愛ある海賊生活   作:Keisan

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愛ある海賊生活⑥

 

 

 

「おおおおおお!!?」

 

 

___夢かっ?これは!?

 

うぁーーーこれは凄い・・・・・。

 

船長がたまに気紛れを起こして

陸のホテルを予約することがあるって、シャチ兄ィが云ってたが・・・。

 

洗練された黒くて薄い石畳、そしてキャンドルがゆらり足場を照らしてる。

エントランスまで続くそれは道以外の浅い水面に反射されてすげぇキレイだぁ~・・・。

 

ちゅ~~か!!!ココってリゾートホテルじゃん!! うちらカナリ場違いじゃね???

服装なんて船長とセンパイ、そしてアタシ以外、みんなツナギだからネ!?

 

”お客様、ドレスダウンにもホドがありやがりますので・・・・”なんて、追い払われないか!?

 

 

「いらっしゃいませ____お待ちしておりました。」

「あァ・・・。」

 

「???」

 

相手の女は意外と若い。

優雅な立ち振る舞いで一礼をすると船長を見て恥じらう笑みを浮かべた。

え?センチョ?そのカンジってもしや知り合い??? 

 

「大変差し出がましゅうございますが、

ほんの一時ご職業をお忘れになって心ゆくまで御寛ぎ頂けましたら幸いでございます。」

「・・・あァ。そのツモリだ。」

「ありがとうございます、ではお部屋の方にご案内を・・・。」

 

部屋は3つ、全部大部屋を取ってあるらしい。

 

「 ・・・・・!? 」

 

フツー、女は女同士かと思われたが・・・船長から渡された部屋割表には気のせいか、悪意が!!?

 

【501号室・俺、アンジェラ、ハルト。他・自由】

 

ちょ、いい加減すぎますぜ、センチョー!? 他は好きにしろやってか!

てか、もうコレ部屋割表でもなんでもね~よ;タダのメモにすぎん・・・。

案内される船長の後ろで、コソっと彼女に聞いて見る。

 

「せ、センパイ、コレって・・・・・!」

『 自分の身を守るコトだけを考えるんだ 』

「まさか・・・・!ハーレムってことッスか!?」

『 忠告しとく、夜の酒は控えることだ・・・ 』

 

って、センパイ!?アンタこんな状況に慣れちゃってるカンジ!???

そう云う彼女の細い背中、なんだか戦場に向かう様な緊張感があるんだし!ハルト、コワイ!

待ってくれ・・・・まさかの3《ピー♪》(←イミねェ隠し音;)

とか、そんな初体験なんてエロすぎだろ!!

どっかのオマセな携帯小説かっての!マァ、一対一ならイイとしてだな・・・。(ドキドキ❤)

 

「こちら、オーシャンビューになってございます・・・、どうぞ」

 

女の声にハッとなる。 

おー・・・部屋もすげェ。。。

 

プールあるどころか、その中央にバー!?ほんで屋根の下にフカフカそうなマットの休憩場!?

どんだけバブリーなお部屋なんだい!?

バスはなんでだか壁がガラスだし、花が浮いてっし・・・・

ベッドは天蓋ついてて・・・キングサイズどころじゃね~し!!!;

大体、ひっつきすぐるだろコレェエエエ@@

 

『 どうしたハルト、鼻から血が出てる 』

「ゴフッ・・・いあ、ナンカあつくて・・・・;」

 

2泊3日・・・・どうか、ハッピーなままであります様に・・・・・・・!!!;

 

 

_____________________

 

 

 

ハルトの具合が悪い?

青くなったと思ったら、目はぐるぐる、顔を真っ赤にしたりして。

 

「カット・フルーツとショコラはこちらに。後でお飲み物をお持ち致します」

 

そう言って女将?は腰を深く折ってから部屋を出て行った。

 

「アンジェラ、俺はちょっと出かける。お前はシャチ達と行動しろ。」

『 ああ、そうしよう 』

 

よくこんな宿が取れたなとは思ったんだ。

あの若過ぎる女将に昔、恩を売って以来の仲だそうだ。

まぁ・・・彼らしい。そう言い残すとまた出て行った。

ドアのすぐ傍にはまだ気配が残ってる。待っていたのだろう。

 

女はローに好意の眼差しを向けており、それは最初の笑みでピンときた。

”ほんの一時ご職業をお忘れになって”とは・・・また苦しい言い方を・・・・・。

つまり、海賊って事を此処では忘れて、大人しーく過ごしなさいってコトだ。

そして場の雰囲気を壊さぬ様、適当にドレスアップしとけと貸衣装まで用意されている。

 

これだけクオリティ高いホテルだ。ツナギなどでウロつかれちゃ流石にな;

女将の一存だけでは従業員や客も納得すまい・・・。

 

____コンコン!

 

『 お入り 』

「アレ___船長は?」

『 あぁ。ここの女将と密会しに行った。シャチ、ここだけの話だぞ 』

 

ひょっこりドアから現れたシャチ。シャワーを浴びて来たかにサッパリしてる。

彼は女将の言った事をどう読んだかは謎だがチノパンとシャツを選んで着てた。

 

「てか、お前にバレてんじゃ、密会と言えるのかァ?ソレ;」

 

ウェルカムフルーツのキウイをツマミながら私は頷く。

彼は同じソファーに腰掛けるとモンキーバナナを剥いて頬張りだした。

 

『 まーそう云う事だ、だから島に着くまでに鍼を打たせたんじゃないか? 』

 

その後の情事を、私の”手”に悟られない為かな。

良く考えたらあの神経質だ、玄人ではソノ気になれないのかもしれない。

 

