ラストスタリオン   作:水月一人

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ヤりたいに決まってんじゃないかっ!!

「私は何が何でもヘルメス卿になりたいのです!」

 

 三指を立てて頭を下げたクレアの後を見やれば、続き部屋に一組の布団が敷かれていた。恐らくこのためだけに、ずっと襖の向こう側で待機していたのであろう中居たちが、澄まし顔で軽く会釈してからそそくさと出ていった。

 

「さあどうぞ! この帯を引っ張ってクルクルと私を寝室まで運んでくださいませ」

 

 まるでどこかのバカ殿みたいな展開に、鳳は思わず咽た。

 

「一体どこで覚えてきたんだ、こんなこと!」

「ヘルメス卿もご存知でしたか? 帝都ではこのような逢い引きが流行っていると聞いたのですが……」

 

 クレアはキョトンとした表情で鳳のことを見上げている。こんなのが流行ってたまるか! と言いたいところだったが……いや、しかし、案外本当にこんなことが流行っているのかも知れない。こんなことをしそうな連中に心当たりがある。ミトラとは禁欲的な菩薩の名前であるはずだが、この世界でその名を冠している男はしょうもない俗物のようだ。

 

 鳳がげっそりとしていると、いつの間にか手の届く範囲まで忍び寄っていたクレアがさっと手を握ってきて、彼はドキリとして固まった。

 

「ヘルメス卿、あなたは今、この国を救うために何でもするとおっしゃいました。その思いは私も同じですわ。私は私の領民を……ひいてはこの国の全ての人々を守るために、ロバートを倒し、何が何でもヘルメス卿にならねばなりません。そのためにはあなたの子供を作るのが一番手っ取り早いんです」

「いや、無理無理無理! 何を言ってるんだ、あんたはっ」

「別に愛してくれなんて言いません! 仮面夫婦でもいいですから、とにかく分かりやすい形が欲しいんです。悔しいですが、私一人では領民を納得させるにはまだ足りないのです。だから二人の子供を作って周囲を黙らせましょう」

「そんなことないって! みんなあなたのこと、ちゃんと認めてくれますって! だから俺なんかに拘らないで、まっとうな結婚をしてください!」

「……ヘルメス卿は心に決めた方でもいらっしゃるんですか? 結婚が嫌だというのなら、私生児でも構いません。私が立派に育て上げてみせますから」

「いやいやいや、駄目でしょう!? 子供はこう、ちゃんと両親に愛されながら生まれこなきゃ駄目ですよ! あ、いや、私生児が可哀想ってわけじゃないけど。出来ればちゃんと愛されて育って欲しいじゃないですかっ!」

「素敵! 私、確信がもてましたわ。あなたなら、きっと生まれてくる赤ちゃんのいいお父さんになってくださるって」

 

 鳳はなんとかクレアを押しのけようとした。しかし、不用意に触れると何が起きるか分からないと躊躇して、腰砕けになってしまった。クレアはそんな鳳の姿に隙を見つけるや、チャンスとばかりにグイグイと豊満な胸を押し付けてきた。その瞬間、彼の頭の中で何かの糸がブツリと切れるような、そんな感じがした。

 

「あっ、だめ……」

 

 鳳がそんな喘ぎ声にも似た吐息を漏らすと、クレアはまるでエロオヤジみたいに小鼻をひくつかせながら、

 

「そんなに恥ずかしがらないでくださいませ。私だって恥ずかしいんですのよ? 童貞ってわけでもないのでしょう?」

「いや、そのまさかです。お恥ずかしながら、実は俺はまだ童貞なんです。だからこんなことやめてっ!」

「まあ、それでは私が貴方様の初めてなのですね。とても光栄ですわ。大丈夫。リラックスしてください。天井の染みを数えている間に終わりますから」

「いやぁっ! やめてぇーっっ!!」

 

 鳳の抵抗が緩んだと見るや、クレアはここが正念場だと、それまで以上の迫力で迫ってきた。彼女はもはや布団まで待ってられないと言わんばかりに、その場で彼を押し倒すと、引き抜くように自分の帯を外して、グイと胸元を緩めた。

 

 その瞬間、彼女の形の良い白いバストが目に飛び込んできて、鳳の思考力を著しく奪っていった。

 

 今、彼の上には絶世の美女がセックスする気満々で覆いかぶさっている。彼女の目的は子作りだけで、後腐れなく中だしし放題、何回だってオーケーだ。何のリスクも無く抱ける美女が目の前にいるというのに、何を躊躇するものがあるというのか。

 

 初めてだから怖い? 恥ずかしい? そんなの関係ねえ。これだけの女が抱けるのだから、据え膳食わぬは嘘である。鳳はそれまで頭に巡っていた血液が、一斉に下半身に集中していくのを感じた。

