SAOを真面目に攻略しない人々   作:徳明

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唯一のSAO要素(ほぼ全カット)
素の戦闘技術で茅場より強かったら、ソードスキルって邪魔なだけですよね。


6/7 鶴君、堪能のアインクラッド

「本当に良いの、僕が先に遊んじゃって。ずっとやりたかったんでしょ」

「何度も言ってるだろ、もう俺たちは単なるファンじゃない。ゲームを売る以上、ライバルだ。なら、データ収集に長けたスタッフを送って、なる早で優れた要素を盗まなきゃならない」

「どーしてそう、あなたは後悔する方をいつも選ぶのかね……」

 

 確かにテスターとしての経験は僕に軍配が上がるし、エンジニアのカズがバックアップに回るのは合理的だ。

 でも、ちょっとくらい欲望に負けてもバチは当たらないと思うんだよね。

 

「それに菊岡さんの要求に応えたのは鶴だろ。だから先にプレイする権利はお前にある」

「頑固なんだから……恨まないでよ?」

「勿論。それに、俺もやる事がある。今日一日はずっとここにいるから、思う存分楽しんで来い」

「あいさ。日付が変わるまでには戻るよ」

 

 

 ナーヴギアを起動し、ソードアート・オンラインを選択すると、青色のパーティクルが弾けてゲームロゴが表示された。

 ユーザー名は【Anon_RSAO】と登録し、キャラクリエイトに移る。

 かなり作り込めるようだ。

 

「どーしよっかなー」

 

 身長は175センチ、普段のアバターと同じ体格にする。肌の色は灰に近付け、ペイント機能で迷彩っぽく。最後にヒゲを追加して完成。

 これでスクアドの視聴者なら僕だと分かるはずだ。

 初期の武器スキルを問われたので、無難に【槍】をチョイスする。

 決定ボタンを押すと目の前が白くなり、次の瞬間には円形の広場に放り出されていた。

 

「チュートクエとかは無しか……」

 

 もしかすると製品版では追加されるのかもしれない。

 取り敢えず、最初の1時間は既に出ている攻略サイトやwikiの情報を検証しよう。一通り終わったらキャンペーンに手を出して、時間が余ればクラフト系も調査だ。

 

「今更だけど、MMOってピンポイントで専門外なんよなぁ」

 

 MOやRPGは色々プレイしてきたが、学生という身分もあって、課金と膨大な作業時間が要求されることの多いMMOは敬遠していた。

 やっぱカズの方が適任だったのでは……と不安を覚えつつ、喧騒の響く街の中心へと足を向けた。

 

 

   ☆

 

 

「ふぃ〜、ただいま」

「……お帰り」

 

 23時半。

 ギリギリまでアインクラッドを堪能して戻ると、カズは隣で寝転びながらスマホのパズルゲームを眺めていた。

 床にはコンビニ弁当の空箱や飲み終わったペットボトルを入れたゴミ袋が見える。

 

「まさか、本当に16時間ずっとここにいたの?」

「ん。トイレ以外な」

「えぇ……。悪い事しちゃったな、知っていれば夕方にはログアウトしたのに」

「その頃といえばお前、ボス戦だったろ。全く……半日でクリアしやがって」

 

 起き上がった僕にスポドリと惣菜パンを差し出しながら、彼は呆れたように呟いた。

 

「あんがと。ってか、何で僕の行動把握してるのさ」

 

 やだ、怖い。と自分の肩を抱いたら、スマホの画面を見せてくれた。MMOトゥデイという情報サイトのホームページ。

 トップには『LSAOさん、RSAOの開発者に即日攻略される』という、やや煽りを含んだ見出しの記事が掲載されていた。

 

「ああ、やたら絡んでくると思ったらライターだったのね。連絡先も貰ってたはず」

 

 なんか、茅場氏と対談しないかみたいな話だった気がする。

 早速PCにナーヴギアを繋いで、スクショやテキストファイルを移動させ、確認していく。

 

