勝手にシン・エヴァンゲリオン   作:hekusokazura

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第壱拾弐話

 

 

 

 

「おうおうおうおうおう!」

 絶え間なく続く激しい揺れと体中を床に押し付けられるような凄まじい重力に、「それ」は奇妙な悲鳴を上げながら目を回している。

「ぎいいいいいいいいい!」

「大丈夫、大丈夫。すぐ終わるから」

 「それ」の隣に座るアスカは激しい揺れにも凄まじい重力にも顔色一つ変えず、隣で喚いている「それ」の頭を優しく撫でてやっていた。

 

 やがて。

「おぉぉぉ…」

 揺れが収まり、重力から解放され、ふんわりと浮き上がる体。

「はい、もういいよ」

 アスカは自身のシートベルトを外すと、「それ」の体を拘束していたシートベルトも外してやる。途端に、

「あわわわ…!」

 座席から浮き上がった「それ」の体はそのまま天井まで達してしまいそうになり、

「うぅぅぅぅ!」

 慌ててアスカの腕にしがみつく。

「はははは」

 慌てふためく「それ」の姿が可笑しくて、アスカは声に出して笑った。

「ほら」

 アスカは慣れた様子で床をぽんと軽く蹴る。するとアスカの体は自分の腕に抱き着いている「それ」ごとふわっと浮き上がり、ゆっくりと壁際まで移動した。

 壁には小さな丸い窓が開いている。

「ここ、覗いてみて」

 「それ」はアスカに促されるままに、小窓のやたらと分厚いガラスに額をくっ付け、窓の外を覗き込んだ。

「おぉぉぉぉ…」

 窓の外に広がる光景に、「それ」は感嘆したような唸り声を漏らす。

「これが地球よ…」

 眼下に広がる赤い海、赤い大地。大気に包まれ、淡い光を放つ地球が小窓一杯に広がっていた。

「宇宙にようこそ、レイ」

「おぉぉぉ…」

 

 

 

 エヴァのお臍の部分にある小さな格納庫。その中で、仲良く小窓を覗き込む2人。その様子をカメラの映像を通してエントリープラグ内のモニターから見ていたマリ。

「あ、吐いた…」

 どうやら宇宙初体験の空色髪の少女が、宇宙酔いしてしまったらしい。前屈みになり、その口から光る液体を迸らせている。無重力の空間に光る液体が広がり、慌てふためく赤毛の少女。

「あっはっはっはっは!」

 そんな2人の様子に膝を叩いて笑うマリ。堪忍袋の緒が髪の毛並みに細い彼女のことだ。烈火のごとく怒りだすだろうと、半分期待してモニターを見ていたら。

 赤毛の少女は手早く格納庫内に備えられたビニール袋を手に取ると、その口を広げてパパっと宙に広がる光る液体を回収。ビニール袋の口はそのまま空色髪の少女の口に当て、その背中を優しく擦ってやっている。

 期待したものとは違う反応を見せる彼女に、マリはつまらなそうに唇を尖がらせた。

「な~んだか甲斐甲斐しくなっちゃって~…」

 

『こちらトリプルA。ポッドエイト、ポッドエイト』

 スピーカーからノイズ交じりの音声。

「はいはーい。こちらポッドエイト。プリンセスは無事回収したよーん。着艦許可おくれー」

『了解。3番デッキへの進入を許可。よくやったわね、マリ』

「お茶の子さいさいでーす、葛城艦長」

 

 背負っていたロケットブースターのノズルから炎が消え、慣性飛行へと移るエヴァ8号機。その行く手では、宇宙空間の中で漂う巨大な艦影が待ち構えている。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 ヴィレの母艦、ヴンターの格納庫に収容されたエヴァ8号機。排出されたエントリープラグから降りてくるパイロット、真希波マリは、エヴァの足もとで待っている2人の人物の姿を認め、思わず「げっ」と下品な声を上げた。

