シンフォギアの世界に転生し……って、こいつかよ!?   作:ボーイS

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原作マリア&切歌&調「「「誰これ???」」」
うちのマリア&切歌&調「「「ドクターです!!!」」」

そしてウェル博士(オリ)を中心に現実を受け切れない原作組との激しい戦いに繋がっていく……なんてね!


十五話 頑張った結果

 ドーモ。皆=サン、ウェルデス。

 あれから何と二ヶ月も経ちました。

 

 え、僕ですか?絶賛ミイラ男ですが何か?

 

 というより、僕が目を覚ましたのは昨日なんですよね。だから二ヶ月も眠ったままだった僕が急に目を覚ましたのを見て驚いた看護してくれていた女性の反応は面白かったですよ。きゃあああ!じゃなくてぎゃあああ!でしたね。絶対女性が出してはいけない声でしたよ。

 

 ええ、自分でもビックリでしたが辛うじて生きていました。

 いやぁ予想以上に身体がボロボロでよく生きてたなと思いましたよ。手足は複雑骨折しているわ、左肩は脱臼しているわ、背中の火傷は激しい戦いの怪我みたいで厨二病をくすぐられますが、人によっては引くどころか吐き気を催すもので皮膚移植が必要なレベルだわ、熱気を吸ったため内臓も無視できないレベルでダメージ負っているわ。喋ろうとしたら軽く吐血するわ、他にも挙げたらなんで死んでないの?と思うくらい酷い有様でしたよ。

 目が覚めたら包帯でぐるぐる巻きにされてミイラ男になっててそれはそれでビックリしました。医師が言うに普通なら四、五回くらいは死んでたらしいです。ゾンビか何かと思われて異常なまでに脈とか呼吸とか見られましたよ。

 キャロルちゃんには悪いですが、これは奇跡以外になんて言うんでしょうかね?今なら勝てる自信ありますよ(なんの勝負か分からない)。

 

 セレナちゃんですが、僕の頑張りもあって絶唱のバックファイアによるダメージだけで無事でした。まぁ、それでも未成熟な身体にはかなりの負担だったらしく、今でも松葉杖や介護など補助が無ければまともに歩くのは難しいらしいです。ですが特に目立った後遺症は無いようで、リハビリを頑張れば元通りになるそうです。その話を聞いた時はホッとしましたね。

 

 全部僕が目覚めてから落ち着いたあとに聞いた話のみなのでセレナちゃんの事も話だけで分かりませんし、マリアちゃんたちレセプターチルドレンの子もどうなったか分かりません。研究所は多分無事では無いでしょうが……

 

(んーセレナちゃんたちが無事なだけでも嬉しいのですが、やはり会いたいですねぇ)

 

 自分の方がボロボロだというのに何を言っているんだ。とも思いますが、やはり元気な姿が見たい。本来の未来を変え、僕の頑張った結果をこの目で見たいというのは間違いでしょうか?

 

 声も出せず、動けない身体でボーっと天井のシミを数えていると廊下で慌ただしく走ってくる音が聞こえたかと思うとガラガラと病室の扉が勢いよく開かれます。扉壊れていませんかね?

 怪我のせいでほぼ目しか動かせませんが、見ればマリアちゃんと切歌ちゃん、調ちゃんが涙目になって扉の前にいました。……あれ、嫌な予感が……

 

「「「ドクター!!!」」」

ぎいいいいいいいいやああああぁぁぁぁ!!!???

 

 骨とか色々ボロボロだというのにトドメとばかりに三人とも僕に飛びついて来ました。前世も含めて今まで出した事が無いくらい大きな悲鳴が出ましたね。ネフィリムと良い勝負になりますよきっと。ついでに無理に声を出した事で漫画みたいに吐血しましたね。ただでさえ血が足りないのに本当に失血死しますよ。死因が守った子たちの飛び付きとか……悪意も殺意もない純粋な喜びで殺されるとか僕可哀想過ぎませんかね?

 

 僕の悲鳴を聞いた看護師の方に三人は引き剥がされて叱られ少し可哀想でしたが、僕から離れる際に特にマリアちゃんが僕の左腕を掴むものだから腕が千切れたかと思うくらいの激痛が走りましたね。もう痛いのか身体が感度三千倍なのか分からないですよ。それくらいあちこちが痛い。なんなら瞬きすら億劫ですよ。

 

「ドクター、怪我は大丈夫デスか?」

「切歌ちゃん。どう見ても大丈夫じゃないよ」

「あう……ごめんなさいデス……」

 

 ありゃりゃ、切歌ちゃんそんなに悲しまなくていいよ。命に別状はないから大丈夫と言えば大丈夫だから。身体は異常だらけだけどね。

 身動きするだけで全身に痛みが走る身体を無理矢理動かして右腕を挙げて切歌ちゃんの頭を撫でます。マリアちゃんが焦っていますがまぁこれくらいで死にはしないので平気平気。身体は平気では無いですがね。

 ギプスなり包帯なりでいつもと撫で心地が変わっているでしょうが、撫でられている事に気づいた切歌ちゃんが涙目で必死に笑顔を作ります。自分が悲しいから慰められているとでも思ったのでしょうかね。まぁ、その気持ちがあるのは本当ですが、単純にみんな無事だったから嬉しくて撫でただけなんですけどね。

 

「ドクター、無理しちゃダメだよ……あ」

 

 心配した調ちゃんでしたが、今度は調ちゃんの頭を撫でてあげる。なんだかんだ言っても撫でられて嬉しいのか、嬉しそうに頬を緩ませています。将来的になんであんな無表情寄りになってしまうんでしょうか?

