主人公はあの人の娘!?苦難多き少女のヒーローアカデミア   作:ユリアンヌ

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早くも15話目です。

お気に入り登録者様も少しずつ増えていて有難い限りです。





第15話 無茶の代償と打ち砕かれる希望…

 

緑谷がグラントリノと第二回戦を始めている頃、友里絵は無事学校に辿り着き校内を歩いていた。

 

 

 

 

「デクくん今頃トリノおじさんと訓練してるかな…?徹夜はしてないとは言ってたけど疲れた顔してたし大丈夫かな…。

あとまた物壊してなきゃいいけど…(トリノおじさんが)」

 

 

体調は相変わらずだが、考えるのはそっちよりも緑谷のこととグラントリノがまた色々壊さないかということだった。

 

 

 

「まぁ…別に壊したらその分トリノおじさんのお金が飛んでくだけだけど、その片付けをまたデクくんに押し付けないか心配だな…」

 

「そこの女子。何してる?予鈴10分前だぞ」

 

「え…?」

 

 

 

 

 

 

なんて呟きながら階段を上がっていると不意に後ろから誰かに声をかけられ振り向いた。

 

階段の下にいたのは相澤だった。

 

 

 

 

あ……この人確かA組担任の……。

 

名前はえっと……相澤先生だっけ。

もうすぐ予鈴って私そんなにのんびりしちゃってたのか……。

 

 

 

「普通科の生徒か。早く自分の教室に行けよ」

 

「は……っはい、すみません…!すぐ行きます…!」

 

 

 

相澤の言葉を聞いて慌てて教室に向かおうとする友里絵。

 

 

 

 

 

 

 

……ん?あれ、ちょっと待って。そういえばこの先生の"個性"って確か……!

 

 

 

 

だがふとある考えが浮かび足を止め振り返った。

 

 

 

「あ…あの…!1年A組の担任の相澤先生ですよね…?」

 

「あ…?そうだがそれがどうした?」

 

『わ…私先生に聞きたいことが………っきゃ…!?』

 

「!?」

 

 

 

 

相澤に聞きたいことがあると言いかけたその瞬間、足を踏み外してしまい支えを失った体はバランスを崩し宙に投げ出されてしまった。

 

 

 

 

ヤバ……!落ちる……!

それにこのままじゃ先生に……!

 

 

「せ…っ先生避けて下さい…!」

 

「んなことしたらお前が怪我するだろーが!」

 

『!!』

 

 

相澤は冷静な態度で見事友里絵を受け止めた。

 

 

 

「(…!こいつ……)」

 

『あ…ありがとうございます……』

 

「階段から落ちた奴が下にいる奴の心配をするな。自分の心配しろ」

 

「す…すみません…。

(お…怒られちゃった……)」

 

 

 

 

自分より相手を優先したことで相澤から注意をされてしまう結果になった。当然と言えば当然である。

 

 

 

「……まぁ良い。怪我はしてないか?」

 

「あ…は……はい大丈夫で……痛…っ!?」

 

 

 

それでもちゃんと心配はしてくれるようでゆっくりと床に降ろしながら怪我の有無を確かめる相澤に大丈夫と答えようとした。ところが床に足をつけたその時、右足に激しい痛みが走った。どうやら足を痛めてしまったらしい。

 

 

 

 

 

「す…すみません、ちょっと足を痛めたみたいです……」

 

「踏み外した時に挫いたか………。だが丁度良い、保健室に行くぞ」

 

「え…丁度良いって…わ…っ!?」

 

「お前熱があるだろ。足と一緒にバアさんに診てもらえ」

 

 

 

 

友里絵を受け止めた際、身体が熱いことに気づいた相澤は熱があるとわかっていた。

 

再度友里絵を抱え上げ保健室へと向かって歩き出す。

 

 

 

 

 

先生気づいてたんだ…。私に熱があるって……。

 

 

 

 

 

だけど…………。

 

 

 

 

 

「あ……あの……先生、これで行くんですか…?」

 

「何だ文句でもあるのか?」

 

「い…いえ、文句ではなく出来れば背負う方に変えていただければと……。人目につきますし、このままだとちょっと恥ずかしいと言うか…」

 

 

 

 

友里絵は相澤にお姫様抱っこをされた状態で、このまま保健室に向かうことに少し恥ずかしさを感じていた。人目にもつくので背負って運ばれる方がまだマシだと考えたのだ。

 

 

「人目っつっても周りには誰もいねぇしそんな無駄なことに時間を使うよりこのまま運んだ方が早い」

 

「は……はい……」

 

 

 

わざわざおんぶに変えるのは時間の無駄だということで友里絵の願いは聞き入れては貰えなかったわけだが、この後たまたま通りかかった同じ雄英教師で同期のプレゼント・マイクに見つかり茶化されることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「ヘィ!イレイザーじゃねーか!!」

