貴方が見るのは私か名か
私が見せるのは私か名か
配点(恋心)
四月二十日の昼。三河に続く関所の広場まで酒井・忠次に付き添っていた本多・正純は街道を降りてくる一組の男女の姿を発見した。
共に極東の制服を着て、女の方は肩で風を切って堂々と歩き、男の方は女の一歩後にぴったりと付き従っている。
「今川に朝比奈か」
女は今川・直房、男は朝比奈・ユタカ。
クラスこそ違うが同級生であり、元々三河在住で正純とはその頃から面識がある。
といっても同級生の距離感からそれ以上踏み込んだ事はなく、親しいかと問われると素直に首肯し辛い。
と、向こうもこちらに気付いた。
「あら、本多・正純。こんな所で会うなんて奇遇ね」
「二人もこれから三河か?」
「Jud.、今川の一門衆から挨拶に来るよう言われててね。面倒この上ないわ」
やれやれと、直房は嘆息する。
「今日は三河からの荷が多くて安く仕入れるチャンスだったのにふいにしたわ」
三河からの荷の事は正純が少し前に酒井と話し、武蔵でベルトーニも言っていた事だ。
直房の実家は商会をやっていて彼女は武蔵での支店を任されている。業績はまずまずらしく、食費を削ったせいで倒れる自分とは大違いだ。
「この一年で実感したが、武蔵の人間は逞しいというか、自立してるな」
武蔵に来て間もない頃、オーゲザヴァラーに学費を自分で稼ぐ事になったと言った時に普通だと返された事を思い出す。
同級生の中には両親がいない者も少なくない。彼等と比べると自分は恵まれていると思い知らされる。
「直房様はいずれ正式に襲名して今川家を再興される方。その程度は当然の事です」
誇らしげにユタカが語った。
直房の従者である青年はこれまでも直房を讃える事が多かったように記憶している。
相変わらずだなと笑う正純とは対照的に直房は顔を顰めて目線を逸らし、何かを発見した様子でそのまま歩き出す。
直房の行き先を目で追うと彼女は酒井の元に向かっていた。
「よう、直房君にユタカ君。元気にしてる?」
右手を上げて気安く話しかける酒井に直房と彼女の後に付いていたユタカは律儀に一礼する。
「御無沙汰しております酒井学長。ええ、健やかにすごして勉学に勤しんでいる次第です」
「君達も三河に用があるなら途中まで一緒に行く?」
問いに対してユタカが静かに直房へ視線を向け、彼女は些かながら逡巡を見せたが、
「いえ、遠慮しておきます。一門衆は年甲斐もなく皆さんに隔意を持っているので、もし一緒にいたと耳に入れば何を言われるか」
「そうかい」
酒井は苦笑して肩を竦める。
その様子を眺めていた正純だが酒井を送るという役目は済んだし、"後悔通り"について調べると決めていたので武蔵に続く道を戻る事にした。
●
直房はユタカを伴って三河郊外の町並みを進む。
鎖国状態の三河だが郊外までなら立ち入るのは難しい事ではない。一時帰省ならなおの事。
しかし人気がなく寂れた風景を見ていると好き好んで訪れようとは思わない。十年前からの人払いや地脈炉の影響で溢れた怪異が原因だ。
にも関わらず嫌いな相手のお膝元で暮らしながら流体加工品の利権に僅かとはいえ食い込んでいる一門衆の図太さには驚嘆する。
……まあ、一国の隆盛と滅亡を経験した彼等には大した事ではないのかもしれないけれど。
ふと、直房は己の家と与えられた使命について考える。
襲名は力に左右され、襲名者は力を持っている。それ故に襲名が世襲化されるケースがある。
今川家もそのパターンで発祥は鎌倉時代。極東の人間がまだ自分達は歴史の主役だと胸を張れていた頃だ。
当時の気質を受け継ぐ今川の人間は気位が高い。
けれど重奏統合争乱の後、国家間で利権の奪い合いが発生したが、既に滅びが予期されていた今川の扱いはおざなりだったらしい。
