女性好きのド変態がRX団に入団したようです   作:鈴木颯手

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第九話

-1-

さあ、今日こそRX団の恐ろしさを思い知らせて……

「ん?なんて?いや、声こもり過ぎだろ。全然聞き取れん」

 

 何時もの竜栄公園にてブラックジェネラルとブレイブマンは対峙していた。ここまでは何時もの光景だが今日は少し違っていた。ブラックジェネラルはマスクを着けていたのだ。そしてそれにより声が聞き取りづらく思わず聞き返してしまうブレイブマン。そこで今の季節と照らし合わせて彼女が何故マスクを着けていたのかを察する。

 

「……花粉症か」

「……つらぽよ……」

 

 ブレイブマンの言葉にブラックジェネラルは落ち込んで呟く。彼女にとってこの時期は一番憂鬱な時期だった。とは言え聞き取り辛いという事で仕方なくマスクを外しもう一度言う。

 

「さあ、今日ごそ我々の恐ろしあを思び知らっぶしぃ

「もう帰れよ」

 

 濁声、鼻づまり、そしてくしゃみによる三連コンボを決めて決め台詞を台無しにするブラックジェネラル。これにはブレイブマンも帰れと突っ込むがヒーローとしては捕まえないとまずいはずなのにそんな事はこれっぽちも考えついていない。

 

「ふっふっふっ、情けないぞブラックジェネラル」

「っ!その声は!?」

 

 そこへ突然聞こえてきた声にブレイブマンの警戒は一気に上がる。何せこの声の主とは一度しかあっていないがその一回で(この作品に有るまじき)死闘を繰り広げたのだから。そしてその声の主、“男”が滑り台の上に現れた。

 

「フ“レ”イ“フ”マ“ン”!今日ごそげっぢゃくをづげようじゃないがっぐしぃ!

「お前もか」

 

 “男”はブラックジェネラル以上に悲惨な状況で現れた。涙目に鼻水、くしゃみと顔を台無しにして登場した“男”にブレイブマンはドン引きする。そして滑り台の上から飛び降りた“男”はブレイブマンの対峙する。

 

「ご、ごのぐらいな“んの問題もな”いぃっきしぃ!

「せめてマスクをしろ」

 

 くしゃみを周囲にまき散らす“男”にブレイブマンは突っ込みを入れる。何とも言えない空気になるがその間にも“男”とブラックジェネラルはくしゃみを連発する。

 

「ぐそっ!ごれじゃただがいにな“んねぇべぇ!」

「何故訛った」

「仕方ないから今日は引きましょう……。でも!このまま何もせずに手ぶらで帰るわけにはいかないわ!幹部として!」

「だいだいいつも帰るときは手ぶらだろ。そして隣の重傷者は唾と鼻水を辺りにまき散らしているぞ」

「ぶえっぐじょい!ご、ごのぐらいなんども……ぶしゃぁぁっ!

「会話すら無理そうだな」

 

 “男”の様子にブレイブマンは無視することを決めた。これ以上付き合ってもいいことはないと判断したのだ。そもそもRX団とのやり取り自体がいい事ではないのだが。

 

「という訳でブレイブマンの好みの女性を聞いてから帰ろうと思うわ!」

「……」

 

 一体それが何の役に立つのか疑問だがブレイブマンは回答を拒否する。するとブラックジェネラルがしつこく聞いてくるため仕方なく言った言葉に周囲は固まる。

 

「……強いて言うなら大和撫子?」

「……」

 

 その言葉にトリオ達は「あー、駄目だこりゃ」とブラックジェネラルに同情する。明らかに大和撫子とは正反対の位置にいるのだから。そしてその事を知ったブラックジェネラルもショックのあまり自殺用の縄を買ってくるように頼むほどだった。

 その後、すぐに復帰したブラックジェネラルが迫るが公園にあった杉の木を叩き花粉をまき散らすことでブラックジェネラルを苦しめた。

 

ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!????

「あっ」

 

 そして休んでいた“男”もその巻き添えを食らい大量の花粉を吸いこむ事となった。“男”は花粉が収まるまでアジトか自宅に引きこもるようになるのだった。

 

 

 

 

 

-2-

「仮面ソルジャーね。最近随分と活躍しているみたいじゃないか」

 

 RX団のアジトの会議室にて“男”は新聞を眺めていた。RX団が購入している団共有の新聞である。その新聞の一面には堂々と新人ヒーロー仮面ソルジャーの活躍について記事が書かれていた。

 それを見た“男”は面白くなさそうに呟く。悪側の人間としてはヒーローの活躍はあまり面白くないものだからだ。とは言え“男”は後方担当だ。戦えなくはないがどちらかというと後方で行動する方が十分な成果を出せていた。実際怪人になったGGちゃんと勧誘に成功して見事ライオンの怪人になった黒獅子くんを連れてきて資金面でも大きな支援を行っている。更に最近ではどこから仕入れているのかヒーロー連盟の詳細な情報(・・・・・・・・・・・・)を持ってきていたりする。

 

「仮面ソルジャーは実力も高いしこのまま活躍をつづける様なら何時の日かうちとも先頭する事になるかもしれないな」

「そうなった場合団員が捕縛されるかもしれないですね」

 

 同じく会議室でまったりしているボスに“男”は同意する。仮面ソルジャーはRX団が活動している町とは別の街を担当しているが何らかの理由でこの町に来る事だって考えられた。もし遭遇した場合などの対策をたてて置いた方が良いのかもしれないと思いつつ手元の団子に手を伸ばす。とある着物の女性(・・・・・・・・)に教えてもらった店で売っている物で“男”も満足する出来の一品だった。

 

「黒獅子くん、大丈夫かな?今日が初出撃だし」

「どうでしょうね。まさかあそこまで気弱だと思いませんでしたし」

 

 “男”とボスは出撃中の黒獅子くんの心配をする。彼は“男”の勧誘でライオンの怪人となったが性格は気弱だったこともありいまいち怪人というには物足りない状況だった。それでも彼の怪力はかなりすさまじいので肉体面では十分な成果が出ていた。因みにもう一人の怪人であるGGちゃんは最近大学の課題に追われていて最近はアジトにすら顔を見せられていなかった。まさか単位を落としてでも来いとは言えないので落ち着くまで来なくて大丈夫だよとボスは伝えていた。

 その時、ふと時計を見た“男”は立ち上がった。

 

「ボス、すいませんが今日はこれで失礼します」

「ん?今日は随分と早いね。何か用事でもあるの?」

「ええ、今日は知り合い(・・・・)と食事に行く予定なので」

「そっか。分かったお疲れ~」

「はい、お疲れさまでした」

 

 バイトの上りの時のような雰囲気を出しながら“男”はアジトを出て行った。そしてそのまま大食い甘党のヒーロー(・・・・・・・・・・)と合流。食事をおごる代わりに最近行うようになったヒーロー連盟の情報を得る事に成功するのだった。

 




これでようやく2巻の三分の一まで言ったかな?

男にヒロインを付けるなら誰がいい?※あくまで参考でアンケート通りになるとは限りません

  • 秘書サン
  • ブラックジェネラル
  • 科学者サン
  • GGちゃん
  • 薔薇姫
  • 鉄子ちゃん
  • インパクト
  • え?ヒロインなんていらないでしょ
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