「せせせ、先輩、シャワーがダブルヘッドってコレ!」

『 ・・・・? 』

 

なにコーフンしてるんだ・・・; 一応スウィートだろ、ココ・・・・。

そんなコト解説させんなよ?とばかりにシャチは肩をすくめてる。

 

「ま・・・お前はできるだけハルトとくっついとけよ。」

『 私に500でも賭けとくんだな 』

「ウグ!!!!」

『 これは私の分だ、山分けと行こうじゃないか 』 

 

お金を出してそう云った途端、口に入れたブドウを喉に詰まらせてる。

ローが部屋割を決めた時点でクルー達のささやかな賭け事が始まったのは予想ずみで。

シャチにもたまには借金返済のチャンスを与えてやらねば。

この男、すこぶるギャンブルに弱いんだ。

 

 

________________

 

 

 

念の為のコトはしておいた___

俺の気持ちが負けて、どうなろうとイイ様に。

 

「なんのツモリだ・・・・?」

 

リゾートホテルの、プライベート・スパで。

彼女直々にマッサージを受けていた最中、妙な事になった。

背中を解してた手はいつの間にか女のやわ肌の感触にすり変わっている。

 

「・・・・・・お礼をさせて下さい・・・、お願い・・・・」

「・・・・・・。」

 

あれも縁と云えばそうだ。

どこの島だったか荒くれた海賊数人に路地裏で服をひん剥かれそうになってた。

義理もねェが、この女を助けたのは・・・以前、

アイツを傷着けた海賊を殺しても殺し足りなかった___怨念を蘇らせた所為だ。

 

そのアイツ、・・・・俺とアンジェラスと出会ったのは___色気もねぇ牢屋だった。

 

アイツも当時の仲間を庇って捕まり、その様はズブ濡れで脚に傷を負ってた。

傷の着いた場所といい、背中の汚れ具合、平手を食らったか紅くなった右の頬・・・

 

”だけどアニキ・・・足をケガさせたのはマズかったンじゃねえか?”

”うるせェ!コイツはアライブ・オンリー、生きてりゃ文句ねえのさ”

 

みっちりと張り付く服が体をいやらしく見せたんだろう・・・何があったか一目で解った。

衣服の乱れはない・・・・抵抗され、あれだけ出血させる傷を負わせて我に返ったか。

 

(もし私に何かあった時には・・・彼女を船に送り届けてくれないか)

 

見た事のない氷の様な薄い碧の目を向け、条件を飛ばして来た女に俺は疑問を抱いた。

心を読んだようにアイツは針一本で海楼石の錠を外し、自由になった俺は奴らを切り刻んだが・・・

 

(彼女はこういう事に慣れてないんだ)

 

更に興味が湧いた。”お前は慣れているのか?”と。

どう見たってアイツの方が年下だ・・・だが熱っぽい視線、幼い顔なのにどこか色香を纏ってた。

なかなか肝の据わった、変わった小娘だとは思っていたが

最年少の・・・世界政府公認の委託暗殺者だった過去を持ってるなんてな・・・・。

 

「う・・・・・・!」

「!?」

「誰か・・・・、別のお人でも・・・・?」

 

俺は泣きだした女の声にハッとなる。

確かにキモチは良いんだが・・・・、仕方ない。何だかソノ気にならねェんだから。

こんな特別サービスを受けておいて、うつ伏せのまま考え事している男は俺ぐらいだろう;

良く考えたら、まだ彼女の体も見てもいなかった。

 

「あァ・・・・、いなくはねェか・・・・。」

「・・・・・申し訳ございません・・・、出過ぎたマネを・・・・!!」

 

女はアレコレ頑張ってくれたが、それも相性ってもんだろう。

さっと身を整え、彼女は瞬く間に”ホテルの主”である女の顔に戻ったのだ。

 

『 ____ディナーの時間に間に合ったか 』

 

部屋に戻って来た俺に愛想なく、そう声を飛ばす後ろ姿。

背中のジッパーを鏡の前で上げてた所だ。

 

コイツは俺の情事に一切の興味を示さない。

以前、聞いた話によると赤髪や副船長が寄った港街には必ず女の影があり___

 

”女達だってソレが仕事だ___暫く私が彼らに触れさえしなければ良い事・・・・。”

 

俺はそう云うコイツを解っているからこそ__いつか、あの船から連れ出してやりたかった

自分の事はいつだって・・・二の次なンだからな。

 

「そういう事か・・・・・・。」

『 ________? 』

 

鏡越しに、不思議そうな眼で俺を見てるアンジェラス。たった今気が付いた。

似合い過ぎる、その露肩のシースルーのアオザイはライラック・カラー。

俺は無意識のうち、初めて会った時と同じ色の物を彼女に着せていたとは・・・。

 

「いや・・・・・・、・・・・・・・何が食いたい。」

 

ジッパーを上げきってやると、その後ろから遠慮なく首に抱きついた。

今は姿を消している、男にとっちゃ猛毒の華を___恨みながら。

 

『 ロー・・・? 』

 

自ら、そう云う行動に出た俺に彼女は悟ったんだ。___まだ読んでもいない。

一体俺は何処まで毒されたんだか・・・・。

 

『 ペキンダックだ、まだハルトは食べた事ないって・・・・あッ 』

 

そう云い掛けたアンジェラスが急に、俺の腕からモガくかに脱しようとしたのは

頭の隅っこでウッカリそう思っちまった所為か・・・・・・・!? 間が悪すぎる。

 

 

 

 

”シメがお前ならアトは何だって構わねェ”

 

 

 

ククッ、_______油断した・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

+end+

 

 

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