 

 だが、それと同時に、彼は言いようの知れぬ飢餓感に見舞われた。さっきたくさん食べたばかりだというのに、もう腹がぐうぐう鳴って空腹でキリキリと胃が痛んだ。すると突然、視界が真っ赤に染まり、彼は目の前の女を征服することしか考えられなくなった。

 

 この女をぶち犯したい。力づくでねじ伏せて、四つん這いにして、無理やり言うことを聞かせてやりたい。男をナメやがって、このクソアマ。今すぐ這いつくばらせて、力の差を思い知らせてやらねば気がすまないぞ。

 

 鳳は耐え難い飢餓感が襲ってくる中でそんなことを考えていた。この、空腹感の中で理性を失ったら彼女はどうなる?

 

 鳳は、最後の最後にほんのちょっとだけ残っていた理性を総動員して、上に伸し掛かってくるクレアの体を押しのけた。

 

「きゃあああぁぁぁーーーっっ!!」

 

 本当に、軽く払い除けただけだった。なのに彼女の体は面白いように吹っ飛んでいった。鴨居の下を通過し、そのまま隣の部屋の壁に激突した彼女は、目を回しながら隣の部屋に敷いてあった布団の上に落っこちた。まるで事後のようにシーツが乱れ、枕の中から羽毛がふわふわ飛び出した。

 

 ドシンと建物全体を揺るがすような音が響いて、驚いた店のものが駆けつけてくる。鳳はそんな彼らのことも突き飛ばして部屋から出ると、酔っ払いのようにふらつきながら長い廊下を去っていった。

 

 突き飛ばされた中居がボーリング玉みたいにゴロゴロと部屋の中を転がっていき、御膳を跳ね飛ばして残飯をぶちまけた。女将は、まだ建てたばかりの部屋がもうこんなに汚れてしまったと気が遠くなりかけたが、今はそんなことを気にしている場合ではなかった。彼女は隣の部屋で目を回しているクレアに駆け寄った。

 

「大丈夫ですか? クレア様? 大丈夫ですかっ!?」

 

 布団の上に落っこちたクレアは壁に叩きつけられた衝撃で失神していた。女将が何度も呼びかけていると、やがて彼女は目を開けたが、すぐに自分に起きたことを理解したのか、暫し呆然としたあとに、

 

「私……自分でもそこそこイケてると思っていたんですよ?」

「はい?」

「ここまで拒絶されたのは初めてです」

「あの、何をおっしゃって……?」

 

 女将の困惑をよそに、クレアは悔しそうに親指の爪を噛んでいた。

 

 あり得ない。おかしい。セックスは男の本能であり、普通、自分みたいなイイ女がここまで露骨に迫ってきたら、抗える男などいないはずだ。鳳も後ちょっとで落ちそうな気配はあったのに……なのに彼は最後の最後で拒絶を選んだ。

 

 わけがわからない。彼は何を考えているのだ? もしかして、本当に好きな相手に操でも立てているのだろうか。それとも、もしかしてホモなのでは?

 

 ……そう考えた時、彼女は思い出した。そう言えば、まだアイザックの居城にいた時、二人の勇者が手と手を取り合って逃げ出したという噂を聞いた。その時、残った他の勇者たちは、あいつらホモだからと笑っていたのだ。

 

 そうだ。ホモだったのだ。きっとそうだ。そうに違いない。彼女は振られたショックで気が狂いそうだった。振られたのは自分のせいじゃない。彼の性癖の方がおかしかったのだ。

 

「……作戦を変えなくては」

 

 もはや自分の体は武器にはならないと知った彼女はショックを受けると同時に、なりふり構っていられなくなった。あとやれることは何が残っているだろうか。彼女はヒートアップする思考で妙なことを考えた。

 

**********************************

 

 目がおかしくなってしまったのか、視界が明滅してよく見えなくなっていた。胃袋がギリギリと締め付けられ、目は充血して刺すような痛みが襲ってきた。まるで自分のものじゃなくなったかのように、足が言うことを聞かず、彼は右に左にフラつきながら進んだ。言いようの知れぬ怒りがこみ上げてきて彼の心を蝕んだ。そのくせ、下半身は異常なほど勃起していて、その怒りが性欲に起因していることを嫌でも思い知らされた。

 

 自分では真っすぐ進もうとしているのだが、とにかくズボンの前が突っ張ってどうしようもなかった。その酔っぱらいみたいな足取りが目立つのか、通行人が振り返る度に、彼はその目が自分の行動ではなく、下半身に向けられているような気がしてどうしようもなくなった。

 

 彼は前かがみになりながら、どうにかそれを鎮めようとポケットの中からペニスを抑えつけた。するとその瞬間、小便みたいにビュービューと大量の精液がパンツの中にぶちまけられて、彼は堪らずその場でポータルを出しそれに飛び込んだ。

