「次は電やな。できとる?」
「大丈夫なのです。電のキャラクターはお姉さんなのです」
イナズマ 女27歳 願い事 属性:オカルト 履歴:魔術 戦闘スタイル:セクシートリガー
特技:悪漢・跳ぶ・ベルト・ミリタリー・自負・獲得
アビリティ:7恋の弾頭ハートブレイクショット6接射ポイントブランク5押し倒しプッシュダウン
4囁きウィスパー3連射バラージ2早撃ちクイックショット1微笑みスマイル
「おおう、なんかいろいろと意外な……」
「27歳の大人の女性なのです。ばいんばいんです」
「ばいんばいんか」
「なのです」
お互いの胸部装甲を見つめ合い、そして顔を見合わせる。
明日に希望はあるのだろうか。※1
「願い事は私も決まっていません。履歴や特技は全てサイコロで決めました。戦闘スタイルのセクシーはアビリティのスマイルとかウィスパーが平和な感じだったので」
セクシーは超自然的な性的魅力で戦うスタイルである。
悪魔的なエロスで戦闘中だろうが同性だろうが魅了して骨抜きにしてしまう。
「スマイルの説明、笑顔で相手の動きを止めてから首ひねったりモツ抜いたりして殺すって書いてあるで」※2
「えっ」
「好きな殺し方で殺していいってあるし、別に殺さなくてもいいんじゃないの?マリンカリンかけて放置みたいな」※3
「最終的には殺すじゃないか、それ」
「あ、そっか」
「せやな。このゲームHPとかの概念無いから、戦闘するイコールどっちか死ぬ、やで」
「戦闘には勝ちたいけど、命は助けたいのです……」
「まぁ、積極的に戦いにいかなければそんなに戦闘にはならんから大丈夫やろ、たぶん」
「頑張るのです」
「そいで、願い事決めるのに履歴魔術で属性オカルト?職業は悪漢……あかん、悪の組織の女幹部やん」
「セクシーなのです」※4
「履歴は悪魔との接触を目指して研鑽をつんでいたオカルティスト、あるいは恐怖の探索者。悪魔を呼び出すことに成功。願いをかなえたければ番組に出ろと言われて、そもそも願いがあって呼び出したもんやから快諾、と。属性オカルトは世界に満ちる陰謀と謎の解明を目指す。これそろえたん?」
「いえ、サイコロなのです。家族や笑いじゃなければどれも親和性がある気がするのです」
「それもそうやな。職業の悪漢は職業的な犯罪者。願望は獲得。何か欲しいものがある、と。なんか思いつく?」
「欲しいものと言われれば、平和な世界なのです」
「悪魔に頼って世界平和を手に入れたいって、ヤバい系の狂信者だと思うんだけど、ボク」※5
「えっ、えーと……そうなのです、衣装がミリタリーですから元軍人、いえ悪の魔術結社に潜入調査中の軍人ということにしましょう」
「特殊部隊の隊員とかかな。いいんじゃないか。カッコいいぜ」※6
「悪魔の召喚を邪魔しようとするのですけど、一歩おそくて悪魔が召喚されてしまうのです。でも召喚した組織の魔術師たちは私が全員殴り倒しました。なので悪魔は私に取引を持ちかけてきます。私は特に願い事はないのですが、邪悪な願いが叶えられてしまうといけないと思い、参加を決意します」
「なんか、導入が終わってもうたな。というか、悪人イメージから一転正義の味方になったなあ。電にはやりにくいんじゃないかと思ったけど、そんなことはなかったんや」
「視点を変えればピンチはチャンス、なのです」
「ええこと言うやん。まあ一応導入シーンやるで。さっき電が言った通りになるけど。うーんと、シーン表はええか」
某県郊外にある廃墟。その地下にはとある組織の拠点が存在していた。
彼らは冒涜的な魔術儀式を繰り返す邪教集団である。
今日、彼らはその悲願を成就させようとしていた。
悪魔
この世ならざる存在を地上に呼び出そうとしていたのだ。
儀式の日時は最高幹部以外には秘匿され、スパイとして送り込まれていた、特殊部隊の隊員であるイナズマが儀式上にたどり着いた時には、すでに遅かった。
少女の姿をした悪魔に目を奪われて隙だらけの幹部たちに、暴徒鎮圧用のゴム弾を次々撃ちこみ沈黙させていく。
気付けばその場で意識を保っているのはイナズマと悪魔だけだった。
「『ありゃりゃ、困ったなあ。みーんなおねんねしてもうた。これじゃあだれのどんな願いをかなえればいいのかわからんなあ』と、にこにこしながら言うで」
「油断なく銃を構えながら『さっさと帰ってくれるかしら。それ以外の願い事はないわ』というのです」
「『そういうわけにもいかんのや。お姉さん、何か願いごとはないん?なんでも叶えたるで。かわりにちょーっちお仕事してもらうけど』」
「『くどいわよ』とイライラしながら言うのです」
「『困った困った、じゃあ別の人のところにいかんとな。その辺の人らみたいなんは世界中どこにでも、いくらでもおるからなあ』にやにや笑いながら言うで」
「『む』潜入調査を専門にしていたイナズマはその言葉に実感があるのです。潰しても潰しても悪の秘密結社は湧き出てくるのです」※7
