RJ皐月電木曾のキルデスビジネス   作:赤モップ

7 / 10
ディオの誘いと不知火を怒らせたわね

【視聴率40%】

 

【1サイクル目の行動順 GM→サツキ→キソ→イナズマ】

 

「初の普通のメインフェイズっちゅうことで、できることの説明するで。「サービス」、「サブプロットの獲得」、「交流」、「戦闘」の四つのうちどれか一つ選んでできるんや。サービスはさっきもやったけど、成功すると視聴率が上がってソウルがもらえる。サブプロットの獲得は、達成しちゃったり、獲得に失敗しちゃってたら新しいのが取れる。交流は、誰か相手を選んで、関係深度を深められる。サブプロット達成に必要やな。そんで戦闘は誰かに戦闘を挑む。勝ったらソウルもらえるな。あと戦闘には関係持ってるキャラが出たときとか、シーンプレイヤーが許可した時には乱入可能やで」

 

「な、なるほど。……それでどうすればいいんでしょう」

 

「サブプロットの達成条件がディオとの関係深度を2にする、だから交流が無難だろうな」

 

「天使とか標的は倒すと300ソウルもらえるね。電のサブプロット報酬よりいいよ」

 

「戦闘は嫌なので、交流するのです。対象はディオなのです」

 

「はい、じゃあシーン表振ってな」

 

「(ころころ)。ゴミで埋め尽くされた、農園。なのです」

 

「どんな状況だ?」

 

「しかもそこにディオがいるんだよね」

 

「謎なのです。私とディオの関係もわりと謎なのです。ほぼ他人じゃないでしょうか? 直接の面識は無さそうですし」

 

「ええとー、ええとー、せや、ジョースター家の屋敷跡にしよう。家庭菜園の本格的なのがあって、ビニールハウスとかコンバインとかもあったんやけど、今は屋敷も無人で打ち捨てられてるから、その残骸がそこら中にころがっとるっちゅう感じで。で、手ごろな瓦礫にディオが座ってるんや」

 

「ええと、じゃあ話しかけるのです。『あなたはなぜこんな酷いことができるの?』」

 

「唐突だな」

 

「あ、ええと、ダメですか?」

 

「いや、答えてくれるで。『酷い?いったい何が酷いというんだ?』。思いのほか穏やかな様子やな」

 

「『ここに来てから、苦しんでいる人ばかり見たわ。楽しそうにしているのは、奴隷を鞭打つ吸血鬼だけ』悲しそうに言うのです」

 

「あと不知火もちょっと楽しそうだった」

 

「さっきの砂漠のGTAな」※1

 

「ぐふっ、けほっ。……えへんっ。『彼らは弱い人間だ。弱い人間は、「支配」されることではじめて本当の「安心」を得る。彼らにとってはあれが幸せなのさ』。イケメンスマイルを浮かべつつ、そんな風に言うで」

 

龍驤、笑いを堪えようとしてむせる。

 

「『……馬鹿なことを言わないで』懐柔しようとする彼を恐れるように言うのです」

 

「カリスマが効いてるな」

 

「ボクたぶん誘われたらついていっちゃう」※2

 

「『本当のことさ。この世の真理と言っていい。「強い人間」が「弱い人間」を「支配」するのは、至極当然のことだ。ここではそれが、少しばかりわかりやすいだけに過ぎないのさ。……知っているぞ、お前は「強い人間だ」MI6の女。僕と一緒に来い。そうすれば永遠の、そして最高の「安心」が手に入る』悪い笑顔でささやくでー」※3

 

「私、MI6だったんですか」

 

「イギリスやし、SASかMI6かなあと。SASの方は軍人っぽいかなあ思って、スパイならMI6やろ、と。適当やけど、ええかな」

 

「じゃあそういうことにしておきましょう。それで、判定していいですか? もちろん、成功しても失敗してもこの誘いは断るのですが」

 

「ええでー」

 

「成功したら裏切るところじゃないのか?」

 

「ほら、倒さないとソウルもらえないから」

 

「そ、そう言う理由じゃないのです!(ころころ)。悪漢で判定、目標値は5なのです。これはいけるのです。えいっ(ころころ)し、失敗!?」

 

「あはは、悪漢やめてたもんな!」

 

「視聴率が10%下がるで。さらにまたテコ入れ発生で電は200ソウル没収。」

 

【視聴率40%→30%】

 

【イナズマのソウル200→0】

 

「はわわ!?ソウル無くなっちゃったのです。ええと、『お断りよ。あなたは、私が裁く。覚悟しておきなさい』と言って踵を返してカッコよく立ち去ろうとするのですが、思いっきりこけるのです。 『へぶっ』」※4

 

「ディオ、大爆笑。『楽しみにしておくよ、くっ、ハハハハハハ!』笑いながら颯爽と立ち去るで」

 

「鼻を押さえながら涙目で起き上がって、女の子ずわりで立ち去るディオを睨むのです」

 

