ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった 生徒会長生存ルート   作:キラトマト

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深夜の校舎

「おや、少年。帰りか?」

 

「あ、あの時の刑事さん」

 

「あぁ、そうか、まだ名前を言っていなかったな。俺はハヤト。明神ハヤトだ」

 

「わざわざ自己紹介ありがとうございます」

 

「それで、早速本題なんだが、君に聞かせて欲しい話があってね」

 

「なんでしょうか?」

 

「協力的で助かるな。まず一つ目なんだが……」

 

 刑事さんは、手帳を取り出し、中を開き質問を確認した。

 

「今まで何度も聞かれたとは思うが、君たちが制作したいざえもんの着ぐるみは、本当に一着しか存在していないのか?」

 

「無いですね……」

 

「あの、まさか何かあったんですか?」

 

「これはまだ捜査中のことなんで、一般人には話せないんだがね」

 

「はい」

 

「実はね、夜中に、あのいざえもんにそっくりな着ぐるみが動き回っているのを見たという証言があってな」

 

「そうなんですか……」

 

「何か知っているのかい? 少年」

 

「それが、僕の学校で見たっていう人が多勢いるんです」

 

「そうなのか…… 俺たちのところにも町の人や、君たちの通う学校の生徒から、たくさんの証言を得ているんだ。他に知っていることはないか? 少年」

 

「僕が聞いた話では、その着ぐるみが刃物のような凶器を持っていたって聞きました」

 

 話を聞く刑事さんの顔つきが変わった

 

「なんだって、それは本当かい!? 少年」

 

「本当って言うか、聞いた話なんで確証はありません」

 

「そうか……」

 

「では、もうひとつの話をしよう」

 

 そういって刑事さんは一枚の写真を取り出した。

 

「こ、これは……!」

 

 写真には電柱に隠れて、じっと様子を伺っている神無さんの姿が写っていた。

 

「家出して行方不明になっていた尊海神無さんが、君のあとをつけていたのを知っていたかい?」

 

「あぁ、少し前に問いただして、辞めるように言ったんですけど」

 

 まさか、あの日以降もずっと尾行していたというのか? 

 

「ふむ……」

 

「なにか気になることでも?」

 

「普通、こんな話を聞いたら引くと思うんだが、随分と肝が据わってるのだな。少年」

 

「ま、別にまだ危害は加えられていませんし」

 

「ハッハッハ。これはまた面白い少年だ。だが被害にあってからでは遅いのだぞ? 少年」

 

「あっそうだ、これなんだが」

 

 そう言って刑事さんは数枚の写真を取り出す。

 

「尊海神無さんの家を調べさせてもらってね、彼女の部屋を写させてもらったんだよ」

 

「本当はパソコンをの中身が見たかったんだが、残念ながら家には見当たらなかったよ」

 

「で、この写真なんだが、ここを見てくれ」

 

 そう言って、壁を指さす

 

「勘弁してくれよ……」

 

 神無さん部屋に貼っていた写真の全てに僕が写っていたのだ。

 

 神無さんと一緒にいる時、これだけならまだいい。僕が着替えている時や、自分の部屋でくつろいでいる時の写真まであるのだ。

 

「……」

 

「随分と愛されているようだね。だが、愛情は行き過ぎると憎しみに変わる。あえて言っておくぞ、もう尊海神無には近づくじゃない」

 

「はい、できるだけそうします……」

 

「それと、今度深夜の校舎に一緒に捜索に行こうと思うんだが、一緒についてきてくれないか?」

 

「別に、いいですけど……」

 

 多分、今日で犯人は捕まると思うけど。

 

「あぁ、もし何かあったら、この連絡先に電話してくれ」

 

「あ、はい、分かりました。登録しておきますね」

 

「じゃ、さようなら。刑事さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家に帰って僕はすぐに、準備を始めた。

 

「持っていくのは…… まず懐中電灯と電話、それと、カメラだ。これで逃げたとしても、映像の証拠が残る」

 

「じゃ、行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんばんわー」

 

「あら、もう来たのね」

 

「生徒会には説明しました? 僕が来るって」

 

「もちろんしたわよ」

 

「で、OKは貰えましたか?」

 

「会長の頼みならって」

 

「良かったです」

 

「あ、みんな来ましたよ」

 

「それでは、入るわよ。準備はいい?」

 

「あの、ちょっといいですか?」

 

「なに? 如月くん」

 

「一つ忠告があります。単独行動だけは、控えてください」

 

「何言ってんのよ、当たり前じゃない。そんなこと」

 

