ヤンデレ真秀ちゃんに死ぬほど愛される日常 作:コントラポストは全てを解決する
11月の某土曜日。今日は朝5時に起きた。一日かけて料理を学ぶつもりだ。みいこと同居を始め、お嬢様であるみいこに下手なものは食べさせられないと考えた次第。
昨日、みいこが寝た後、みいこのスマホにお父様からの電話がかかって来た。夜遅くになっても帰って来ず、連絡1本よこさないからガチで心配したのだろう。俺は電話に出て、みいこパパの話し相手になった。今すぐ連れ帰って来て欲しいだろうなと思ってたんだけど、娘をよろしくと言ってきて。いや、俺とみいこはもう婚約者じゃ。婚約はさせたくない的な事をお父様は言っていた。みいこ、案外早く帰れるかもな。
「よし、朝は無難にベーコンエッグとトーストに軽い野菜でいいだろう」
パン焼いてベーコン入った目玉焼き焼いて野菜盛り付けりゃ終わり。ベーコンもイベリコ豚のやつを取り寄せた。卵は鳥取産県地鶏のこだわり卵。パンは近場の高級パン屋に売ってた食パン。シンプルな料理を美味くするには素材にこだわるしかない。レッツクッキング。
目玉焼きって焼くのムズいんだなぁ。半熟で焼きたかったんだけど卵3個無駄にした。パンはちょっと炙ったあとバターを半染み込み状態にして、野菜は適当に切った。1時間半かかったぜ。料理ってムズいんだな。ご飯作ってくれる真秀のありがたみがわかった。
「旦那様……おはようなの……」
「おはよう」
みいこ、なんでパジャマの下履いてないんだ?あとなんで俺のパンツ持ってるの?
「みいこ、そのパンツは?あとパジャマのズボンは?昨日寝る時は履いてたよね」
「旦那様が寝た後にタンスの中から旦那様のパンツを貰ってオナニーしてたの」
「俺のパンツいらなくない?」
「オカズがないと捗らないの」
オカズって映像作品じゃないの?最近は女性向けのものも多く制作されてるし。女の人は男のパンツとか手で到せてすごいなぁ。お金そんなにかからないじゃん。俺はオカズ代に月1万飛ばしてる。オカズは時間が経つにつれてエロく感じなくなってくるからな。エロは鮮度。
「みいこなら俺を襲って来ると思ってたんだけど」
「襲ったら家を追い出されることは明白なの。正直旦那様チンポがすぐそこにあって手を出しかけたけど、ちゃんと我慢したの」
「うーん……その理性をもっと前から発揮して欲しかった」
「家から追い出されないために我慢してるだけで、許可さえ降りれば速攻襲うの」
みいこと一緒に寝るのは危険だと思ってたけど案外そうでもないのか?立場的に結構俺が優位に立ってる。女の子に立場で勝てる日が来るとは。小学生の時ですら真秀に主導権握られてたのに。俺、成長したなぁ……。
「そういえば、昨日みいこパパから電話があったぞ。相手とみいこの婚約はしない方向で話を進めてるらしい」
「旦那様との婚約は復活するって言ってた?」
「そこはわからない。けど、帰ってもいいんじゃないか?とりあえず縁談はなくなったんだし」
「旦那様との婚約関係を取り戻すまでみいこはここに籠城するの」
「俺、みいこと結婚する気はないんだけど」
「権力でどうにかするの」
圧政者みーつけた。俺は権力なんかに屈しないぞ。こちとら権力の王者絵空清水に対抗してきたんだからな。なめて貰っちゃ困る。
「みいこは俺のフェロモンに惑わされてるだけなんだから早く目を覚ましなさい。俺は真秀のものなんだぞ?」
「旦那様は真秀ちゃんとの思い出に酔ってるだけなの。旦那様こそ目を覚ますの。旦那様の傍に、こんなにキュートでミラクルラブリーなわたしがいるの。みいこと結婚すればお金持ちなの」
「金なんかどうでもいいね。俺は愛が欲しいんだ」
「みいこも同じなの」
真秀の愛情を注いで育てられた俺としては、もっと真秀の愛情が欲しいし愛したい。なんだかんだ真秀の飯が1番胃に慣れてるし。
「みいこも親の愛情不足なの。だから旦那様の愛が欲しい」
「具体的には」
「セックス」
「それ以外で」
「……手作り料理、とか?」
「簡単なものだが手作りの朝ごはんがあるぞ。ほら」
そういえば朝ごはんの存在をすっかり忘れていた。早く食べないと冷めてしまう。
