ラストスタリオン   作:水月一人

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信賞必罰

 衣食足りて礼節を知るとはよく言ったもので、領内経済が落ち着いてくると、領民たちは政治にも関心を向けるようになっていった。そんな折、孤児院を建設していると広報出来たのは良かった。少なくともクレアは領民を救おうとしているとアピールしたことで、領民は後継候補のどちらがより領主として相応しいかを、真剣に考えるようになったからだ。

 

 それまでは藁にもすがる思いで、ただ血筋だけを理由にロバートを支持していた民衆も、それ以来、目が覚めたようにクレアを支持するようになっていった。考えてもみれば、彼女では駄目な理由なんて、女性であるということ以外なにも無く、実務面だけを見てみれば、彼女の方がリードしているのは一目瞭然だったのだ。

 

 ロバート派は自分勝手な理由で街道整備を嫌がったり、孤児を保護するどころか追い出したりと悪政ばかりが目立っていたのも、彼の人気凋落に拍車を掛けた。更には鳳が街道整備を強行したことに、ロバート派が大勢でまたクレームをつけに行ったのも失敗だった。

 

 彼らは街道が整備されれば帝国に利用されると主張しているわけだが、戦争中、その帝国に組みしていたのはロバートであり、それをせっかくアイザック11世が収めてくれたというのに、これじゃまた戦争に逆戻りしようと言ってるようなものである。支離滅裂というか、どの面下げて言っているのだと、流石に従順な領民だって怒るだろう。

 

 こんな具合にロバートのチョンボが続き……一時は隆盛を誇っていた彼の勢いは完全に失墜した。ロバート派貴族はこぞってクレア派に鞍替えし、ポスト勇者を決める後継争いは、クレアを中心に動き始めようとしていた。

 

 さて、そんなこんなで大勢が決したところで、鳳は最後の仕事として、いよいよ大森林の街道整備を行うことにした。魔王襲来後、森に逃げたオークの群れは、ガルガンチュアの部族と高ランク冒険者たちによって、あらかた片付けられていた。後はオークの大移動の際に出来た川沿いの道を踏み固めればいいだけである。

 

 しかし作業自体は簡単とは言え、距離が長大な上に、地面が木々に覆われる前に作業を終えなければならないという、タイムリミットが存在していた。必然的に工事に関わる人数も莫大なものが予想され、これだけの大事業を行うには、どれほどの予算が必要なのか想像もつかなかった。

 

 他の人なら考えるだけ時間の無駄と、さっさと諦めてもおかしくなかっただろう。だが、それでも敢えて行ったのは、インフラ整備が強力な景気刺激策になることと、鳳がヘルメス卿である今、勇者領の協力が得やすいというメリットがあったからだった。

 

 何はなくとも彼のポータル魔法は距離を縮める。普通なら、それなりの人数をかけて何ヶ月も折衝を行う必要があるところを、彼ならパッと連邦議会まで飛んで行って決めることが出来るのだ。

 

 また、街道はヘルメスと勇者領を繋ぐものだから、勇者領に折半を持ちかけられたのも大きかった。それでも出来るだけ金を出さずに済むように話し合いが行われたが、結局は勇者領の方が折れた。と言うのも、既に勇者領はヘルメスにかなりの投資を行っており、それを回収するためにも、この話に乗るしか無かったのだ。

 

 数ヶ月前、ヘルメス卿の最初の仕事として、鳳はまずは領内の食糧不足を解消する必要があった。必然的に勇者領に頼ることになり、ヘルメスは新大陸から多くの穀物を輸入したのだが、彼はその代金として先物を使ったのである。要するに、今年援助してもらった分を、来年の収穫で返すからと言って借りたのだ。そんなわけで、勇者領としてはヘルメスの景気回復は自分たちの利益に直結した。

 

 大森林の街道整備を行えば、ヘルメスの領民にも仕事が回り、金が入ればヘルメスの景気も回るだろう。更に、首都フェニックス以外の都市が発展すれば、東部開拓の機運も高まり、今は活用されていない土地からの収穫も見込めるようになるはずだ。

 

 帝国との国境沿いには広大な未開発の土地があった。鳳の改革に乗ればその領土が機能し始め、行く行くは莫大な富を生み出すだろう。勇者領はそれに投資することで更に儲けが得られる……そういう期待があったわけだ。

 

 そんなわけで、ヘルメスの将来性を担保に、鳳は勇者領からどんどん金を借りて開発を行っていた。帝国と国交正常化が成された今、既にフェニックスはこれ以上ない好景気に沸いており、現代人の感覚としては、あとは人と物が滞りなく流れるような仕組みが作れれば、金も回りだすだろうと考えていた。

 