「にゃにも、艦長と副長がわざわざ迎えにでなくてもいいのにな~」

 予想外かつ余計なVIP待遇に、マリは仕方なしといった表情で、8号機の膝からぴょんと2人のもとへと飛び降りた。

「真希波マリ、ただいま帰還いたしましたー」

 組織のトップとトップ2を前に、一応真面目に背筋を伸ばして敬礼をする。

 部下の敬礼に、葛城ミサトも赤木リツコも軽く敬礼をして応える。

「おかえり、マリ。それで、アスカは?」

 表情はいつもと変わらないように見えるが、ミサトの声はどこか弾んでいる。我がエースパイロットが無事帰還できたことを、喜んでいるのだろう。

 しかしそんなミサトの問い掛けに対し、

「えっとー、それがぁー」

 マリの返事は歯切れが悪い。

「え? もしかして…」

 マリのその態度に、掛けたサングラス越しにも分かるほどに、ミサトの表情が険しくなった。

「ああ~だいじょぶだいじょぶ! 姫は無事ですよ。ちょっと怪我しちゃってますけど、もう元気ピンピンです」

 それを聞いて安心したようにほっと溜息を吐くミサトに、マリは零れそうになる笑みを必死で堪えた。艦長という重大な立場に居る以上、部下の前で動揺した姿は見せられないと、かつての上官を真似てか常にサングラスを掛けるようになったミサトだが、マリからして見れば艦長の心情はガラス張りの筒抜け状態だった。

 

「じゃあアスカはどこ?」

 ミサトの後ろに立っていたリツコが口を挟む。

「うーー、うーー」

 両拳で自分のこめかみをぐりぐりしながら身を捩らせ、「私、今困ってます」アピールをするマリ。

「なんなの? 私たちは早くアスカの口から報告を聞きたいし、アスカにも「ネルフ本部制圧作戦」のことを伝えておきたいのよ」

「うー、そりゃ分かってるんですがねぃ~…」

「いい加減、怒るわよ」

 リツコの冷たい言葉。

「わ、分かりましたよぉ。……おこんない?」

「は?」

「は?」

 ミサトとリツコの調子の外れた声が重なる。

「…絶対におこんないって、約束してくれます?」

「…事と次第によるわね…」

「ですよね~」

 

 

 

「何ちんたらやってんのよ、コネメガネは~…!」

 格納庫内はすでに重力が戻っている。つまり、8号機は無事、母艦に収容されたはずだ。であるにも関わらず、自分たちが格納庫に閉じ込められたままの現状に、アスカは苛立ちをすでに噴火寸前にまで募らせていた。

 あと3分待って何の音沙汰も無かったら、格納庫の扉を蹴り破ってやろうか。そう考え始めた頃。

 プシュッと、圧縮された空気が漏れる音と共に、目の前の扉がゆっくりと開き始めた。

「はーやれやれ。やっと外の空気が吸える」

 扉が開くと、そこにはマリ、そしてミサトとリツコが立っている。

「やっほ。Ich bin wieder da」

 アスカの母国語交じりの挨拶に、ミサトも少しだけ口もとに笑みを浮かべながら応える。

「おかりなさい、アスカ。本当によく無事で帰っ…て……」

 

 ミサトはアスカへの挨拶を言い切る前に、腰のホルスターから拳銃を抜き、アスカに向かって構えた。

 一瞬の躊躇いもなく引き金を引く。

 銃口から放たれる小指ほどの鉄の礫。その礫はアスカの額に向かって。いや、そのアスカの背後に立っていた、空色髪の少女の額に向かって、空気を切り裂きながら突き進んでいく。

 しかしその銃弾は、ミサトがホルスターから銃を抜いた瞬間にアスカが「それ」の体に素早く抱き着き、押し倒したことによって、「それ」の空色の髪の毛先を掠めただけに留め、背後の格納庫の中を何度か跳弾した後に止まった。

