ヤンデレ真秀ちゃんに死ぬほど愛される日常 作:コントラポストは全てを解決する
グッドモーニーングエブリエワン。今日は快晴、起死も回生、俺の心は青空群青。
空気も美味くてめっちゃいい朝。今日はいいお絵描き日和だ。今からむにに会うのが楽しみ。いや、響子とご飯食べるのもいいかもな。
「あ、あの……!」
「ん?見知らぬ美少女だ」
俺がもの思いに耽っていると、後ろから声をかけられた。
銀……白に近い髪色。灰色の瞳。物静かな雰囲気。顔が良い。カワイイ系だね。俺になんの用だろうか。もしやカツアゲ?
「君は?」
「私……出雲咲姫って言います……。えと、あなたと話がしたくて……」
「ん、そっか。俺は境まほろ。歳は15。よろしゅう」
「私と同い年……」
「じゃあ、敬語は良いよ。俺もラフに話す」
「うん……!」
大人しめかと思っていたけど、意外と静かな元気がある。変わったタイプだ。
「で、俺に話とは。恋バナでもする?」
「実は……あなたから見えたの……」
「幽霊が?」
「宇宙が……」
「宇宙」
宇宙、俺からコズミックエナジーでも溢れてるんだろうか。それとも咲姫が変わった感性を持っているのか。面白い子だ。仲良くなれそう。
「私……まほろさんから見える、宇宙の理由が知りたい……」
「俺にあるのは、幼なじみを愛する心と、世界を包む希望の翼さ」
「幼なじみを、愛する心……!」
「希望の翼も忘れないでね」
真秀を愛する心が宇宙のように大きいということだろうか。なるほど、深い。確かに真秀を幸せにしたいという気持ちでなら、宇宙にまで行けそうだとは思う。紙だって何千回と折ったら宇宙に届くんだし、あの
「まほろさん、とっても素敵……。でね……実は私にも、宇宙があるの……」
「そっか、咲姫にも大切なものがあるんだね」
「うん……!」
守るべきものがあるって幸せだよな。咲姫にもきっと、何ものにも変え難い大切なものがあるんだろう。
「俺たち、宇宙友達だな」
「宇宙、友達……!」
「宇宙が見えるのって珍しいの?」
「珍しい……と思う……」
つまり俺たちレアキャラだ。やったね。
「じゃ、校門までそんなにないけど、いっぱいお話しようか」
「うん……する……!」
こうして、俺は新たな友達を作った。しかも可愛い。可愛い子は目の保養になるからいくらでもOK。あとイケメンも好き。グッジョブ。
──────
「まほろちゃあああああぁぁんんん!!!!!!」
咲姫と下駄箱で別れて自分の教室に行くと、何故かそこには清水絵空がいた。俺を見つけるやいなや抱きついて来て、そのたわわに実った乳や柔らかい手のひらを俺に押し付けて来る。
「はあああぁぁ……1ヶ月ぶりのまほろちゃんの匂い……まほろちゃんの肌の感触……まほろちゃんの痩せて肉のない肌から浮き出る骨の形……!なんで今まで会いに来てくれなかったの!私寂しかったのよ!」
「ピキピキのメンツはキャラが濃いから響子以外には会いたくない。特に絵空」
「もう!照れちゃって!可愛いんだから!」
清水絵空、ピーキーピーキー(英語表記めんどくさい)のラブリー担当。ピキピキの広報面とか資金源を担っており、俺がピキピキの中で一番苦手とする人。今も俺の身体を隅から隅まで触り、鼻息を荒くしている。多分、変態なんだろうな。
「で、絵空は今日何しに来たの?」
「何って、まほろちゃんに会いに来たのよ。まほろちゃんったら全然私と会ってくれないんだから」
「じゃあもう満足しただろ。早く教室に戻れよ」
「まだよ。まだマホロビンCを補充できてないわ。もっと触らせて」
「俺の体はよく分からない栄養素を出してるんだなぁ……。むにー、助けてー……」
