シンフォギアの世界に転生し……って、こいつかよ!?   作:ボーイS

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一応ギャグなので時間経過なんてあってないようなものなので気にするな!

毎回誤字報告ありがとうございます。細かいところまで修正してもらい誠に申し訳ない_(:3 」∠)_
…………タリアちゃんって誰だよ。オリキャラ出した覚えはないぞ……


二十一話 原作が始まるようで

 三年経ちました。

 

 いや、うん。何をいきなり。と思うかもしれませんが、本当に三年経っているんですよね。ネフィリムの暴走から数えたら四年ですね。

 いやぁ、この三年間特に大きな事故や事件も無く無事に生き延びれました。別の国ではノイズの被害がニュースになっていたりしますがこの辺りではノイズが出た、という情報はありません。他の国には悪いとは思いますがやっぱり平和が一番ですよ。

 

 あれからフィーネから送られて来るレセプターチルドレンの子たちの数自体は大きく減っていますが、それでも定期的に送られて来ます。ほんと何処から集めて来ているんですかね?もう送られてきた子たちはとっくに百人は超えているので何かしらの問題になっていても良いはずなのにまったくそんな気配無いんですよね。

 まぁ、大きくなったレセプターチルドレンたちの手伝いもあって数日したら慣れてくれるので楽ですがね。もうF.I.S.は聖遺物研究所よりも孤児院や学校的な存在の方が大きくなって来ていますよ。隠れ蓑としては良いんですがね。でも研究員の三分の一くらいが子供たちの面倒を見る状態なのは些かどうなんだとは思いますがね。

 

 レセプターチルドレンの子たち、特にマリアちゃんたち初期の子達は大人になって立派な研究員の一員として働いている子も多くなりました。

 勉強や運動も継続して行なっているため、成長した子なら研究所の外に出しても十分一人で生きていけるだけの知恵と体力は身につけていますよ。なんなら才能が開花してアスリートや学者として生きていける子もいますよ。専門によっては僕より頭の良い子もいますし。

 

 ですが、それでも残念ながら外に出す事は現在でも出来ません。僕や局長含めて研究所の人間の殆どが子供たちを外に出しても良いと思っているのですが上の人たちの許可が降りないんですよね……組織というものは面倒ですねぇ。まぁ、人体実験のような事をやっているのにある程度の自由どころかみんな協力的なここが異常のような気がしますがね。

 みんな何不自由も無く、とは言えませんがそこまで不満に思っている子がいないのが救いですかね。

 

 マリアちゃんたちシンフォギア装者の四人も装者として大きく成長しました。

 

 切歌ちゃんと調ちゃんはリンカーの適応年齢を超えたのでリンカーを投与してギアを纏わせたところ無事後遺症も何も無く纏う事に成功しました。まぁ、ここはアニメを知っていたので僕はそこまで問題視していませんでしたが、それでも二人とも無事でいたのはとても嬉しい事です。

 戦闘面も長く二人でいたためか息が合っていて、切歌ちゃんと調ちゃんがペアとなった時の戦闘能力には驚きを隠せませんでしたよ。ネフィリムを倒す事は出来ずとも一方的に押される事は無いだろうと思うくらい高い戦闘能力がありました。

 個人で見たらまだ危なっかしい部分はありますがね。特に切歌ちゃん。そりゃ前まで一般人だった子があんな大鎌を扱えるのがおかしいんですよ。何回か扱いをミスして切歌ちゃんの手から離れた大鎌が回転しながら強化ガラスに突き刺さった時は生きた心地がしませんでしたよ……。

 調ちゃんは可もなく不可もなくシュルシャガナを操れていましたね。ただまだあのローラーシューズのような移動方法には慣れていないため少し動きがぎこちないのが問題点ですかね。

 

 マリアちゃんとセレナちゃん、もうちゃん付けするような外見では無いですね。もう立派な大人ですよ。姉妹でモデルとして食べていけるくらい美人に育ちました。たまに新しく入ってきた研究員に言い寄られているらしいですがいまだ良い人は見つけられていないようですね。嬉しいような悲しいような……

 装者としても十分鍛え上げられてきました。今なら切歌ちゃんと調ちゃんと協力したらあの時のネフィリムを倒せるかもしれませんね。鍛えすぎて原作のビッキーたちの方が心配なレベルですよ。

 

 ちなみに何故かセレナちゃんが十七歳の誕生日を迎えた時にマリアちゃんに「抜け駆けは禁止です!」と大声で言っていたのを聞いたのですが……はて、何の事でしょうか?

