主人公はあの人の娘!?苦難多き少女のヒーローアカデミア   作:ユリアンヌ

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タイトルもだんだんアイデアが浮かばなくなってきた……。

第12話です。





第12話 夜にこっそり秘密の会話

 

 

 

 

職場体験1日目の夜。

 

 

 

 

 

 

「ムニャムニャ!!Z!!Z!!」

 

「(寝てんだよな?)」

 

 

 

ベッドで眠るグラントリノが妙な寝言を発する中、緑谷はまだ起きていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初日は結局見ていただいただけでヒーロー活動は一切してない…。ご飯買って帰って来たら寝ちゃったし……。

 

 

 

 

グラントリノ……。検索してもヒットしなかった。

 

 

一年間だけの雄英教師…。いろいろ謎の方だ…。

 

 

 

 

一人そっと部屋を抜け出し外に出ようと扉を開け周りをキョロキョロと見回す。

 

 

 

 

「何してるの…?」

 

「…!!?」

 

 

と、そこへ急に声をかけられ緑谷は面白い程ビクッ!と体を跳ね上がらせた。振り向くと友里絵が立っていた。

 

 

 

「あ…な…成切さんか……びっくりした」

 

「ご…ごめん……驚かせるつもりはなかったんだけど…」

 

「う…ううん大丈夫気にしないで…!だけど成切さんこそ、こんな時間に起きて来てどうしたの?」

 

 

 

申し訳なさそうに謝る友里絵に大丈夫だと答え、何故いるのかを尋ねた。

 

 

 

「喉が渇いたから水飲みに降りて来たのよ…。そしたらデクくんがなんか怪しい人みたいにコソコソしてたから…………」

 

「そ…そうなんだ。ちょっと自主練をしようと思ったんだけど確かに端から見たら不審者みたいに見えるよね…」

 

 

 

怪しい人みたいと言う言葉に否定は出来ず苦笑し頬を掻く。

どこかぎこちない様子だ。

 

 

 

 

 

 

 

ど…どうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

成切さんは普通に僕と接してくれてるけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ものすごく気まずい!!

 

 

 

 

 

 

 

そう、緑谷は友里絵に"個性"を聞いてしまったことをまだ気にしていた。そのせいで上手く喋ることが出来ない。

 

 

 

 

 

「今から自主練って…もしかしてトリノおじさんが寝ちゃったせいで職場体験があまり出来なかったから?』

「そ……そういうわけじゃないけど何でそれを?」

 

「デクくんに"個性"を聞かれたことを知ったトリノおじさんが心配して私のところに来てくれて……」

 

 

 

 

何故職場体験が中断されたことを知っているのかと問に思った緑谷は友里絵に聞き返した。

 

何しろ友里絵とは昼間に別れてから現在まで会っていない。

 

ましてやグラントリノが眠る前に友里絵と会っていたことは知るはずもなかった。

 

そこで友里絵はそのことを緑谷に説明し緑谷は納得した様子で喋り出す。

 

 

 

 

「あ…そ…そういうことか。グラントリノさん寝ちゃう前に成切さんのところに行ってたんだ…。オールマイトだけじゃなくグラントリノさんにも大切にされてるんだね」

 

「トリノおじさんの場合けっこう毒舌だけどね……」

 

「はは……」

 

 

 

 

 

 

ヤバい…………!本当に気まずすぎる…!早くこの気まずさを何とかしないと…。

 

 

 

 

しかし友里絵とは気まずいままで緑谷はずっと苦笑を浮かべていた。

 

この状況を何とかしようと解決策を巡らせる。

 

 

 

 

 

 

と…とりあえずやっぱりここは一度謝っておくべきだよな…?

 

不本意とはいえ僕が成切さんを傷つけちゃったことは事実なんだし…。

 

 

 

 

「……でも丁度良かった。デクくんに謝らなきゃって思ってた……。本当はもっと早く謝りたかったんだけど気付いたら寝ちゃってて……」

 

「え……あ…謝るって何を?まさか職場体験のこと?それは成切さんが謝ることじゃ…」

 

「それもあるけど昼間のこと…。デクくんは私に謝ろうと思ってたみたいだけど、元々は私が変な態度を取って空気悪くしたのがいけないんだしデクくんは悪くない…。だからごめんね…反省してる…」

 

 

 

 

ところが謝ろうとした矢先に友里絵から謝って来た。それもまるで考えを読まれていたかのような口振りとタイミングで。

 

 

 

 

 

「え…そんな……成切さんは悪くないよ!僕が成切さんに"個性"を聞いたりしたから……」

 

「何で?"個性"を知りたがるのは別に悪いことじゃないでしょ?私だって誰がどんな"個人"を持ってるか普通に興味あるし…」

 

「で…でも成切さんにとっては触れて欲しくない程の事情があるんだよね…?グラントリノさんがそう言ってた……」

 

 

 

"個性"を尋ねることが悪いことではないのはわかっている。

 

しかし友里絵にとっては"個性"を聞かれることは苦でしかないと知った以上、そうも言っていられなかった。

 

 

 

