シンフォギアの世界に転生し……って、こいつかよ!? 作:ボーイS
調ちゃんに勘違いされたままさらに数週間が経ちました。多分、まだ誤解は解けてない_(:3 」∠)_
あれからは奏さんがちょくちょく顔を出す以外では特に原作と相違点も無くつつがなく(?)物語は進んで行きました。
戦う決意をしたビッキーがパワーアップしてネフシュタンクリスちゃんと良い勝負をしたのはともかく、搬送途中のデュランダルを手にして暴走したビッキーの一撃は凄まじいの一言でしたよ。監視カメラが一瞬真っ白になった後壊れてしまい、付近の別の監視カメラにアクセスすれば戦闘のあった場所が大きく削られていたんですからね。今のビッキーでそのレベルならXVでデュランダルが登場したらとんでも無い事になりそうですよ。無印編で破壊される運命で良かった……。
その後もネフシュタンではなくイチイバルでクリスちゃんがビッキーと戦ったり、フィーネの元から去ったクリスちゃんがノイズに襲われたり、復活した翼さんと奏さんがビッキーと未来ちゃんと一緒に休暇を楽しんでいたりと、僕の記憶の中のシンフォギアの物語の流れと大きな差はなく進んで行きました。
そして今日、元フィーネのアジトだった荒地と化した古城でクリスちゃんと弦十郎さんが出会い、一時的な協力体制を取る事になりました。
さすがに対ハッキングがされており、フィーネのアジトの監視カメラに潜入するのに骨が折れましたが少々遅かったようですねぇ。
「まぁ、決戦の日である事は変わらないんですがね」
既にビッキーと翼さん、援軍として現れたクリスちゃんの共同戦線によって市街地に現れた大量のノイズ群を相手に戦っています。お、空を飛ぶ大型ノイズに向かってクリスちゃんが巨大ミサイル撃ちましたね。やっぱり殲滅力という点ではクリスちゃんが頭一つ飛び抜けています。
(さてさて、この後確かリディアンにもノイズが現れるんでしたっけね)
もうじき市街地でのノイズ掃討は終わりますが、そのタイミングでリディアンにノイズが出現。ノイズによる混乱に乗じて二課で保管されているデュランダルを奪取しカ・ディンギルのエネルギー源にする。それがフィーネの考えたこれから起こるシナリオ。
そして、おそらく今がフィーネを説得出来る最後の瞬間。
(んー。正直説得するメリットはあまり無いんですがねぇ。むしろこのまま退場してもらいたい)
レセプターチルドレンを道具扱いした事や誘拐して来た事、そして今起こっているノイズによる事件、二年前のライブ事件もそうですね。これらを考えたらフィーネを生かしておく必要性はありません。個人的にマリアちゃんたちを道具扱いしたのが一番許せませんですがね。
そりゃ、仲間にすれば後でやって来るエルフナインちゃんと一緒に二課、その頃にはS.O.N.G.ですか、の助けに大きく貢献するでしょう。ああ見えて研究者、科学者としての腕は最高峰には変わりありませんし。
ですがアニメでは一期で退場後、フィーネがいなくても問題無かったのも事実。無理に助けてその後の流れを変に変えてしまうよりかはこのままお亡くなりになった方が……。
「……なんて考えていたらマリアちゃんたちに嫌われますかねぇ」
特にセレナちゃんですね。あの娘はビッキー以上に敵でも手を伸ばそうとする優しい子ですからねぇ。押しが弱いだけでフィーネの事を知れば多少の無理をしてでも助けようとする姿が目に映りますよ。まぁ、もしマリアちゃんたちに万が一があればバーサーカーになってしまうかもしれませんが……。
G編を迎えるに当たって、XVで判明するエンキの関連以外のフィーネの事を知る事になるため、フィーネの事を知ったセレナちゃんは自分たちを誘拐した張本人であってもきっと悲しむでしょう。ですが出来るのならそんな悲しい思いしてほしくありません。例えそれが一時的なものであっても父親代わりに彼女たちを育てた僕個人が嫌なのでね。
「自分勝手にやらせてもらいますよっと」
監視カメラを切り替えたら丁度リディアンがノイズに襲われている場面でした。仕方がないとはいえ既に多くの犠牲が出ていますね。
僕はこの隙を狙って二課内部に配置されている監視カメラにアクセスします。本当はずっと前からできていたのですがさすがに本部内の監視カメラは逆探知される可能性が大き過ぎたためやっていませんでした。
しかし今は本部の真上で突然のノイズの出現によって混乱中。今ならあのオペレーターの二人……やっべ名前ど忘れしました。んん。とにかく、今の二課なら僕の行動に気付ける可能性は低い……はず!
