最強になる必要はない。最強を創れればいいのだから。   作:アステカのキャスター

3 / 37
沢山のリクエストありがとう!





 

○月○日 晴れ

 

九十九センセーが海外に行った。

まあ電話とか質問くらいは受け付けると言っていたがかなり無理難題を出してきた事に頭を悩ませていた。

 

創るものは自由だ。

一応呪骸は創る事は出来る。一体だけ小さなぬいぐるみを編み込んで創った。だが、それだけじゃ意味がない。呪術界に影響を与えるものとしては呪骸を何個創ろうが影響と呼べるものは出来ない。とりあえず、呪力操作の練習をしながら、どんなものを創ろうか迷っている。

 

 

 

○月■日 雨

 

一週間が経った。

まあ毎日通えるほど近くはない。まだ六歳でバイクも持っていなければ尚更だ。今のところアイディアがまとまらない。呪術界に影響があるものを創る。最強の呪骸を創ったとしても影響を与えるとは言い難い。

 

もっと汎用性があるもの、馴染みやすいものを創るにはどうしたらいいか。

 

 

 

○月◎日 晴れ

 

二週間が経った。

とりあえず呪術界の現状を纏めた。

 

・殉職率が高い。

・腐ったみかん。

・湧き出る呪霊。

・存在自体がマイノリティー。

 

何が纏まったのかよくわからないが、目を付けたのが殉職率。ただでさえマイノリティな存在なのに殉職率が高いならば、万年人手不足は当然と言えば当然だ。なので先ずは呪術師を死なせない事を前提として考えよう。

 

 

 

○月◇日 雨

 

一ヶ月が経った。

思い浮かんだのは使い捨てに出来る反転術式。例えるなら呪力を特定の物に流して、それを順転術式から反転術式へ変えるものはどうだろう。仮の話、呪力のタンクを創ろうと思ったが、危険過ぎる。呪力は負の感情がベースならば呪力が溜まれば溜まるほど呪霊は引き寄せられる。

 

その為には先ず、自分が反転術式を使える事が前提だ。

とにかく、最大四ヶ月で習得を目的としてやってみよう。

 

 

 

○月*日 

 

 

 

○月¥日 

 

 

 

○月◆日 

 

 

 

○月★日 

 

 

 

○月●日 

 

 

 

○月♪日 

 

 

 

○月☆日 晴れ

 

日記を書くのは久しぶりだ。三ヶ月が経った。

遂に反転術式を習得する事が出来た。俺の反転術式で術式反転を使ってみると、なんと触れた物が分解された。石は砂のように風化し、鉄も豆腐のように壊す事が出来た。

 

構築術式の反対は分解術式だ。

まあ触れた物が分解されるのだが、蠅頭が分解された事から呪霊に対しても有効らしい。これひょっとすると五条悟みたいにデフォで術式を出しっぱに出来るんじゃないか?

 

明日試してみよう。

 

 

 

○月〒日 

 

 

 

○月●日 晴れ

 

無理だった。

一日中、呪力を使い果たして家で日記を書けないほどだった。

これに関してはミスった。単純な話、反転術式は順転術式の倍の呪力を必要とする。順転術式がマイナスだとするなら反転術式はマイナス×マイナス=プラスの力だ。

 

五条悟の順転術式は馬鹿多い呪力の自己補完の範疇で回している。反転術式に関しては脳が焼き切れる前に反転術式を回し続けていつでも新鮮な脳をお届けなのだ。

 

だが、俺に関しては順転をオートで使うにしても物質具現は単純に呪力を食うし、それが倍になって生み出された分解など更に呪力を食う。そもそも反転術式を纏う行為自体、分解が無くても弱い呪霊ならば弱点なのだ。五条悟の力を真似できても精々六分が限界だった。

 

……どうやら最強までの道のりはまだ遠い。

 

 

 

○月◆日 晴れ

 

