主人公はあの人の娘!?苦難多き少女のヒーローアカデミア   作:ユリアンヌ

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第20話 仲直りには一緒にお茶を

 

保健室で再度手当てをしてもらったあとは普通に授業を受けた。

 

普通科はヒーロー科のように訓練等はない。本当にただごく普通に机で授業を受けるだけだ。

 

それでも刻は進み約束の昼休みに入った。

 

 

 

……よし、入るぞ…。

 

 

 

コンコン

「と…トシおじさん…?」

 

 

 

仮眠室にやって来た友里絵は扉の前で深呼吸するとノックをした。

 

 

ガチャ…

「…?トシおじさん?」

 

 

 

しかし中から返事はなく扉を開けて中を覗いてみるがオールマイトの姿は見当たらなかった。

 

 

 

 

「まだ来てないんだ…。残念なようなホッとしたような……。

とりあえず座って待ってよ……」

 

 

オールマイトがいないことに微妙な気持ちになるも扉の前に座り待つことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……りえ、友里絵!」

 

「…ん…っ?」

 

 

 

 

自分を呼ぶ声がし、気づくとトゥルーフォーム姿のオールマイトが心配そうな表情で覗き込んでいた。

 

 

 

「目が覚めたかい」

 

「え…?トシおじさん…?あれ…私…?」

 

「扉の前でうずくまって寝てたんだよ。具合を悪くしてるんじゃないかと思ってびっくりしたよ」

 

「え…っやだ…!私寝ちゃってた…!?」

 

 

 

 

 

それを聞いて慌てて立ち上がろうとした。

 

 

 

「落ち着きなさい。大丈夫、私も今来たばかりだから時間はそんなに経ってないよ」

 

「ほ…本当に?」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

不安そうに見上げる友里絵にオールマイトは安心させるように頷いて見せた。

 

 

 

 

そ…そっか…。一瞬だけ寝ちゃってた感じなんだ……。

 

 

 

 

 

ってそれだけでも十分恥ずかしいんだけど!

 

 

 

 

 

 

「とりあえず一旦中に入ろう。立てるかい?」

 

「う…うん…」

 

 

 

 

 

数分とはいえ眠ってしまったことを恥ずかしく思いつつ手を差し伸べられた手を取りゆっくりと立ち上がるとオールマイトと共に仮眠室に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

仮眠室に入ってすぐにオールマイトは緑谷の時のようにお茶の準備を始めた。

 

 

 

 

「──にしても、あんな所で寝るなんて君、睡眠が足りてないんじゃないか?

そういえば昨日も寝過ごしていたな?」

 

「い…いや…そんなことないよ。大丈夫だから…」

 

 

 

 

………言えない……

 

 

確かに昨日デクくんを待って遅くまで起きてたけど、実はあのあともトシおじさんのことが気になってあまり寝付けなかったなんて絶対に言えるわけない!(汗)

 

 

 

 

 

急須にお湯を注ぎながら寝不足ではないかと指摘するオールマイトに苦笑いを浮かべる友里絵。

 

口では大丈夫と答えているが、バレないかと内心ヒヤヒヤする。

 

 

 

 

 

 

 

「そうかい…?ならいいんだが……。

はいお茶」

 

「うん…。

あ…ありがとう…」

 

 

 

 

 

 

お礼を言って友里絵は出されたお茶をひとまず口にする。

 

 

 

 

 

 

ど…どうしよう………。本当はこんな呑気にお茶なんか飲んでいる場合じゃないのに………。寝ちゃったせいでトシおじさんに謝るタイミングも逃しちゃったし……。

 

 

 

 

会ったらすぐに謝るつもりが寝てしまったことで計画は失敗。しかもそのせいで寝不足じゃないかという話になってしまい完全に脱線していた。

 

 

 

 

 

 

や……やっぱりここは私から切り出すべきだよね…。これ以上は間が持たないしちゃんと謝る為にここに来たんだから。

 

 

 

 

「あ…あの…………」

 

 

 

 

あまりの気まずさと沈黙に耐えきれず自ら切り出そうとしたその時だった。

 

 

 

 

 

「……昨日は済まなかったな……。君に無理強いをしてしまって…」

 

「え……」

 

 

 

なんと先に話を切り出したのはオールマイト。しかも自分が謝る前に彼の方から謝ってきた為、言葉を失った。

 

 

 

 

「ま…待って。何でトシおじさんが謝るの?悪いのは私なのに…」

 

「いや…悪いのは私の方だ。君が"個性"で悩んでいたことも、その性質も知っていたのに君の様子を見て勝手にもう大丈夫だと思い込んでいた……。それに、あの日の事は君にとっては辛い思い出だから思い出させない方が良いと思って今まで話をしようとしなかった……。だから相澤くんの話を聞いて、いてもたってもいられなくなりつい君の気持ちを無視するようなことを…。本当に済まない…。私がもっと気を配っていればこんなことにはならなかったのに………」

 

「そ…そんなこと…!私がずっと黙ってたのは、言えばまたトシおじさんが気にすると思ったからだし、なによりもう6年も経ってるのに今もまだ悩んでいるなんて知られたくなかったからなの…!もし聞かれてても絶対答えてなかった…!なのに何で怒らないの…?ちゃんと私のこと叱ってよ…」

 

「叱れるわけないだろう。私が昨日、保健室に行ったのは君に事実確認をする為でもあったのは本当のことだし、元はと言えばあの時守ってやれなかった私の責任でもあるんだ。忘れられずにいるのも君の"個性"が関係してるわけだしね…」

 

 

 

もっと自分を責めるよう必死に訴えかけるが、オールマイトが友里絵を叱ることはなく、ただただ優しい言葉をかけ続けた。

 

 

 

 

 

「止めてよ…。そんなこと言われたら私、何の為にここに来たのか……。意味がなくなっちゃうよ…」

 

「意味ならあっただろう?」

 

「え……?」

 

「君とこうして話が出来て仲直りも出来た。

一緒にお茶も飲めた」

 

「…もう、おじさんったら」

 

 

 

 

オールマイトのその言葉に納得したのか、友里絵は涙を浮かべながらそっと微笑んだ。

 

 

 


 

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

 

 

 

「あ…でも、やっぱりちゃんと一度謝っておきたい…。ひどいこと言ってごめんなさい」

 

「気にしなくていいって言ったのに。本当に律儀だな」

 

「電話とかも無視してごめんなさい」

 

「あー…それは確かにちょっと(こた)えたかな。本気で嫌われたかと思ってヒヤヒヤした。危うく寝込むとこだったよ」

 

「え……。

(冗談だよね………?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、というこで仲直りの回でした。

無事オールマイトと仲直りが出来た主人公。


次回をお楽しみに。


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