「『今ここで願い事を言ってくれる人がおったらウチも手間かけずに済んで有り難いんやけどなあ』」
小柄な悪魔はニヤニヤ笑いを続けている。
分かっているのだ。私がどう決断するかを。不愉快だが、仕方ない。
目の前の存在が恐ろしい力をもった超自然的存在であることは肌で理解している。※8
見なかったことにするなどできないのだ。
「『世界平和』」
「『うん?』」
悪魔は首を傾げる。
半ば冗談、しかし半ばは本気の願い事。※9
「『世界平和を願うと言っているのよ』悪魔をまっすぐ睨みながら言うのです」
「『ぷっ、あはははは!りょーかい、りょーかいしたで、お姉さん。番組で一番になったらその願い、叶えてさしあげましょう』腹を抱えてひとしきり笑った後に涙目になりながら頷いて、パチンと指を鳴らすで」
すると薄暗い地下の儀式上の壁がパタンパタンと倒れていき、気付くとそこはヘルスタジオだ。
イナズマは憮然とした顔で立っている。
「『あそこまで大爆笑されると腹が立つわね』と呟くのです」
「ボクは突然横に現れたお姉さんを見てびっくりする。そのあと下から見上げるでっかいおっぱいの迫力に赤面する」※10
「胸を張るのです」
「たゆんと揺れる様に目が離せなくなるよ」
「ウチもおっぱい大きいことにしようかな……せめてBくらいには」
「空しくないのか、それ」
苦笑いしつつ言う木曾に3人のすわった目が集中する。
そして、右側の電が右乳を、左側の龍驤が左乳を正面の皐月が身を乗り出して両乳をわしづかみにして揉む。
「むむむ」
「おっきくはないけど」
「あるな、おっぱい。理想的なサイズのお椀型って感じやろか」
「何すんだお前ら。やめろやめろ」※11
木曾がやんわりと手を離させると3人は揉んでいた手を見つめる。
「持てる者の理屈を振りかざすのはよくないと思うで、ウチ」
「なのです」
「ボクらはそのうち大きくなるんだから、予行演習だよ」
「……なんかすまんな」
「ええねん。うちは絵柄変わってもうたけど、改二が来ないとは言われてへん。増設バルジ、希望はあるで!」
「なのです!」
「うんうん」
グッと拳を握る三人。そして天に向かって突出し、軽くぶつけ合う。※12
改二という名の希望の未来は未だ不確定なのだ。
「お、おう。そうだな」
「んじゃ、次は木曾のキャラいくでー」
※1無ければ作り出すのみ、それこそが帝国海軍の誇り。
駆逐艦と軽空母、艦種は違えど通じ合う何かがそこにはあった。
※2地獄のテレビ番組で戦うための技なのでどれもこれもいろいろとエグい。
※3女神転生シリーズの魅了呪文。アトラスゲーは艦娘たちにも人気である。悪魔合体とかに親近感があるらしい。近代化改修的な意味で。
※4断言。日朝だろうとちょっときわどい格好をするのがお約束。化粧がけばい。でも改心して仲間になったりすると普通の綺麗なお姉さんになる。あるいは最初はちっちゃくてよぼよぼのおばあさん魔女だが途中で若返る。
※5真の平和とはなんだろうか。銃弾により血が流されていなければ平和なのだろうか。搾取と貧困にあえぐ人々は今この瞬間も苦しんでいる。全てを救うためには人ならぬモノの力に頼るほかない。そんなことよりおうどん食べたい。
※6悪の女幹部、軍人、マント、眼帯……あれ、こいつ木曾じゃね。一瞬そう思ったが露出が足りなかった。中破してもエロスよりもカッコよす。そんなキソーが大好きです。
※7アットホームな職場です、未経験者大歓迎、そんな甘い言葉に騙される若者たちを生け贄に、悪の組織は無限の再生力を得る。手を替え品を替え、社名を替え事務所を替え彼らは生き続けるのだ。
※8たぶんなんか独特のオーラとか気配とかがある。回収人に選ばれるような人間にはそれがわかる。
※9本気で願ってはいるが実現不可能なことも理解している。悪魔に与えられる平和など悍ましいものであるに決まっているのだ。
※10皐月、ノリノリの思春期ロール。明るく、可愛く、ノリがいい。そんな皐月ちゃんは入手順でソートすると初期艦電の次に来る最古参、お気に入りの子です。陽炎抜錨で筋トレマニアになっていたのは正直ちょっとどうかと思ったが頑張り屋さんのイメージには合うような気も。
※11木曾は多摩球磨の姉二人によりセクハラ慣れしているため、提督のセクハラもスキンシップは大事だなの一言で済ませる。そしてこういうときにも落ち着いて対処する。ただ流石に思いっきりおっぱい揉まれたのは恥ずかしかったようで少しだけ顔が赤くなっている。可愛い。
※12さながら桃園の誓いであった。ただし皐月だけは大きい胸に憧れはあっても、小さい胸にコンプレックスはさほどないため、大きくならなくてもたぶんあんまり気にしない。それがスポーツ少女的な感性によるものか、提督の好みを理解しているからかはわからない。やはり小悪魔。