最強になる必要はない。最強を創れればいいのだから。   作:アステカのキャスター

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大分遅れました。すみません。
最近暑くなったり寒くなったりで体調崩しました。とりあえず、頑張っていきます。実はコンテストにファンタジーのオリジナル小説を出してみたいとか思っています。大学入ってどうなりたいかめっちゃ考え中です。では行こう。




二十五

 

 

 

 

○月○日 晴れ

 

傀儡操術をてにいれた!

現在、基盤を持っている操術系は三つ。呪霊操術、縄状操術、傀儡操術の三つである。

 

結構前に呪霊操術の基盤を刻んで呪霊を飲み込んだ事がある。三級だが、クッッッソ不味かったけど!!

 

それで分かったのは、術式で取り込んだ後に呪霊操術の基盤を外すと呪いの瘴気が内側から湧き出た。慌てて自分の体内の呪霊を分解したが、暫く寝込む羽目になった。

 

要するにだ。

劣化コピーは出来ても、それは()()()()()()()()()()()()()()。呪霊操術や十種影法術は全く使えないと思うべきだろう。基盤の維持にも呪力を消費するし、刻んだ術式を外してしまえば術式は()()()()()()

 

つまりだ。まだ持っていないが、十種影法術で調伏した式神は刻み続けなければ調伏した事実さえ初期化される。多分玉犬しか呼び出せない。魔虚羅は呼び出せると思うけど。まあ逆に考えれば、死んだ式神をもう一度顕現できると言う事だろう。

 

もう一個操術系を調べたいな。

誰か操るに特化した存在……いるな一人。

 

 

 

○月☆日 晴れ

 

ナイスバディな肉体と鴉を操る黒鳥操術を持つ女性。冥冥さんに黒鳥操術を調べさせてもらう許可を得た。あの人は金払えば仕事をしっかりこなす人だ。と言う訳で、1000万くらいと今後私が創る呪具を半額にする事で、黒鳥操術の基盤を手に入れた。

 

まあ、この人の手を借りたい時もあるかもしれないからこそ、対等な取引で成立した。今後ともご贔屓に。

 

という訳で、今私は四つほど操術系の基盤を手にしている。基盤の共通点を調べ、それに見合った術式を創る。式神の基盤は自分で創れるから分かっている。なら後はこの四つから操術の基盤のみを調べ、式神の基盤と組み合わせる。

 

 

 

名付けて、式神操術。

初めて、全く新しい術式を創り上げる事に成功した。

 

身体に基盤を一度刻み、生み出したヒトガタの符を操る。ヒトガタの符のみを自在に操れる。式神の顕現をせずに術式を遠隔起動する為だけに創ってみたが、これはロマンが広がる。

 

このヒトガタの符に自分の生得術式の基盤を書き込み、自分から離れた場所で雷天が使えるはずだ。

 

 

 

結果、符は破け散った。

やっべ、そこらの紙だと生得術式の基盤に耐え切れないの忘れてた。

 

 

 

○月♪日 曇り

 

ヒトガタの符の素材を丈夫な和紙に変更。

呪核に溜めた呪力を拝借し、構築術式で生み出し続けて82枚の符が完成した。

 

術式の遠隔起動については、呪力を纏わせたものに対して共振を起こして起動させる事で成立する。難しかったが、理解出来れば簡単だった。結界術の応用で、極めた人間なら難しくはないだろう。改めてメロンパンや天元の凄さが理解出来た。

 

先ずは実験。

遠隔で雷天の起動である。雷は指向性を持たせられなかったので今まで使えなかったが、遠隔起動が出来るようになり、式神を通じて距離を取れるので全力でやってみた。

 

結果、多分一級を殺せるくらいに強大な雷撃が起きました。ただし、符はエネルギーとなり消失している。構築と分解の力場を生み出し、一瞬で符を分解、そして制御を失った力場から電撃が溢れ出す。

 

なんか、起爆札みたいになったな。

これ、純粋なエネルギーでやったらアルジュナ・オルタの背中の爆発する惑星みたいにならない?都市吹っ飛ぶわ。

 

 

……範囲分解を出来ないだろうか。塵遁みたいに。

 

 

 

○月€日 晴れ

 

明日が旅行日である。

いやー、任務クソ大変だった。最大で一日七件もあったし。

 

式神を用いた遠隔術式。

マテリアル・バーストこと超高エネルギー砲を極ノ番に決定した。名前は後々考える。放たれた高エネルギーを遠隔で用いた式神で分解の結界を張り、結界内で暴発。塵遁みたいになった。

 

式神操術を使う時に専用の手袋を作った。

右手から流した呪力で式神を操れる。最大で56枚は同時操作可能。自分そっくりに式神を顕現させ、分身として錯乱するのも良いし、起爆札のように使うも良しだ。なんなら、結界で囲んだりした後にエネルギーで消し飛ばすのもありだ。

 

夢が広がるな。

創造の前に破壊あり、とか言ってみたくない?