「……いや、淡白過ぎるだろ。ボスがそんな弱いはずないんだが」

「そうかい? んじゃ、そこら辺から報告していこうか」

 

 攻略といっても、既にアクティベートされている層は駆け足で登り、最上階の鎧武者をパパっと倒してきただけなのだが——

 

「正直、戦闘AIならうちの方が上だね。あちらはNPCのコミュニケーションに重きを置いてるっぽくて、会話に関しては人間と殆ど区別がつかなかった」

 

 おそらくチューリングテストは難なく突破できるだろう。バグらしいバグも見当たらず、カーディナルと呼ばれる管理AIの性能にも舌を巻いた。

 ただモンスターに関しては、倒されるために存在するからか、全体的に動作が稚拙だった。

 

「特に目玉であるソードスキルは、僕からするとバツかな。カッコよさを優先したせいで、武術としての洗練さが失われてる。結局、使わない方が強かったよ」

「それは鶴だけだ」

「せやろか」

 

 まあそんな訳で、無死(ゼロデス)のまま倒せた。尤も、これは確かに僕がフルダイブ廃人だからかもしれない。

 難易度換算なら5.5〜7.0。一般人には強敵だろう。

 それでも適正レベルにさえ上げておけば、被弾はあっても討伐自体はそんなに難しくなさそうだった。

 

「クラフトは?」

「今までだったら感動して絶賛してたろうけど……レシピ制だけに設計できないし、鍛治もスキルをセットしてインゴットを叩くだけだから、作ってる実感がなかった」

 

 リアル、ライトと呼ばれる所以が分かった気がする。

 暇を潰しながらダラダラ過ごすならLの方が快適だけど、Rの自由度を知ってしまうと物足りない。

 無数にある素材の組み合わせを試すのは楽しいだろうが、既にそのシステムの傑作シリーズはあるので、わざわざフルダイブでやる必要あるか、と疑問に思ってしまう。

 

「酷評だな。調べた限り、クソゲーには思えなかったが」

「あくまでうちと被っている部分は、だよ。サウンドとか味覚はマジで凄かった」

 

 草木の擦れる音はリアルより鮮明で、武器のぶつかる音は部位ごとに変わるという、執念にも似たこだわりを感じた。

 酒場で出された料理を賞味した際は、仮想世界にこんな美味いものがあるのかと驚いた。これまでの食事といえば、サバゲ用に導入した『味のしないジャガイモ』と評されるレーションだけだったからだ。

 

「あっちはフリー素材じゃなくてちゃんと音響スタッフがいるからな。味覚エンジンの技術については、天下のアーガスってとこか」

「最初から資金を注ぎ込めるのは大手の強みだね。他は?」

「UI周りはどうだった?」

 

 ああ、プログラマーはユーザーインターフェイスも気になるのか。

 

「オシャレだったな。板が無くて、ボタンとかラベルがそのまま宙に浮いてるの。ただフォントの可読性が低いのと、キャプチャにもアイテムを買わないといけないのは不親切だったね」

 

 フルダイブなのに外と連絡を取れないのも快適性を落としている。チャットや通話ができないのは残念だった。

 他のアプリとの連携を積極的に増やしているRとは対照的だ。

 こちらは、今や動画投稿もダイブしながらできるし、コミュニティとの雑談にも参加できる。

 

「だから機能面だけで言えば、スクアドの方が総合的に上。デフォルトのままにしない、デザイナー精神は評価したいけど」

 

 うちのUIはバグを減らすためにエンジン内のサンプルをカスタムして使っている。

 フォントは角ゴでアニメーションは最低限と、スタイリッシュからは程遠いけど、堅実で減点がないからユーザーからは概ね好評だ。

 

「デフォルトから変更がある……か」

「何か変? ゲーム会社なら細部にまでこだわるのは普通だと思うんだけど」

 

 僕の言葉に引っ掛かったのか、カズの顔が渋くなっていく。

 

「実はさっきまで吸い出したソフトを分析していたんだが、これを見てくれ」

 