「……お。これまた丁度良いタイミングですねぇ」
ある場所の監視カメラにアクセスすると、そこにはフィーネと対峙する弦十郎さんが映っていました。その後ろには緒川さんと未来ちゃんがいます。というか何故クリスちゃんの時にあったインナーが消えて露出増えてるんですか。
電波障害なのか会話の内容まで聞き取れませんでしたが、直後弦十郎さんとフィーネの戦いが始まって……んー鞭って確か音速超えませんでしたっけ?ネフシュタンの鎧のあれが厳密には鞭状の武装であって鞭ではないかもしれませんが、何故そんなものの攻撃をあっさり避けられるんですかね?先端なんてカメラに映らないくらい速いのに。しかも何故そんなものを簡単にキャッチ出来るんですかねぇ?音速で振られる上に痛そうなトゲトゲが付いてるのにその僅かな結合部に。うわ、弦十郎さんのボディーブローが見事にフィーネの腹部にヒット!手加減しているんでしょうが、弦十郎さんが本気でボディーブローしてたらこの時点できっとフィーネは倒されていたんだろうなぁ。まぁ本気でやったら跡形も無くなりそうですが。
弦十郎さんの一撃を受けてダウンするフィーネに止め(気絶)をさそうと大きく振りかぶった弦十郎さんでしたが何故か一瞬硬直します。確かこの時一瞬フィーネが了子さんの真似をして動揺を誘ったんでしたっけね。そして逆にフィーネの一撃で腹部を貫かれるというか大ダメージを負ってしまいました。普通これで死んでますよね?なんでこの人生きてたんだろうか。頭吹っ飛ばすか心臓破壊しないと死にそうにないですよね。弦十郎さんって。
ダウンした弦十郎を放っておいてフィーネは弦十郎さんのポケットから携帯端末を取り出すと近くにあった扉に当てて開け、中に入って行きました。残念ながら中の様子は監視カメラが壊れているのか、そもそも無いのか分かりませんが見る事が出来ませんでした。しかし中にデュランダルがあるのは明白。そしてこの後はカ・ディンギルのチャージ完了時間までビッキーたちと戦う流れですね。
「てなわけで、ここで僕が介入っと」
フィーネが扉の先に行ったのを確認して僕は自分用の携帯端末、ではなく別に用意された未使用の携帯端末でとある番号に連絡を取ります。
「はっは〜!こんにちは〜!ど(↘︎)お(↗︎)も(↘︎)ど(↘︎)お(↗︎)も(↗︎)〜!」
『…………』
……滑ったな。なんか怒られる気がする。てか消される気がする。
僕だとバレないようにちょっとテンション上げて見たんですがなんの返事もないので本当に繋がっているのか確認しますがキチンと繋がっています。はて、なんで反応しないんですかねぇ?まぁ別に良いんですが。
「んん。別に貴女の邪魔をする気はありませんよ。フィーネ?」
『…………』
敵意がない事を示しますがまだ反応が無い。もしかしたら向こうの声を拾えてないのかな?せめてこちらの声が向こうに届いているのなら良いんですが、届いてもいないのに独り言のように喋ってたら恥ずかしいですよ。
「まぁ、色々聞きたい事はあるんでしょうが大切な計画の途中で無駄な事はしたくないと思うので僕のただの独り言だと思って聞いてください」
さぁて。説得タイムといきましょうか。
と言っても、エンキの真実を隠したまま説得は不可能でしょう。なら真実を全部言えば良いじゃないかと思うかもしれませんが、計画完遂直前で今やっている事は無駄な事でエンキの意思に反していると言って信じると思います?特に今はフィーネの長年の悲願が達成される直前なんですよ?僕だったら適当な事を言って止めさせるための嘘だと思いますね。タイミング的にもあまりにも都合が良過ぎますしね。
なので少々捻くれたやり方で止めようと思います。
「貴女のやろうとしている事は失敗しますよ。何故かって?貴女がやっている事は完全に悪役がやる事です。悪の野望を阻止するのに正義のヒーローは付き物ですからね。そこで多分、貴女はこの世界にヒーローなぞいないとでも思うでしょうが、別にヒーローは一人だけとは限りませんし、ヒーローはみんなの思いを力に変えて、とかよくありますからねぇ」
実際、シンフォギアじゃなくとも良くある物語の展開ですね。ラスボスとの戦いで窮地に陥った主人公が味方やこれまで会って来た人たちの思いを受け取って勝利っていうのは。テンプレってやつですよ。あれ、でもこれを言ったらフィーネが警戒してビッキー殺しちゃったりしませんよね?
