伝説になる骸骨と伝説になるかもしれないハゲ   作:蓮太郎

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毎日腹筋100回腕立て100回スクワット100回ランニング!あと食事はキチンととって環境に適応しろ!

これだけで強くなるサイタマって神人の可能性が微レ存(本小説にはそんな設定はないです)


ハゲの一日・カルネ村復興・前編

「サイタマ、起きなさい!もう朝よ!」

 

カルネ村にいるサイタマの一日は早い、というのも普段は特にやることもないため村の手伝いをやっていることが多い。

 

そのため、遅ければ昼くらいまで寝ているサイタマを叩き起こしに来るのだ。

 

特に、襲撃があったせいで死体の処理や壊された家の修復、また外敵が来る可能性があるせいで柵を立てることになったた。

 

何せ人手が減ったのだ、サイタマが手伝わなければ何言われるかもわからない。

 

サイタマの主な仕事は近くの木を伐採し、物資を運ぶこと。

 

伐採に関しては木を殴って折るとかいう豪快な方法を用いているが、細かいことは苦手な傾向にあるため共同作業になる。

 

もちろん、柵を作る方を任せるのだが、柵を地面にさすのはサイタマの仕事である。

 

「いやー、サイタマがこの時期にいてくれて助かった。ネムにこんな作業やらせるわけにはいかないからな!」

 

「こんなって言うなよ。俺だって帰るところがなくなったら困るからな」

 

「くぅ~、非常時には役に立つなぁ~」

 

「いつもは役に立ってないみたいに言うなおい」

 

軽口を叩きあいながらも作業は進めていく。

 

時折、丸太を肩に複数抱えたまま日課の筋トレの一つであるスクワットを休憩時間の合間に行う、暇な時間はカルネ村にいる限り余りないのだ。

 

カルネ村の人たちからすれば日常風景なのだが、外から来た人が見れば異常だと思うだろう。

 

なにせサイタマが抱えている丸太は根元から叩き負った未加工のものを縄でまとめた6本分、それを背負ってないかの如く軽々とスクワットを行っているのだ。

 

それでもサイタマにはただの筋トレでしかないのだ。どう見ても荒行の一つにしか見えないが、これが普通なのである。

 

「あー、木材ならアレ(・・)つかえばいいんじゃね?」

 

「馬鹿野郎お前、アレ(・・)なんて誰も加工できやしねえじゃねえか!そもそも倉庫番やってるあれを使える奴なんていないだろ…………」

 

『アレ』とはかつてサイタマが大量にとってきたのはいいものの、カルネ村にいる人間どころかエ・ランテルに運んでも誰も加工することができなかった謎の木材である。

 

サイタマに聞いても「襲ってきたから殴り倒した、その時の戦利品」というだけでトレントか何かと思われる。

 

売るにも物が物だけに中々売れず、結局倉庫番もしくは元あった場所に放置してきたものだ。

 

そんなものを使ったとしても縄で結んだ見た目も悪く質の低い柵しかできない、しかし今は頼れる魔法詠唱者(マジックキャスター)がいるではないか。

 

「アインズなら何とかしてくれるかもな」

 

「アインズ様かぁ?まあ確かにあの方ならなんとかできるかもしれんが、というか様をつけろ様を。あの方は村を救ってくださった人なんだぞ」

 

「あー、がんばる」

 

ここにシモベが居たら激怒していたことだろう。実際、サイタマの近くに潜ませている影の悪魔(シャドウデーモン)は使命を忘れない程度にキレている。

 

もし『アレ』を加工できるなら持っていく価値はあるかもしれない。念のため、少しでも多く持っていこうと

再び『アレ』の採取にサイタマは向かう。

 

時間は昼過ぎ、食事をとったサイタマは森の中を走って進んでいく。

 

森というのはもちろんトブ大森林のことである。ここをランニングコースとしているサイタマは特に苦も無くとてつもない速度で走り抜けていく。

 

今日はやけに動物の視線が多いなと思いつつ、ずんずんと進んでいく。

 

ここでトブの大森林は普通の人間ならある程度のところまでなら安全ではあるが、一定を超えると鬱蒼とした不気味なものと化し、いつモンスターが襲い掛かってくるか分からないも程になっている。

