最強になる必要はない。最強を創れればいいのだから。 作:アステカのキャスター
あっ、最終回みたいな雰囲気出してるかもしれませんが違います。
励ましの言葉で続けられる勇気をもらいました。
身体に無理しない程度に続けていきますので、これからも温かい目で見てくださるとありがたいです。それでは、どうぞ。
薨星宮、本殿。
天元が眠っている場所であり、星漿体が運ばれる場所でもある。星漿体、天内理子の近くには、呪霊のような赤い化け猫が、毛を立たせて目の前の男を威嚇している。
その後方に、黒袖のパーカー姿の少年が悠然と歩いている。赤い靴と二つある赤いトランクケースの一つを放り投げ、一つを左手に持っている。夏油は驚いていた。この場所は天元が眠っている場所で、目の前の少年が居るはずはないからだ。
「君が、何故ここに……」
「ただの復讐さ。
目の前の小さな少年は嗤う。
似合わない口調で話す少年は目の前で銃を構えている男に軽く笑みを浮かべながら、その憎悪で濁った瞳を向けて軽い挨拶をする。
「初めまして、伏黒甚爾」
少年はあの日から変わった。
あの日から一年、この男を殺すためだけに最強を創り出してきた。少年の師匠を殺した人間が皮肉にも、弟子に殺される。そんな夢物語を描いてきた。
最強になれない少年は殺されたセンセーと同じになろうとする歪な在り方で質問した。
「どんな女がタイプかな?」
最大の殺意をもって、この男を殺す。
そう、全てはあの日からずっとこの事を考えて生きてきたから。
★★★★
時は一年と一ヶ月前に遡る。
俺は再び日記を書き始めた。日記はセンセーが居た時から書いていたものだから、少しでもセンセーが居た証明になれたらいいなと思い、再び書き続けている。
○月○日 晴れ
議題【伏黒パパを殺すにはどうしたらいいか】
最初からクライマックスな結論に至ったが、恐らく九十九センセーを殺したのは伏黒パパだ。残穢なし、特級を圧倒出来る外部の人間、なら伏黒パパくらいしか思い浮かばない。
正直な話、原作キャラだから嫌いじゃないし、原作の流れに沿って都合良く改変しようかなと思ったが止めた。既にセンセーが殺されている時点で乖離ものである。俺はこの世界を生きているのだ。中途半端に考えて救おうとするのはクソのやる事だ。
まあそれはさておき。
とりあえず、体術の腕は上げるつもりだし、呪力操作も今まで以上に特訓するが、まだ七歳。身体の成長からしても今の俺の呪力を用いての戦いは中の下である。子供の力で黒閃を撃っても強くないし、何より上の上であるパッパには通用しない。
領域展開は分からないが、分解の術式を張り巡らせた所で、『天逆鉾』で貫かれて終わりである。
現在俺が創った物は二つ。
『
言わずもがな、『
とりあえず、明日から頑張ってみよう。
人を殺す為に頑張るってクソイカれてると思うけど。
○月◎日 晴れ
最強とは何か。
それは絶対的な差がある存在の事である。五条さんはまあ今の所、絶対的な最強には至っていない。原作突入して、五条さん覚醒とかありそうだが、原作が既にズレていて反転術式が使えないとか怖いので出来る限りのアフターケアをこっちでやるつもりだ。
さて、パッパの方の情報である。
呪力がない代わりに天与呪縛によるフィジカルギフテッドで、術式強制解除の『
改めて俺の仇クソ強いな(白目)
ジョーカー持ちの存在は特に身体能力が強くなければ成立しない法則とかあったが、これは一種の最強の完成形だろう。
とにかく、センセーを殺した奴だ。俺はやると決めたらやるつもりだ。とりあえず、何を創ろうか迷っていた。
○月¥日 晴れ
お兄様の練習をした。
おい、お前頭大丈夫かと思うだろ?残念!正常にイカれてました!
