ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった 生徒会長生存ルート 作:キラトマト
学校に着くと早々、陽佳が話しかけてくる。
陽佳ってのはボクっ娘で……まぁ、そこだけ見れば可愛いんだが作中屈指のキルレを誇っている超残虐なヒロインだ。
もしあの告白が見られでもしたらその日はもう……地獄だろう。
「おっはよー! ユウくん!」
「あ、あぁ、おはよう」
夢のことを思い出してあまり上手く言葉が出ない。
「ん? どうしたの? ユウくん、いつもより元気ないね?」
「い、いや、そんなことはないんだけど……」
そんなことを話しているうちにも俺はスマホの通知音が鳴らないかとずっと気にしていた。
「うーん、やっぱユウくん心ここに在らずって感じだよっ。何かあったの? ……例えば、あの会長さんにこ────」
その瞬間、スマホの着信音が鳴る。その相手は、九条静香。もちろん、気づかれたらいけないので教室の外へ出て会話をする。
そして、期待に胸を膨らませながら応答ボタンを押す。
「もしもしっ」
「あの……如月くん……よね? 今朝は逃げてしまってごめんなさい」
「あ、別にいいですよ。こうやって話しているだけで、そんな些細なこと忘れちゃいますし。というか、なんで態々電話で連絡を?」
「少し……ね」
言いたくなさそうに声が小さくなっていく静香さん。
「あ、いいですよ。……ってかっ、返事は、決まりましたか?」
「それは……」
静香さんが言いかけたところで、電話はブツっと切られた。……何か、嫌な予感がする。
俺の知っている静香さんがそんなことするはずない。俺は静香さんがいるであろう3年の教室や生徒会室を見て回る。なのに……。
「なんでいねぇんだよ……」
帰っているということは無いはずだし、でも教室にはいなかったし……他学年の教室を見て回るにはあまりにも時間が足りなすぎる。……と、考えていると……。
「あら、優也さん、何をしていらっしゃるのですか?」
などと話しかけてきたのは宮主佐優理。監禁とか拷問とかしたりする、典型的なDV女って感じだが、それとは少し違うところがある。それは……。
「あぁ、それは……」
「まさか、あの悪魔を探しているのではないですよね?」
そう、王子様とか悪魔とかを本気で信じているのだ。いや、まだ信じているだけならいい。
それを周りに人達に押し付けてくるのだ。例えばだが、俺……っていうか如月優也を王子様と認定して監禁したりなどだ。
「悪魔……いや、違いますよ~。少し探し物がありまして~」
「では一緒に探しましょうか? というか、ぜひ探させてくださいっ」
……あ、やっべ。選択ミスった。どうやって断ろう……。死にたくないし、出来れば穏便に引き取って貰いたい。
「あーっと……あった! すみません佐優理さん。よくよく考えてみればロッカーの中にしまってあったんでした」
これですんなり受け入れてくれればいいのだが、上手くいかないのが現実ってものなんだよな……。だが、佐優理さんはスマホを取り出して画面を見るとすんなりと受け入れてくれる。
「あっ、そうなんですね。良かったです♪」
でも、逆に嫌な予感がするのは俺だけだろうか……。佐優理さんが去った後、俺はひと握りの希望にかけて屋上へと向かう。
「……え?」
……そこには誰もいなかった。……だが、屋上から地面を見下ろすと、その下に、静香さんがいた。俺は全速力で屋上から校舎の入口へと急ぎ、屋上の下へと行く。
すると案の定、静香さんが倒れており、……いや、まだ早計だろう。俺は静香さんの体を揺らす。
「静香さんっ、静香さんっ!」
だが、返事はない。その手には、1枚のメモ紙が握られており、それを取って内容を見る。内容は、返事の言葉が何通りも書かれており、それの全てが承諾の文となっていた。
「なんでこんなことになったんだよ……」
俺はこれまでの行動を振り返る。あのヤンデレ三銃士には気づかれてない……はず。なのに何故……!
脳内に、語りかけてくる声がひとつ。
『お前の願い、ひとつ叶えてやろう』
「願い……?」
『ああそうだ。なんでもいい』
彼女が死んだ世界に意味はない。俺はある望みを、その脳内の声に向かって語りかける。
「リセットを、させてくれ。何度でも、静香さんを助けられるまで、何度でもリセットをさせてくれっ!」
『如月優也、お前のその願い、聞き入れた』
その瞬間、俺の意識がプツリと途絶えた。
新しいヤンデレ地獄、これの続きとして書くか(これとの繋がりはない)、新規に書き始めるか。
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新規
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続き