織田家躍進と密接に結び付いていたので存在自体は注目されていたものの、貧乏籤のような扱いで襲名しようという動きは鈍かった。
それが今川家の人間の矜持を著しく傷付けた。結果的に血脈が維持されたが慰めにはならない。
桶狭間の戦いや清武田の侵攻で国が滅亡した後も相当しつこく抗戦を続けたと聞いている。
今川の名を冠した教導院が解体され、民が各地に離散しても一族の人間は諦めなかった。
襲名により名を取り戻し、教導院を再建して実を取り戻すのが一族の悲願だ。
直房のあやかり先である今川・直房は歴史への関わりが薄いから聖連の審査も甘い。金と伝手を利用すれば襲名そのものは容易いだろう。
教導院も小規模なものなら建てられるだろうし、需要もあるだろう。
だが、その事実は直房に希望を抱かせる訳ではない。
どうして好き好んで面倒事を抱え込まなくてはならないのかというのが本心だ。
現在の極東は暫定支配下で世界は戦乱の真っただ中。大国の良い様に扱われるのは目に見えている。
彼女にとって今川とは生まれる前に滅んでいた亡国の名だ。一族の人間が名前にしがみつく気持ちは理解出来ても共感は出来ない。
松平・元信の庇護を受けた時期があると聖譜に記されていたから、弱みにならないよう三河に住んでいるというのだから恐れ入る。
抵抗の記録を武勇伝のように熱く語られても、被害を拡大させただけではないかと冷めた気持ちを抱いた事もある。
一族の話は共有する過去ではなく学ぶだけの歴史にすぎなかった。
商人に鞍替えして商いが上手くいっているという事情もあった。過去に固執するのははっきり言ってみっともないとすら思っている。
失った者と最初から持たざる者の間の隔たりは簡単には埋めがたい。彼等と同様の執念は一生かかっても自分には宿らないだろう。
……ここまで客観的に思考出来るのだけどね。
一族の行動を心中で散々否定しておきながら、直房は対外的には次期当主として認められるように振る舞っていたし、内面も理論的な思考を押し殺して当主に相応しくあろうとしていた。
その理由は、
「……そういえば立花・宗茂が三河に来てるらしいわね」
「? はあ、それが何か」
首を傾げるユタカに直房は何でもないと答えてそっと溜め息を漏らした。
●
大気が悲鳴を上げて大地は鳴動し、噴き上がる光に三河の町が裂かれていく。
これが末世なのだと言われれば信じてしまいそうな光景。
三河の北側の山の麓。そこでは数十人の住民が身を寄せ合いながら怯えていた。
……さて。大変な事になったわね。
一門衆への挨拶を終えて懐かしい町をぶらぶらしている最中に地脈炉の暴走と思しき異変に見舞われ、避難していた直房はどうしていいか分からず立ち尽くしている一団と出会った。
彼等の中に自分の事を知っている者がいて、あれよあれよという間に先導する事になってしまった。数十年前まで一国の主だった今川の名は無視出来ない影響力を持っていたのだ。
勝手に震え出す肩を手で押さえる。
……ともあれ、どうするか考えなくてはね。
元信公は冷徹な決断を下せる人だが、無意味な殺戮をする人ではない。
住民もそれは分かっているだろうが、恐怖を打ち消して安心する理由には弱い。
地脈炉の暴走は事例が少ないので万が一という可能性もあり得り、直房自身も大丈夫だとは断言出来ない。
進入してくる三征西班牙やK.P.A.Italiaに"保護"されると後々面倒な事になりそうではあるが、安全だけを考えるなら西側に逃げるべきだろう。
不安なのは体力か。老人や女子供がいるし、男の中にも大荷物を持っている人が少なくない。
この場の責任者としての自分はそんな物は捨てて身軽になれと言いたいが、同時に今川の次期当主として政治を多少齧った自分としては、今後の生活をどこまで補償出来るか全く不明な状況で財産を手放せとは言い出せなかった。
