前から予告していました外伝を連載開始します。
また、お話の案は活動報告で無期限の募集中です。
外伝の1作目は「2つの世界のサッカー」の続編です。キャラの言動や行動が異なる場合があります。
第1話 「2つの世界、再会」
FFI世界大会決勝戦。日本代表サニデイジャパンが勝利し世界一のチームとなった。
これは────その後、サニデイジャパンが帰国するまでの間に行われた、もう一つの次元を超えた試合。
時は決勝戦終了後すぐまで遡る。
日本代表メンバーは宿舎へと戻るため、バスが待つ駐車場へと向かっていた。
希「あ、えりち…!」
絵里「みんな、お疲れ様。素晴らしい試合だったわ」
その道中、選手たちは1人の少女と再会することとなった。音ノ木坂学院3年生であり、ロシア代表として準決勝で戦った少女、絢瀬絵里だった。
ボロボロになった姿から試合の壮絶さを感じとり、心配する絵里だったが、選手たちは思ったよりも元気そうであった。
穂乃果「絵里ちゃん、私たちにそれを伝えるためにここまで来てくれたの?」
絵里「それもあるんだけど…本題はこっち」
そう言うと絵里は1枚の封筒を穂乃果に差し出した。何も書かれていない殺風景な封筒だったため、何の手紙か絵里に尋ねるが、
穂乃果「分からない?」
絵里「あなたたちとの試合の後、フードを被った子が決勝戦が終わった後にあなたたちに渡してくれって。多分…ファンの子だとは思うんだけど」
だとしても、封筒に何も書かれていないのには少しだけ違和感がある…が、意を決し開封し中にある手紙を取り出す穂乃果。
そこに書かれていた文を日本代表の選手たちは囲むように読み始める。
すると次の瞬間───────
絵里「…!!!」ビリビリ!
────試合後のワイワイとした空気が一変。オーガとの試合で放っていた刃物のような空気…それを日本代表メンバーが再び放ち始めたのである。
絵里はたまらず口を開いた。
絵里「ちょっ…みんな怖い顔して…なんて書いてあったの??」
穂乃果「絵里ちゃん…ありがとう。私たち宿舎に戻るね」
穂乃果に続き、選手たちが次々とバスへと乗り込んでいく。状況を理解出来ない絵里はただただ見送ることしかできなかった。
絵里「は、ハラショー……」
――――――――――――
翌日、日本代表の練習グラウンドでは異様な光景が繰り広げられていた。
FFI決勝戦を終え、全試合を終えたはずの日本代表が…いつもと同じく激しい特訓を続けていたのである。
まるで次の試合に備えるかのような必死さに、噂を聞きつけ集まった各国の代表選手たちは目を疑った。
ベルガモ「サッカーのしすぎでついに狂ったの?」
神奈「その線はマジで有り得るよ…」
もはやドン引きする選手が出始めるレベル。
しかし、逆にその練習の雰囲気に刺激され、真面目に分析・見学する者もいた。
日本代表とその周囲はまるで決勝戦前まで時が戻ったかのようだった。
彼女たちは何故練習を続けるのか。そんな疑問は消え去り、オーガとの試合で進化した日本のサッカーを同じサッカー選手として魅入っていた。
和葉「うーん…こりゃあ明日の飛行機は無しにした方が良さそうだね」
「「「!!!!」」」
ロニージョ「カズハはジャパンが帰るまでこの島に残る気なの??」
和葉「だってさ、世界一になったチームがあれだけ本気になって特訓してるんだよ?」
和葉「絶対に何か面白いことが起こるよ…!」
結局、何故サニデイジャパンが特訓を続けていたのか…最後まで分からずにその日の特訓は幕を閉じた。