 世はまさにバブル景気のイケイケドンドンな空気に満ちていた。戦争で打ちのめされていた領民たちにも、いつしか笑顔が戻り、ヘルメス領はポスト勇者時代に向けて着々と成長しつつあった。

 

 だが得てしてそういう時にこそ災いというものは降りかかるものである。

 

 大森林の街道整備の予算が組まれ、勇者領側からの工事も始まり、あとはガルガンチュアの部族と連携して、ヘルメス側からも始まれば、クレアに権力を渡してようやくお役御免である……そんな最終段階に来たとき……

 

 そのクレアに不祥事が起きた。

 

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「はあ!? 売春? 孤児院で……?」

「左様。子供らの様子がおかしいので少々泳がせてみたのだが、プリムローズの孤児院では夜な夜な変態どもへの饗応が行われていたようだ。子供らはそこで貴族の相手をさせられていた」

「……嘘でしょう?」

「ならば良いのだが、既に証拠は掴んでいる。信じがたいが、子供に性欲を抱く者が、孤児院に紛れ込んでいたようだ。あんな者を選んだプリムローズの失態だな」

 

 ベル神父はただでさえ厳つい顔を更に怒らせて、不機嫌そうに吐き捨てた。鳳は机に両肘をつくと、頭を抱えてため息を吐いた。

 

 神父の話はこうである。

 

 クレアが自領に孤児院を建てると宣言した後、神父たちスタッフは彼女に孤児院経営のノウハウを教えるために、彼女の領地へ向かった。孤児院は忙しい彼女が直接運営してるわけではなく、彼女が選んだ代理人が院長として働いていたのだが、その男がロリコンで、どうやら最初から子供たちに手を出すつもりで名乗り出たらしかったのだ。

 

 ロリコン院長は中部地方の豪農貴族で、地元では領民思いの子供好き領主と知られていたらしい。子供好きとは、要するに性的な欲望を抱いていたわけだが、周りからはただの親切な男だと思われていた。鳳の孤児保護令が出た後も、彼は自分の欲望のために恵まれない子供たちを保護していたのだが、クレアはそれを見たままに受け取り、彼を院長として抜擢した。ロリコン院長はそれを快く引き受け、その立場を利用して、孤児院に集まってきた子供たちを物色していたようである。

 

 そしてロリコンの元にはロリコンが集まる。悪いやつほど群れたがるというか、罪悪感のようなものもあったのだろう。彼は一人で楽しむばかりではなく、そのうち友達も呼んで、好みの子供を選ばせ提供することにした。行き場のない子供たちは、そんな院長の言うことを聞くしかなく、泣く泣く変態共の相手をさせられていたらしい。

 

 しかし、人の口に戸は立てられない。ましてや子供は秘密が守れないから子供なのだ。ベル神父たちはクレアの孤児院を視察しているうちに、一部の子供たちの様子がおかしいことに気がついた。そして調べてみたところ、院長の犯行が発覚したのである。

 

 彼はこのことを鳳に知らせるために視察を切り上げ、急遽フェニックスに戻った。その動きを察知したロリコン院長は、慌てて神父の口を封じるべく刺客を送ったが、逆に神父の返り討ちにあい、刺客はふん縛られた。彼の言う証拠とはそのことらしい。

 

「今、ヴァルトシュタインが尋問しているが、よく舌の回る刺客のようだ。死ぬ前に粗方証言は取れるだろうと言っていた」

「いや、殺さないでくれよ……ちょっと誰か行って止めてきて」

 

 鳳がため息交じりに言うと、ペルメルが軽く頷いてから部屋を出ていった。ディオゲネスが難しい顔をしながら、何やらアリスに命じている。彼女は頷くと、ペルメルに続いて部屋から出ていった。鳳はそんな二人を見送ったあと、

 

「とにかく……ベル神父にはご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。国のトップとして謝罪します」

「気にしないでいい……ともいい切れぬな。もしかしたら、私も死んでいたかも知れないのだから。それで、孤児院はどうする?」

「取り敢えず軍を派遣し、そのロリコン院長と、今回の件に関与した連中を連座して処罰します。領地没収が妥当でしょうか」

「それは厳しくないか」

「国に逆らうというのはこういうことだと、見せしめにもなるでしょう。逆にそのくらいしないと、身勝手な貴族が多すぎるんですよ、この国は」

「しかしヘルメス卿。今、そのような強権を使われては、クレアへの権力移譲に支障を来してしまうのでは?」

 

 鳳とベル神父の横からディオゲネスが口を挟んできた。鳳は憮然と、

 

「じゃあ、許せっていうのか? 事件は既に発覚してるんだぞ?」

「いえ、そう言うことではありません。そこまで厳格にするならば、院長を指名したクレアも処罰を受けねば、言行不一致になりかねないと言いたいのです。もちろん、彼女を同列に扱うことはありませんが、それなりに厳しくせざるを得ない。すると領民の目が政治に向いている今、ポストヘルメス卿としての彼女の立場が危うくなるのでは?」