 

 適当に開いたからどこへ飛んだか分からなかったが、後から思えば恐らくヴィンチ村だったのだろう。幸運なことに夜間の村は人通りがなく静まり返っており、人気がない場所はいくらでも見つかった。ここがどこかなんて気にする余裕もなく、彼はとにかく近くの畑に向かって走った。

 

 作物をかき分けて畑の奥へ奥へと入り込み、真っ暗闇の中で、彼はようやくヌルヌルと気持ち悪いズボンを脱いだ。すると栗の花の匂いに似た精液の臭いがムワッと立ち込め、たちまち彼の心を折った。パンツの中には精子が水たまりのように溢れており、それは手で掬いあげることすら出来た。

 

 これだけ大量に出しても彼の股間は依然勃起したままだった。パンツの中から精液を掻き出しながら、もう片方の手でペニスに触れると、それは電気ショックを受けたカエルみたいにビクビクと震えて、勝手に射精を開始した。じんわりと先っぽから、トロトロ滲み出るような弱い射精感に、彼は耐えきれなくなって、ついに汚れるのも構わずその場でペニスを握りしめると必死になって上下に扱いた。

 

 次の瞬間、言いようの知れぬ幸福感と共にびっくりするほど遠くまで精子が飛んでいった。腰が抜けるんじゃないかと思うくらいの気持ちよさに、彼はもはや辛抱堪らず、猿みたいにその場で何度も何度も自慰をした。

 

 自分は何をしているんだ……?

 

 その気になってる女からわざわざ逃げてきて、どうしてこんな真っ暗な畑の中で、自分の種を撒いているんだ?

 

 自虐的な気分と共に射精感が押し寄せてきて、わけがわからなくなる。彼はペニスから精子を吐き出すと同時に、口からは胃袋の中身を全部吐き出していた。吐瀉物と精液が混じり合った汚物を前に、あまりの情けなさに涙がこみ上げてきて、視界がぼやけて何も見えなくなった。それなのに右手は必死に自分の分身を扱き続けている。

 

 彼はもはや空っぽになってしまった胃袋から胃液まで吐き出して、焼けて爛れた喉からヒューヒューと掠れるような叫び声を上げた。

 

「ヤりたいに決まってんじゃないかっ!! あんなむしゃぶりつきたくなるような女……つーか、相手がヤりたがってんだから、ヤりゃあいいじゃないかっ!!! なのに……何が起きるかわからないじゃないか!!! ヤッた後、彼女が無事かどうかさえわからないというのに……ヤれるわけないじゃないか……くそっ……ちくしょうが……クソがあああぁぁぁーっっ!!!」

 

 汚物まみれの地面をドンドン叩きつけながら怒鳴ったら、ピチャリと頬っぺたに泥が跳ね返ってきた。それを拭おうとした手も泥だらけで、右手の中ではようやく大人しくなった息子がフニャフニャになっていた。それが彼を賢者に変えた。どうしようもない絶望感とともに、際限のない後悔が押し寄せてくる。

 

「ヘルメスなんて救うんじゃなかった……だってみんな破滅を望んでいるじゃないか。誰がこの国を、あんな無茶苦茶にしたと思ってるんだ? なのにそいつを王に戴こうなんて、頭がおかしいんじゃないか。そんなにそうしたいのなら、もうロバートに国を譲って何もかも忘れてしまおう。俺にはもう時間がないんだ……下手な同情なんてしてる暇なんてないんだ……ルナもその子も……野垂れ死ねばよかったんだ。だって、俺がいなくなったあと、彼女らが幸せになる保証なんてないじゃないか!? なのに一時の哀れみだけで、俺は何をやってるんだ!? 助けるんじゃなかった……俺は彼女らをより不幸にしてしまっただけなんだ……」

 

 鳳がそんな弱音を吐いている時だった。

 

「そこに誰かいるのか……!?」

 

 鳳があまりに騒がしくしていたからだろうか、畑の持ち主が様子を見にやってきたようだった。彼は脱ぎ捨てたパンツを慌てて履くと、ぴちゃりとした冷たい感触を我慢しながら、ズボンを上げた。そんな気配に気づいた農夫が恐る恐る近づいてくる。彼はすぐさまポータルを開くと、中に飛び込んだ。

 

 今度は行き先を決めるだけの余裕があったから、彼はフェニックスの街のすぐ近くの樫の木の丘に戻ってこれた。街と官庁街のちょうど中間あたりにあるから、ここが行き先に指定されていたのだ。

 

 夜になれば官庁街に用事なんて無いから、辺りは人通りがなく静まり返っていた。彼はそんな緩やかにカーブするあぜ道を辿りながら、重い足取りで官庁街にある自宅へと向かった。