タイムリミットはどれくらいか。そもそも本当に地脈炉の暴走なのか。情報不足が焦燥を生む。
「……直房様」
直房が葛藤していると険しい表情のユタカが声をかけてきた。
力のこもった眼差しは言葉以上にはっきりと意思を伝えていた。
「……構う事はないわ。山をぶち抜きなさい!」
「Jud.、通します」
安堵を浮かべたユタカは体の向きを変え、正面にそびえ立つ山々を睨みつけながら、腰にセットしていたホルダーから符を取り出し、
「"朝比奈切通し"」
言霊に呼応して縦横数メートルの大きさの鳥居型の紋章が出現する。
一つだけではない。すぐ後ろに殆ど隙間なく二つ目、三つ目と現れ、そのまま無数に連なり山の裾野に至る。
ユタカは荒い呼吸で顔に疲労を滲ませつつ脇に逸れて鳥居の前を開ける。
「皆さん、落ち着いてこの中へ!この先は武蔵に繋がっているわ」
人災を避けるべく統制を徹底し、諍いにならないよう体力に余裕がありそうな者から送り出す。
"朝比奈切通し"
朝比奈家に代々伝わる、流体に干渉して一直線の異相空間を作る術式だ。聖連に警戒されている術式でもある。
移動用であって奇襲用ではないのですぐに探知されるし、外部からの攻撃で簡単に解除され、中にいた人間は出口までの距離に関わらず入り口から放り出される。
そういう欠点があって敵国内での奇襲や撤退には使い辛いが、自国内なら道中の障害物を無視して行軍時間を大幅に短縮出来るし、探知されやすい性質を逆手に取って囮になる事も出来る。実際、重奏統合争乱ではゲリラ化して各国を翻弄していたとか。
争乱後、各国はこの術式を恐れながらも神奏術の特性から規制が出来ず、防衛以外の目的で使用した場合に連帯責任などを含めた厳罰を課す事で心理的に封じ込めようとした。
直房自身、いよいよとなればユタカに使ってもらう心算だったが、彼の方から申し出てくれたのはありがたかった。
術式使用が問題になった場合に最も重い罰則を受けるのは彼だから、自分が命じる事に抵抗があったのだ。
今川の一族にも累が及ぶかもしれないが、彼等は問題を起こした事よりも我が身可愛さに無辜の民を危険に晒した事を怒る高潔さを残している。ここでは心配せずともいいだろう。余裕もない。
……タイミングが悪いのよね。
状況が状況だけに教皇総長を狙う一手だと誤解される恐れがあった。
後ろめたい事はないのだから堂々としていればいい。教皇総長がいるのは一般用の陸港だから勘違いされる可能性は低い。そんな楽観論で自分を鼓舞する。
表示枠を開いて聖連に通神を入れる。
「こちらは武蔵アリアダスト教導院三年の今川・直房と朝比奈・ユタカ。先程術式を使用したけれどあくまで避難の為でありそれ以外の意図はないわ」
応対に出ていた学生は表示枠の外側と遣り取りをしていたが、
「Tes.、そちらの主張は了承した。現状、こちらから言う事はない。そして無事に避難出来る事を祈っている。それくらいしか出来ないが、頑張ってくれ」
「――Jud.、感謝するわ」
ひとまずは乗り切った。
地脈炉の暴走を止めるのに必死な現況では三河と武蔵を繋いでいる間は放っておくしかないと判断されたのだろう。
それでも激励は本物だと分かったから、焦っていた気持ちが落ち着いた。
……この場の人は何とか逃がせそうね。
他にも逃げ遅れた人が来るかもしれないが、符で補っているとはいえユタカの拝気には限界がある。
まだ切通しの中にいる時に解除されては元も子もないので移動速度や時間を冷静に見極める必要があった。
と、直房の元に息急き切って酒井がやってきた。
彼は紋章とユタカの姿を確認し、
「ユタカ君かい?」
「はい、独断で武蔵への道を開かせましたが……」