「……しかしロバートはもう虫の息だろう?」

「失礼します!」

 

 その時、さっき部屋から出ていったアリスが帰ってきた。彼女は部屋に入ってペコリと一礼すると、ディオゲネスの方へと歩いていき何やら耳打ちをした。彼はそれを聞くとチッと舌打ちしてから、

 

「……そのロバート派が既に動き出しているようです。今回の件を領民に喧伝し、クレアはヘルメス卿に相応しくないと」

「な、なに!?」

「自らの醜聞で失脚した者は逆恨みしますからね……これを見逃す手はないと思っていましたが、それにしても早かったですね。どこから漏れたんでしょうか」

「……頭に来ていたので、街に帰ってきた時、出迎えの信者に事と次第を伝えてしまった。まずかったろうか」

 

 ベル神父が厳つい顔をしながら呟く。相変わらず表情は読めなかったが、責任を感じているようだ。もちろん、彼が悪いことなんて何も無いので、

 

「いえ、遅かれ早かれ、どうせ知られていたと思いますよ。と言うか、俺はこの件を隠すつもりは無いです。たとえ貴族であってもこのような破廉恥なことをすれば容赦はしないと、俺は領内に知らしめねばならない。信賞必罰。ヴァルトシュタインに命じ、早速措置を取るようにしましょう」

 

 鳳は鼻息荒くそう宣言した。

 

 宣言したは良いものの……実際、その後の領内運営の舵取りに、彼は非常に苦労することになってしまった。

 

 子供たちを毒牙にかけた貴族たちは、宣言通りに軍を派遣した上に領地没収の刑に処した。要するにお家取り潰しという重い処罰であったから、相手は軍隊まで出してきてものすごい抵抗をしたのだが、勇者である鳳に敵うわけもなく、彼らはあっけなく排除された。

 

 更にディオゲネスが指摘した通り、クレアの責任問題が追求されることになり、鳳はこれに関しても孤児院周辺の領地を没収するという措置を取った。没収する領地は非常に狭く、これは逆に彼女を孤児院経営から解放するという意図があったのだが、しかしこの噂がまた悪い方へと転がっていった。

 

 彼の処置は、貴族たちには、仮に善意であっても失敗すれば鳳は厳しく処罰すると取られ、庶民たちには、処罰を受けたクレアは悪いやつだと受け取られたようだった。もちろん、罪の重さも罰則の軽さも段違いであるからその点を説明しているのだが、これを反撃の好機と捕らえたロバート派によってかき消されてしまったのだ。

 

「ヘルメス卿、お待ちを!」

 

 ある日、鳳が庁舎に出勤すると、待ち構えていたクレアが追いかけてきた。

 

「今回の件は私の失態でした。あのような輩の悪心も見抜けず、貴方様に預かった大事な領民を傷付けてしまいました。深く反省しております。ですが、あれは私の本意ではなかったのです。私としても寝耳に水の出来事なのに、処罰が重すぎはしませんか? どうかお考え直しを……!」

「それは分かってる、あなたのせいじゃないと言うことは。しかし何の罰も与えないわけにもいかないのです」

「ならせめて挽回のチャンスを! お預かりした孤児院は、今度こそ私自身の手でちゃんと運営してみせます。ですから、召し上げられた領地をお返し願えませんか?」

「……いや、ただ返すわけにはいかない。あなたには孤児院ではなく、もっと別の方法で挽回して欲しい」

「それが難しいからこうしてお願いしているのです。このままでは私の醜聞だけが独り歩きして、身動きが取れません」

 

 クレアの人気は失墜し、領民はまた女である彼女に猜疑の目を向け始めた。領内の街道整備に関しても、それまで乗り気だった貴族たちも、失敗を恐れる余り及び腰になってしまった。ロバート派はそれを自分たちの主張が正しかったと宣伝に利用し、更にクレア派を攻撃した。すると一時は彼女に靡いていた西部の貴族たちも迷い始めたようだった。

 

 気がつけば完全に虫の息だったロバート派は息を吹き返し、後継者問題はまた振り出しに戻っていた。やはりなんやかんやで王権は血筋が重視され、直系男子であるロバートの方に分があったのだ。それに、例え彼は能力が怪しくても、逆に言えば、調子に乗せてしまえば誘導がしやすいという面があった。権謀術数に長けた者なら、クレアよりもロバートの方が与し易いと考えてもおかしくはないだろう。

 