 

冒険者とは言えど、依頼でもなければ近寄りもしない場所を走り込みに使うというのは狂気じみているとしか言いようがない。

 

「そろそろあそこにつくはずだよな…………お、ここだったな」

 

深い深い森を抜けるとそこは一つの荒れ地があった。

 

ただの荒れ地ではなく、中心には全長50mはあると思われる大きな木がぽつんと一本だけ立っている。

 

その周りには木や草が一本もなく、まるで養分が全て大きな木に吸われてしまったと言って過言ではない状況。

 

よく見ると大きな木は血管のように脈打つ部分があり、サイタマが近づくほどその鼓動は大きくなっていった。

 

 

「ォ…………ォォォオオオオオオオオオ!!!?」

 

 

ある時は破滅の竜王と呼ばれ、またある者はこれをザイトルクワエと名付けた世界を滅ぼしかけない魔樹。

 

存在するだけで世界を滅ぼしかねない厄災が今ここに目覚めた。

 

相対するならば絶望するしかないソレにサイタマは歩んでいく。

 

「よし、久しぶりにやるか」

 

まるでたまに来てはぶっ倒しているかのように、英雄(ハゲ)は言う。

 

その証拠に魔樹はサイタマを異常に嫌がっており地面から生えさえた根っこの触手で追い払おうと必死の抵抗を繰り出す。

 

だが、その触手はサイタマに軽く払われただけで爆散していき足止めにすらならない。

 

 

「ノオオオオオオォォォ!!!グルナアアアアアアア」

 

「相変わらずうるさいなお前」

 

 

びゅんっ!

 

 

バッキャアァ!

 

 

 

たった一回だけ、ちょうど全長のど真ん中に跳躍して拳を振るう。

 

ザイトルクワエは殴られた衝撃に耐えられず、殴られた個所から真っ二つに折れた。

 

 

「アアアアアァァァァァ…………」

 

 

本体の半分がぶっ飛ばされ生命力を失っていく様が遠めから見てもわかる。

 

後に、監視していた影の悪魔(シャドウデーモン)からアインズに伝わった時に「何やってんだこいつ!?」と言われることになる。

 

ザイトルクワエはアインズが知る世界から見ると『レイドボス』と言われるモンスターに値するもので非常に多い体力を持つことから協力者が必要と言われるほどの者だった(アインズだと一人でも倒せるが)。

 

ちなみに、本来のザイトルクワエの大きさなら100mを超える超巨大樹なのだがサイタマに何度も折られ続けている。

 

しかし、ザイトルクワエは瀕死の状態になった後に倒したと思ったサイタマが放置するためギリギリのラインで生き残っているのだ。

 

そのため何度も復活するものの周りに十分な栄養分になる木や生物がいないため徐々に小さくなっている、例えるならレイドボスを倒せなくて時眼切れになったら体力がある程度回復して復活して再登場する方式である。

 

これを無自覚にやられてしまっているためザイトルクワエはサイタマのことを『自分を瀕死まで痛めつけてくるやべーやつ』と記録されてしまいサイタマが近づくだけで頑張って目覚めて帰ってもらおうとするくらいなのだ。

 

「よーし、これくらいでいいよな。さて、帰るか」

 

柵の材料になりそうなザイトルクワエの木材をひとまとめにし、担いでそのまま直帰する。

 

ちなみに、トブの大森林は様々な要素が加わっているせいで現地人では全貌を探索することはできない。

 

ザイトルクワエに最低限の監視をしていたがサイタマが易々と倒したことによって状況は一変、法国でプレイヤーが降臨したのではないかと監視に注力することになった。

 

なお、肝心のハゲは森の中に入った途端に見つからなくなる模様。

 

「これアインズが加工してくれっかな」

 

光が入りずらい森の中では目印(ハゲ)は目立たないのだから。

 

 

 





影の悪魔「(なんやあのハゲ)」
アインズ様「なんだこいつ」
サンドバッグ樹「コロシテ……ユルシテ……」
法国「どこ行ったあのハゲ」

こんな経験値稼げそうな場所、逃すはずないよなぁ?

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