 

 

 

「確かに私には"個性"を聞かれたくない事情があるけど、それはただ単に私個人の勝手な都合でしょ?そんな理由で何も知らないデクくんを責めるなんて出来ないよ。第一、"個性"のことなら雄英に入学した時にクラスメイト達から散々聞かれてるし……」

 

「え…あ…そうか…。入学時に周りから聞かれるのは避けられないよね……。その時はどうしてたの…?」

 

「流石にその時は答えないわけにはなかったからね……。言える範囲内で誤魔化したよ」

 

 

 

個人的な都合なのかどうかはともかく、友里絵の言う通り、入学時に周りから"個性"を聞かれることは十中八九あることで避けては通れない。

 

それに関しては納得は出来た。

 

友里絵もその時は答えざるを得なかった為に仕方なく自分の言える範囲内で答えたらしいがやはり誤魔化した部分もあるそうだ。

 

 

 

 

「でもそれって言い換えたらクラスメイトに聞かれた時もそうやって避けたってことだよね…。だったら……」

 

「大丈夫だってば。みんなだって普通に聞いて来るのにデクくんだけ責めるのはおかしいでしょ?だからデクくんは悪くない…」

 

「ぼ…僕だって成切さんが悪いなんて思えないよ……」

 

「悪いよ…。だってくだらない事情のせいでみんなを振り回してるんだから…」

 

「くだらなくなんかないよ……!とにかく僕も絶対に譲れないから……!」

 

 

 

 

互いに庇い合い、どちらも引く気配はない。このままだと平行線を辿る一方だ。

 

 

 

 

 

「…なら9:1の割合で悪いってことにする?私が9でデクくんが1……」

 

「それじゃあ結局成切さんの方が悪いってことになっちゃうよ…!せめて5:5にしようよ!」

 

「むー…じゃあそれでいいよ…」

 

 

 

 

妥協案として9:1という、明らかに自分が悪くなる割合数値の意見を出すが聞き入れてもらえず、友里絵は不満そうにしていたが、とりあえず5:5の割合でお互いに悪かったということで話はついた。

 

 

 

 

「…まぁでも私が答えなくてもデクくんは最悪トシおじさんに聞くって手もあるんだから私の"個性"を知ることは出来るでしょ?」

 

「え…」

 

「え?」

 

 

 

 

その言葉に驚いた反応を見せる緑谷。すると友里絵もつられて不思議そうな反応を見せた。

 

 

 

「オールマイトに聞いても良いの…?」

 

「って、最初からそのつもりだったんじゃないの?」

 

「い…いや…その…確かに最初は僕もグラントリノさんから同じこと言われてそのつもりだったんだけど……。まさか成切さんがそれを言うなんてなんて思わなくて……。

てっきり嫌がるかと……」

 

 

 

 

キョトンとする友里絵に緑谷は全否定……はしなかったがグラントリノからそう言われていたことを説明した。

 

 

 

「デクくんのことだから間違いなくそうするだろうなって簡単に予測はついてたし、こっちはもうその前提で話をしてたならね。

だけどトリノおじさんから言われてたのなら聞いちゃえば良かったのに……。何ですぐ聞かなかったの?」

 

「そ…それは…えっと……よくよく考えたらやっぱり断りもなく勝手なことをするのはマズイかと思って……。また成切さんを傷つけるかもしれないし……」

 

「誠実だね…」

 

 

 

 友里絵の問いかけに対し緑谷は考えを改めてちゃんと断ってから聞くべきだと思ったらしい。

 

正に彼の誠実さによるものだ。

 

 

 

「…とりあえず、トシおじさんに聞くかの有無についてだけど有りだよ。私が答えたくないだけで他の人から聞く分には全然構わないし…。

それにデクくんになら知られても良いって思ってる…。

それでその後どうするかの判断は任せるよ…」

 

「そ…そっか…。じゃあ…そうさせてもらうね……」

 

 

 

 

少なからず否定はされると思っていたが特に嫌がる素振りも見せず案外あっさりと許可が出た。

ちょっと意外だったが、とりあえずその言葉に甘えることにした。

 

 

 

 

 

「じ…じゃあ僕そろそろ自主練行くね…」

 

「あ……うん。引き止めちゃってごめんね。だけどこんな時間にやって本当に大丈夫なの?明日に響いたりしない?」

 

「もちろん響かない程度にやるつもりだよ。それに少しでも早くワン・フォー・オールを扱えるようにならないといけないから」

 

「そっか。無理だけはしないでね」

 

「ありがとう。成切さんも身体のことがあるし、部屋でゆっくり休んでね…」

 

「ん…わかった…」

 

 

 

 

話も終わり自主練に向かおうとする緑谷。時間が時間なので明日の職場体験に支障が出るんじゃないかと心配そうにする友里絵に大丈夫だと答え、その際友里絵の身体への気遣いもしっかり忘れず外へ向かった。

 

 

 

 




ここで少し友里絵の"個性"に触れていますがまだまだほんの一部です。

続きを楽しみにしていただけると嬉しいです。


閲覧ありがとうございました。
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