ヤンデレ真秀ちゃんに死ぬほど愛される日常   作:コントラポストは全てを解決する

32 / 46
特大級のダイナマイト

「明石真秀さん、貴方が好きです」

 

 12月、学校、昼休み、クラスの皆が見てる中、相馬君に告白された。ここで言う?もっとこうさ、放課後の夕暮れ時の屋上とか相応しい場所あったでしょ。もしかしてあれか、観衆の前でサプライズプロポーズするやつ?断り辛い雰囲気作って無理やりにでも交際を迫ろうっていう魂胆?相馬君、KY過ぎでは。

 

「……ごめん、ちょっと考えさせて」

 

 断れよ私ぃ。雰囲気に飲まれるの悪い癖だぞ。相馬君を無駄に期待させるの良くない。私はまほろの女。こんな距離感おかしい雰囲気考えない総受け男はアウトオブ眼中。明日断ろう。

 

 

 

 

 ────────

 

 

 

 

 翌日。なんか学校中で私と相馬君が付き合い始めたって噂が流れてた。おいおい嘘でしょ。噂は尾ひれはヒレ付くって言うけど、付き過ぎて新生物生まれちゃってる。どうして。

 

「真秀、おめでとう。まほろはあたしが幸せにするから彼氏と幸せにね」

「てめぇ分かってて言ってるだろ」

 

 ウッキウキのむに。私の所にわざわざ嫌味言いに来たのかこいつ。そういえば自分が優位の場合に限り相手を煽るって自分で言ってたな。このまま1発腹パンしてもいいけど皆に暴力系キャラだと思われるのはまずい。ここはグッと堪えてまずはまほろに誤解だって言いに行かないと。

 

「まほろのところに行かせて」

「行ってもいいけど、今まほろはナイーブになってるからあんまり刺激しないでね。もしかしたら逃げちゃうかも」

 

 今行くと逃げられる?家に帰ってからまほろの部屋で真剣に話した方がいいか。逃げ場を作らない。これ大事。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 真秀が相馬と付き合ったというのは本当なのだろうか。昨日真秀が相馬に告白されたというのは言伝に聞いた。今日来たら真秀が相馬と付き合い出したって噂が流れてて、友達以上恋人未満の関係だって情報も裏ルートから仕入れた。この2つの情報を合わせて見ると、付き合ってはないが真秀も満更でもないってところか?あの真秀が?様子見しながら真秀を諦める準備をしておこう。

 

「これが失恋。初恋は叶わないって言うのは本当なんだなぁ」

「これで心おきなくあたしと付き合えるわね」

「みいこが許してくれないのでまだちょっと」

「なんでよ。みいこなんて無視すれば良いじゃない」

 

 無視できるならとっくの昔にしてるのでは。みいこに関してはお父様から特に連絡がないからどうなってるのかが分からない。そろそろこちらから電話してもいいだろうか。

 

「むにと付き合う未来があんまり想像出来ないんだよなー」

「みいこだとできると?」

「元々みいこって俺の婚約者として連れてこられたんだし。友達から始まったむにとはそもそもの印象が違うと言うか」

「じゃあ、みいこと結婚するの?そんなの許さないわよ」

「いや、独身貫く予定だけど」

 

 俺は初恋を引きずって誰とも結ばれない男になるんだ。そっちの方が安全だろうし。というか真秀を忘れるなんて出来ない。俺の童貞かっさらってった女だぞ。忘れられるわけないじゃん。

 

「なんでよ。あたしと付き合えば全部解決じゃない」

「むにとは友達でいたいとだな」

「嫌。あたしはまほろと結ばれるってずっと前から決めてるの」

「俺も真秀と結ばれるって決めてたし……。そうだ、せめて真秀に想いを伝えてから」

「ダメ」

「え、なんで?」

「なんでもよ」

 