「ああ、それは良いよ。それでさ、誘導はこっちでやっとくから、君は向こうで武蔵と避難民の仲介を頼むよ」
すぐには返事が出来ず直房は口ごもった。
状況がどう推移するにしろ三河側に残る方が危険が大きい。
更に酒井は元信公の元腹心である。首謀者の一味と思われる危険は自分達より大きい筈だ。それなのに任せるのは気が引けるが、
「……ありがとうございます」
他国との交渉になれば自分より酒井の方が得手だろう。
保身もあるが、自分のミスで武蔵まで巻き込むのは本意ではない。
「いいからいいから」
手を振って行くべき場所に行けと示す酒井に会釈しつつ残り時間を告げ、直房は鳥居の紋章の中に飛び込む。
●
今川・直房は朝比奈・ユタカに恋をしている。
特別なきっかけがあった訳ではないが、気が付いた時には彼に惹かれていた。
今川家は商会を営む中でかつての家臣を従業員として雇っていた。
朝比奈家もその内の一つで、だからユタカは今川家に強い恩義を感じて恩を返すべく忠実に仕えていた。
仕える主の栄達は従者の喜びだ。次期当主としてしっかりやっていればユタカが喜んでくれる事に思い至ったからそうした。
恋心を自覚する前の話だ。自覚するのがもっと早かれば違う関係もあったのかもしれないがもう手遅れ。
当主としての在り方に定型はない。今川でいる自分とありのまま自分が完全に隔絶している訳ではないから、彼が向ける忠誠や献身に満足していた。
しかしいつからだろう。一人の女として男としての愛情を欲したのは。
人として当たり前の感情だろう。けれど、愛を求めつつもその想いで行動する事が出来なかった。
主として振る舞い従者としての幸せを与える。それ以外の関係を築かなかったから、そこから外れる事が怖くなっている。
ありのままの自分で接する事が迷惑ではないか。彼は自分を主としてしか見ていないのではないか。
そんな懸念が脳裏をよぎる度に今の関係に妥協してしまう。自業自得だ。
●
三河消失の翌日。直房は表層にある住宅にいた。
風呂や庭付きの家なので住宅税が嵩むが、一族の人間が今川家の跡取りたるもの相応の格式を維持せよとうるさいので仕方なく賃借している。商人として金を持ってるアピールは時に出費以上の利益を生む事もあるので許容範囲内ではある。
……ユタカへ見栄を張ろうとしたのも否定出来ないわね。
避難民の処遇は暫定議会やヨシナオ王を交えて行った話し合いで、暫定評議会に一任する事になった。
丸投げに近い形で薄情だとも思うが、聖連から話を聞きたいと連絡を受けていたし、小娘が口を挟むより知識や経験がある先方に任せた方が上手くいくだろうと考えた。
一足先に避難していた一族の人間が避難民の面倒を引き継ぐと言ったのも拍車をかけた。
用事を終えて束の間の休息を得た直房は椅子に腰かけて本を捲る。
題名は"軟体兵器"
触手型の機動兵器に乗る主人公の仮想戦記だ。中々迫力があって面白い。
……この神の力で転生した将軍という設定は書記が好きそうね。
本に栞を挟んで欠伸を噛み締める。
仮眠を取りたいのだが、聖連から調査の為に引っ切り無しに通神が来るのでそうもいかない。一度に済ませてほしいのだが、調査は名目で実態は監視だろう。
現場の人間は武蔵に乗り込んで不穏分子を直接監視したいというのが本音だろうが、指示を下す立場の人間からすると戦力は不十分だし極力穏便に済ませたい筈だ。
暫定議会とは既に話が終わっているようだし、強引な態度で不用意に敵対心を抱かせたくないに違いない。だから迂遠な方法で監視している。その思惑を察すると踏まえた上での忠告のようにも思える。
ユタカは内燃拝気や符を使い切り代演も無理をしたので戦いには参加出来ないらしいので杞憂なのだが。
……瞑想に耽る暇を与えないという意味もあったのかしら?