 

 

 

○月$日 晴れ

 

熱海へGOである。

海に行って遊び、風呂に入って寝る。最高かよ。

 

美々子と菜々子はめちゃくちゃ楽しんでいて、(うるる)も海を見た時は目を輝かせていた。遊び疲れた後は、ゆっくり露天風呂に浸かり、夜は家族全員でジュースをかけたババ抜きやUNOで遊び倒し、眠りにつく。

 

久しぶりに休日を満喫出来た気がする。

つかよく日記持ってきたな私。とりあえず東堂とムタ丸と冥冥さんと夜蛾先生、さしす組、天内、一応禪院の奴らにもお土産買っておくか。

 

 

 

○月☆日 晴れ

 

美々子と菜々子が帰りに駄々をこねた。

もう少し居たいとの事で、二人に耳打ちで今度東京に連れて行ってあげるから帰るよと両親にバレないように伝えたら目を輝かせてぬいぐるみを抱きしめて車に乗った。

 

(うるる)も連れて行ってと無言の圧に了承した。

いや当たり前だろ。蔑ろにする訳ないじゃん。最近、かまってやれていない反動なのか、膝枕をしてあげて頭撫でたら気持ちよさそうに眠った。女タラシだねとパックに言われた。

 

ええ……これ将来本当に志貴やエミヤポジに行く気か?私、刺されるのヤダよ?

 

 

 

○月#日 

 

 

 

○月%日 晴れ

 

高専に幻灯の魔物で飛んで向かった。

美々子と菜々子、(うるる)を連れて東京の新宿まで飛んだ。浅草でも良かったが、新宿の方が見慣れていたのでここで色々見て回る。約束があったし、早い方がいいと思ったので東京観光しに行った。

 

 

そこで出会った。

夏油さんは笑いながら手を振った。久しぶりと返すと夏油さんは語り出した。

 

自分が呪詛師になった事。

そして、呪詛師になってまでやりたい目標が出来てしまったと言って呪詛師に堕ちた。

 

どこで間違えてしまったのだろう。

私はどこで間違えたのか。

 

……分からない。

 

俺は……どうすればよかったんだセンセー。

 

どうすればよかったのか、答えが欲しいよ。

 

 

 

 ★★★★

 

 

 一体どこで間違えた?

 東京観光の為に来たはずなのに、想定外の事実に混乱している。星漿体の天内は無事、灰原さんも死なず、美々子と菜々子には出会わなかった。そうなってしまう事は限りなくゼロに近いと思っていた。

 

 夏油さんが呪詛師堕ちした。

 そして、私達の目の前にいる。

 

 

「なんで……」

「呪詛師になった理由かい?それとも、何故ここにいるのかの理由かい?」

「両方だよ!!」

 

 

 後ろの美々子と菜々子は肩を震わせた。

 取り乱した私を見た事がなかったからだろう。(うるる)も警戒して二人を下がらせる。

 

 

「君の妹かな?」

「義理だけどな。話を逸らすな、何故呪詛師になった」

「そうだね。順を追って話そうか。ここに居たのは運試しかな。本当、偶然だった。君たちがここにいるとは私も思わなかったけど」

 

 

 運試し?そう言えば、何故か新宿に呪詛師になった後に出没した。どうやら、まだ迷っているのかもしれない。自分の決意が固めきれていないのか?

 

 

「五条さんや硝子さんに会ったのか」

「ああ、そして君に会えた」

 

 

 もしかしたら、ここで殺されてもいいと思っているのかもしれない。最後の良心の欠片がきっと何処かで自分を止めて欲しかったのかは分からない。けど、運試しならそうなのだろう。

 

 

「なんで呪詛師に堕ちた」

「そうだね……私にしか出来ない事を見つけたから…かな?」

「貴方にしか出来ない事?」

 

 

 軽く警戒しながらも、話を聞く。

 ここは人が多過ぎる。巻き込んで戦うかもしれない。ポケットに忍ばせた式神の苻を握り、いつでも攻撃出来る様に構える。

 

 

「いずれ君は呪霊に対する抑止力を創る」

「!」

 

 

 私は万能の呪術師だ。

 今も、そしてこれからも呪術界を変える最強を創り出す事で、呪術界を変える事が出来るだろう。

 

 

「いずれ悟は最強として呪術界を変える」

 

 

 五条悟は最強の呪術師だ。

 他の呪術師の追随を許さず、頂点に君臨し続ける。その気になれば力で呪術界を変える事も出来るだろう。

 

 

「なら私は?」

 

 

 夏油傑には?