 

「ミサト! こんな所で発砲しないで!」

 突然の発砲とその後の跳弾に頭を低くしながら怒鳴るリツコを無視して、ミサトは指示を下す。

「保安部に連絡! 第3格納庫に敵侵入! 急いで!」

「艦長ぉ…、おこんないでってゆったじゃん」

「黙りなさい! アスカ! 何のつもり!」

 ミサトは「それ」を庇うアスカに銃口を向けたまま、厳しい声で問うた。

「あちゃー、やっぱこうなるか…」

 この事態をある程度予想していたアスカは、ミサトの厳しい声とは対照的などこか緊張感のない声で呟く。

「そいつが敵ってことは、そいつと同じ顔をした連中を一番多く殺したあんたが一番分かっているはずよ!」

「いや…、そうなんだけどさ…」

 アスカは押し倒したと同時に「それ」の額とごっつんこしてしまった自分の額を擦りながら、少しだけ顔を起こした。床の上では、額をごっつんこされた「それ」がくるくると目を回している。

「ねえミサト。このコを殺すのはちょっと勘弁してくれないかな」

「却下。例外は認められません。そこをどきなさい」

「ミサトがそれをこっちに向けてる限り、それはちょっと出来ない相談ね」

「アスカ!」

「シンジの!」

 ミサトの怒鳴り声と、アスカの怒鳴り声が重なる。ミサトは構わず続けようとしたが、

 

「…シンジの、…遺言なのよ…」

 

 今にも泣きそうなアスカの口から掠れ声で搾り出されたその言葉に、ミサトは構えていた拳銃を下ろさずにはいられなかった。

 

「シン…ちゃん…の?」

 ミサトがかつての同居人をその愛称で呼ぶのは、14年振りのことだった。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 艦長室に集まった3人。艦内に収容された時は全身泥だらけだったアスカは、ドライシャンプーと濡れタオルでとりあえずの洗身を済ませ、スウェットパンツにTシャツというリラックスした格好でこの艦のナンバー1、ナンバー2、ミサトにリツコと対峙していた。

 そのミサトはサングラスを外し、左手の親指と中指で目頭を押さえている。

「…少し時間置こっか?」

 そのアスカの申し出にミサトは頭を横に振り、目尻に溜まっていた涙を拭いて顔を上げた。一度だけ深く息を吸い、大きく息を吐く。サングラスを掛け直し、アスカを見つめた。

「私は反対よ」

「は?」

「「綾波レイ」のサルベージ。艦長として許可できません」

「だからこれはシンジの遺志なんだって…!」

「たとえそれがシンジくんの遺言であったとしても承認できかねます。危険過ぎるわ。そもそもシンジくんが聞いたっていう、冬月コウゾウの話し自体がブラフだという可能性だってある」

「リツコ」

 アスカは援護射撃を求めてリツコに視線を送るが、

「私も艦長の意見に賛成よ。不確定要素が多過ぎる」

「そんな…」

 組織のトップとトップ2による十字砲火を浴び、アスカは下唇を噛む。ところが、十字砲火の片翼を担うリツコが意外にも手のひら返しをする。

「副長としては艦長の意見に賛成だけど、技術開発部の責任者としては、シンジくんの案は実に興味をそそられるわね」

「え?」

「何を言い出すのよ! リツコ!」

「初号機によるシンジくんのシンクロ拒絶。ヴンダーの主機としての初号機の非力さ。初号機の中に「綾波レイ」という異物が居るとすれば、原因不明だったそれらの事象に説明がつくわ」

「初号機の非力さ?」

 リツコの発言の中で前者についてはアスカも承知のことだったが、後者については初耳だった。

「艦長には前にも伝えたことだけど。「神殺し」の異名を持つヴンダーの性能はこんなものじゃない。ヴンダーはまだその能力を完全には発揮できてはいない。その原因は、主機たる初号機のパワー不足。初号機のパワーは単体兵器として運用していた頃に比べて、明らかにスケールダウンしてると思われるわ。あのサードインパクトを起こせるほどの初号機からのエネルギー供給量が、この程度とは考えられないもの」