「……旦那様が作ったの?」
「簡単なものだけどな」
「みいこのために?」
「そうだが」
あんまり質の悪いものを食べさせる訳にはいかないし。
「好きでもない女に男は料理を作らないってメイドさんが言ってたの」
「みいこは家族同然だと前にも言ったじゃないか」
「嫁?」
「妹」
「旦那様は素直じゃないの」
みいこは妹が限界というか。身長が160越えて褐色巨乳になって声が真秀似になったら付き合い考えるけど。
「ほら、冷めない内に食べて」
「旦那様と一緒に食べたいの」
「俺の分は作ってない」
「卵かけご飯とかで良いから一緒に食べるの。1人飯は嫌なの」
まあ、みいこは意外と寂しがり屋だからな。ていうか俺もか。仕方ない。失敗した目玉焼きとベーコンのあまりがあるからそれを食べよう。うわ、ベーコンの油重……。
みいこと一緒に朝ごはんを食べた。誰かと一緒に朝ごはんを食べたのは久しぶりな気がする。みいこも美味しいって食べてくれたし、作った甲斐があると言うもの。
────────
なんか昨日予定立てた気がするけど何やろうとしてたか忘れた。10時過ぎたし昼飯の買い物にスーパーでも行くか。みいこは俺のパソコンでAV見てるし、留守番任せようかな。
「みいこ、昼飯の買い物行ってくるから留守番よろしくな」
「みいこも一緒に行くの!」
「別に無理して一緒にいなくてもいいんだぞ?」
「無理なんてしてないの。それに、夫婦は一緒に買い物に行くものなの」
確かに一家団欒で買い物に来てる家族はよく見る。みいこの言ってる事は正しいのだろう。俺たちを夫婦に仕立て上げるという間違いさえなければ完璧な理論だった。
「何食べたい?」
「旦那様は何が作れるの?」
「みいこが食べたいものに合わせて随時レシピを見る感じだけど」
「みいこ、ナポリタンって言うのが食べてみたいの!」
「なるほど。やってみよう」
作るものは決まったので俺たちは家を出た。鍵はみいこにかけて貰い、とりあえず近くのスーパーを目指した。
「あ、まほろ……」
「ん?おぉ、真秀か。どうしたのそんなおめかしして。仲良い人とショッピング?」
家を出たらちょうど真秀と出くわした。浮かない顔をしている。どうしたのだろうか。服装からして嫌いな人に会いに行くってわけじゃなさそうだけど。
「ちょっとね……。それより、みいこちゃんはまたまほろの家にお泊まり?あんまりまほろに迷惑かけないでよね」
「違うの。旦那様とみいこは同棲してるの」
「は?」
「居候だよ。みいこが家出してきたんだ。行く宛ないから匿ってるの」
「……それって、文字通り朝から夜までまほろと一緒って事?」
「なの」
早くみいこの問題解決しないかなぁ。
「まほろ、みいこちゃんとヤったりしてないよね?」
「みいこが我慢してくれてるおかげで今は何も」
「みいこの役目は見張り役なの。真秀ちゃんと旦那様がシないように目を光らせてるの」
「なに?まほろは私とヤりたくないの?」
「訳あって、真秀としっぽりしちゃうとむにが死ぬんだ。マジで。だから今はできない」
むにの目は本気だった。麗の切腹未遂事件も含めて覚悟の決まった女の子はマジで危ないと学んだから、真秀と致す訳にはいかない。むにの約束……というか呪い、早く解呪しないと。
「それより真秀は行かなくていいのか?人待たせてるんだろ?」
「あ、そうだった。はぁ……行ってくる」
「行ってらっしゃい」
やっぱり乗り気じゃないお出かけのようだ。行きたくないオーラがビシビシ出ている。相手に無理やり付き合わされてるとか。最近は真秀が家に来ないし、学校でも全然会わなくなった。何してるんだろ。
去った真秀を追いたい気持ちもあるが、みいこをほっとく訳にもいかないし。俺は気持ちを飲み込んでスーパーに向かった。
「真秀ちゃんから男の匂いがしたの。きっとこれからデートなの」
「……真秀の事追っていい?」
「ダメ」
男という男を知り尽くしたみいこが俺以外の男を察知した。それはもう最重要警戒項目なのでは。スーパーなんて後で良いから真秀を追いかけたい。でも、みいこに腕をがっちりホールドされてしまって逃げられない。スーパー行ってる場合じゃねえのに。