 彼は最小化していたアプリを開く。

 黒いバックに、所々色の着いた白い文字列がずらりと並んでいる。

 どうやらプログラムを解析するツールらしい。

 別のディスプレイにはフローチャートのような図形と、彼が書き込んだと思しきコメントが幾つものタブとなって整理されている。

 

「ここはコンソールに関わる部分なんだが、ログイン・アウトの処理を、わざわざソフト側で実行させているんだ」

「それには……どういう意味が?」

「詳しくは分からない。敢えて理由を挙げるとしたら、別の筐体のバージョンを出す時に適用させやすい」

 

 僕は「じゃあそうなんじゃない?」と返す。拡張性を確保するのはメーカーとしても当然だ。もしかすると、アーガス独自にフルダイブマシンを出すつもりなのかもしれない。

 

「それとここ。感覚信号のリミッターなんだが、BIOSに上書きする形で制限を掛けている。同様の命令が他にも何件か」

「そんなに規制するほどの刺激ってあったっけ? 確か痛覚は遮断されていたけど。というか普通、BIOSにアクセスなんてできるの?」

「いや……システムの穴を突いたようなコードだ」

 

 脳を扱う都合、こういうデリケートな部分は厳重にロックされているはず。

 カズは有り得ないモノに遭遇したかのように、半ば放心している。

 

「考え、当ててあげようか?」

「……」

「茅場がこんな欠陥を残すはずがない。しかもその欠陥を自らがゲームのために利用しているのは明らかに不自然だ」

 

 発売元こそ違えど、ナーヴギアの基礎設計者は茅場晶彦で、中身は殆どそのままだという。つまり最もこのマシンに詳しいのは彼、いや、彼しかその全てを知らないと言ってもいい。

 

「リミッターを上書きできるってことは、逆に定格以上での動作も実行可能な訳だ。PC弄る人間にとっちゃ常識よな」

「……やめろ」

「早いとこ認めた方が楽になれるよ、カズも僕に言って欲しかったんでしょ? ()()()()()()()()()()()()。それがエンタメか、もっと奥底に秘めた欲望かは知らないけどね」

 

 少なくとも既に、通常の企業では絶対にしない行動を起こしている。

 考えられるのはマルウェア。

 内部からのログアウトを不可能にしたり、過剰な電気信号で脳にダメージを与えたりするウイルスだ。

 ビジネスモデルとしては、自分の体を人質に身代金を要求するタイプ。もしくはその恐怖を煽ったセキュリティソフトの販売。スパイウェア入りの。

 あるいはストレートにテロでも起こすか。

 

「鶴……俺たちは、どうすればいい?」

「さぁ……? 警察に相談しても、動いてはくれないだろうしねぇ」

 

 まだ何かあった訳ではないし、ここまで詳細を理解できているのは世界でアーガスの社員を除いてカズだけだ。

 まあ無難に弁護士か——

 

「そういえば、鶴。茅場さんと対談みたいな話してなかったか?」

「ああ、MMOトゥデイの人がコラボ企画したいらしいね」

「その人に繋げてもらって、直接聞きに行くっていうのは……」

 

 カズは茅場のファンだから、認めたくないのだろう。

 彼の不利益にならないように、そしてできれば勘違いであってくれと、穏便に事を運ぼうとしている。

 

「それ、サスペンスだったら次のシーンで死体になって発見されるパターンよ」

「妙に説得力のある喩えはやめい」

「まあ落ち着きなって。ちょうどいい人がいるじゃん」

 

 

   ☆

 

 

「全く君たちは……僕からソフトを掻っ攫って行ったと思えば一日でクリアして、普通その足で霞が関(ココ)まで来るかね」

 

 次の日。いや、あの時には日付が変わっていたから厳密には当日だな。前に貰っていた名刺を頼りに川越から遥々、千代田区までお邪魔している。

 彼は呆れた風を装っているが、庁舎の入館予約には快諾だったので、ツンデレというやつだろう。

 