「それに仮にカ・ディンギルが無事放たれても別の意味で貴女の計画は無意味ですしね。まぁ、頑張ってください。エンキと再会できる事を願っていますよ。もし生きて出会えれば僕の正体を明かしても良いですね。それでは」
言いたい事だけ言って通話を終了します。
不思議ですよねぇ。誰にも言っていなかった計画と悲願を知っていそうな言い方に疑問を持たないはずがありません。それに加えてエンキという名前を出せば余計ですよ。そして悲願達成目前で失敗を断言されれば正体が気にならない訳がない。
フィーネの性格からしてここでカ・ディンギルは止めないでしょうし、上手くいく可能性は限りなく低いですが、この電話で僕の正体が多少なりとも気になってあのまま消滅する運命を取らなかったら大成功。失敗したら仕方がない。まぁ、アニメで今後の活躍は無い人ですから退場しても問題ないですから少々気が楽ですね。
(……どう転ぼうともこれで一期は終了。多分フィーネは負けて月が落ちて来るでしょう。となればその数ヶ月後にG編が始まって僕たちの出番ですか)
いや、奏さんが生きている事によって何かしらのアクシデントが起きてビッキーが敗北してしまう可能性もまだありますがね。そうなったらアニメ通りの流れは諦めてマリアちゃんたちと共に戦うしかありませんかね。
だけど不思議とそうならない予感がします。アニメ通りフィーネが負けて月が落ちて来ると確信を持って言えます。んんー不思議!
その後はアニメ通りの展開でビッキーたちはなんとかフィーネを打ち倒し、フィーネは置き土産として残していったカ・ディンギルによって砕かれた月の破片を引き寄せましたがエクスドライブしたギアの力を使ったビッキーたちの活躍によって地球に迫っていた月の欠片は破壊され、未曾有の大災害にならずに済みました。
ルナアタックと名付けられた大事件は無事に幕を下ろし、予定通りビッキーと翼さんとクリスちゃんは行方不明という名の軟禁状態に。ビッキーたちがすぐに出て来れると知っていますが、せめて未来ちゃんにはビッキーが生きていると知らせても良かったと思うんですがねぇ。まぁ、死んだと思った主人公たちが生きていたという感動的なシーンといえばそうなんですがね。
取り敢えずこれでアニメ一期は終了です。結構長い間監視カメラでビッキーの様子を見ていましたが、特に僕の覚えのあるアニメのシンフォギアと大きな違いはありませんでしたね。奏さんが生きているという時点で大丈夫かかなり心配でしたが問題無くて一安心ですよ。でもよく考えたら奏さんが生きている事でつばクリ展開がガッツリ減ってかなつば展開が増える気がしますねぇ。でも叶うなら個人的にはクリスちゃんと奏さんから激しく責められる翼さんとかゲフンゲフン。
(……さて、僕も念のため計画の確認と準備をしておきますか)
一瞬襲って来た邪念を振り払って僕は頭の中で考えている計画と必要な準備を再確認します。必要な物は多く、やる事も山のようにありますがマリアちゃんたちの為にもやっておかなくてはいけません。それにF.I.S.から僕が居なくなる前に色々怪しまれないように引き継ぎとかもやらなくてはいけませんしね。ふふふ。
と、その前に今日は久しぶりにマリアちゃんたちと共にめいいっぱい遊んでおきますかね。まだ時間はありますがこれで最後になるかもしれませんし、何よりG編が始まるまでマリアちゃんたちとの思い出を作っておきたいですからね。彼女たちには色々と悪いですが、せめてこれから縁を切る事になる彼女たちの笑顔を脳裏に刻み込んでおきたい僕の我儘ですよ。
僕はそう遠く無い未来にやって来る最期に背を向けたくなる思いを抑えて計画を進めていく──
G編からまたウェル(オリ)博士の活躍が……あるかもしれない(ぬ〜◯〜感)。
次回はG編に入る前日談という名の日常回……のはず。