「そんでシーン終了かな」

 

「いろいろひでえ(笑)それに視聴率低空飛行だなあ、おい」

 

「そういえばボクもうサブプロット無理な気がするんだけど。一回目交流失敗したし」

 

「いや、追加フェイズっちゅうのを最後に入れられるから、2サイクル目でテコ入れ脱出してれば、ワンチャンあるで」※5

 

「テコ入れ脱出ができるのかだよね。でも、がんばるよボク。600ソウルあれば一気に逆転だもんね」

 

「うん、そんじゃ次は1サイクル目の最後、マスターシーンの護衛天使戦やで」

 

「お、やっと戦闘か」

 

「シーンに出るか出ないか選べるけど、どうする?」

 

「俺はもちろん出る」

 

キソの腰の妖刀が血を求めて唸りを上げている。

 

「ボクも出る。1回までなら倒しても大丈夫なんだよね」※6

 

「ひ、非道なのです」

 

「やだな、最初に行ったじゃない。勝ちに行くのさ、ボクは」

 

皐月は真剣な顔で言った。遊びも全力だ。

 

「電はどないする?」

 

「出ます」

 

「お、意外だな」

 

「何もしないまま負けるのは嫌なのです。チャンスがあれば、狙うのです」

 

この時の電は戦う者の目をしていた。

 

「ほぅ、じゃあ全員参加な。シーン表振るでー(ころころ)。青白く何もかも凍りついた、下水道。ええと、分からん」

 

太陽のない闇に包まれた世界だけど、ご都合主義的に別に寒くないと言ってしまったので、龍驤は困っている。

 

「不知火はさっきディオの城に帰ったし、その地下とか?」

 

「じゃああれだ、死体が保存されているんだ。ディオに逆らったやつらの氷漬けの死体がずらっと並んでいる」

 

「気化冷凍法なのです!」※7

 

「それでいこう。下水かどうかはわからんけど、なんか地下。氷像の群れの前に不知火、やなかった、シズメルが立っとる。『来てしまいましたか』」

 

「『お前に恨みはないがな。死んでもらうぜ、俺の復讐のために』刀を抜くと禍々しいオーラがあふれ出すぜ」

 

「『君のこと、知りたいんだ。特に、どんな色で燃えるのかとかね』指先にポッと炎をともしたり消したりしながら親しげに言うよ」※8

 

「『ディオは倒さなければならないわ。彼の言葉を認めるわけにはいかないのよ。あなたがそれを邪魔するというのなら、押し通らせてもらう!』拳銃のスライドを引いて薬室に初弾を装填しつつ宣言するのです。」

 

「シズメルはイナズマを見ると顔を逸らして口を手で隠してプッ、と吹き出すで」

 

「なんでですかあ!?」※9

 

「『いえ、なんでもありません。ここにいるこれらは、かつて彼に挑み、そして敗れた回収人たちです。あなた方の心意気は認めますが、こうなりたくなければ、早々に立ち去るべきでしょう。シズメルはそれを推奨します』って淡々と言うで」

 

「『ごちゃごちゃうるせえんだよっ!』と言って斬りかかるぜ」

 

「バックステップで避けて『言って聞かせて分からぬならば、体に教えてあげましょう。……徹底的に』ってとこで戦闘開始や。まずは行動順を決めるで。ダイス振ってな」

 

「「「「(ころころ)」」」」

 

「今度は大きい順や。ええと電、木曾、ウチと皐月は同値か。もう一回やな」

 

「「(ころころ)」」

 

「うわっ、負けた!」

 

「へっへーん!じゃあウチ三番目や」

 

【1ラウンド目の行動順 イナズマ→キソ→シズメル→サツキ】

 

「最初はイナズマの番やな」

 

「どうすればいいのでしょう」

 

「チャージか攻撃、どっちか選ぶ。チャージするとその戦闘中、判定、ダイスの出目に+1されるで。そんでチャージは3回まで累積する」

 

「じゃあ、チャージなのです」

 

【イナズマ チャージ1】

 

「俺もチャージかな。さっき斬りかかってたが、避けられたから冷静に機をうかがうってことで」

 

【キソ チャージ1】

 

「シズメルもチャージやな。3対1やし、迂闊には攻めかかれん。でもその無表情はどこか余裕と自負を感じさせる」

 

【シズメル チャージ1】

 

「みんなチャージならボクも」

 

「あ、順番最後のキャラは攻撃しかできん。順番途中のキャラが攻撃したら後ろの人がブロック獲得とかあるんやけど、まあ今回は攻撃してな。リスク1か2の技選んでや」

 

「ううう、嫌な予感がするぞ……でも仕方ない。シズメルに攻撃!『フレイムバレット!』」

 

【サツキ 炎弾】攻撃判定:成功

 

「よっし!」

 

皐月、思わずガッツポーズ。目標値は5で2d6の期待値は7のためそうそう外さないのだが、電のコケっぷりで不安になっていた。

 