「初号機に在る「綾波レイ」の存在がリミッターになっているとでも言うの?」

「考えられない話ではないわ。あくまで初号機の中に「綾波レイ」が居ると仮定した上での話しだけど」

「リツコはこのサルベージが、ヴンダーの覚醒、ひいては我々ヴィレの戦力増強に繋がる、そう言いたいの?」

「ええ」

 ミサトは腕組みをして、床を睨む。

「判断は艦長に委ねるわ。私は副長としはこの案に反対だから」

「…ずるいわね」

 ミサトにジロリと横目で睨まれ、リツコは肩を竦める。

 再び床を睨み、長考すること1分。

 今度はジロリとアスカを睨む。

「もしサルベージ中に初号機暴走の兆候が少しでも表れたら、サルベージは即時中断し、あの素体も即刻処分する。それが条件よ」

 腕組みしながら問うてくるミサトに対し、アスカも腕組みをしながら答える。

「オッケー。いいわ、それで」

「リツコ」

「3時間で準備するわ」

「3時間? 凍結状態のシンジくんを初号機からサルベージさせた時とは訳が違うのよ?」

「我々の調査では、初号機の中に「綾波レイ」の存在は確認できなかった。おそらく通常の観測では認識できない、量子のような状態で初号機の中に保管されていると推測できるわ」

「そんなの…、サルベージなんて不可能じゃない」

 アスカの顔に不安の色が浮かぶ。

「実は初めての試みじゃないのよ、量子状態からのサルベージは。私がネルフに入るよりも前の話しだけどね。その時の記録を流用できるわ」

 アスカは不安げに尋ねた。

「その時の結果は?」

「失敗したらしいわ…」

 アスカ、そしてミサトの顔が瞬時に曇る。

「でも今は素体がある。我々は、この場合「ネルフは」、だけど、綾波タイプのパーソナルデータ移植技術もすでに確立させている。それを当時の実験データに応用すれば、量子状態からのサルベージも不可能ではないはずよ」

「オッケー、決まりね」

 アスカとリツコは腕組みしたままの艦長を見つめる。

「分かりました。サルベージ実験の開始を今から3時間後とします。それまではアスカ、ゆっくり休んでて」

「はーい。あ~ひっさしぶりにベッドで寝れる~」

 緊張から解き放たれた様子のアスカは、背伸びをしながら廊下へ出る扉を開いた。

 

「ううううううううううう!」

「もう!レイさん、待ってーなー!」

 

 目の前を走って横切っていった「それ」に、アスカは頭を抱えたくなった。

 素っ裸の「それ」の後を追って、鈴原サクラがアスカの前を横切っていく。サクラはアスカの存在に気付き、

「あ、アスカさーん。もう助けて下さいよー。レイさん、ちっともジッとしててくんないんですよー」

 関西弁のイントネーションでアスカに助けを求めてくる。どうやら泥だらけだった「それ」の体を洗っていたらしい。サクラ自身、白のTシャルにハーフパンツと腕も脚も剥き出しの格好であり、肩や手には石鹸の泡が付いている。