 

 明日からどうしたらいいんだろう……

 

 明日になればきっとクレアは今日のことを言い訳しにやってくるはずだ。逃げるのは簡単だが、彼女の本音を聞いた今では無視するわけにはいかないだろう。彼女の領民への思いは本物だ。それにさっきは弱気になってしまったが、ルナ母子のことも放ってはおけない。自分が居なくなった後、せめて彼女らがこの間みたいに、トチ狂った親族に襲われたりしないように、渡りをつけておかねばならないだろう。

 

 しかし、そんなことやってる暇はあるのか。もう限界だ。分かっている。早く仕事を片付けなければ何もかも台無しだ……弱音と焦りが頭を締め付ける。自分はいつまたおかしくなるかわからない。

 

 政庁舎の執務室からは明かりが漏れていた。きっとクレアと話をつけにいった鳳の帰りを神人たちが待っているのだろう。でも今はもう何も考えたくなかった。帰って酒を浴びるように飲んで、気絶したように眠りたかった。彼らに悪いと思いつつ、鳳は庁舎の前を通り過ぎると、すぐ隣の自分の家へと入っていった。

 

 自宅の鍵を開けると、彼は違和感を感じた。

 

 家の中はひんやりと静まり返っているはずだった。なのに部屋は何故か暖かく、中から明かりが漏れて、人の気配が感じられた。最近はアリスが入らないように鍵を掛けていたから、彼女も入れないはずなのに……魔王化の影響で、感覚が鋭くなっていた彼は気配を探った。すると部屋の中にいるのがアリスではないことにすぐ気がついた。

 

 と言うか、今までに出会った誰の気配でもない。何者かが部屋に侵入しているのだ。

 

 鍵がかかっていると言っても、原始的なものだから、その気になれば誰でも簡単に入ることが出来るだろう。鳳は泥棒が怖いから、貴重品は家に置いていないくらいだ。尤も、だからといって泥棒に入られたことなど無かった。泥棒だって、忍び込む家のリスクくらい考えるだろう。

 

 まさかどこかの国から刺客でも送られたのだろうか? 勇者である鳳に……? それはちょっと考えられない。

 

 おかしい……おかしいと思いつつも、彼は警戒しながら部屋へと入っていった。誰かを呼ぶと結果的に部下に気づかれ、今日のことを聞かれるのが嫌だった。だから彼は、自分ひとりで対処しようと考えた。恐れることはない。今更、勇者の力に目覚めた自分を害せる者などいないのだ。しかしそれは間違った判断だった。

 

 玄関を開けて狭い廊下を進み、恐る恐る自分の部屋の扉を開ける。すると、彼の目に飛び込んできたのは、一人のマッチョなおっさんだった。

 

「あら~、ヘルメス卿。おかえりなさ~い。勝手に忍び込んでごめんなさい。クレア様にどうしてもって言われて来たのよ。悪く思わないでね」

 

 それは神人になる前のジャンヌみたいに筋骨隆々で見事なマッチョだった。胸板が厚く逆三角形の腰にはブーメランパンツをつけている。それがスケスケのネグリジェを羽織って薄っすらと化粧し、何故か鳳のベッドの上でウッフンとウィンクしていた。

 

「ヘルメス卿が私たちと同じ趣味だったなんて知らなかったわ。私ならいつでもウェルカムよ。クレア様からお代はいただいているから、今夜は何度でも私を抱いてちょうだい。腰が立たなくなるまで! それとも、ヘルメス卿は抱かれる側が好みかしら? 私はどっちもOKよ! さあ、来て! 熱いベーゼを交わしてちょうだ~い!!」

 

 マッチョはベッドから飛び降りると、ハグを求めるように両手を開いて唇を突き出しながら、腰をクネクネさせつつ迫ってきた。と、同時に、ブーメランパンツの中ではち切れそうになっていた一物が、まるで生き物のようにニョッキリと顔を出した。

 

 鳳はそれを見た瞬間、本当に脳内でどこかの血管がブチッと切れる音を聞いた。いきなり目の前が真っ赤に染まって……その後のことはよく覚えていない。

 

 本当に、気絶するかのように何も覚えていない。

 

 でも多分、軽くツッコミを入れたような気はする。

 

 なんでやねん、と。

 

 本当に、本当に、ただそれだけのはずだった。

 

 気がつけば、彼はまるで骨折でもしたかのような拳の痛みとともに、肩でハアハア息をしながら立ち尽くしていた。足元には先程のマッチョがあり得ない姿勢で倒れていて、物を言わぬ肉塊となっていた。

 

「おい……」

 

 話しかけても返事はない。それは本当に、ただの屍になっていた。

 


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