「反撃は使われた技より1~2リスクの高い技でやる。指定特技は芸術家やな。げっ、超遠いやん。公務員も蹴るも遠いから、2列隣の髪飾りで目標値は9か、きっついなー。ジャンプキックいくで」

 

【シズメル 跳び蹴り】攻撃判定:失敗

 

「ぬわあ、やっぱ失敗!死んだ!サツキは300ソウル獲得や!」

 

【サツキのソウル50→350】

 

【シズメルライフ2→1】

 

「やったああああああ!」

 

席を立ち万歳しつつグルグル回る。ツインテールが躍り、尻尾を追いかける犬のようだ。

 

「じゃあ、サツキがばら撒いた炎弾をシズメルは紙一重でかわしながら間合いを詰め、鋭い跳び蹴りを放つんやけど、逆に距離を詰めて回避したサツキがゼロ距離で炎弾をぶちかます!シズメルは吹っ飛ぶ。不思議な力で火傷とかは見当たらず、すぐに起き上がるけど、服が焦げてところどころ穴が開いてるで『フフ……不知火を怒らせたわね……!』あ、違うシズメルや。ともかく、恐ろしい笑顔でサツキを睨みながら言うで」

 

「ひぇぇっ!」

 

「はわわ……」

 

「あいつ怖いもんなあ。駆逐艦の迫力じゃないぜ」

 

「まあすぐに無表情になると『この場は退きます』って言って、指パッチン」

 

「なんだなんだ?」

 

「くぐもった何かの機械音が近づいてきたかと思うと、壁をぶち破ってヘルモービルが突入してくる。ドリフト決めて不知火の前に停車する。氷像はみんな木端微塵や。ダイアモンドダストみたいに氷の欠片が舞い散る中、不知火は華麗にモービルに跳び乗って走り去っていくで。そして獣の咆哮のようなエンジン音が遠ざかっていく」※10

 

「また出たよ(笑)活躍するなあヘルモービル」

 

「だ、ダイアーさんが!」

 

「誰だよダイアーさん」

 

「凍らされて木端微塵になった人なのです」

 

「なるほど」

 

「そんで、この場には戦闘中の回収人が3人残ったわけやけど」

 

「天使を倒したし、終わりじゃないの?」

 

「いや、全員が戦闘終了に同意したらそれで終わりやけど、そうじゃなかったら最後の一人になるまでやるで。どうする?」

 

「ボクはソウルもらったし終わりで」

 

「私もいいのです。できればソウル欲しかったですけど」

 

「……まあ、まだ焦るような時間じゃあないな。俺も終わりでいい」※11

 

「じゃあ戦闘終了や。次から2サイクル目に入っていくでー」

 

 

※1 GTA:人を轢いたり、人を轢いたり、お使いしたり、人を轢いたりするゲーム。色々と楽しい。

 

※2悪のカリスマ・ディオには犯罪者やろくでなし、アウトローに対して圧倒的な好感度補正がかかる。放火魔はもちろん対象だ。お菓子あげるからついてきて、とかそういうのではない。

 

※3 SAS:イギリス陸軍特殊空挺部隊。MI6:イギリスの秘密情報部の俗称。007。作者も龍驤ちゃんもよく知らない。ちなみに帝国にも特務機関とかあったらしいですぜ。さらにちなみに提督が気を付けるべき憲兵さんは海軍特別警察隊が正式名称のようす。

 

※4シリアスシーンから突然のギャグシーンに移行するギャップ萌えは地獄の住人にはうけなかったようだ。

 

※5メインフェイズの最後に100ソウル払うことで1回余分に行動できる。サブプロットの達成や、ソウルをたくさん持っている回収人からの追いはぎなどが主にやるべきことだろう。

 

※6ターゲットと護衛天使は最終戦まではライフが残っている限り死亡せず撤退する。最終戦ではライフが0になるまで判定の振り直しを行う。

 

※7水は蒸発するときに周囲の熱を奪っていく。これを応用し、血液を操り、恐ろしい速度で蒸発させることにより、人体を丸ごと凍らせるほど熱を奪うことが可能となるのだ。波紋の呼吸に対抗するために編み出されたディオの奥義。ちょっとゆで理論っぽい。

 

※8少年が友人をカラオケに誘うような気安い、素朴な笑顔だった。日常の空気を侵す狂気。

 

※9上の方にもヘルテレビ相当品が存在し、地獄の番組の視聴が可能だ。シズメルも暇つぶしに番組を見ていた。当然直前のイナズマのシーンも。流石にないわー、と思い彼女はチャンネルを替えた。

 

※10不知火、中破。おへそとか、肩口とか、スパッツの穴から覗くふとももとか。

 

※11木曾、皐月を見つめつつ、追いはぎをするかどうかしばし悩む。チャージがある分こっちが有利だ。でも喜んでいるところに水を差すのも悪いし、何よりまだ序盤だ。

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