 

 神獣鏡はやはりというか何というか、適合者を見つけられずにいます。多少適性のある子はいましたがリンカーを使ったら確実に死んでしまうレベルです。ですが見つからないことは全然問題無いので無視していい案件ですね。え、適当すぎるだって?だって実際G編の時期まで神獣鏡の装者は見つからないですからねぇ。皆には悪いですが僕はやる気が出ませんよ。フィーネから特に催促も無いので気が楽ですよ。

 

 何も知らなければこのまま平和な時間が過ぎていくのだと思うでしょう。レセプターチルドレンの子たちもいつかこんな檻のような場所から飛び立って行くのだと思って僕も頑張ったでしょうね。

 でも、残念ながら違うのですよねぇ。

 

「突然だが二週間後日本に飛んでもらう」

「内容をすっ飛ばさないで下さい」

 

 局長に呼ばれた僕は部屋に入って開口一番に日本へ行くように命令されました。

 いきなり呼び出されてまた何かやらかしてしまったと……ここに来るたびにそう思っていますね僕。心当たりがあるので実際は何も言い返せないんですがね。ほとんど僕が原因じゃないのに……

 

「おっとすまない。日本に行って欲しいのは櫻井了子が君を指名したからだ」

「フィ……櫻井了子がですか」

 

 危ない危ない。危うく憎しみを込めてフィーネと呼んでしまいそうでした。局長を信用しているのでフィーネと繋がっているとは思っていませんが、念には念をと言いますからね。それに何処にカメラがあるか分かりませんし。

 それにしても……はて、何故僕を指名した?それに日本?何かイベントがあったっけ……。

 

「これは機密なのだが、どうやら日本は新たに発掘した聖遺物の起動を行うらしい。なんでも世界でも数少ない完全聖遺物らしく、ノイズとの戦いに大きな進歩をもたらす代物らしい。そしてその完全聖遺物を起動する為に大量のフォニックゲインが必要なようでな。そこで聖遺物だけでなくシンフォギア関連の事ではおそらくここで一番理解している君の意見を聞く為に来てもらいたいそうだ」

 

 機密……日本……完全聖遺物……起動にフォニックゲインか必要?

 フォニックゲインといえば歌ですよね?それに完全聖遺物を起動させるにはシンフォギアよりも遥かに高いフォニックゲインが必要のはず。でもそんな大量のフォニックゲインを何処から……あ。

 

(あああああぁぁぁぁぁ!!!そうです、そうですよ!)

 

 前世でも、現在の日本やF.I.S.内でも密かに人気で有名なツヴァイウィング。その片割れである天羽奏は確か十七歳の時に戦姫絶唱シンフォギアの始まりと言える第一話の戦いで命を落としました。そして設定ではそんな奏さんと同い年であるセレナちゃんは現在十七歳。

 あの始まりのライブがいったい何時やっていたのか分かりませんが、タイミング的に考えてあのライブしかない。

 それが示すものはつまり。

 

(アニメが開始する時期じゃないですかああああぁぁぁぁ!!!)

 

 奏さんが十七歳で完全聖遺物の起動といえばもう無印編のキーアイテムの一つであるネフシュタンの鎧しかない。という事はあとニ週間後のライブで奏さんはビッキーにガングニールを託して死んでしまうという事です。

 

(ぬわあああぁぁぁ!!!最近平和すぎてすっかり忘れてたあああぁぁぁ!!!)

 

 いや確かに忙しかったですよ?ですが見つからないと分かっている神獣鏡の装者をそれっぽく探しているように見せたり、マリアちゃんたちの負担を減らすためにリンカーの改良に勤しんだり、レセプターチルドレンの子たちと遊んだりしていたらあっという間に三年経っていたんですよ?

 他にも別の聖遺物の研究や調ちゃんと日本の遊びをやったり、勉強をしてくれない切歌ちゃんの面倒を見たり、やけにくっついて来る機会が増えたセレナちゃんに連れ回されたり、最近何処で覚えたのか何故か色っぽく話しかけるようになってきたマリアちゃんを注意したりと、いくらウェル博士の脳をもってしても追いつきません!