今日、とんでもない事に気がついた。 

虚式「茈」と言う技について思い出した。無限の収束である術式順転と無限の発散である術式反転を重ねる事で仮想の質量を押し出す技。見ることも触れることも出来ない重さと言う概念が飛んでくる奥義。無限の収束と発散によって捻じ曲げられた空間はただ重さだけを世界から抉り取る。

 

なら、俺の場合はどうなる?物質の構築及び分解が重なった場合、どうなるか試してみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

……しかし、なにもおこらなかった。

 

 

 

○月★日 雨

 

結論を言おう。

何も起こらなかったわけじゃない。ただ、変化がよくわからないのだ。虚式「茈」の場合は無限から生まれた仮想の質量。これに関しては分かりやすい。ただ、分解と構築の場合だと押し出す事も出来ないし、良くわからない。混ざり合ったら強くなる。ケーキとラーメンを合わせてラーメンケーキになっても美味しくないのと同じ。

 

……要するに酷い勘違いだったのかもしれない。

 

……(´・ω・`)

 

 

 

○月◇日 晴れ

 

俺の生得術式について考えてみた。

物質を構築する術式だ。これは言わずもがな。

 

では物質を生み出す時、何を想像している?

特に決まってない。鉄なら鉄を生み出すし、ガラスならガラスを望めばそれに応じたコストで生み出される。それは大きさとイメージ、呪力操作に比例してコストと質が決まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……待てよ、今とんでもない事考えついた。

 

 

()()()()()()()()()()()()()

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

この考えが正しければ……

 

 

 

 

明日、もしかしたら世界が変わるかもしれない。

 

 

 

 

 

 ★★★★★★★★★

 

 

 

「イメージ。イメージしろ……右手に」

 

 

 ボッ!と音を立てて出現した。

 

 俺が生み出したのは()だった。

 維持するにはコストを絶えず支払わなければならないが、物質の具現より燃費は遥かにいい。

 

 

「で、出来た………」

 

 

 やっぱりだ。

 俺の構築術式は何も物質に限った事ではない。()()()()()()()()()()()()()()()()()。なんなら気体はこの世界にありふれたものである以上、永劫消えない物質に比べると燃費の良さが段違いだった。

 

 

「液体はどうだ?」

 

 

 右手に浮かぶ炎を消し、今度は単純な水を構築する。水を構築と言っても分からないだろうから、原子を組み合わせるイメージで構築を開始する。水素2と酸素1で水が生み出せる。

 

 

「……出来た」

 

 

 右手から水が零れ落ちる。

 気体よりはコストを食うが、形を絞らない為、物質を生み出すよりは燃費がいい。術式を止め、椅子に座るとこれでもかとため息をついた。

 

 

「盲点だったな……完全に頭固くなってた」

 

 

 構築術式は現象も構築可能。

 炎や冷気、なんなら水すら原子から構築する事が出来る。恐らく酸性のものも出す事が出来るだろう。

 

 ただ、風を生み出す事は出来ない。

 指向性が全く無いし、風の現象を再現する為には恐らく力そのものを生み出さなくてはならない。

 

 言ってしまえば筋力0の腕のようなものだ。

 力が無いから動かせない。腕と言う物質はあるが、動かすエネルギーとなる力そのものの構築は原子と全く関係がない。同じ科学分野でも化学と違い、ベクトル、角度、向きは数字の世界だ。

 

 数字から全く別の概念の構築は出来なくはないかもしれないが、一般人が一方通行(アクセラレータ)を目指すようなものだ。一定の指向性を創れはするかもしれないが、それに関しては後だ。

 

 

「待てよ……分解と構築……」

 

 

 何かを思いついたように椅子に座りながら鉄パイプを机の上に置き、左右に術式を生み出す。構築する力場と分解する力場。それらを掛け合わせようとする。

 

 

「術式順転『構築』……術式反転『分解』」

 

 

 お互いに比率は同じ、前回やった時と同じように。

 前回と違うのは順転と反転を掛け合わせた力場の真ん中に鉄パイプを置いた事だ。俺の想像が正しければ……

 