不審がる彼女たちに対し、キャプテンの高海千歌は一言。「明日、スタジアムまで来て」と言い残し、宿舎へと戻っていった。
三浦和葉の言う通り、そして千歌のあの顔から分かった。何かが始まろうとしている。
その日、ライオコット島の空港では大量の予定変更の手続きがあったのは…また別の話
―――――――――
翌日、海外組は言われた通りスタジアムの観客席で"何か"を待っていた。ここに来るのは決勝戦以来である。
そして現れたサニデイジャパンの選手たち。
代表のユニフォームを身にまとい、準備運動を始めるその光景は…試合開始前のものだった
フィレア「試合…?どこかのチームと試合をするのか…」
フロイ「あの人たちじゃない?向こうのゴールにいるさ…姿はよく見えないけど」
日本代表たちが準備運動をするのとは逆側のコートに人影が見えた。何故かスタジアムに霧のようなものが発生しているため、その姿が誰のものなのかはよく確認できない。
だが、謎の相手の登場に合わせるかのように徐々に視界が晴れていく。
そして現れたのは…日本の選手たち?だった
希(オ)「やっほー☆ウチの手紙、ちゃんと届いたようやな!」
海未(オ)「希…抜け駆けとはズルいですよ。私も早く彼女たちと戦いたいのですから」
理亞「来たわね…相変わらず余裕ぶってるけど」
ルビィ「………」
姿かたちは鏡で映したかのように瓜二つ。
メンバーは一部異なってはいるが、サニデイジャパンとほとんど変わらないチーム。
一方、観客席でこの光景を目の当たりにしている選手たちは混乱しているかと思いきや…
和葉「なるほどね。別世界かぁ、納得」
フラム「え…?キャプテン、そんな簡単に状況を飲み込んじゃっていいんですか??」
和葉「いやだってさ、天使悪魔と戦って…未来から来た兵士との試合があるならさ…別世界の自分たちが来てもおかしくないでしょ?」
「「「確かに」」」
フラム「………」
超次元に触れすぎたゆえの馴れ。
フラムは驚くのと同時に呆れることとなった
結城「お久しぶりです。高海美奈さん」
美奈「ええ。まさか本当にリベンジできるとは思ってもみなかったわ♪」
結城「まずは優勝おめでとうございます。選手たちは…見違えました。今日はいい試合になりそうです」
美奈「私もそう思うわ♪」
真恋(……美奈?)
両チーム揃ったところで試合前の最終ミーティング。それぞれのチームに与えられた控え室では、監督の指示通達がすでに始まっていた
ー ラブライブジャパンサイド ー
結城「…海未。相手チームを見て何を感じた?」
海未(オ)「……強くなりすぎではないですか?」
結城「だよな」
過去に一度、サニデイジャパンと試合をした時に比べ、彼女たちは別チームのように進化している…結城と希から先日そのような話があった。
だが、あれだけの実力差があった以上、対等…あるいは自分らには及ばないだろう。
心のどこかで小さな余裕が生まれていた。それは"ワールドレジスタンス戦"などの、自分たちの実力の向上などが理由にあった
海未(オ)「私たちも遊んでいたわけではありません。特訓と試合を重ね…あの時よりもレベルアップしました。また更に差を開いたと…思っていました」
結城「だが、差は広がるどころか縮まっていた」
穂乃果(オ)「びっくりしたよ。気を緩めたつもりは無いけど、なんかいい緊張感を持てた!」
立ち上がる穂乃果。どんな世界でも彼女の勇気を与える言葉は変わらない。
選手たちの気持ちが一つになっていく
穂乃果(オ)「全力で楽しい試合が出来そう!みんな、絶対に勝とう!」