 

 あ、ちなみにマリアちゃんに何か吹き込んだ輩は僕がキッチリと成敗したのですが、何故かその輩は同輩に向けて悔いのない笑みを浮かべていました。それを見た他の研究員たちも涙を流しながら綺麗に敬礼していたのはなんだったんだ……。

 

「どうしたのかね」

「何がですか?」

「いや、なんというか……君が一度も見たことが無いような奇怪な顔を作っていたから気になってね」

 

 あ、やばい。顔に出ていましたか。恥ずかしい……あの変顔を目の前で見て引いている様子が無いのはありがたいですがこれから僕はどんな顔で局長と顔を合わせたらいいか分かりません……。

 

「んん。いえ、急なお話だったので驚いただけですよ」

「驚いた……?まぁいい。それで、行ってくれるかね?」

「拒否権はあるんですか?」

「あると思うかね?」

「聞いただけですよ」

 

 局長も疲れているようですね。いつもより老けているように見えます。

 人の事は言えませんが数日は休暇を取るべきだと思うんですがね。この方に何かがあって局長が変わってしまう事があっては一大事ですからね。まぁ、そう簡単にはいかないのが辛いところですが。

 

「チームのメンバーは君に任せる。だが一応は機密性の高い依頼だ。本当に信用出来る数人に絞ってくれたまえ」

「その辺りはご心配無く。僕の一番信用出来る人たちを連れて行くのであちら側にスパイがいない限り漏れる事は無いかと」

「はは。それは頼もしい」

 

 軽く笑い合いますが、僕の心の中は穏やかではありません。

 あの大事件の事を考えれば会場内の何処にリンカーがあるのか把握しておかねばなりませんが、もし会場に持って来ていないなんて事になったら奏さんを救える可能性がガクッと下がります。あまり無理をして欲しくはありませんが、奏さんを救うにはリンカーによってシンフォギアの安定性を維持して戦ってもらうしか方法はありません。マリアちゃんたちを連れて行ければ良いのですが、研究所の外へ行く許可は降りていないので諦めるしかありません。

 となれば、こちらからリンカーを持参していけば良い。しかも汎用では無くて奏さんの身体に合った優しいリンカーを。

 

(そうと決まれば奏さんとガングニールのデータからこちらで奏さんの身体に適応したリンカーを製作しなくては。幸いマリアちゃんたちのおかげで必要なデータはありますのでそう時間もかからない……はず)

 

 他にも避難経路やチームのメンバーの選定を急がなくては。ネフィリムの時と違いまだ二週間もあるため、ある程度はこちらで出来る事をしなくてはいけませんね。

 

「……毎回毎回、すまないな」

 

 用意のために色々考えながら部屋から出ようとすると局長が申し訳なさそうに頭を下げてきます。僕の方が謝らなければならない件が多いと思うのですが……はて。

 

「……当初レセプターチルドレンたちの事は君にここまで任せるつもりはなかった。上からの命令がある以上、そして研究員たちを一つに纏め上げる事の出来ない私だけではあの子たちが笑える日々を作ってあげる事は出来なかった。

 シンフォギアの件に関しても君には酷だとは思ったさ。あの子たちにあそこまで寄り添える君に子供たちを実検体として扱えと言っているようなものだったからね。

 ネフィリムの件もそうだな。あの時君の忠告を真剣に受け止めていればあのような大事件も起こらず、死人も出なかっただろう。

 優しい君には辛い事を私は命令してばかりだが、これからもよろしく頼む」

 

 局長は更に深く頭を下げます。もう机とおでこが触れる距離ですよ。歳的にもそこまで頭を下げられたら腰をやってしまいますよ?というか逆にそこまでやられると僕の方が申し訳なくなってきてしまいますよ。

 

「別に構いませんよ。好きでやっている事ですから」

「……すまないな」

 

 その後も何度も局長は謝ろうとして来ますが、このままでは永遠にループしてしまいそうなので僕は早々と逃げるように部屋から退出しました。謝られている方が逃げるってどういう事なんでしょうね?

 

「さて、第二の波乱となる時代の幕開け前の準備と行きますかね」

 

 僕の出来る事は少ないですが、出来るだけ死人が減るように頑張るとしましょうか。と言っても、どうやって奏さんにリンカーを渡すかという簡単であって難しい点だけが問題なんですがね。下手にリンカーを持たせようとしたら何故必要なのか怪しまれますからねぇ。特にフィーネに。

 

 僕は色んな言い訳を考えながら実験の日になるべく沢山の命が救えるように備えるのでした。




ギャグ「実家に帰らせてもらいます」
作者「そんなぁ!まだアナタの仕事は終わっていないんですよ!」
シリアス「代わりに私が頑張りましょう」
作者「お前はお呼びじゃねええええぇぇぇぇ!!!」
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