現在教導院前で行われている臨時生徒総会はホライゾン・アリアダスト救出で纏まりかけている。
直房は救出の是非については、勝てるなら戦うべきという消極的な賛成だった。
彼女自身に戦闘能力はないが、監視と警戒にリソースを割かせていると考えれば仕事をしていると言えるだろう。
サイドテーブルに用意された今川家オリジナルブランドの大判焼きを頬張る。
皮を噛んだ時に口内に溢れる餡の甘みが素晴らしい。
形を残した小豆を舌で転がしながら、神肖筺体で放送委員が撮影している教導院前の映像を見る。
そこには教導院の階段を下りる総長の姿が映っていた。
『オマエらは出来る。――出来ねえ俺が、保証するさ』
……葵・トーリ、ね。
『直に房って何だかエロいな!直に触っていのか!?』
手をわきわきさせながら近付いてきたのをユタカが叩きのめして番屋送りにしたのは記憶に新しい。
房で下品な意味を想像するなんてしょうもない男だ。
……思い出す記憶を間違った気がするわね。
閑話休題。
彼は馬鹿で聖連から"不可能男"の字名を付けられている。それでも決断する事は出来るのだと教えてくれた。
それで勇気付けられる自分はちょろいと思うが、これも彼の人徳だろうか。
……そして戦いを避けても失われるもの、ね。
分かっているのだ。現状維持では何も解決しないと。
忍ぶ恋に浸っていられるほど強くはない。心を乱したまま当主としての役目も疎かになれば本末転倒。辛い思いを続けるより乗せられてみるのも一興か。
恋破れても従者としてならユタカは傍にいてくれるだろうという後ろ向きな打算もある。
「散歩にでも行きましょ」
そういう名の撹乱である。
武蔵を降りる事も選択肢としてはあったが、後押ししてもらった礼にしばらく助力する事にした。
「直房様が決断されたのなら全身全霊で支えます」
「貴方ならそう言うと思ったわ。でも、ありがとう」
ああそれと、
「普段は任せっきりだけど、今日の夕飯は私が作るわ」
「――」
意外そうな顔になったユタカを見てしてやったりという快さを抱きながら外に出る。
……ああ。
一歩踏み出してみると毎日見ている景色の筈なのにまったく違って見えた。
リクエストされていた今川家のオリ主の話です。
あ、新刊はまだ読んでないのでネタバレは勘弁な!
蛇足
『オマエらは出来る。――出来ねえ俺が、保証するさ』
世界を敵に回す意味を理解した上で決断が出来るのは上等だ。
王になろうとする意思と行動力に憧れと一緒に劣等感を覚えてしまうのは矮小さ故だろうか。
前を歩く小さな背中を見つめる。立派な当主であるべしと決意を秘めた体はしかし、華奢だ。
だがそれを健気だと思う資格はない。
彼女がか弱い女性と知りながら重責を背負わせた。
自分で物事を決定する覚悟はないくせに安泰な暮らしを送りたいから、彼女に当主として立派にやるよう言外に求めてきた。
己への好意や生来の責任感や良心に付け込んだのだ。そんな下劣な人間は彼女に相応しくない。
追記
今川の滅亡時期について
2巻上236ページから滅亡は酒井学長達が学生の頃以前=直房が生まれる前と判断して書き始めた。
が、しかし。
「ガールズトーク 狼と魂」の220~221ページによると今川の滅亡は正純が子供の頃の出来事っぽい。
そうなると正純と同い年の直房はリアルタイムで滅びを経験していた事になり、作中の描写とは矛盾が生じる。
話の流れやキャラ設定の根本を揺るがす事態である。これを修正しようとすると直房の人格にも変化が生まれ、必然的にこのエピソード全改訂しなくてはならないので断念。