「良かったです。あの、僕調べたいことがあるんで、ちょっとだけ、別行動いいですか?」

 

「さっきあなたが単独行動だけはダメって言ったところじゃない」

 

「調べたいことがあるんで、絶対に危険なことはしないんで、お願いします!」

 

「そんなに言うなら、いいけど。絶対に危ない目には合わないでよ?」

 

「もちろんですよ」

 

「じゃ、入るわよ?」

 

「「「はーい」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー暗いな。深夜の学校って」

 

 ガタッ

 

「ヒッ」

 

「何だ、倒れただけか ビビらせんなよ」

 

 ピタッピタッ

 

「この足音……!」

 

 間違いない。奴だ。そう思い、足音のする方へカメラを向ける。

 

「来やがったぜ……」

 

 いざえもんの着ぐるみは僕の姿を見た瞬間、こちらへ向かって走ってくる。血の着いたナイフを持って

 

「確か、こっちのはずだ」

 

 会長たちのいる所へ走って行く

 

「会長! いました! いざえもんが!」

 

「しかも、ナイフを持っていたんですよ! 映像にも収めたんで、

 

 早く帰りましょう!」

 

「わ、分かったわ。とにかく落ち着いて?」

 

「詳しいことは脱出してから話します。だから、早く!」

 

 話していると、もういざえもんがこちらに来た

 

「あ、あれなのね!?」

 

「はい、みなさんも! 早く!」

 

「分かった!」

 

「了解!」

 

 タッタッタッ

 

「なんでだよ……?」

 

「そんなこと……」

 

「せ、正門が閉じているだと?」

 

「じゃ、じゃあ僕が囮になるんで、みなさんは裏口から出てください!」

 

「で、でもそれじゃあなたが……」

 

「大丈夫です。安心してください」

 

「早く逃げましょう! 会長!」

 

「でも、如月くんが……」

 

「大丈夫ですって言ってたじゃないですか!」

 

「よし、みんな逃げたか」

 

「……」

 

「なにか言えよ、殺人犯」

 

「……」

 

 問いかけをしてみるが無反応だ。しかも、またこちらへナイフを持って走ってくる。

 

「あっぶねっ」

 

「こんな速度のナイフ。くらったら一溜りもないぜ」

 

 僕は軽口を叩きながら奴の攻撃をかわしていく。

 

 もう脱出したのか? それが分からないことには────

 

「大丈夫か!? 少年! クッなんで閉まってるんだよ!」

 

 この声、あの刑事さんか? って事は、脱出して、助けを呼んだってことだ! よし、逃げるぞ! 

 

「刑事さん! 離れててくださいよ!」

 

 タッタッタッ バッ

 

「ふう、何とか成功できたな」

 

「何やっているんだ! 少年! 連絡しろとあれほど……」

 

「ま、まぁそこら辺の話はまた後で……」

 

「ちょ、ちょっといざえもんは!?」

 

 校舎の方を見てみると、いざえもんは会長を引きずって校舎の中へ入っていった。

 

「おい! 待てよ! 会長を放せぇええ!」

 

 僕は鍵のしまった正門から見ていることしか出来なかった。

 

「おい、お前らどうしてこんなことになった。話せ」

 

 僕は静かに生徒会に聞く。

 

「それが、会長が君が心配って言って引き返して……」

 

「なんで止めなかったんだよ!」

 

「言っても聞かなかったし……」

 

「そんなんだったら、無理やりにでも連れていけばいいだろ!」

 

「だってそうしてたら、あの着ぐるみが来て……」

 

 ……は? どういうことだ、いざえもんなら、さっきまで僕が相手してたはずだ。

 

「その着ぐるみが連れ去って行ったのか!?」

 

「は、はい。そうです……」

 

「なんで取り戻さなかったんだ!」

 

「で、出来るわけないですよ! そんなこと……」

 

 でも、なんでわざわざ僕に会長を見せつけたんだ? 取り戻せってことか? クソっ今は考えている場合じゃない! 

 

「だったら、早く鍵を持ってきてくださいよ!」

 

「そんな無茶な!」

 

「少年! この件は俺たちが捜査する。何も心配するな」

 刑事さんが怒号をあげる

 

「そ、そんなこと言ったって……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソっ どうして家に帰らされるんだよ! こっちは会長を助けに行きたいって言うのに!」

 

 




連れ去られた会長。それに対してユウヤがとった行動とは!?
次回ヤンデレ地獄 会長奪還作戦

新しいヤンデレ地獄、これの続きとして書くか(これとの繋がりはない)、新規に書き始めるか。

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