 俺が真秀に振られるのになんの不都合があると言うのか。正直真秀に今会うのは心辛たんだけど、拗らせるよりかはマシだし。スッキリしたいというか。

 

「そもそも、俺が誰かと付き合う必要があったのだろうか。一生独り身の方が無駄な争いが起きなくて済んだのでは」

「1人より2人の方が幸せよ」

「それは人によりけりじゃん?」

「少なくともあたしはまほろといるのが1番幸せ」

「じゃあズッ友でいようぜ」

「ふざけてんの?」

「ひぇ……」

 

 ズッ友でいいじゃん。コミケ行ったり、たまにお泊まり会したりして人生楽しもうよ。

 

「何度でも言うけど、あたしはまほろを諦めないから」

「俺も何度でも言うけど、むにのことは友達以上に想えない」

 

 むにに泣かれた時はどうしようって思ったけど、なんかあれからあっけらかんとしてるし。俺もそこまで警戒する必要なかったのかなって。

 むにを幸せにしたい気持ちは確かにある。でもそれは友達でも……というか友達の方が上手く行くと思ってるんだ。友達だからこそできる事があるんだとむにも気づいて欲しい。

 

「俺も確かにむにとはずっと一緒にいたい。それは確かだ。今なら言っていい?一生友達でいようって」

「交際申請以外受け付けないわ。あたしはまほろとの恋人関係以外受け入れない」

「え、それって付き合うまで友達以下って事?」

「そ、そうは言ってないじゃない」

 

 良かった。付き合わないなら絶交って言われたのかと思った。むにと絶交なんて俺泣いちゃう。

 

「むにはなんで俺の事好きになったの?」

「……一緒にいてくれたから」

「?……ハピアラの皆だって一緒にいてくれるじゃん」

「中等部であたしと一緒にいてくれたの、まほろだけだったから……気づいたら好きになってた」

「それ、危ない依存系ってやつじゃない?」

「そこまでじゃないけど……まあ、依存してる自覚はあるわよ……」

 

 これ、下手したらメンヘラになるのでは。そのうち俺が恋しくて自傷しだす?ダメ、ほっとけない。むにのリスカ痕なんて見たくない。護らなきゃ。俺が護らなきゃ。

 

「だ、だから、まほろが一緒にいてくれなきゃ嫌なの」

「むに、約束をしよう」

「約束?」

「週2……いや、3でむにの家泊まりに行くし、お出かけもするから絶対メンヘラにならないって約束して。必要とあらば作業通話も寝落ち通話もするから」

「……な、なんか恋人みたいね」

「捉え方はなんでもいい。むにがカッターナイフで手首切ってる姿想像すると……」

「もう、そんな泣きそうな顔しないでよね。ちゃんと約束するから」

 

 お父さん心配で心配で。リアルに涙が溜まる。ヘラったむにとか誰もお呼びではないからな。むにが病まないためにも俺がしっかり友達でいなければ。

 むにもちゃんと約束してくれたし、これで安心して一緒にいられる。いや、たとえむにがメンヘラになったとしても俺は一緒にいるけど。全力でパパを遂行するけど。どけ、俺はお父さんだぞ。

 

「俺が全力でむにのパパになるからな。なにかあったら言うんだぞ?」

「パパじゃなくて彼氏がいいんですけど」

「まあ、なれたらなるわ」

「絶対ならないやつじゃないそれ」

 

 むにが恋人で俺はやって行けるだろうか。気は合うし趣味も合うけど、俺がいない時とか子供と一緒にレトルトカレー食ってそうだよなーって。俺とむにの子供か。生粋のクリエイターになりそう。むに因子で画力もバカ高い子供。もし女の子だったらむにと一緒に尻に敷いて来そうだな。反抗期とかバチくそ怖くなりそう。「パパ、娘に画力で負けて恥ずかしくないの?」って言われたら泣いちゃう。

 