 

「もう、貴方の方がボロボロなんだから落ち着いて……って」

 

 マリアちゃんが少し怒りながら僕に注意して来ますがそんなのお構いなしで今度はマリアちゃんの頭を撫でる。なんだかんだ言って自分もして欲しかったのか、最初は顔を赤くして口をパクパクしていましたがすぐに素直に頭を出してなすがままになりました。うん。可愛い。

 

「み、んな、ぶじでよかった、です」

「ええ。貴方のおかげでセレナも無事よ。本当にありがとう」

 

 本気で感謝しているのでしょう。頭を撫でられたままですが涙を流しながら何度もありがとうと繰り返しています。

 僕も生きていてくれてありがとう。と返してあげたいですがどうやらもう体力の限界のようです。さっきの三人の飛び込みが効きましたね。あれでごっそり持っていかれましたよ。

 

「さすがにセレナは体力的にこっちにはまだ来れないけど、多分近々来ると思うわ。だからその時は……ドクター?」

 

 段々と眠気に襲われた僕は三人に見守られながらそっと目を閉じました……

 

 ────────────────────

 

「寝ちゃったデスか?」

「うん。すごくぐっすりしてる」

 

 力が抜けるように目を瞑って寝息を立て始めたドクターの顔を切歌と調が覗き込んでる。少しベットが高いからあのままバランスを崩してドクターの身体にダイブしそうで少し怖いわ。

 

(……こんなにボロボロになって……)

 

 今さっき撫でてくれた右手を見る。いつも暖かく感じていた手は包帯でぐるぐる巻きにされていて分からなかったけど、お医者様の話だと動かすだけでも全身に激痛が走るほどドクターの身体は限界みたい。それなのに私たちを安心させる為に無理するなんて……ほんと、馬鹿なんだから。

 

 二ヶ月前。セレナが、たった一人の血の繋がった私の妹が炎に飲まれて、あるいは瓦礫に潰されて死んでしまうかもしれない、でも私には助ける力は無いと、他の大人たちもみんな退避する事にいっぱいいっぱいでセレナを助け出す事は無理なんだって絶望している中、ドクターだけがセレナを助ける為に火の中に飛び込んでいった姿が瞼の裏に焼きついて離れない。

 ほんの数十秒のはずなのに、何度も何度も天井から落下した瓦礫に打たれて、燃え立つ火の柱に身を焦がされていくドクターを見て私は悲鳴をあげてしまった。でもそれも仕方のない事でしょう?だって目の前で知っている人が死にかけているのだから。

 

 そしてとても大きな瓦礫がセレナとドクターのいた場所に落下するのを見て、私は二人が死んでしまったと思った。そして自分のせいだと思ってしまった。

 私がセレナの手をちゃんと握っていれば、私がドクターにセレナを助けて欲しいと懇願しなかったら、二人は死なずに済んだのにって思った。

 心が砕けるような音がしたわ。もし本当に二人が死んでいたなら、きっと私は心が壊れて自暴自棄になってたと思う。

 

 救助が来てくれたのは二人の姿が見えなくなって三〇分くらい経った時だった。もうその頃には火もかなり鎮火されて、崩落もなくなってたわ。それと同時に、そんな中で人間が生きているはずもないと思った。

 でも二人は無事、とは言えないけど生きていてくれた。それがとても嬉しくて嬉しくて涙が止まらなかった。

 あの時のドクターはダメだと思っていても見るに堪えない姿だったわ。見た目も合わさって生きた人の肉が焼ける匂いってあんなに吐き気を催すものなのね……忘れたいけどきっと忘れられないと思うわ。

 その他にも背中や足にも痣どころか大きく腫れている場所、血が周りの瓦礫にこびり付いていたりと私のトラウマになるのは十分だった。あの時私の目を覆ってくれた救助の人には感謝してる。

 

 助け出されたドクターは目が見えているのか分からないくらい虚ろな目だったけど、私の顔を見てなんて言ったと思う?

 

『あぁ、セレナ、ちゃんは、助けられた、よ……』

 

 やっぱり自分のせいだった。という気持ちとセレナを助けてくれて感謝したい気持ち、そしてもしドクターが死んじゃったら?とか色んな感情が合わさってあの時自分がどんな顔をしたのか分からない。

 でもドクターが笑みを見せてくれたのは覚えてる。いつも私やセレナに見せてくれた優しくて、目が離せなくなっちゃう笑みよ。

 

(神様なんて信じないけど、でも今は感謝してる。セレナとドクターを救ってくれてありがとう)

 

 眠っているドクターの右手に自分の手を添える。火傷のせいなのか少し熱を帯びてるような暖かさがあったけど、逆にそれが心地よかったりする。出来るならもう離したくないくらいに。

 

「……今はゆっくりしていてね。元気になったらまたみんなで遊びましょ。ドクター」




ウェル(オリ)「死んだみたいな終わり方ですが、生きてますし続きますからね!?」
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