なかなか離れてくれない絵空に対抗するため、俺は最終兵器-Muni-を呼び起こす。きっとむになら何とかしてくれる。助けてママ。
「ちょっと、そこの緑髪!あたしのまほろから離れてくれる?」
「あら?あらあらあら。しのぶちゃんみたいな可愛い子。そう……この子がまほろちゃんの彼女なのね」
「!……そ、そうよ。なかなか話が分かるじゃない」
「うふふ、可愛いわぁ」
むにさん?絵空さんに言いくるめられてませんか?まさかむにがこんなに早く懐柔されるとは思わなかった。もう、自力で脱出するしかない。
「ごめんなさいね。私、最近まほろちゃんに会えてなくて寂しかったの……。だからちょっとだけ……ほんの少しで良いから、
「しょ、しょうがないわね。ちょっとだけまほろを貸してあげるわ。触るだけよ?」
「えぇ、えぇ!私は触れるだけで十分。ありがとうね」
マジかよ。むにがやられた。絵空に飼い慣らされたむには、お絵描きを始めてしまう。どうやら見て見ぬふりをする方向にシフトしたらしい。
それから俺は絵空に引っ張られ、むにの目が届かない廊下の奥の方に連れてこられてしまった。
「うふふ……まほろちゃんの肌……白いわねぇ……嗚呼、皮膚サンプルと血液サンプルが欲しいわ……愛しの愛しのまほろちゃんの身体の一部が欲しい……」
「おい絵空、その手に持ってる綿棒と注射器はなんだ」
「この綿棒でまほろちゃんの皮膚を取って、注射器で採血するのよ?大丈夫、サンプル採取には一流の医師に協力してもらうから。痛くないわよ?」
「なんでそんな事するの?」
「なんでって?私がまほろちゃんを愛しているからよ」
心做しか、絵空の瞳が虚ろな気がする。ハイライトが消えた真秀と同じ目だ。まさか絵空が真秀タイプだったとは。いや、もしかしたら真秀よりタチが悪いかもしれない。真秀は周囲排除型で俺には何もしてこないけど、絵空は俺に危害を加えてくるタイプだ。逃げたい。
「俺、絵空に愛されるような事したっけ」
「簡単な話よ。まほろちゃんが私のタイプだっただけ。私ね、貴方みたいな色白で、細くて、こうやって肋骨や手の甲の骨の形が浮き出てるような人が大好きなの!」
「ガリガリ好きとか変わってますね」
「それだけじゃないわよ?私は一定のビジュアルは求めるし、声質も中性的な方が好きなの。まほろちゃんは、そんな私の理想の審査に合格した……つまり、私のモロタイプって事よ」
「嬉しくねー……」
絵空の笑顔が艶かしい。絵空のタイプ……というか性癖?終わってんなぁ……。
「でも、絵空さんは俺と付き合う気はないんでしょ?だったら早く解放してくれると嬉しいんだけど」
「あら、何言ってるの?これから貴方は私の家の私が作らせた特別な部屋で、一緒にいられなかった1ヶ月間を取り戻すのよ。それに、まほろちゃんと私は結婚する運命にあるの。逃がさないわよ」
「俺に触れるだけで十分だってむにに言ってたじゃないか」
「あー、あれね。嘘よ。知ってる?ビジネスで大切なのは、対価と相手より下手に出てるように見せて油断させる事。まあ、女子高校生なんて好きな男を出しておだてればイチコロよ」
ゲッス……。ゲスすぎて下水道になるわ。むにをおだてて騙したのか。女子高生のする事とは思えない。
「むにを騙すなんて……。失望しました。ピキピキのファン辞めます」
「あら〜、そんな事したらどうなるかぐらい、分からないまほろちゃんじゃないでしょ?」
「クッソ。権力あるからって好き勝手しやがって!鬼!悪魔!絵空!」
「うふふ、私にとっては褒め言葉よ♪」
絵空に逆らったら監禁されて、多分真秀より酷い事されるんだろうな。そもそも真秀は酷いことしない。真秀って天使だったんだなぁ(みつを)
反逆してやる。サザビーで逆襲してやる。