「いつでも来ていいって言ったの、菊岡さんだろ?」

「そうだけども……」

 

 そうじゃないんだよなぁ、などと零しながらメガネを持ち上げる。

 

「本日は大事な話があって参りました」

 

 雑談も程々に、本題へと切り替える。

 持参した資料を見せながら、カズが中心となって露見したナーヴギアの問題点や想定される最悪のシナリオを説明していく。

 

 

「——この件は、他に誰か話したかい?」

 

 全て聴き終えた菊岡さんは、静かな口調で僕たちに問い掛けた。

 

「え、何ですかその不穏な質問。まるで黒幕みたいな」

「いや、違う違う。どうも闇の深そうな内容だったからね。どこからか漏れると、君たちの安全にも関わってくる」

 

 ほっと胸を撫で下ろす。

 この人が敵だったら、平穏な生活はまず送れないからな……味方でもその保証は無いけど。

 

「……菊岡さんだけだ。序でに言うとオンラインにも乗せてない」

 

 資料の作成は書き始めからデータを消去するまで、全てオフラインで進めた。印刷もwi-fiを経由せずにメモリカードで行ったくらいだ。

 盗聴されていればそこまでだが、最低限の注意は払ったつもりである。

 菊岡さんは「よろしい」と頷いた。

 

「では尋ねるが、想定されるテロというのは、物理的に可能なのかい?」

「ああ、ナーヴギアの重量の3割が内蔵バッテリーだからな。たとえコンセントを抜いたとしてもシークェンスは実行できる」

「じゃあマルウェアの拡散は?」

「いわゆる世間がイメージするコンピュータウイルスの形では広まらないと思う。仕込むならアプリケーションの中、アップデートに紛れ込ませる手口が最も有力」

 

 これができるのは今のところアーガス社とカズだけ。

 千どころか、百を超えるDL数すら、持っているのは2つのSAOだけだ。小規模な無差別テロだって、アクティブユーザーが少なければ成り立たない。

 

「ただし確実性が高いだけで、他の方法は幾らでもある。未知のセキュリティホールが存在するかもしれないし、第三者が悪事を働けない環境でもない」

 

 全てのマシンが感染状態で出荷されている可能性も十分ある。問題が膨らまない内に対処すべきだ。

 タイムリミットは早くてβサービス終了日。あと4日もないから、ここだったら絶望だな。それを過ぎれば次は製品版初日だ。

 

「分かった、手を打ってみるよ。いやぁーしかし、また君たちには()()が出来ちゃったなぁー」

「何言ってんすか、逆ですよ。これは私たちの要求を聞いてもらうための対価です」

 

 単なる善意で彼を頼るほど、我々は馬鹿じゃない。社会的地位が便利そうだから提案に来ただけだ。

 しかし彼は惚けて見せた。

 

「んー、僕にはさっぱりだよ。要求があるなら、先に言わなくっちゃあな。僕は善良な市民から通報を受けたに過ぎないよ?」

 

 次は貸し借りゼロとな。

 つくづく人を化かすのが好きな人だと、感心すら覚える。

 

「別に、消費者の不利益が無くなればそれで構いませんけどね。モタモタしていると、事故が起こるかもしれませんよ」

 

 こちらにも告発の手段はある。

 スクアドはプレイヤーより見る専の方が何倍も多い。僕がLSAOをクリアした注目度からも、生放送の視聴者は数万を見込めるだろう。

 今夜にでも配信をして、その途中で救急車に運ばれてしまえばいい。

 それで鶴間家が、桐ヶ谷和人と電機メーカーを相手に告訴。

 世間を騒がせるゲーム開発チームが突如の仲間割れだ。又とないスキャンダルに、メディアは挙ってスクアド、果てはナーヴギアまでも攻撃し始めるだろう。

 危険性を印象付けてマシンの利用者が減らせたら、想定される犠牲者も減る。

 

「でもそんな事態になったら、政府としても嫌じゃないかと。もともと総務省が技適を認めたのが原因なんですからね。法整備を遅らせた立法府にもヘイトが向くでしょう」

 

 まあ経産省のPSE基準に穴があったのも問題だが、ここでは取り上げない。

 要するに、問題が起きたら『誰もお咎めなし』では済まないだろうという話。大人の世界は分からないけど、特に《仮想課》なんてのは手頃な尻尾じゃないのか?

