主人公はあの人の娘!?苦難多き少女のヒーローアカデミア   作:ユリアンヌ

10 / 30

書くことが思い付かないのでこのまま小説の続きをどうぞ(笑)


第9話 "個性"の話

 

 

 

 

 

 

「……にしても、成切さんがオールマイトに自分の居場所を教えようとしなかったのはグラントリノさんの所にいたからだったんだね」

 

「あー…うん、まぁそういうこと。あの人トリノおじさんのこと苦手だから怖がって近付きたがらないし…」

 

 

 

 

何故友里絵が自分の居場所を頑なに言おうとしなかったのかずっと気になっていたがこれでやっとその理由がわかり納得も行った。

 

居場所を知られた以上、本人ももう隠すつもりはないらしくバケツ等を置きながら普通に答えた。

 

 

 

「じゃあオールマイトにはいつ話すつもりだったの?」

 

「それが問題なんだよね…。トリノおじさんにも協力してもらって、私の居場所はトリノおじさんも知らないってことにしてあるから、トシおじさんに言い出しにくくて……。あなたが言いたいなら別に言っても良いよ。というかこの際あなたから言ってくれない?」

 

「え!?ぼ…僕が!?」

 

 

 

 

いつ事実を伝えるのかを尋ねたところ、返って来たのはまさかの返答。

 

オールマイトに言って欲しいと頼まれてしまった。

 

 

 

「うん…その方が気が楽だなって……」

 

「ま…まぁ…成切さんがそれで良いならいいけど……」

 

 

 

 

少し迷った後そのお願いを聞くことにした。本人が良いと言っているのだから大丈夫だろう。

 

 

 

「じゃあよろしくね緑谷出久くん…」

 

「………。

あ…あの…僕の事は「デク」でいいよ。フルネームだと何か変な感じがして…」

 

「デク…?そんな呼び方で良いの?」

 

「まぁ…フルネームよりかはそっちの方がいいかな…」

 

「わかった…ならそう呼ぶね」

 

 

 

今更だが友里絵にフルネームで呼ばれ複雑な思いを感じる緑谷。

 

 

「デク」で良いと伝えると友里絵は不思議そうに首を傾げるがすぐに頷いた。

 

 

 

 

 

「……あ、じゃあ後でスマホに入れたデクくんのデータもそれに変えとかないとだね。フルネームで登録しちゃってるから…」

 

「え…登録したって…」

 

「この前トシおじさんから私の連絡先をあなたにも教えといたからっていう内容のメールが来たんだけど、なんかあなたの連絡先も一緒に添付されてたから一応登録しといたの」

 

 

 

 

 

あの時か────!!

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷は屋上でオールマイトから友里絵の連絡先を教えてもらった時の事を思い出しハッとした。

 

あの時オールマイトは連絡先を教えたことを友里絵に伝えておくと確かに言っていた。その際彼は緑谷の連絡先も一緒に送っていたのだ。

 

 

 

「──とは言っても私から連絡することはほとんどないかもだけど……」

 

「う…っううん、全然大丈夫!登録してくれててるだけでも有難いし…!」

 

 

 

嬉しさからつい本音が出てしまう。

彼にとっては、やり取りをするより自分の連絡先を登録して貰うことの方が重要なのだ。

何よりオールマイトが自分の連絡先を送ってくれていたとは思わなかったし、それを友里絵が普通に登録してくれていたのだから嬉しくないはずがない。

 

 

 

 

「だけどそっか…。オールマイトとメールのやり取りしてるんだね。あれから上手くやってるみたいだし安心した…」

 

「うん、毎日ね」

 

「へ!?毎日!?」

 

 

 

掃除の手を動かしながらオールマイトと友里絵の現状を聞いてホッとする緑谷だったが、実はそのやり取りが毎日だとのことでそんなに頻繁にやり取りをしているのかと驚いた。

 

 

 

 