「さてと、まほろちゃん。保健室に行きましょうか。サンプル採取のために、もう医師は待機させてあるわ」
「え、これから俺授業なんだけど。てか絵空もでしょ」
「大丈夫。遅刻届けは出しといたわ。だからほら、早く!」
「絵空、なんか鼻息荒くない?」
フンス、フンスって荒い息が絵空から聞こえる。そうとう興奮しているようだ。1ヶ月会わなかった反動と、俺の皮膚と血が手に入ると分かったせいだろうか。怖い。考えてることがサイコすぎる。
「俺の皮膚と血液サンプルを採ってどうする気だ。俺のクローンでも作るの?」
「うふふ、それは内緒よ」
何に使われるか分からない事に自分の身体の一部あげないといけないとか嫌なんだけど。
絵空は狂ってるし、むには絵空に懐柔されて助けに来ないし、血液採取のお注射怖いし。貧血になりそう。やだ。逃げたい。
「ほら、行くわよ」
「あ、ちょ……引っ張らないで……え、なんでこんな力強いの」
「まほろちゃんが非力なだけよ」
ここに来て俺の非力さが仇となるとは。いつもの展開で笑う気すら起きない。助けて。俺このままじゃ貧血で倒れちゃう。誰かギブミーヘルプミー。
「まほろ……何してるの?」
廊下の曲がり角から救世主真秀が現れた!
「真秀助けて!俺酷いことされちゃう!」
「よくわかんないけど……ねえ、まほろを離してくれないかな。嫌がってるみたいだし」
「まほろちゃんと仲が良いみたいだけどぉ、どちら様?」
「明石真秀。まほろの彼女だよ」
普通に嘘つくのやめて欲しい。
「あら、おかしいわね〜。まほろちゃんの彼女はむにちゃんだって聞いてたんだけど〜」
「まほろはリア充になりたいから形だけ大鳴門さんと付き合ってるって事にしてるの。本命は私」
「うふふ、そうだったのね」
「それで、まほろに何してるのかな。まほろが嫌がってるじゃん」
「まほろちゃんったらね、具合悪そうなのに意地張って保健室に行こうとしないの。真秀ちゃんからも何か言ってあげてくれないかしら?」
「まほろ、具合悪いの。大丈夫?一緒に早退する?」
絵空は絵空でよくもまあパクパクと口から出任せが言えますね。一刻も早くここから逃げ出さなければ。貧血で倒れるのはごめんだ。
「真秀、よく聞いてくれ。絵空は俺の血と皮膚を欲しがってるんだ。それで、俺を保健室に連行した後、お持ち帰りする気なんだ。助けて……助けて……」
「もう、まほろちゃんったら、そんな嘘までついて。ほら、早く保健室に行くわよ」
「私も一緒に行っていい?」
「……私1人じゃダメかしら?」
「いや、普通にまほろが心配だし」
真秀が来てくれれば血を採られなくて済むかもしれない。いいぞ真秀、そのまま絵空を押し伏せてくれ。
「なんなら、私が連れて行こうか?必要だったら早退もするし」
「早退って言っても、真秀ちゃんはまほろちゃんの家を知らないでしょう?」
「大丈夫、まほろとは家が隣同士だから。私とまほろ、幼なじみなんだ」
「まほろちゃんの……幼なじみ……?そう……そうなの……。これは、余計まほろちゃんを渡せなくなったわね」
絵空が何かブツブツ呟き出したかと思えば、急に俺と真秀の間に移動してきた。絵空からとんでもない威圧オーラを感じる。これは……威嚇?警戒?とりあえず真秀に敵意を持ったらしい。本格的な戦闘体制に入ったようだ。
「ねえ、真秀ちゃん。まほろちゃんの事、私に任せてくれないかしら?」
「でも、私だってまほろが心配だし」
「大丈夫。まほろちゃんの面倒は私が見るから任せて。ね?」
「まほろはそれで良いの?」
「俺は一刻も早く絵空から逃げたい所存であります。大佐」
「まほろはこう言ってるけど。しかも元気そうだし」
「さっきも言ったでしょう?まほろちゃんは意地を張ってるだけだって」