結城「よーし、スタメン発表するぞ」
ー サニデイジャパンサイド ー
美奈「私、相手の監督に嘘ついちゃった♪」
美奈「本当はリベンジしたくてしたくてウズウズしてたのよ♪今日は完璧に勝つからね」
(((えぇ………)))
真恋(だからさっき様子がおかしかったのね…)
いつもよりも笑顔が眩しい(?)高海美奈。
負けず嫌いな高海の血ゆえなのか…余裕のある雰囲気の裏では闘志を燃え上がらせていた。
本戦前に戦った試合のデータを分析し、作戦を作ってきたものの…自分たちと同様に彼女たちも特訓を重ねてきている。
データ以上、そして予想外のことが起きることは避けられない。その場の選手たちの対応力が求められていた…つまり、
にこ「いつもみたいに試合すればいいんでしょ」
美奈「そういうこと♪さあ、スタメン発表して、試合始めるわよ!」
ー サニデイジャパン ー
FW………………渡辺月、綺羅ツバサ
MF……黒澤ダイヤ、高海千歌☆、星空凛
MF……………統堂英玲奈、矢澤にこ
DF……………優木あんじゅ、鹿角聖良
DF………………………津島善子
GK ……………………高坂穂乃果
ー ラブライブジャパン ー
FW…黒澤ダイヤ、黒澤エメラ、鹿角理亞
MF……高海千歌、絢瀬絵里、松浦果南
MF…………………西木野真姫
DF…国木田花丸、南ことり、優木あんじゅ
GK……………………渡辺曜
A『さあ!私もなんでここにいるか分かりませんが、気づけば放送席で日本代表同士の試合を実況!おなじみのAがお送りします!』
曜「な、なんか…ベンチの雰囲気が…」
梨子「あっちのベンチからもオーラが凄いわね…」
ルビィ、理亞「「………」」ギロッ
海未、穂乃果(オ)「「…………」」
希(オ)「みんな元気が有り余ってるなぁ」
両チーム、エースを温存させてのスタートとなる。だが、それは今の戦力が物足りないわけではないと…戦ってきた選手たちは嫌という程知っている。それどころか…
エメラ(オ)「お姉ちゃん、最初から飛ばしていくわよ」
ダイヤ(オ)「もちろんですわ」
理亞(オ)「…調子に乗ってバテないでよね」
月「さ、強くなった僕たちを見せてあげよ」
ツバサ「もう舐められたりはしないわ」
エース級の選手たちが贅沢にも揃う、まさに日本が誇る最高級のサッカー選手たち。
そんな白熱不可避の試合を開始する笛が今―――
ピーーッ!!
A『さあ、キックオフです!ラブライブジャパンボールからスタートしたこの試合、迷いなく選手たちが攻め込んでいきます!!』
エメラ(オ)「理亞!!」パス
月(ドリブルで来ない…)
理亞(オ)「走ってダイヤ…!」パス
千歌(すごいパスワークだ…!)
サニデイジャパンの選手たちが反応するよりも先にパス、そして飛び出す。
ディフェンスの隙間を縫うような攻撃が続き、あっという間にサニデイのゴールが近づいてきていた。
エメラ「やっぱり、サニデイジャパンは大したことないみたいね!!」
鹿角と黒澤、両方のサッカーを継承する黒澤エメラが構えた。右足に炎、左足に氷のオーラを込め、交差するようにボールに撃ち込む。
エメラ「【クロス・トルネード】!!」ドガン!
サニデイ「「「!!!!」」」
A『黒澤エメラがゴールを狙ったぁぁ!!両足から放たれたシュート、かなりの威力です!!』
善子「ちょっと…早速撃たれてるじゃない、」
シュートブロックのために走り出す善子。しかし、それを制止する選手がいた
穂乃果「大丈夫だよ善子ちゃん。止める」
―――ドン!!!!