 

 

「…面倒なヤツが来たな…」

 

「……?」

 

「ん?オイオイオイ!お前にしちゃ随分珍しいことしてんじゃねえか!!どーしたァ!?」

 

「うるさい…。

怪我人+病人を運んでるだけだ。どけ邪魔だ」

 

「ヒューー!!やるじゃねーかイレイザー!!お姫様抱っことか洒落てるぜ!!アレだな!傷ついたお姫様を助ける王z………」

 

 

 

───プレゼントマイクを捕縛中(しばらくお待ち下さい)────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ……マイクの奴しつこくからかいやがって……」

 

 

 

 

 

プレゼント・マイクにからかわれてからというもの、相澤は超不機嫌状態で友里絵を運んでいた。そのからかってきた張本人はもちろん相澤によって締め上げられたが、その後運び方も変えられ現在はお姫様抱っこから背負われる形になってた。

 

 

 

「あ…あの…すみません、私のせいで…」

 

「別にお前のせいじゃない。アイツは昔からああいう奴なんだ…」

 

「そ……そうなんですか…」

 

「んなことはどうでも良い。それより俺に聞きたいことって何だ?」

 

「え……」

 

 

 

友里絵が申し訳なさげにしながら謝るも相澤にとっては既にどうでも良いことらしく軽く流すと先程友里絵が言った言葉について追及した。

 

 

 

「さっき言ってただろ。聞きたいことがあるって。後で聞くより今聞いておいた方が合理的だからな。だから早く言え」

 

「あ…えっと……相澤先生の"個性"は見た人の"個性"を消すことが出来るんですよね…?それで私の"個性"を消すことって出来ますか…?」

 

「何……?」

 

 

 

 

友里絵のその言葉に相澤は足を止めた。

 

 

 

 

「…お前自分の"個性"を消したいのか?」

 

「はい……。理由は言えませんが…」

 

 

 

そう答える友里絵の表情はとても暗く思い詰めている様子で相澤から見ても一目瞭然だった。

 

 

 

「…悪いが、俺が消せるのは見ている間だけだ。"個性"そのものを消せるわけじゃない」

 

「そ……そうですか…」

 

 

 

 

 

そう……だよね………。そんな簡単にいくわけないよね……。

 

私はなんて浅はかなんだろう………。期待なんかしてバカみたい……。

 

 

 

少なからず期待していたこともあり相澤でもこの悩みは解決出来ないのだとわかると友里絵は気を落としてしまう。

 

 

 

 

「仮に出来たとしても、理由も無しに「はい、そうですか」と簡単に消すことは出来ない。そもそもこれは俺の一存で決められるものじゃない」

 

「…………」

 

 

 

そこに更なるおいうち………いや、正論だ。誰でも同じことを言うだろう。何一つ反論することが出来ない。

 

 

 

 

「第一、"個性"を消せばお前はこの先ヒーローを目指すことが出来なくなるんだぞ?」

 

「……良いんです。どうせ私の"個性"じゃヒーローになんかなれませんから……」

 

 

 

小さな声で何とかその言葉だけは捻り出した。

だが、相澤がそう言うのも無理はない。

超人社会が当たり前となったこのご時世。ヒーローを目指す為には"個性"は絶対条件。緑谷でさえ一度はオールマイトに指摘されたぐらいだ。

 

 

 

 

「…ガッカリさせたようだが、とにかくそういうわけだ。俺じゃあお前の力にはなってやれないよ」

 

「いえ、いいんです……。私こそ変なこと言ってすみませんでした…」

 

 

 

 

無理なものにいつまでもすがっていても仕方がなく、素直に受け入れる。とはいえ、頭ではそうわかっていても心まではついて行かない。希望が失われた友里絵はそのまま黙り込んでしまった。

 

 

相澤もそれ以上は何も聞くことはせず再び歩き出す。

 

互いに一言も喋らないまま保健室に着いた。

 

中に入ると相澤はすぐさま事の事情をリカバリーガールに説明し友里絵のことを診てもらうよう頼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「──というわけなんでよろしくお願いします」

 

「はいよ。あとはあたしに任せな」

 

「んじゃ、とりあえずお前は1限目休んどけ。担任には俺から伝えといてやる」

 

「あ…はい…ありがとうございます…。それに運んでもいただいて……本当に申し訳ないです…」

 

 

 

様子見で1限目は休むことになり、担任への連絡も相澤がしてくれるそうだ。

何から何までお世話になったことに対するお礼を相澤に伝えた。

 

 

 

 

「礼は良いからクラスと名前を早く言え。伝えれないだろーが」

 