キリがない。俺を連れて行きたい絵空と、一緒について来たい真秀、いい加減決着をつけなくては。どうすれば、どうすればこの状況を乗り越えられる。考えろ。何を言っても絵空に嘘だと言われて真秀に信じて貰えない。誰か、重要証言人を呼ばなくては。むにはダメだし……響子……響子じゃ絵空に負ける。由香は悪ノリしてきそう。ということはしのぶ?絶対見返りを求められるけど、仕方ない。
「『しのぶ、助けて』っと」
LINEを開いてしのぶに救援信号を送った。
「呼んだか?」
「はっや。え、今LINEしたばっかなんだけど」
「お前の事はいつも監視してるからな」
「さいですか」
もしかしてしのぶもハイライトを消すタイプの人だったのだろうか。まあ、もう呼んでしまったから何をされても手遅れだが。どうか場が拗れない事を願おう。
「あら、しのぶちゃんじゃない。どうしたの?」
「まほろのピンチだからやって来た。絵空がいるって事は、また絵空がまほろの身体の一部を欲しがったんだろ?なんだ?ついにまほろの命でも欲しくなったか?」
「絵空が俺の血と皮膚が欲しいって聞かないんだ。採血なんてされたら、貧血で学校にしばらく来れなくなっちゃう。助けて」
「それは困るな。まほろと学校で会えなくなるのは嫌だ。絵空、命令だ。諦めろ」
「あら、あらあら。しのぶちゃん、勘違いしてるわよ。私はただ、具合の悪そうなまほろちゃんを保健室に連れていこうとしただけ。下心なんてないのよ?」
「そういえばアタシ、清水グループの献血トラックが来てたの見たな」
「うふふふふ」
絵空、ついに笑って誤魔化しやがった。てか、献血トラック呼んだの?清水家、献血トラックまで持ってんの?怖……。医師を呼んだって言ってたけど、まさか車丸ごと呼んでたとは。
「絵空、諦めろ。お前はまほろを手放す運命なんだ」
「うふふ、私がそんな簡単にまほろちゃんを諦めると思う?それに知ってるでしょう?私が本気を出せば、こんな状況簡単に切り抜けられるって」
「それをした場合、二度とまほろは絵空に近づかなくなるぞ。諦めた方が今後のためだ。やめとけ」
「大丈夫、まほろちゃんは私の部屋に閉じ込めるから♪」
真秀も絵空も監禁が好きだなぁ。どうせ監禁されるなら、見知った真秀の家の方が良い。絵空に捕まったら毎日血を抜かれ、貧血と戦う日々が待ってそう。早死にしてしまう。
「ふーん……まほろが絵空さんに酷いことされるって話、本当だったんだ。最低。まほろを傷つけるなんて」
「あら、真秀ちゃんだって私と同類でしょう?まほろちゃんを手に入れるためならなんだってする。他者も傷つける。必要とあれば、まほろちゃんだって──」
「私は邪魔者は消すけど、まほろは絶対に傷つけないよ。まほろには幸せでいて欲しいもん」
「自分の幸せも勘定に入れないと、長続きしないわよ?」
「まほろを幸せにすることが私の幸せだから。私は絵空さんとは違う」
おぉ、しのぶを呼んだら真秀が俺の話を信じてくれた。しのぶ様様。今はハイライト消す系同士絵空と真秀が戦ってる。まあ、真秀に勝ってもらわないと俺が終わるが。
「今ここでまほろちゃんを譲ってくれたら、将来真秀ちゃんにまほろちゃんの四肢をあげるわ。どう?良い取引でしょう?」
「まほろを傷つけるなんて論外。絵空さんがそんな人だなんて思わなかった。まほろから離れて。ていうか二度と近づかないで」
「あら、残念。仕方ないわね。真秀ちゃんには二度とまほろちゃんに近づけないように──」
おっと、絵空の思考が危ない方向になってきた。多分これ、真秀をこの地域から飛ばすか命を飛ばす気だ。そういう目をしている。女って怖いな。もうホモになるしかないじゃん。
このままだと真秀の生活か命が危ないので仕方ない。しのぶと結託して絵空を抑えよう。