地面を殴ることで右手にオーラを凝縮させる。
穂乃果が発動しようとする技、別世界の選手たちには覚えのあるものだった
穂乃果(オ)「……あの技は」
穂乃果「【絶ゴットハンドV】っっ!!」
巨大な手がエメラのシュートを受け止めた。
ぶつかった時の衝撃から、両者の技の威力の高さをうかがえる。だが軍配は―――
穂乃果「………」シュウゥゥゥ…
エメラ「止められた…!?」
A『止めたぁぁ!!高坂穂乃果、最終進化させた"ゴットハンドV"で失点を阻止!!!』
海未(オ)「……穂乃果」
穂乃果(オ)「うん。あの時とはまるで別の技。技だけじゃない、実力そのものが格段に上がってる」
結城「……一筋縄ではいかないとは思っていたが、まさかエメラのシュートがあんな簡単に」
サイデイジャパンの高坂穂乃果は、その場から微動打にしていなかった。
自分たちの実力向上から心のどこかで余裕を持っていたラブライブジャパンの選手たち、だがそれらは穂乃果の一撃により跡形もなく吹き飛ぶこととなった
ディラン「Oh…!なかなかいいシュートを撃つね!あのエメラって子」
マーク「だがあれでは穂乃果のゴールは破れない。まだまだ上もあるしね」
サニデイジャパンの攻撃、穂乃果のロングスローを受け取ったのはMFの凛。
上手くトラップしそのままドリブルで持ち込む
凛「このまま凛がチャンスを作る…!」バチバチ
相手を近づけさせる余裕も与えない。
少女は迸る雷を纏い飛び出した
凛「【真イナビカリ・ダッシュ】!!」
地面を足で踏み付ける度に電気が弾ける音がする。だが目で追うことは出来ない
千歌(オ)「速い…!」
絵里(オ)「このままじゃ最終ラインも突破されるわよ!?」
弾ける電気音はDFたちのところまで迫っていた。必殺技でディフェンスしようにも、あのスピードは捕らえるのも困難
凛「このまま―――シュートまで「やっぱり速いね。凛」
だが、
凛(誰か―――横にいる―――)
ラブライブジャパンには存在するのだ
果南(オ)「でも、私よりは遅いかなん」
世界でも最速を誇るスピードの持ち主が
凛(嘘でしょ…全然気づかなかった!!)
技を解除しその場で急ブレーキをかける。
このまま進んでいれば確実にボールを奪われていたと直感したからである
A『なんと!星空凛の前に立ったのはラブライブジャパンのMF、松浦果南だぁぁ!!!』
果南(私ってあんな速く走れるんだ…)
希「凛ちゃん!取られたらあかんよ…!」
凛「なら…もっと速いの見せてやるにゃ」バチバチ
果南(オ)「…!」
凛「でりゃあぁぁぁっっ!!!!」バチバチ!!
先程の"イナビカリ・ダッシュ"の数倍はあろうオーラが凛から溢れ出していた。
身体は金色に輝きだし、電気により服や髪の毛は荒れ狂う猛獣の毛並みのように逆立っている
凛「【ジグザグストライク】」バチバチ!!
果南(オ)「眩し…線香花火みたい」
今の凛のスピードはサニデイジャパンの中でも1位2位を争うレベル。
フルスロットルで挑む凛に対し…松浦果南
凛「っっ!!」ギュン!!
果南(オ)(消えた…いや、)
自分の武器相手に勝負を挑まれたことにより、闘争心に火がつくこととなった
果南(オ)「逃がさないよっっ!!」ギュン!!
"ジグザグストライク"はその速さからいくつもの残像が生まれる。
だが松浦果南が迷うことは無かった
凛(取られる前にシュートを撃つっっ!!)
一直線に凛の元へ。
凛が気づくよりも速く。誰にも邪魔はさせない
果南(オ)「もらった!!」ズザーッ!
凛「!!!!」
サニデイ「「「!!!!!!」」」
ルビィ(………あの果南さん、速すぎ)
スライディングでボールを奪う。
ボールを失い、バランスを崩した凛は転がるように地面に倒れた
凛「ハァハァ…」
果南(オ)「言ったでしょ?私よりは遅いって」
今ボールを奪い返そうとしても、それが厳しいことは凛も理解していた。
2つの必殺技を連続で発動し、筋肉にかなりの負担をかけてしまった。再発動にはインターバルが必要だ。だが、その間にせっかくの攻撃が無駄になってしまう
凛「ハァハァ…」
攻撃を無駄にするわけにはいかない。
そう考えるのは凛だけでは無い
月「大丈夫?凛ちゃん」
ツバサ「あとは私たちに任せてもらえるかしら」
凛「月ちゃん…ツバサさん!」
果南の前に現れたのはFWの2人。
だが、攻撃メインのポジションだからといって油断してはいけない
果南(オ)「いいよ。2人まとめてかかってきなよ」
ツバサ「速さに自信があるようね。だけど、」
月「速さだけでは勝てない勝負…見せてあげるよ」
"神の2つ名を持つ選手VS神の速さを持つ選手"
サニデイジャパン 0-0 ラブライブジャパン
果南(オト姫)の略で果南(オ)にしています。
メインは本編なので、感想などが来たら続編を進めようと思います。