 呪霊を操り、手数の多さで圧倒する最強の呪術師。手数の多さで彼に勝てる人間は存在しないだろう。

 

 だが、それだけだ。

 夏油傑にはそれしか出来ない。最強にも万能にもなれない。ただ強いだけでは、何かを変える事が出来ない。

 

 

「私は悟を絶対に越えられない。呪霊を祓うだけの事を延々と続けることしか出来ない。その先に一体何がある?」

「それは……」

「だから、どうすればいいか考えた」

 

 

 夏油傑の出した結論。それを聞いて絶句した。

 

 

 

 

「──非術師を間引く。それが私の結論(こたえ)だ」

 

 

 それは呪術師だけの世界を創るものと似て非になる結論(こたえ)だった。同じだけど、違うのは間引くと言う所だけだ。非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を創るという訳ではなく、非術師を減らすと言う結論に行き着いた。

 

 

「っ……そんなの意味が……!」

「いいや、あるさ。ある程度間引いたら世代が変わり、恐怖を促す事によって人類の進化を促す。残された術師と天元を利用し、そして私の力で世界に恐怖を促せる。言わば呪術師を産む聖地作りさ」

「!!」

 

 

 天元は日本全ての結界を底上げしている。

 言わば天元は()()()()()()()()()()()()()()()()()。確証はない。だがもし、外国と日本で呪霊が生まれる頻度が違うとしたら、天元が関わっている可能性が高い。

 

 日本と言う国に存在する呪力になる要素の質が高いなら、日本で起き得る呪霊の数も納得出来るし、術師の数も理解出来る。恐怖も負の感情だ。それを植え付け促せばどうなるか。

 

 言ってしまえば、天元は神殿のようなものだ。

 そこにいるだけで世界に影響を及ぼせる存在、一種の呪術師の祖と言っても過言ではない。

 

 天元の実態は私も詳しくは分からない。

 だが、センセーは呪力の脱却に天元の力が必要と言った。もし、天元が人類に対して存在の進化を可能に出来るなら……

 

 

 

「だがそれでも……」

 

 

 呪術師しか生まれない世界が生み出され、呪霊の根本的な排除に繋がる。しかし、それは焼け石に水だ。犠牲を出し、呪霊が生まれなくなったとしてもその世界で生きていける訳がない。

 

 呪力を生み出すのが人間なら、その悲劇は嫌と言うほどに分かりやすい。他国の戦争も当然起き得るし、人口の低下による社会の停滞。一体どれだけの苦難が待ち受けているだろうか。

 

 

「私達は生きられないかもしれない……それは私なら回避出来る。私の呪霊の力でね」

「っっ!!」

「日本と他国の戦争。それこそ、私の呪霊が居れば何も出来ない。呪術師が日本である程度揃ったなら、後は数と力で捩じ伏せる」

「…世界征服でもするつもりか」

「必要ならばね」

 

 

 その思想はすでに狂気に染まっていた。

 間引く。その先の未来には一体何人殺せば実現出来る?それが先の世界の呪術師の平和の為に、何人犠牲にすれば実現が可能なのだろう。途方もない時間と労力、成功する見込みは少ない。

 

 どこで間違えてしまったんだろう。

 荒夜緋色はまた何処で選択を誤った。  

 

 ここまで追い詰める前に気付けていたなら。

 具体的な解決方法を言わなければ……この人を止められていたかもしれないのに。

 

 

 

「私は君を買っている。君はいずれこの世界を変えるだろう」

 

 

「それはいつかじゃない。今だ。君の力と私の力を合わせれば、直ぐにでも世界を変えられる」

 

 

 

 呪霊操術と構築術式は相性がいい。

 呪霊を分解し、呪術師だけの並行世界を創る事もきっと不可能じゃない。夏油さんは私に手を差し伸べた。

 

 

 

「私と一緒に来い。荒夜緋色」

 

 

 

「この腐った世界を私と変えよう」

 

 

 

 私は………

 

 

 





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