「むには子供何人欲しい?」

「まほろの精力が持つ限りヤり続ける予定だから何人になるか分かんないわね」

「避妊はしよう?」

「セックスとビールは生に限るのよ」

 

 ビッチやん。ビール飲んだことないやろお前。あれか、親が帰ってこないから冷蔵庫の買い置きビール飲んでんのか。失望しました。ピキピキのファンやめます。

 

「真秀が言ってたけど、まほろに中で出されると意識飛びそうになるぐらい気持ちいいらしいのよね。そろそろ1回目ヤっとく?おんりぃ先生ヴァージンブレイク、まほろの極太オスちんぽでガン突いて──」

「ストップ。それ以上言わないで。皆見てるから」

「……まほろのでっかいおちんちんであたしの処女膜破って欲しい」

「言い直せばいいってもんじゃないぞ」

 

 ちくしょう。最近のむにはセックスアピール控えてたのに。2週間持ったしいい方なのか?ノア先輩で狙われる怖さを学んだんじゃなかったのかよ。やはり生粋のヤリマンにエロスを我慢しろと言うのは無理な話なのだろうか。

 

「言っとくけど、今日はたまたま性欲がぶり返してきただけよ。あと、こんなこと言うのはまほろにだけだからね。それにムードはちゃんと重視するし」

「むに様ファンの中から彼氏探そう?ね?ね?」

「あたしとは付き合えないと?真秀に振られたくせに」

「まだ確定事項じゃないから」

 

 ほとんど負け確したようなもんだけど。ぶっちゃけ諦めてる。狙うとしたら破局した時かなぁ。俺の精神保護的な意味で今は真秀に会いたくない。真秀が他の男とキスしたりしてるのを見るとか無理。心がしんどい。家帰ったら映画のすみっこ暮し見よ。

 

 

 

 

 ────────

 

 

 

 

「まほろちゃんに振られた……」

「まぁー元気出しなって。次の男探せばいいじゃん」

「まほろちゃん以外の男とか無理……まほろちゃんは最高峰なの……」

「あはは、まほろを自分のものにしようとして逆にまほろのものにされちゃったね」

「まほろちゃんったら酷いの!私がこんなに愛してるのに、あそこまでしたのに、次何かしたらお父様に告発するって言ってきたのよ!?私は恋愛ウブなんかじゃない!!!まほろちゃん……どうして……うぅ……まほろちゃ〜〜ん……」

「どうどう」

 

 なんか、絵空が振られたらしい。何をどう頑張ったら絵空に振られたって思わせられるのか知らないけど、まほろは頑張って振ったらしい。これであとは大鳴門むにとあのお子様許嫁と響子を蹴散らせばアタシの勝ち確かぁ。まさか明石真秀が彼氏作るなんて誰も思わなかったよなー。最初はガセだと思ってたけど、至る所で明石真秀が男といるのを見たからマジだって知った。まあ、どうせ明石真秀が付きまとわれてるとかそう言うオチだと思うけど、今の状況はアタシ的に都合が良い。まほろが真実を知る前にかっさらってしまおう。

 

「響子はどうする?アタシは土曜辺りにまほろに告るけど」

「まほろはさ、まだ真秀ちゃんに彼氏ができたって思ってるままなんだよね?」

「実際そうだし、勘違いだとしてもまだ間に合うぞ。まほろ、事実を知るのが怖いのか明石真秀に近づかないようにしてるし」

「私、明日の放課後に仕掛ける」

「おう、そうか。頑張れよ」

 

 響子のことだし結局告れず終わるだろう。いや、前に告ろうとしてたし案外行けるか?まあ、告白しても何もしてない響子じゃまほろに選んで貰えないだろう。せめて、まほろに告白したとしたという響子最大の攻めに加担してあげようじゃんか。

 まさかこんな美味しい展開が来るとは。アタシの人生もまだまだ捨てたもんじゃないな。どうせならまほろから告白されるのを待つ……とかも良いかも。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。