「おぅっ?」

 サクラの「アスカ」という言葉に敏感に反応した「それ」。すぐに踵を返し、こっちに突っ走ってくる。

「ああああすううううかああああ!」

「ぐへえ!」

 「それ」に飛び付き様に抱き着かれ、「それ」と共に床にぶっ倒れるアスカ。

「え! アスカさん! ちょっと、レイさん、ダメですよー!」

 アスカの堪忍袋の緒が高血圧のオヤジの血管並に切れやすいことを知っているサクラは、慌てて「それ」をアスカから引き剥がそうとする。

「いいいいいやああああああ!」

 サクラの手にじたばた抵抗する「それ」は、ますますアスカに抱き着く腕と足に力を籠めていく。

「ちょ…、ギブ、ギブ…」

 頸動脈を締め上げられるアスカは目を白黒させながら「それ」の背中をタップ。

 「それ」の腕が少しだけ緩み、アスカは「それ」に抱き着かれたままむくりと上半身を起こす。

 サクラも、そしてミサトもリツコも、次の瞬間には烈火のごとく怒りだすだろうアスカを予想し、さあどうやって宥めようかと思案していたところ。

「もう、何やってんのよ、レイ。ちゃんと顔洗いなさい。あ、サクラ。あとはいいわ。あたしがやるから」

「はぁ」

 サクラが拍子抜けしたような返事をしている間にアスカは立ち上がると、サクラの手からタオルを受け取り、「それ」と手を繋いで歩き出してしまった。「それ」も何の抵抗もせずに、素直にアスカの後を付いていく。

 

「ねえ」

 2人の後ろ姿を見つめながら、ミサトは隣に立つリツコに声を掛ける。

「なに?」

「あれ、誰?」

「あれって…、どっちが?」

「いや、赤ちゃんプレイしてる「綾波レイ」もショックはショックなんだけど」

「アスカも色々あって、ようやく大人になったってことじゃない? 突っ張ってはいるけど、見た目に引っ張られて中身はどこかお子様だったから」

「そうなのかしら。まるでお母さんみたいじゃない。あのアスカが」

「いいことじゃない。この艦にお母さんは一人も居ないんだから」

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「あうあうあう…」

 宇宙での水はとても貴重だ。洗身1回につき与えられる水は洗面器一杯分。アスカは洗面器の水に浸したタオルに石鹸をこすり付けると、「それ」の背中をごしごしと拭いてやる。

「まったく。文字通りの赤ん坊のような肌ね、あんたは」

 きめの細かい真っ白な「それ」の肌を羨ましそうに見つめる。

「生まれたての体」

 わき腹をごしごしと拭いてやる。「それ」がこそばゆいとばかりに、くすくすと笑いながら身を捩らせる。

「無垢な心」

 一通り全身を洗うと、手で洗面器から水を掬い、タオルの泡を落とす。

「あんたの中に入ることできるなんて、えこひいきも幸せものね…」

 固く絞ったタオルで、今度は体に残った石鹸を拭き取っていく。絞られたタオルに体を擦られて痛いのか、「それ」はうーうーと唸りながら身を捩らせる。

 ふくらはぎの泡まで拭き取って。ふと、アスカの手が止まった。

 額を「それ」の背中に付ける。

 

「これで…、本当に…、良かったんだよね…」

 誰に問うわけでもなく、そう独り言ちた。

 

「あぁぁぁ…」

「は? なに?」

 「それ」は身を捩らせて振り返ると、アスカの手からタオルを奪い取った。

「あーすーかー、あーすーかー」

「へ? あたしの体を洗ってくれんの?」

「うぅぅぅぅ」

「んじゃお願いしよっかしら」

 今度はアスカが「それ」に背中を向けた。

「あぁぁぁ」

 「それ」はアスカの見様見真似でタオルを固く絞ると、手加減なしでアスカの背中を擦り始めた。

「いったああああ!」

 

 

 艦内にある女子専用の居住区。戦艦という限られた空間の中で個人に与えられるスペースは僅かであり、かつ簡素で、部屋一つに幾つものカプセル状の簡易ベッドが置かれているだけである。

 その中で束の間の仮眠を取っている真希波マリ。彼女が寝るカプセルの1つ上のカプセルから、うら若き乙女たちのきゃっきゃというはしゃぎ声が響いてくる。

 マリは涙で枕を濡らしていた。

 

「あたしも姫と洗いっこしたぁ~いぃ~…!」」

 

 

 

 

 

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