女性好きのド変態がRX団に入団したようです   作:鈴木颯手

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第七話

-1-

「……で?なんでGGちゃんは部屋の隅で落ち込んでいるんだ?」

 

 “男”は会議室の部屋の隅でふさぎ込んでいるGGちゃんを見ながら訪ねる。GGちゃんとは“男”がブレイブマンによってお星さまにされた日に出会った女性で怪人に興味があったのでRX団に勧誘したのだ。そして見事怪人になり今日はその初出撃だったと聞いていた。“男”は勧誘後に企業の方に缶詰めだった為何が起きたのか分かっていなかった。

 

「あー、GGちゃんはですね……」

「ふむふむ……。成程、それは大変だったな」

 

 GGちゃんの初戦闘の結果を2号から聞き同情する“男”。流石にゴキブリの怪人にされた上にパンツ諸出しになるとは思わなかった“男”はなんて声をかければいいのか分からず遠めに見る。流石にここでセクハラをする気にはなれなかった。

 

「えっと……。GGちゃん?」

「……何でござるか?」

「そ、そんなに落ち込んでないでプリン食べない?このプリン凄く美味しいよ?」

 

 声すら沈み込んでいるGGちゃんに“男”は秘書サンの為に持ってきたマスタープリンを差し出す。後で秘書サンには怒られるだろうが訳を話せば許してくれるだろうと考えながらGGちゃんの機嫌を取る。同じように2号もGGちゃんをなだめるのを手伝う。因みに1号と3号、ブラックジェネラルは既に帰宅している上にボスと秘書サンは外出中であった。

 

「……いらないでござる」

「そんなこと言わないでさ。これ一日100個しか作られない高級プリンなんだよ?食べれば元気も出るよ」

「そうだよ。このプリンいつも“男”さんが頑張って入手しているんだよ」

 

2号の支援を受けながら必死にご機嫌を取る“男”。その姿に何時ものセクハラをする変態の姿はなく迷子の子供と共に不器用ながら必死に親を探すおっさんにしか見えなかった。

 結局GGちゃんが(表面上)回復するまでに一時間以上の時間が掛かった。“男”と2号は満面の笑みでプリンを頬張るGGちゃんを見て任務達成と安堵の息をついた。

 余談だがこの件以降2号と“男”の仲は良くなっていった。そして怒り心頭の秘書サンに必死に事情を説明しながら土下座をする“男”の姿があったとかなかったとか。この日の翌日、秘書サンは満面の笑みを浮かべながらGGちゃんと一緒にマスタープリンを2つ(・・)食べる姿が目撃されたという。

 

 

 

-2-

「はぁ?サンプルを持ってこい?」

 

 ある日、“男”がアジトで1号とチェスをしていると科学者サンがやってきた。そして言った言葉は「怪人にするのにサンプル必要だから取ってきて」といきなり言われたのである。流石にいきなりすぎると反論すぎるが科学者サンはアジト周辺にサンプル少なすぎて怪人の研究が進まないと言ってきた。

 

「そう言う訳だからなんか珍しい動物でも虫でも植物でも持ってきてよ」

「いや、今1月……」

 

 こんな寒い時期に虫なんている訳ないじゃんと暗にいうが科学者サンには通じず“男”と1号は虫取りアミと籠を持たされてアジトを追い出された。ご丁寧に持ってくるまで入れないとばかりに鍵をかけられる始末。アミと籠を手に持って固まる“男”と1号。

 暫くそうしていたがやがて“男”が口を開いた。

 

「……ペットショップに、行こうか」

「そうですね」

 

 この後犬と猫を一匹ずつ連れて行ったら「もっと」と再び追い出された。結局その日一日中を使って大量のサンプルを手に入れる事に成功した。

 因みにその大半は数回の研究で全てなくなり数日後に起きる豆まきの際に1号がひどい目に合う事になる。

 

「なんで俺がこんな目に……」

「諦めろ。下っ端戦闘員の宿命だ」

 

 真っ黒に焦げて全身の痛みで震える1号に“男”はそう言ったとか言わなかったとか。

 

 

 

 

 

-3-

「どうしたものか……」

 