◇
旦那様にナポリタンを作って貰ったの。ケチャップの甘みと酸味がスパゲッティによく合っていて、家で出るコックの料理より美味しく感じた。やっぱりみいこは真秀ちゃんや旦那様が作ってくれるような家庭的な料理の方が好き。旦那様と結婚して毎日家庭料理を食べるの。
「ふむふむ……真秀は最近なにか忙しそうにしてると。俺以外の男子といることが多いのか……マジでみいこの言う通り男だった」
旦那様は友達に最近の真秀ちゃんの様子を聞いてる。学校ではいつもその男子と一緒にいるらしい。みいこの予想では、多分相手は真秀ちゃんに惚れてるの。真秀ちゃんをなにかのきっかけで知って、そこからハートを射抜かれた。必死にアピールしてる真っ最中って所だと思う。
真秀ちゃんに旦那様以外の彼氏ができるなら、みいこは無理やりにでもその男子さんに真秀ちゃんを押し付けるの。みいこは今旦那様と同棲してるし、このまま一緒に生活してみいこの魅力を分からせ、ゴールインなの。真秀ちゃんも彼氏がいるから寂しくない。完璧な計画。
「旦那様。みいこの予想では真秀ちゃんはあと半月でその男子に告られるの。真秀ちゃんは押しに負けてなぁなぁで付き合って、仕方なくエッチな事もして旦那様から離れて行くの」
「寝盗られってやつですか。どうしてこんなことに……でも俺は諦めないぞ。寝盗られたなら寝取り返してやる。そしたらそのままゴールインだ」
「そうじゃないの!ここは悔しながらに真秀ちゃんを諦めて、ずっと傍にいてくれたみいこの存在に気づいて本物の愛を理解する所なの!ゴールインするのはみいことなの!」
「いやー、みいこの事は妹以上の感情で見れない」
これだから旦那様は。旦那様は真秀ちゃん以外の乙女心を無視しすぎなの。そんなんだから女の子関係でこじれるんだよ?
どうして気づかないの。ここに、旦那様の隣に、真秀ちゃんよりずっと旦那様を愛してる、真秀ちゃんみたいによそ見をしない本物の愛を持ったわたしがいるのに。
「くっ……旦那様とエッチさえ出来れば……。そうすればみいこの魅力に気づくのに……」
「みいことセックスしても、多分俺が罪悪感と責任感で死ぬだけだけだから意味ないぞ。俺は真秀以外を愛す気はないし」
「そうやって威張っていられるのも今だけなの。もうすぐ旦那様の学校中で真秀ちゃんが付き合ったって噂が流れて、旦那様はみいこに泣きつく事になるの」
「まんま負けヒロインのセリフ言ってるけど大丈夫?」
こうなったら整形と日焼けサロンに行って褐色巨乳になった後、旦那様のちんこにダイレクトアタックしてやるの。褐色巨乳パイズリが好きなのは知っている。見た目を真秀ちゃんに寄せれば旦那様もきっとみいこを好きなるはずなの。見てろ旦那様。
あ、でも、みいこが巨乳になったらリリリリのおっぱいバランスが悪くなるの。
◇
「明石さん、浮かない顔してるけど大丈夫?」
「え?あぁ、うん。大丈夫。ちょっと寝不足で」
相馬君と一緒にいて思ったけど、まほろってかなり優良物件だったんだなって思った。優しくて、攻略しがいがあって、愛おしくて、私とずっと一緒にいてくれて。小学校高学年に上がった後、思春期の壁で決裂した男女ペアをいくつか見てきた。私とまほろもそうなってたかもしれない。けど、まほろはそんな素振りなど見せずにずっと笑顔で私を受け入れてくれていた。きっと私と結婚する約束がずっと胸の中に残ってるんだと思う。今も残ってるし。
私の趣味と性格、全部まほろに合ってる。正しく運命の人だったんだ。まほろが欲しくて欲しくてたまらずにここまで心拗らせちゃったけど、これからはもっとまほろの気持ちを考えてお淑やかに行こうと思う。あんまり攻められると男は萎えるっていうし。
とりあえずこの相馬君をどうにかしなきゃなぁ……。私をよく思ってくれるのは嬉しいけどあんまタイプじゃないし……。顔も性格もいいんだけど、まほろの方が良いって言うか、相馬君の上位互換がまほろって言うか。いや、たとえ相馬君とまほろの印象が逆でも私はまほろを愛すけどさ。
はぁ……帰りたい。頼まれたら断れないところ、私の悪い癖だよなぁ。