 しかし、領内はそれで良くても、それじゃ済まないのは勇者領である。ある日、鳳は勇者領側の大森林での工事がストップしていると知らされた。連邦議会は既に人員を引き上げているようだ。彼は慌ててニューアムステルダムへ飛んだ。

 

「勇者殿も既におわかりでしょう。あなたが権力をロバートに渡すと言うなら、我々が貴国に肩入れする理由はもうありません。帝国との和平がなった今、ヘルメスへの投資を引き上げセトとの交易を模索するつもりです」

「いやしかし、既にかなりの投資を行っているはずでしょう? このままでは丸損ですよ」

「失礼ながら、勇者殿は損得勘定というものがまるで分かっていない。敵に塩を送るのもまた損得なのですよ。我々はあなたに要請されて、アイザック11世に資金提供しました。貴国の領民のために穀物の援助も行いました。その上、フェニックスに注力し、大森林の工事にも投資いたしました。このまま手を引けば、これらの投資が全て無駄になるでしょう。それは非常に惜しい。ですが逆に、これだけの投資の成果が、我が国の領土を蹂躙したロバートに奪われるという事実のほうが、我々にとっては損失なのですよ」

「………………」

「もしあなたがヘルメス卿の座を下りて、ロバートが後を継いだら我が国の国民感情は確実に揺さぶられます。とても今まで通りの関係ではいられないでしょう。その時、どうして敵に塩を送るようなことをしたのだと追求されるのは私たちなのですよ。現状ではそうなる可能性が高い。だから我々は損して得取れという選択を選ぼうとしているのです……何故、あなたは権力を投げ出そうとするのですか? あなたさえそのままで居てくれたら、我々もこんなことしなくて済むのに」

「それは……俺はただの馬の骨ですよ。生まれも育ちもこの世界の住人ですらない」

「結構。ロバートはアホな上に馬の骨ですよ。それよりずっと上等じゃないか!」

 

 連邦議員たちは血眼になって、鳳に現在の地位に留まるように迫ってきた。彼らは余程ロバートがヘルメス卿に返り咲くのが嫌なのだ。事の経緯を考えれば、それは当たり前だろう。鳳は彼らを説得するどころか、逆に説得され、何も言い返せなくなってしまった。

 

 結局、勇者領からの確約は何も得られず、鳳も現状維持を約束出来ずに、話し合いは物別れに終わり、彼はフェニックスに帰ってきた。街はひっそりと静まり返っており、出歩く人の姿は見当たらなかった。話し合いは夜遅くまで続けられたが、どうやら時差のせいでこっちはもう深夜になってしまっていたようだった。

 

 興奮しているせいか、鳳は普段ならとっくに眠っている時間帯なのにまるで寝付けず、仕方ないのでナイトキャップのつもりで買い置きしていたブランデーをちびちび舐め始めた。

 

 以前の彼ならきっと大麻でもやっていただろうが……最近は代わりに酒ばかり飲んでいた。何度か死にかけた……というか死んだことで、健康を意識するようになったのだが、代わりに酒量に頼むようになってしまったから意味は無かっただろう。

 

 元々、薬物耐性が強いせいか、酒を飲んでも余り酔えず、酔うために酒量はどんどん増えていった。気持ちよくもないが、その代わりに思考を麻痺させる効果があるから、嫌なことを考えずに済んで気が楽だった。

 

 空が白み始めたところで、ようやく眠気が訪れてくれたが、その時にはもうかなりの酒瓶が床に転がっていた。片付けようとして、フラフラと千鳥足で部屋を歩き回り、彼はそのまま床に突っ伏して眠ってしまった。

 

 最近は、そんな日々が続いていた。嫌なことはみんな、酒が洗い流してくれれば良いのに、そんなものは一時凌ぎにしかならなかった。ただでさえ魔王化という懸念がある中で、ヘルメス卿の仕事を続けているのは、やはりストレスの限界が近かった。そして彼はおくびにも出さなかったが……それは、体の変調という形で現れていたのだ。

 

 実は最近、良く幻聴を聞く。

 

『あいつらを殺して……殺してよ……』

 

 ストレスを感じる度に、目の前にいる連中を殺したくなる。まあ、人間誰しもそんな妄想を抱くことはあるだろう。だが、彼にはそれが懐かしい幼馴染のお願いに聞こえるのだ。

 

『ねえ、あいつらを殺して……早く殺してよ……』

 

 外はとっくに明るくなっており、あと一時間もすればアリスが起こしに来るだろう。普通の人なら堪ったものじゃないだろうが、彼にしてみればそれだけ眠れれば上等だった。

 

『殺せ……殺せ……』

 

 鳳はそんな懐かしい声を聞きながら眠りに落ちた。最近はもう、自分が起きているのか、それともまだ夢を見ているのか、どちらが現実がよくわからなくなっていた。

 


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