 いい感じに燃えてきたら、カズには判明したナーヴギアの欠陥やら、防衛省の計画なんかを盛大に暴露してもらって油を投下させる。責任転嫁という名分で。

 こちらが情報を掴んだのを察知すれば、茅場も証拠を隠滅するに違いない。

 困るのはそっちサイドだ。

 今なら有り触れた、一製品の設計ミスで済む——という筋書きを匂わせてみる。

 どうですか?

 

「あー、ごめんごめん。ここんとこ寝不足でさぁー、直近1分の記憶が飛んでいるんだけど、僕何か言ってたかな? 要求って単語までは覚えているのに、その先が思い出せなくてねー」

 

 白々しい。眠いのはこっちだ。

 まあ、人間性など此奴には期待していないから構わない。結んだ約束さえ反故にしなければ。

 

「要求は1つです。我々の所有するナーヴギアを、安全に使用できるように改造してください。2台ほど」

 

 電子工作が得意なカズとはいえ、ここまで専門的な機器は流石に無理だ。しかし、防衛省にはそういう人材がいてもおかしくない。

 

「やれやれ、とても高くつきそうだよ」

「どうせ俺らの報告を聞いたらそっちも同じ事考えるだろ? その台数がちょっと増えるくらい良いじゃん」

 

 菊岡さんの思考からして、まずは身内の安全を図るだろう。ただ、フルダイブ技術を手放すほどの慎重派ではない。

 注ぎ込んだリソースの回収は是が非でもする男だ。

 

「証拠を揃えれば、放免を条件に茅場を手に入れられる可能性もありますよね。この先25年は、天才の首に鎖を繋げておける」

 

 年数は殺人未遂の時効だ。

 これだけ長期なら、菊岡さんの目指すAIの実現にもかなり近付くし、VR技術でも世界を突き離して独走できる。

 安い買い物ではなかろうか。

 

「彼が潔白だったら、己のLUK()の低さを呪ってくれよ。まさか公僕が俺ら『善良な市民』のせいにはしないだろうけど」

「本当に……可愛げのない少年(こども)たちだ。分かったよ、結果がどうであれ目処が立ち次第連絡する。これで満足かい?」

「散々引き延ばした挙句、全ナーヴギア強制回収とかなったら許さないからな。ビジネスの件も破談だぞ」

「そんな利にならない意地悪はしないよ」

 

 カズの念押しに苦笑する。利があれば遠慮なく実行すると明言しているのだが、その時はもう仕方ない。

 

 

 帰り際に僕は1つだけ、菊岡さんに()()()をする。

 

「できれば、茅場との接触は9月の18日以降にしてもらえませんか?」

「ん、何故かな?」

「その日に取材があるんです。カズの憧れの人物なので、どうしても会わせてあげたいんです」

 

 頭を下げる。

 カズの原動力は茅場晶彦にある。彼を目標に今まで努力してきたのを、僕は知っている。

 もし茅場が国の奴隷になるくらいならと、対談を待たずに自殺でもしてしまったら、カズはこれからどう生きていけば良いか分からなくなってしまう。

 それだけは避けたい。

 

「可愛いとこ、あるじゃない」

 

 菊岡さんはレンズの奥で少し微笑んだ。

 

 




原作では知りませんが、この世界線のβ版で遊べるのは10層までになっています。さすがに100層は無い…よね?(TASさん待機)
あと、スクアドの影響で仮想課が既に設置されています。

茅場がβ版で何も仕込んでなくとも、このキリト君ならナーヴギアのセキュリティホールは見つけていたと思う。

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