 “男”は悩んでいた。素晴らしい美女がいるRX団に入団したは良いがやりたい事は全くできていない。最近は秘書サンが様々な手段を用いてセクハラを回避しつつプリンをゲットしようとして来るので“男”が満足する程出来ていなかった。更に新たに加入した科学者サンっは全く反応しないしGGちゃんはそう言う事をすると泣かれるため手が出せないでいた。

特に科学者サンは最近は下手に近づけばよく分からない薬の実験のために不味い薬を飲まされるため迂闊に近づけないでいた。その様な事が重なり“男”は欲求不満となっていた。ブラックジェネラル?ブレイブマンという思い人もいる上に彼女に手を出すと秘書サンからの制裁があるため頻度は少なめになっている。

 

「一体どうすれば……、そうだ!」

 

 “男”は思いつく。自分がいるのはヴィラン側である。ならばそれに見合う行動をしてもいいのではないか!と“男”は早速実行に移した。

 

「ボス!ちょっと出撃してきます!」

「出撃?うん気を付けてねー」

 

 フィギアを眺めていたボスに“男”は許可をもらうと意気揚々と出撃した。そうして町に繰り出した“男”は早速物色を開始する。

 “男”は欲求不満だがだからといって誰にでも手を出すわけではない。“男”が求めるのは美女や美少女といった見た目の良い女性たちだ。それでいて男と付き合ってはいない上にセクハラをした時に良い反応をしてくれそうな気が弱そうな女性をターゲットにする。中には性格と見た目が一致していない人物もいるがそう言った人物は雰囲気で分かるため特に問題にしていなかった。

 

「……む?あれは……」

 

 “男”の視界に入ったのはベンチに座って大判焼きを食べている女性。デカい胸をさらしで巻いただけという何とも目のやり場に困る服装をした女性は“男”も知っている人物だった。

 

「っ!まさかヒーローのトップ三人のうちの一人、インパクトと出会うとは……!」

 

 その名の通り衝撃波を操るヒーローで厄介な相手であった。だが同時に“男”は凶悪な笑みを浮かべた。「獲物ミッケ」と呟くとインパクトに近寄る。気を抜かないように気を付けつつ自然な足取りで近づく。そして彼女の近くに来た時にわざとらしくマスタープリンを見せる。

 

「っ!!!!!!」

 

 それに気づいたインパクトはプリンを凝視する。「ロックオン完了」と心の中で呟き少しづつ彼女から離れていく。するとふらふらと後を追いかけてくる。秘書サンと同じベクトルの彼女を釣る事など“男”にとっては簡単だった。

 そして裏路地に入り入り組んだ道を進んで表からは見えない位置にやって来る。当然の様についてきたインパクトは“男”が止まった事でようやく自分がどこにいるのかに気付きハッとする。

 

「っ!!??ッ!!??」

「ふっふっふっ、まさか実力派ヒーローをこれで釣れるとは思わなかったな」

 

 “男”はそう言うとマスタープリンを取り出す。それだけでインパクトはそれにつられると同時に空腹で腹から音を出す。これならいける!と“男”は取引を始める。

 

「インパクト、どうだ?取引をしないか?内容は単純だ。お前の体を好きにしていい代わりに君の望む物、この場合は食べ物かな?それを用意しよう。勿論全てうまいし何より量も多いぞ?」

「乗った」

 

 ここにヴィランと取引をした一人のヒーローが誕生した。これ以降“男”は秘書サンに過剰なセクハラをしなくなるがいつも活き活きするようになった。そしてとあるヒーロー(・・・・・・・)も毎日町に繰り出すようになりその度満足げな笑みを浮かべて戻って来るようになったという。同僚たちは彼女の行動に疑問を持ちつつ何かいい店でも知ったのかなとそれ以上気にしなかった。

 




インパクトって喋ってなかったですよね?
それとGGちゃんの初戦闘は書きませんでした。流石に二次創作でもお尻丸出しは可愛そうだったので(というか書いてたら進まない気がした)。そんな訳で豆まきのカットです

男にヒロインを付けるなら誰がいい?※あくまで参考でアンケート通りになるとは限りません

  • 秘書サン
  • ブラックジェネラル
  • 科学者サン
  • GGちゃん
  • 薔薇姫
  • 鉄子ちゃん
  • インパクト
  • え?ヒロインなんていらないでしょ
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