とりあえず、エネルギーに指向性を持たせれるように頑張っている。領域展開では、分解したエネルギーは操れるし、なんならマテリアれるけれど、それが領域展開出来なくても出来ればいいと思うんだよ。
だって、めっちゃ、強いし(小並感)
とりあえず、帳を張って森で練習していた。
流石に森林破壊はどうかと思うので威力は最小限に。なんなら花御ちゃんが来てしまうし。
呪力操作の力は更に増した。
そのおかげと言うべきか、片手で力場を構築出来るようになった。とりあえず力場とかに名前をつけるのは必殺技を習得してからにしよう。
エネルギーのアプローチは難しい。
なんならパチンコ玉一つで核兵器クラスの攻撃が出来る。なので用意したのは砂鉄。砂鉄を一粒、力場に入れて分解し、生み出されたエネルギーを放つ練習をした。
何回も失敗したせいか『
○月☆日 曇り
エネルギーの操作が上手くいった。
とは言っても真っ直ぐに飛ばすだけならだ。
ビームってロマンがあるよね(ニッコリ)
何処ぞの第四位のように真っ直ぐに飛ばしたエネルギーは森を抉るように突き進むようにはなった。あとは威力調整の為に暫く最適な威力を測定する事にした。だって地面を分解したエネルギーが過剰過ぎて日本が吹っ飛ぶとか洒落にならんし。
いずれエネルギーを使って体術を加速させられたら面白いかもしれないが、とりあえずそれは身体が成長してからの話だ。
……とりあえず、今日は寝よう。
○月★日 雨
少し閃いた。
研究室で、黒閃を狙って出すことで弾丸を加速させる事の出来る銃を創っていた。銃に呪核を仕込み、呪力を一定まで溜められるようにして、引き金を引いたと同時に放つ。と言うのが完成図。
呪核というのは単純に呪力を溜められるものだ。
大体の呪骸にはそう言うものが仕込まれている。因みに俺も構築術式で生み出せるのさイエーイ。万全の状態じゃないと気を失うけど。
これ結構アリじゃね?流石に銃弾のスピードは約800km。それの2.5乗のスピードだったらパッパの反応速度を上回れるし、下手したら空気抵抗で弾丸が焼け墜ちるくらい速くなるかもしれない。
呪力を循環させ、発射と同時に火薬がぶつかる部分に流れるように傀儡操術の術式を刻み、コマンドを入力する。
試しに一発だけ撃ってみた結果。
銃身が爆発した。
万が一の為に九十九センセーのバイクのヘルメットを被っていたから怪我は少なかった。手はズタズタになりました。指吹っ飛ばなかっただけ良かったと思いたい。
……あれ、最近なんか感性バグってない?
○月★日 晴れ
黒い火花に銃身が耐えきれなかった。
内部から空間が歪んだ結果、こうなってしまったのだろう。もっと頑丈に創る為、鋼から組み直した。
黒閃はあくまで現象だ。
狙って出来ないのなら狙って出来るようにする。俺の最初の目標に似てるし、やれる気がする。
……たまに思うんだが、なんでこの研究所に拳銃なんてあるんだ?あの人、狩人でもやっていたのか?
因みに黒閃を狙って撃てる銃の調整と呪力を流すコマンドにある程度の時間はかかったが完成した。
しかし、反動がデカすぎる為、子供の身体である俺では一発撃っただけで腕にヒビが入った。呪力強化した肉体でも両手で撃たなければいけない。因みに狙うだけなら八割は当たる。
ふっ、昔はエアガンでエミオルの真似を………黒歴史に胸を痛めたので今日は終わる。
○月♪日 雨
もう一つ。最強のジョーカーを創る。
あちらは呪術関連には詳しいだろう。元御三家だ、最弱ながら最強を目指していたのだろうし。
トランクケースに細工を仕掛ける。
使えるのは良くて終盤。それ以降に殺されたら使えない。
今の所、蒼崎橙子のように死んだら次の人形とまではいかない。死んだ事を起点に起動するようにしても、魂の核を死んだ瞬間に移す事が出来れば可能なのだが……現時点では不可能だ。人形を創れたとしてもだ。
最強のジョーカーと、回復を促してくれる呪骸が欲しい。
うーん。反転術式が使える呪骸って中々ハードル高いんだよな。俺も反転術式に関しては基盤が出来たわけじゃない。
反転術式から生まれた正のエネルギーはどちらかと言うと呪力の混ぜ方や比率。要するに本人の感覚でしか表せない。いずれそれを解明するとしても、修行までやっている中でそこまでの時間は取れない。
………呪骸は何を創ろう。
呪力は前の一級呪霊を分解したものがあるし、ある程度のものならば創れる筈だ。俺が創ろうとしているヤバい奴はこの闘いじゃ、正直強くはないと思うし。
……よし、決めた。
呪力操作のみに特化した呪骸を創ろう。
★★★★★★★★
「っっ、エネルギーの指向性がやっぱむずいな」
砂鉄を分解したエネルギーに指向性を生み出すのに苦労していた。『