「あ…す…すみません…。1年C組の成切友里絵です…。

(ま…また怒られちゃった………)」

 

「(C組……心操のクラスか…)

わかった。成切だな」

 

 

 

確認が取れた所で相澤はまた直ぐに保健室から出ていった。

 

 

 

 

 

「それにしてもあの男がここまで他人の世話を焼くのも珍しいがアンタもアンタさね。熱があるってわかってて何で来たんだい」

 

「えっと…昨日休んで今日も休むのはちょっとアレかと……。体調も昨日より全然楽でしたし、それにトシおじさんからも物凄い数の心配のメールが届いたので休んだらまたメールが来る可能性もあったので………」

 

「全く…捜していた娘が見つかったからって過保護にしすぎだ。本当に親バカだねアンタの父親、オールマイトは」

 

「はは………」

 

 

 

相澤から怒られ、リカバリーガールからも怒られることとなってしまった友里絵は何も反論出来ず謝るしかなかった。

 

 

ちなみにリカバリーガールは友里絵とオールマイトとの関係を知っている。

 

というのも、友里絵の存在はオールマイトからきいていたが友里絵自身もリカバリーガールには事情を話していた。友里絵が保健室にいる時に緑谷とオールマイトが来てしまい匿ってもらったこともあった。

 

その事実はオールマイトはまだ知らないわけなのだが。

 

 

 

「何にしても、まずは痛めた足を手当てするよ。足を見せてみな」

 

「は…はい…」

 

 

 

言われた通りに痛めた方の足をリカバリーガールに見せる。その足首は赤く腫れていた。

 

 

 

「完全に捻挫だね。一応固定だけはしておくがしばらくは大人しくしてることだね」

 

『わかりました』

 

 

《ヴーヴー……》

 

 

 

 

と、その時ポケットに入れていたスマホのバイブ音が鳴った。

 

 

 

「(ん?メール?)」

 

 

ポケットからスマホを取り出し操作してメールを開いた。

 

 

 

"成切さんへ

 

ワン・フォー・オールのコツが掴めたよ!電子レンジでたい焼きを温めてた時に気づいたんだけど、熱が満遍なく伝わるのと同じでワン・フォー・オールも身体に行き渡らせれば良かったんだってわかったんだ。成切さんがくれたアドバイスもそれを伝えようとしてくれてたんだよね。せっかく良いこと言ってくれてたのに気づくのが後になってごめん。さっきグラントリノさんと手合わせしてみてまだまだ維持が難しいけど頑張るよ。成切さんもくれぐれも無理しないでね。"

 

 

 

 

 

メールの差出人は緑谷で内容はワン・フォー・オールのコツを掴んだことと、そのコツを掴むきっかけが友里絵のアドバイスではなく電子レンジのたい焼だったことに対する謝罪、そして友里絵を気遣うものだった。

 

 

 

そっか、デクくんコツを掴めたんだ。

 

私のアドバイスの意味も気付けたみたいだし良かった。

 

 

ただきっかけがレンジのたい焼きかぁ。デクくんのイメージではそういう感じなんだ。それじゃあ水道の蛇口はちょっと難しいか…。しかもそれをわざわざ謝るなんて律儀だなぁ……。別に謝らなくても良いのに…。

 

私への気遣いも忘れてないしさすがヒーローを目指してるだけあるなぁ…。

 

 

 

 

でもたい焼きを温めててってことはデクくんたい焼き出しちゃったのか……。

朝食には出さないでって言ったのに……。

 

 

そもそもたい焼きが朝食っていうトリノおじさんの考えがおかしい……。帰ったらまたガツンと言っておかないと……。

 

 

 

 

「ほら、終わったよ。スマホなんか弄ってないでベッドに入りんさい!その間スマホは一切禁止!わかったね!?」

 

「は…はぁい……」

 

 

 

いつの間にか足な手当ては終わっており、またもや注意をされてしまった。

 

 

本日三度目だ。

 

 

 

直ぐにスマホをしまい大人しくベッドに横になった。

 

 

 

まぁ…返事は後からでも良いよね…。

 

 

 

そう思って目を閉じると急に眠気に襲われそのまま眠ってしまった。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いだだだだた!!ちょ…っマジでそれ以上はカンベンだって!!捕縛しないでぇぇ!!」

 

「お前がしつこいからだろ(怒)」

 

「………。

(すごいなぁ……相澤。私をお姫様抱っこしたままプレゼント・マイク先生を縛っちゃった)」

 

 

 

 

 

 

 

 




……はい、ということで今回は相澤先生と絡ませました。主人公は自分の個性を嫌い消して貰おうとして叶いませんでした。

次はどんなことが起こるのでしょうか。

続きをお楽しみ下さい♪
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