「そ…。連絡先教えてから毎日あの人からメールが送られて来る…」

 

「そ…そうなんだ。でもそれはきっと成切さんと離れてた期間が長かったからオールマイトはその時間を少しでも埋めようとしてるんじゃないかな?もしかしたら読録さんが体調崩したのも今までバレないように気を張ってたからその緊張の糸が切れたからかも…」

 

「かなぁ…。まぁ…わからなくもないけどさ………」

 

 

 

緑谷の言葉に友里絵はいまいち納得が出来ず複雑そうな表情を浮かべた。

 

 

 

 

「そ…それはそうと今日成切さんが休んでることオールマイトは知ってるの?」

 

「…………」

 

 

 

何気なく尋ねたつもりだったがその質問をされた友里絵は顔を背け何故か無言になった。

 

 

 

「な…成切さん…?どうかしたの?」

 

 

 

その様子に気付き、恐る恐る声をかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それがさぁ…私も連絡だけはしておいた方が良いと思ってあの人に連絡をしたんだけど、そしたらめちゃくちゃ連絡来て今日だけでもう10件は来てる……」

 

「じゅ…10件…!?」

 

 

 

 

 

ため息混じりで半ば脱力気味で話す友里絵。良かれと思いしたことが逆に仇となりオールマイトから何通ものメールが届くようになってしまったらしい。

 

 

 

 

「最初の2・3通は私も返信出してたんだけど、途中から面倒くさくなっちゃって、今は電源切って放置してる…。

音うるさいし…」

 

「え…そ…そんなことしたら余計心配されてメール送ってくるんじゃ………」

 

 

 

《ヴーヴー……》

 

 

 

緑谷がそう言いかけた時、突如バイブ音が聞こえてきた。

 

 

 

「…バイブの音?」

 

「あ…多分僕のスマホかな」

 

 

 

緑谷は自分の鞄の所に行きスマホを取り出し操作する。

 

 

 

「あ…オールマイトからだ…」

 

「トシおじさんから…?

何か嫌な予感…」

 

「うん…。えっと……緑谷少年へ…」

 

 

 

 

 

"職場体験中に済まない。しかし大変なんだ。友里絵が熱を出して休んでいるそうだが友里絵からの連絡が来なくなり電話も繋がらなくなってしまった!"

 

 

 

オールマイトからのメールが届いたと聞き友里絵は嫌な予感がしていたが、緑谷はとりあえずメールを読み上げた。

 

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 

 

友里絵の予想は的中。メールの内容に固まる二人。

 

 

 

 

 

オールマイト……成切さんに繋がらないから僕の所に送って来た………!!!(汗)

 

 

 

 

 

 

「…ね?言ったでしょ?こういう人なの……。過保護でしょ…」

 

「ど…どうしよう。何て送れば……」

 

『安眠妨害だとでも送っとけば…?

心配してくれるのはいいんだけどこうも過保護だと安心して休めない……』

 

「そ…それは流石にちょっと……。

とりあえず簡単な返事だけ送っておくよ…」

 

 

 

以前一緒にいた時からこうだったらしく、あまりの過保護さに呆れた様子でため息をつく友里絵。というより最早ため息しか出ない。

 

返信に困った緑谷に辛辣とも言える言葉を返信する様に伝えるが、流石にそれを送るわけにもいかず、緑谷は悩んだ末オールマイトが心配しない様に安心させる内容のメールを送った。

 

 

 

 

「…そういえばさ、ずっと気になってたんだけど何でデクくんはワン・フォー・オールを受け継ぐことになったの?」

 

「え…あ…それが実は僕はもともと何の力も持たない無個性でワン・フォー・オールを受け継ぐことになったのも本当に偶然だったんだ…」

 

「え…そうなの?でもそれじゃあどうやって後継者に…?」

 

 

 

そして話は"個性"の話に変わり唐突にワン・フォー・オール継承について尋ねられた緑谷は自分が元は無個性だったことを明かし後継についても偶然だと告げた。

 

