えないの?今度はフォトンメイデンのサポーターになるの?」
「サポーターじゃない。無給のバイトみたいなもんだ。それに、俺もメインは自分の事だし。お互い頑張ろうぜ」
ぶっちゃけ、フォトンメイデンをランキング七位にしなきゃいけないし。真秀達、そして咲姫達をサンセットステージに立たせるため。俺の根性の見せ所だ。今から楽しみだなぁ、皆がステージに揃うの。俺も努力を重ねて、俺のライブを完成させよう。目下の目標は男子ファンを増やすことかな。頑張ろう。
「俺も頑張る。真秀も頑張る。お互い全力を出す。約束な」
「もしそれでダメだったら……」
「俺達は高一だ。あと二回チャンスがある。気張らずいこうぜ。ほら、真秀、指切り」
「まほろは、私達を捨てたわけじゃないんだよね……?」
「当たり前だろ。俺が真秀を裏切った事あるか?」
「……ない」
「だから大丈夫。ほら、指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます。指切った」
「……指切った」
「そんな不安そうな顔するな。スマイルスマイル」
フォトンメイデンを七位に、ハッピーアラウンドを八位に、俺は真秀の道標になるようにライブやりまくる。現七位は何がなんでも攻略しなければ。俺の計画、絶対成功させてみせる。
「この……!抱き着く力が強いのよ!ウシガエルか!」
「私、むにちゃんの側にいるためならいくらでも限界を超えるよ!!!!」
そういえばむにの事をすっかり忘れていた。無事ノア先輩と打ち解けたようで何よりである。