指向性を生み出すにはどうしたらいいか頭を悩ませていた。
「どう思う、センセ……」
振り返っても、誰もいない。
口に出した言葉は森の中に消えていく。そこにいると錯覚して思わず誰も居ないのに声をかけてしまった。
日記を書く時も、センセーが生きていた時と同じように書き殴った。そうでもしなきゃ、自分が保たない。あの時を忘れたくないと無理に振る舞っている。
そんな事をしても無駄だと。
センセーは、もういないって、知っている筈なのに……
「……何、やってんだ俺は」
その事を認識し直して自虐しながらも呟いた。
一年後には必ず殺す相手が現れる。その焦りに追われているようにブツブツと呟き始める。
「俺は……
似合わない。
自分に『私』なんて言葉は似合わない。けど、それでも九十九センセーの口調を真似るだけで、少しだけ近づけた気がするのだ。
滑稽だ。愚かな行為だろう。
死んだ人間を思って、縋ってしまう今の自分は前に進めない道化モノだろう。
「センセー……」
それでも、呟いてしまう。
あの人が居た場所を今も思い出しては、足を止めてしまう。過去に縋って進めている実感が湧かない自分に自虐するようにただ嗤った。
★★★★★★★★
前に分解した一級呪霊の呪力を使い、構築する力場を人間大まで広げる。分解を通して溜め込んだ呪力を構築力場に入れて、後は俺の想像力次第である。
そして、結果は……
「やっぱり、出来るのかよ……」
見た感じ、完璧に肉体構築が成功している。
一から構築する分解と再構築の力場を用いずに使用した場合、構築術式は望んだものを呪力によって創れる法則は間違っていなかった。ただし、創れはしたが魂がない肉体と言った感じだろう。
機能の全てが停止している状態。
これでは死体と遜色ないので暖房をガンガンにして死後硬直と同じ現象を防ぐ。しかし、長くは保たないので早急に完成させる。
「魂の代わりを呪核で補い、生み出した肉体の情報は既にあるから、呪核を魂の核と模して、魂の性格、性別を基盤に……一般常識や知識をコマンドに組み込む」
呪骸の胸に手を当て、身体の一部分を分解し、呪核となる部分を組み込んで再構築する。それに合わせるように魂の情報を描き込んでいく。性格の基盤、性別の基盤は魂の核に付随しているもので、既に基盤となるものは出来ている。基盤なので初期の設定を組み込んだようなものだ。性別はともかく、性格についてはこれから時間が経ってから決まっていく。
「これで……後は呪力を呪核に一定量保有させ、心肺停止した人間に必要な処置を行い……核が動いて身体から呪力の生成が上手くいく筈……」
理論的に組み込むべきものは組み込んで創った。
電気ショックで心肺停止した人間の蘇生を促し、脳そのものに刺激を与え、同時に核となる部分に呪力を保有させる。
万全な状態で行った。
持ち得る全ての知識からどうすればいいかを考え、最善の行動と構築を施した。だが、上手くいく確証はない。
数分間、同じ行動を繰り返す。
そして……
「……かはっ……!」
「!!」
息を吹き返したように咳き込む呪骸。
水を持ってきて、渡すとゆっくりと飲み始める。心臓となる部分に呪核を組み込んで、人間と同じ身体機能を持った呪骸を創り上げた。
くぴくぴと水を飲み終えた後に毛布を被せて、話し始める。
「……おはよう、って言うべきか」
「……あな…たは?」
「俺は……いや」
あの人も、こんな気持ちだったのか。
未だ、何も知らない目の前の呪骸に今度は俺が教えるのだ。あの人のように出来るか不安だが、それでも分不相応でもあの人と同じでいよう。
あの人みたいに、誰かを導けるように。
「
似合わない口調、慣れない気遣い。
前を向くまであの人に縋っている自分を愚かと思いながらも、創った呪骸に名を告げ、名前を教えた。
「君の親というべきかな?──
今はまだ、前に進めなくてもいい。
今はまだ、あの人に縋ったままでもいい。
それでも、殺したい相手を殺すまで前を向けない自分を呪うように、あの人に縋ってあの人になろうとしてる自分の愚かさに自嘲しながらも、俺は少しだけ前を向けるように、自分が生み出した呪骸に手を伸ばした。
「うさんくさいですよ……そのしゃべりかた」
「ひでぇ」
創った呪骸は結構ストレートだった。
【創った呪具】
・纏帳
・幻灯の魔物
・黒閃銃 New!
・???
【創った呪骸】
・ぺけ(最初に創った人形の呪骸)
・
性能紹介は次回にします。
★★★★★
活動報告にて最強募集してます。最強じゃなくても実用的だと思ったものでも構いません。
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