 

 

「僕…小さい頃からオールマイトみたいな立派なヒーローになりたいって思ってて、周りからどれだけ馬鹿にされてもその夢を諦めきれなかった……。そんな中学3年の時オールマイトと出会ったんだ…。もちろんオールマイトにも最初は難しいって諭されたけど、その直後に幼馴染みが敵に襲われる事件が起きて、その時僕は思わず飛び出して救けようとした……。それがきっかけとなって彼にヒーローとしての資質を認められて"個性"を受け継ぐことになったんだ」

 

「そっか…。それで夢を諦めなくて済んだんだ。きっと諦めずに頑張って来た努力が報われたんだよ。良かったね」

 

 

 

緑谷の話を聞いて友里絵は優しく微笑んだ。

 

 

 

「うん…。ただ、受け継ぐことになったのは良かったんだけどまずはワン・フォー・オールに耐えられる体づくりからしなくちゃいけなくて、何とかギリギリ収まったものの全然扱えないし、今だって5%の力しか使うことが出来なくて……。

さっきグラントリノさんに言われたことの意味もわからないままだし……」

 

「くす…大丈夫だよ。デクくんなら絶対出来るようになるよ。だから焦らないで頑張って」

 

「成切さん…。ありがとう!そうだね、頑張るよ」

 

 

 

今でも思い出す。海岸でオールマイトに鍛えてもらった時の事を。

 

とはいえまだワン・フォー・オールを上手く扱えない。

 

焦燥感から不安ばかりが募ってしまう。だが友里絵に励まされたことで気持ちを切り替えることができ再び意気込みを入れた。

 

 

 

 

「その意気だよ。でもまずは掃除を終わらせないとね(笑)」

 

「あ…そうだった…」

 

 

 

その一言により一気に現実に戻される。苦笑いを浮かべ、また掃除の手を動かす。

 

友里絵もゴミを片付つける等の自分に出来ることをしながらクスクスと笑っていた。

 

 

 

 

「ところで僕も聞こうと思ってたんだけど成切さんはどんな"個性"なの?」

 

「…!私の…"個性"……?」

 

 

 

 

"個性"の話ということで、緑谷も友里絵の"個性"について尋ねてみた。

 

だがその質問をされた途端、友里絵から笑顔が消えた。

 

 

 

 

「(あれ……?何だろ今の反応……?)

う……うん、何て言うかその……ずっと聞きそびれちゃってたから…」

 

「……私の"個性"なんて聞いたってつまらないよ…。普通じゃないし、そもそも私に"個性"なんてあってないようなものだし必要もない…』」

 

 

異変に気付き、まるで聞いてはいけないことを聞いてしまったかのような感覚に陥り言葉を詰まらせていく緑谷に友里絵は暗い表情のまま小さく呟いた。

 

 

 

 

 

「そ……それってどういう……」

 

「ごめんデクくん。私少し気分が悪くなって来ちゃった……。悪いけどあとお願いしてもいいかな…?」

 

「え…あ…う……うんわかった…」

 

 

 

 

 

意味深なその言葉が引っ掛かり聞き返そうとしたが友里絵は言葉を遮るかのように具合悪くなったと言って後の掃除を任せ、二階に上がって行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

何だろう……?今あからさまに話を剃らされたような……?

 

ただ"個性"を聞いただけだよな……?

 

 

怒ってる感じではなかったけど……。

 

 

ひょっとして成切さんにはまだ何か秘密が……?

 

 

 

 

……いや、今は止めておこう。

 

成切さんのことはもちろん気になるけど、とりあえず今は早く掃除を済ませて職場体験に集中しよう……。

 

 

 

 

 

友里絵の態度が気になるもここは一旦考えるのを止め残りの掃除に取りかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 




はい8話は以上になります。

修正入ってます。

閲覧ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。