 

「………っ!!」

 

 

 鉄パイプが分解される。

 ここまでは予想通り、分解された鉄パイプは消えた訳ではない。力場の中に砂が舞うように存在している。物質そのものが消えた訳ではない。そこに存在している。

 

 それを()()()()()

 刀をイメージし、鉄パイプの配合を構築、及び想像する事を含めながら純粋な鉄と言う部分だけ無からの精製で補う。いつもの呪力消費に比べればまだ負担が低いが、早く終わらせなければ力場を固定する集中力が途切れる。

 

 焦らず、急げ。

 鉄と言う部分が存在するならば、分解して再構築する事で純粋な鉄を圧縮したそれが姿を現す。

 

 

「で、出来た」

 

 

 それは一振りの刀だった。

 原子体を極限まで圧縮するように構築し、鞘こそ無いが鉄パイプから出来たものとは思えないほどの真っ直ぐで綺麗な直刃だった。

 

 イメージし、想像した。

 縁を切り、定めを切り、業を切る刀。

 修剱も研鑽も無い。本家に比べたら烏滸がましいかもしれない。

 

 しかし、偽物であるはずなのにその存在感に目を見開いた。

 

 

「……材料からしたら力不足かもしれないけど」

 

 

 生み出したもの。

 それは最強の一振り、『都牟刈村正』だった。

 

 いやいやちょっと待て。

 それは宿業を断つには力も材料も役者も不足だが、そんな贋作にも等しいものであっても確かに形となって存在している。

 

 鉄パイプで試しに創ってみたとは言え、それは未完でありながら落ちた地面に半分ほど刀身が突き刺さる。それに思わず仰天し、目を見開いた。

 

 

「うっそ…だろ?落としただけで刀身半分突き刺さった!?」

 

 

 研究所(ここ)のタイルは二級の呪霊にも壊されないくらいに硬いはずだ。何なら黒閃でも一撃では壊せないように設計されているはずなのに。そして触れたら分かった。

 

 この刀、()()()()()()()()

 恐らくは準一級に通用するくらいの呪具と化している。分解し、再構築を呪力によって生み出された。ならばコレは恐らく呪力を浴びた事によって生み出された呪具。

 

 分解と再構築。

 力場に入れた物質を分解し、再構築することで呪具を生み出す事が出来る。無からの精製ではない為、必要なのは力場を維持する呪力と構築を操作する為に必要な呪力と想像力。

 

 

 

「………これは…ヤベぇな」

 

 

 構築術式がハズレ術式?

 とんでもない。この術式なら最強を生み出す事も不可能じゃない。それを改めて再認識出来た瞬間だった。

 

 ……忘れてると思うが、転生したとはいえこの時まだ六歳である。

 

 




術式順転 : 構築術式  
生み出せるもの : ビー玉、サバイバルナイフ、包丁、炎(New!)

原子に関わる物ならば大抵は出来る。コストの燃費で言えば、ビー玉を生み出すのにコストが3ならば、炎は大きさにもよるが0.5程度だ。ただし、指向性はない為、投げたり放つ事は出来ない。水といった液体は1.5といった所。


術式反転 : 分解術式
分解出来るもの : 鉄、石、四級レベルの呪霊(更に上は試した事がない)

触れたものを原子クラスでバラバラに分解する。
ただし、分解出来る大きさや質量は呪力の操作と量、発動範囲によって決まる。恐らく二級までは頑張れば分解出来る。


??? 

まだ名前は無いが、分解と構築を合わせた空間力場。
分解し、再構築する時に呪力を介している故に、そこで精製したものは呪具になる。ランクはイメージと材質と呪力の質によって決まる。材質は構築術式である程度賄える為、実質材質が低くても、ランクが高いものを精製できる。



★★★★★
活動報告に武器や最強を募集してます。
良かったら感想、評価お願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。