「しのぶ、絵空を抑えててくれないか。俺、真秀を避難させるよ」
「良いけど、なんかお礼が欲しいな」
「今度しのぶの家でお家デートしよ。作曲でもしようぜ」
「ノった」
終焉性癖女、清水絵空迎撃作戦が実行された。
しのぶはポッケから何かを取り出した後、絵空と真秀の間に割って入った。何か策があるのだろうか。話し合いでは決着はつかないし、もう暴力に頼るしか方法がないと思うけど。
「絵空、こっちを見てくれ」
「なに?しのぶちゃん。今大事な話を──」
「えい」
「!?……しのぶちゃん、何するの!?」
「何って、催涙スプレーかけただけだが」
やることがえげつねぇ。しのぶ、なんで催涙スプレーなんて持ってんだ。現代版くノ一の七つ道具か?まあいいや、助かった。逃げよ。
「真秀、逃げるぞ。ほら」
「いや、まほろだけ逃げれば大丈夫じゃ」
「今は真秀も危険なんだ。頼む、俺は真秀に傷ついて欲しくない」
「!……分かった。でも、どこ行くの?」
「屋上」
真秀の手を引いて、俺は現場から逃げた。しのぶもさっさと逃げたようで、廊下には催涙スプレーに苦しむ絵空だけが残された。まあ、絵空には頭を冷やして貰いたい。絵空はたまに暴走するけど、普段は良い奴だって俺も知ってるし、次会う時にはまあ、俺の髪の毛を寄越せぐらいに落ち着いてるだろう。
しのぶが清水家に何かされないか心配だが、その時はしのぶを俺の家に匿おう。とりあえず、しのぶグッジョブ。
──────
屋上、それは最高のサボり場。安息地帯。ここにいれば大抵の事は大丈夫だろう。俺と真秀は給水塔の影に寄りかかって自由を謳歌していた。
「良いか、真秀。今日はここに籠城する。お昼ご飯カロリーメイトだけど良い?大丈夫、いっぱいあるから」
「良いけど……まほろ、授業は良いの?」
「1日ぐらいなら大丈夫。真秀は?」
「私も大丈夫だけど……」
よし。なら今日は1日真秀と屋上Dayだ。大丈夫、真秀は俺が守るから。だから今は一緒にのんびりしよう。
「久しぶりだな、こうやって真秀とゆっくりするの」
「うん、そうだね。最近は、1日まほろといるのってなかった気がする」
「俺が忙しかったからな。1人にさせてごめん」
「私も最低忙しかったから。だからお相子」
そう言いながら、真秀が俺の肩に頭を預けてくる。おぉ、なんか恋人同士みたいだ。なんだろう、久しぶりに真秀と青春してる気がする。そうだ、真秀も本当はこんなに可愛い女の子なんだ。俺が絡まなければとっても素敵な女の子。
「まほろ。さっき、私に傷ついて欲しくないって言ってくれたの、嬉しかった」
「俺は真秀を愛してるからな。守るのは当然だ」
「ふふ、どれくらい私の事愛してるの?」
「宇宙と同じくらい」
「あはは、何それ」
病んでない真秀の笑顔、久しぶりに見た。やっぱり、真秀は可愛いな。真秀といると胸の鼓動が早くなる。不思議な気持ちだ。こんなにドキドキするのは、真秀といる時だけ。やっぱり、俺は真秀が好きなのだろうか。分かんないけど、まあ、いつかわかるだろう。今は真秀との時間を楽しまなきゃもったいない。
結局、今日1日は屋上で過ごす事となった。お昼に真秀と一緒に食べたカロリーメイトは、1人で食べるよりずっと美味しかった。なんでだろ。カロリーメイト食べてる真秀の姿、小動物みたいで可愛かったな。
放課後、教室に戻ったらむにに心配された。1日授業を出なかったことで不安にさせてしまったらしい。お詫びも兼ねて、俺は今日1日のことを話した。そしたら一瞬でむにがジト目になった。なぜ。俺はピンチだったんだぞ。丁重にもてなせ──あ、ごめんなさい嘘です。だからキスしようとしないで。むにさん、だんだん病んだ真秀化してない?気の所為?